島田洋一
自民党で最近マスコミをにぎわすのは、河野太郎*1、稲田朋美といった、タガの外れた、常識ゼロの議員たちだが、内部でしっかり批判の声を上げないと自民党全体が信を失うだろう。
まさか島田が稲田に対して「LGBT法案」を理由にタガの外れた、常識ゼロの議員とまで罵倒するとは「しばらく前までは」思ってもみませんでした。そして稲田が「島田らウヨの反発」を無視して「LGBT法支持」を公言するとも思ってもみませんでした。
なお、LGBT法案推進で“総理候補”から一転…“日本の保守”って何だ?【報道1930】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュースでの稲田発言で分かるように稲田は「九条改憲」「靖国参拝」「岸田軍拡支持」なのでリベラル派などとは勿論とても言えません。
参考
LGBT法案推進で“総理候補”から一転…“日本の保守”って何だ?【報道1930】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース(BS-TBS 『報道1930』2月13日放送より)
◆「LGBTの問題に取り組んだら、左翼だとか、自民党から出て行けとか言われてすごく驚いた」
稲田朋美衆議院議員。安倍元総理からの引きで政界入り。その安倍元総理をして「総理大臣候補」と言わしめ、安倍政権下で政調会長、防衛大臣を歴任した“保守のジャンヌダルク”と呼ばれた人物だ。
ところが、2021年の総選挙の目前にした時期、保守系メディアがこぞってバッシングを始めた。
【阿比留瑠比】LGBTに狂奔~稲田朋美 ・いつから"わきまえない女"に? - WiLL Online(ウィルオンライン)
山口敬之『稲田朋美とLGBT問題:左翼の餌食となった動かぬ証拠』などの見出しが躍った。更に、選挙では落選運動が巻き起こった。
発端は2021年、稲田氏が「LGBT理解増進法案」推進の立場を明確にしたことだった。
ある雑誌は【正論8月号】LGBT法案で残念な稲田朋美氏 産経新聞政治部編集委員兼論説委員 阿比留瑠比 - 産経ニュースと揶揄し、選挙期間中、支援者のもとにはこんなハガキが届いた。
「稲田朋美前衆議院議員に投票するのはやめていただきたい。…この法案は、性転換手術をしていなくても“私は外見上男でも心は女性なので、女子トイレ・女子更衣室・女子風呂に入ることを求めることができる”法案なのです」
加えて、“#稲田朋美落選運動”と書かれた車が走り回った。
自民党 稲田朋美 元政調会長
『もともと歴史認識や靖国問題から政治の世界に入ってきたので、LGBTや未婚のひとり親問題に取り組むようになったのは後から…。これが保守と相反するというのはビックリ。だって、憲法改正にも、防衛問題にしても靖国の問題にしても、何にもぶれてない*2。なのに、LGBTの問題に取り組んだら、左翼だとか、自民党から出て行けとか言われたことにすごく驚いたんです。』
2年前、超党派でLGBT理解増進法は提出間際まで行ったが、自民党の総務会でそれが了承されずに、結局提出することができなかった。自民党内で法案を通さないように強く言っていたのは、他でもない、これまで稲田氏を支えていた安倍元総理だったという。
◆毎日新聞・古賀攻専門編集委員
「稲田さんが神道政治連盟の国会議員懇談会の事務局長を突然更迭されたっていう事件が2年前にあって*3、その時、党内での立場が厳しくなったと感じた。
(2年前LGBT法案が提出もされなかったのは安倍氏の影響か?)
それは事実としてそうだと思う。安倍さんがストップをかけた。この法案を成立させることが岩盤保守*4を抱える安倍さんにとっては不都合なところがあった…」
LGBTはそれほど触れてはいけないテーマだったのか?
まあ「安保容認の反党分子」松竹(既に除名済み)が「松竹批判派」から右翼だとか、共産党から出て行けとか言われるのは自業自得ですが、稲田の場合は「LGBT差別する方がおかしい」話です。稲田が「九条改憲ではなく、LGBT差別が自民の党是なのか」という趣旨の皮肉を言うのも当然です。
島田の言う「混乱」「事件」が何を意味するか不明ですが少なくとも「訴訟が多いこと」は必ずしも悪いことではない。
勿論「訴訟を起こさなくても問題解決できるシステム」があるなら「訴訟がないこと」はいいことですが「単に被害者が泣き寝入りしてるから訴訟が少ない」のならむしろ「少ないことは悪いこと」です。
*1:「大臣病」のために今は撤回したとはいえ河野が一時期「脱原発派」ぶっていたことが「原発推進」島田には許せないらしい。勿論原発推進の「安倍、菅、岸田内閣の大臣であること(第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相、岸田内閣デジタル相)」で河野の脱原発が嘘であることは明白です。澤藤統一郎の憲法日記 » 河野太郎よ、悪代官スガの腰巾着となって歴史に悪名を残そうというのか。、澤藤統一郎の憲法日記 » 河野太郎 「『桜を見る会・前夜祭』に関する公開質問状」を受領拒否等の河野批判に共感する俺は河野には極めて否定的評価です。
*2:一方で防衛問題で党を裏切り、右にぶれたのが松竹です。
*3:ちなみに「志位氏との意見対立から松竹が党本部職員を辞めるという事件」が17年前(2006年)にあって、そのときに松竹が抱いた「志位氏への憎悪」が今回の反党行為の一因でしょう(例えば松竹伸幸は吠えても歴史は進む - #おとなの塚本幼稚園@100年の共産党参照)。
*4:安倍を支持するような極右のこと(統一協会、神社本庁など)でLGBTに対しては差別的。「撤退を転身(日本軍)」「天下りを公務員再就職」「武器輸出を防衛装備移転」と呼ぶような婉曲話法。