今日のロシアニュース(2023年2月1日分)

対ロシア制裁 EUはなぜダイヤモンドを対象外に?制裁に限界も? | NHK

 ロシアはダイヤモンドの原石の産出では世界屈指の量を誇ります。
 そして、そのロシアのダイヤモンドに深く依存しているのが、EUの加盟国の1つベルギーです。
 ベルギー政府はこれまで、公には制裁に反対しないという立場をとっています。
 たとえば、2022年3月ベルギーのデクロー首相は記者団に対して「ベルギーが制裁を妨げたことはない。(ボーガス注:ベルギーから制裁を提案する気は無いが)ヨーロッパ委員会がダイヤモンドへの制裁を提案するなら、われわれは反対しない」と断言しています。
 関係者から聞かれたのは「ベルギーはそもそもダイヤモンドに関する制裁が正式に提案されないように(ボーガス注:水面下で)動いている」という声です。
 ベルギーは常に「ダイヤモンドへの制裁は、EU側では一部の国の一部のまちだけに影響が及ぶので不公平だ。ダイヤモンドに制裁を科してもロシアにとって大きな痛手にはならない」という立場をとってきたといいます。制裁を科すには27の加盟国すべての同意が必要ですが、その条件が整う見通しが立たずにきたというのです。
 また、ベルギーの連立与党に所属するベンアシュール下院議員も取材に対し、ダイヤモンドが制裁の対象となっていないのは政府の意向が反映された結果だと述べました。
◆制裁を“科すことができない”のはダイヤモンドだけ?
 ほかにもあるようです。
 EUがすでにロシアからの輸入を禁止したもののうち、原油は、海上輸送されるものに限定されています。これは加盟国のハンガリーが「パイプラインでロシアから輸入している原油は必要だ」という立場を変えなかったためでした。
◆人々の声も制裁に影響している?
 影響しています。
 生活費の高騰に不満を感じる人たちのストライキも、2022年後半はヨーロッパ各地で行われました。
 ベルギーのベンアシュール下院議員は「人々の怒りを感じる」としたうえで、「ロシアに制裁を科す際にはロシアよりわれわれが痛手を被るということがないように注意しなくてはならない。政府もEUも国民の支持を得られないことは続けられない」と強調しました。
 EU加盟国の首脳の中には「今後の対ロシア制裁は次第に小さいものになるだろう」という見通しを示す人もいます。軍事侵攻が長引く中、EUがロシアに対する制裁としてとれる選択肢はしだいに限られてきているのが現状です。

 「経済的打撃が大きすぎる」として反対の国が多いとは言え、軍事支援ばかりではなくこうした「制裁の穴」も塞ぐべきでしょう。ゼレンスキーも「IOC(ロシア選手が出場できなくてもプーチンに大した打撃ない)より、こっちを批判しろよ」と思うが、EUの反発が怖くて批判できないんでしょう。


NATO事務総長 都内で講演”ロシアの侵略戦争は世界への挑戦” | NHK | ウクライナ情勢

「もしプーチン大統領が勝利すれば『残虐な武力行使によって目的は達成できる』というメッセージを、モスクワと北京に送ることになる」

 おいおいですね。「ウクライナ全土支配」と言う形での「勝利」があるとはもはや思えず、せいぜい「痛み分け(ウクライナ四州を支配)」でしょうが、いずれにせよ、ロシアのあれほどの苦戦を見て中国が台湾侵攻したがるわけもない。


故瀬島龍三氏ら旧日本軍の軍人3人の名誉回復措置を取り消し ロシア 対日強硬策の一環か:東京新聞 TOKYO Web
 既に全員「故人」である以上、あまりインパクトも大きくないでしょう。
 瀬島も生前は「伊藤忠会長」と言う大物財界人でしたが。


ウクライナへF16戦闘機、ポーランドは「用意ある」…バイデン氏は「ノー」 : 読売新聞オンライン
[FT]マクロン氏、ウクライナへ仏戦闘機供与「排除せず」: 日本経済新聞
 「ウクライナの戦闘機提供要請に応じないことの是非」や「そうする動機が何か(可能性としてはロシアの反発による核攻撃など不測の事態、ウクライナが軍事強国化した場合の懸念(対ロシア戦で手一杯の今はともかく将来、地域の不安材料にならないか*1))」、「将来的には戦闘機も供与するのかどうか*2」はともかく米国が現時点では何でもかんでも気前よくウクライナの要望に応えてるわけではないことは注意すべき事でしょう。
 フランスも現時点では曖昧な物言い「排除しない」です。

*1:こうしたことを米国は勿論言いませんがだからといって「そうした懸念をしてない」とはいえないでしょう。ウクライナとの外交関係に配慮してそうは言ってないに過ぎない可能性は勿論あるでしょう。

*2:当初供与を躊躇していた戦車を供与したことを考えれば戦闘機の供与も可能性ゼロとは言えないでしょう。