新刊紹介:「前衛」2023年4月号

 「前衛」4月号について「興味のある内容」のうち「俺なりに何とか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れています。「俺の無能」のため「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
【前振り】
【1】物価高騰のため、申し訳ないが減ページしますとのこと。
【2】時期的にあってもおかしくない統一地方選関連記事(最後の追い込みで頑張ろう的記事:勿論赤旗にはあるわけですが)、松竹批判記事は特にありません。まあ、小木曽論文では「もはや決まったこととでも思ってるのか、岸田軍拡をろくに批判しない翼賛メディアが、松竹問題で共産に悪口することが腹立たしい」と言う形で軽く触れてはいますが、大展開されてるわけではない。


特集『岸田大軍拡路線の欺瞞と危険』
◆大軍拡阻止へ 平和と理性のかがり火:「しんぶん赤旗」の役割(小木曽陽司*1
(内容紹介)
 赤旗による岸田軍拡批判記事紹介。タイトルは軍拡批判ですが、軍拡と関係する「敵基地攻撃能力論」等も批判されています。


◆現代抑止力論批判:「統合抑止」と日米の軍事的融合(森原公敏*2
(内容紹介)
 日米の軍事的融合と言う副題で分かるように岸田軍拡が「米国の要望(中露との対決など海外軍事路線を深めるバイデン政権が日本の軍事負担を要望)」と言う要素(勿論日米安保がなければ軍拡しないとは言い切れませんが)が大きく影響していることを指摘。
 岸田軍拡は「日米安保批判(集団的自衛権行使批判など)」とセットでなければならず、最終的には「日米安保廃止」を展望すべきだと主張。森原氏が意識しているかどうかはともかく、これは「日米安保容認」の松竹への批判と言っていいのではないか。


日本学術会議の独立性を否定する「改革」は許されない(高山佳奈子*3
(内容紹介)
 学術会議の独立性否定は「軍事研究問題」オンリーでは無論ないのですが主としてその観点からの批判がされています。
参考
“政府からの科学の独立 人類的意義”/学術会議歴代5会長 声明/政府の「改革」案 再考求める2023.2.15
学術会議法改定案提出先送り/塩川議員が断念求める2023.3.10


◆座談会『欧州左翼との新たな交流・連帯を求める旅(その1):平和、軍拡反対、ジェンダー平等、党活動まで幅広く(下)』( 緒方靖夫*4/小島良一/米沢博史)
(内容紹介)
 新刊紹介:「前衛」2023年3月号(副題:買い物難民問題に絡めて松竹を批判する) - bogus-simotukareのブログで紹介した(上)の続きです。「オランダ社会党」「ベルギー労働党」「オーストリア共産党」との交流が語られています。
日本共産党、オーストリア・グラーツ 共産党員市長と会談2022.11.10
オランダ社会党と緒方副委員長が会談2022.11.16
緒方副委員長 ベルギー労働党と会談/両党関係の確立を確認2022.11.17
オーストリア共産党と緒方副委員長が会談2022.11.18
欧州左翼との連帯求めて 緒方副委員長に聞く(3)/ジェンダーから外交まで2022.12.27
欧州左翼との連帯求めて 緒方副委員長に聞く(4)/大陸を超えた共同を提案2022.12.28


◆「介護崩壊」を打開し、安心できる公的介護保障の再生・強化を(谷本諭*5
(内容紹介)
 決して充実したサービスとは言いがたい介護保険の現状を「介護保険の維持」を理由に「利用者負担増」「利用サービスの制限」に動こうとする政府を批判。
給付外しは国家的詐欺/介護保険改悪 宮本徹氏が断念迫る/衆院厚労委2022.11.3
介護負担増 結論先送り/社保審部会 運動成果も 残る危険2022.12.20


◆コロナ禍で深刻さ増す介護施設(松田貴弘*6
(内容紹介)
 コロナ禍の中、クラスター対策などで経営が悪化する介護施設に対する国の支援を主張。
高齢者施設減収に支援を/衆院委で宮本徹議員 クラスターで赤字2022.8.20


◆学校給食費の無償化と増大する教育費をどう考えるか(福嶋尚子*7
(内容紹介)
1)各地の自治体で給食費無償化の動きがあることを評価しながらも
2)国は自治体任せであり、無償化に動かない自治体もあること(いわゆる自治体格差)を指摘。本来は国が「全国一律給食無償化」に動くべきだと主張
3)また給食以外にも「教材費*8」など多くの「有償部門」が存在することを指摘。給食無償化に留まるのではなく「より幅広い教育費無償化」に広げていく必要があるとしている。 
国の政策で無償化を/学校給食費 塩川氏求める2022.4.28


原発事故賠償指針の見直しと残された課題:あらためて公害から福島を考える(除本理史*9
(内容紹介)
 赤旗などの記事紹介で代替。

【解説】東日本大震災・原発事故「賠償基準の見直し」 | NHK2023.3.8
 去年12月、原発事故の賠償をめぐり、賠償額の目安となる基準「中間指針」が9年ぶりに見直され、多くの県民に追加の賠償が支払われることになりました。
 原発事故の発生から12年もたとうしているのになぜこのタイミングで指針が見直されたのか、その背景を解説します。
◆中間指針は“賠償額の上限ではない”
 原発事故のあと、避難を余儀なくされるなど損害を受けた人たちに迅速な賠償を行おうと、国の審査会は、賠償額の目安となる基準「中間指針」を策定しました。
 東京電力はこの指針に基づいて賠償を行っているほか、被害者が賠償に納得できない場合は、国の「原子力損害賠償紛争解決センター」が和解の仲介を行ってきました。
 「中間指針」はこの地域の人には少なくともこれくらいの損害が認められるだろうと一定の基準を設けたものです。つまり指針に示された賠償額の目安は上限ではなく、指針を超える賠償も認められることになります。ただ実態はそうとばかりにはなりませんでした。
◆相次ぐ和解案の拒否
 「中間指針」を根拠に、東京電力が紛争解決センターが示した和解案を拒否する事例が相次ぐようになったのです。当時の中間指針は事故の2年後に改訂されたもので被害の実態にあっていないなどと被害者から見直しを求める声があがりました。
最高裁で指針上回る賠償額確定
 こうした中、見直しの機運が一気に高まる出来事がありました。
 去年3月、原発事故で避難した人などが各地で起こしたおよそ30件の集団訴訟のうち7件について、最高裁判所が中間指針を上回る賠償額を確定したのです。
◆9年ぶりに指針見直し
 国の審査会は、見直しが必要かどうかを議論しその結果、指針を策定した当時は十分に考慮されていなかった損害が認められるなどとして、去年12月、賠償の対象を大幅に広げる指針の見直しを9年ぶりに行いました。最高裁判所の判断が見直しを後押ししたのです。
◆賠償の対象は148万人
 追加賠償の対象となるのは、東電が自主的に支払う地域も含め福島県内42の市町村と宮城県丸森町のあわせておよそ148万人で、賠償額は総額およそ3900億円にのぼる見通しです。
 東京電力は請求の受け付け開始日や具体的な手続き方法を3月中にも示すとしています。
◆見直しを評価する一方で…
 ただ、この問題を巡る県民の受け止めはさまざまです。
 中間指針の見直しを評価する声は多い一方で、この9年間なぜ見直しが進まなかったのか(中略)とやるせなさを抱えている住民がいることを忘れてはいけないと思います。

除本理史「原発賠償指針の見直しと残された課題」 NHK解説委員室2023.3.8
 避難の過酷さや「ふるさとの喪失」など、被害者が裁判で主張してきた事柄が慰謝料に反映されたことは積極的に評価できます。
 しかし、避難指示区域外に対しては、ごくわずかの増額にとどまりました。自主的避難等対象区域に関しては、賠償対象期間を2011年末までに限定したうえ、子ども・妊婦以外に対して1人あたり実質的に8万円を増額したにすぎません。
 賠償が増額されたのは避難指示区域が中心であり、区域外では少額にとどまったことから、かえって賠償の区域間格差が拡大しました。原発事故の被害者は、区域による賠償の線引きを批判してきたわけですから、今回の見直しは被害者のそうした思いに逆行する結果をもたらしています。今回の指針見直しはあくまで中間的なものですし、集団訴訟は今後も継続します。原賠審は引き続き、被害実態に即した指針の見直しを続けるべきです。

 筆者は同じ除本氏なので「前衛の除本氏記事」と内容的には当然大きくかぶります(違ったらその方がおかしい)。「見直しを一定程度評価するが全面肯定はできない」という姿勢が読み取れるかと思います。しかし安倍長期政権下で「権力迎合姿勢が酷くなってきた」とは言われていてもこうした記事を見ると「腐ってもNHK」「やはり民放とはレベルが違う」と言う気もします。


◆コロナ禍が明らかにした貧困と生活保護行政の動向、生活保護裁判の到達点:生活保護をあたりまえの権利に。「天王山」の2023年(下)(吉永純*10
 新刊紹介:「前衛」2023年3月号(副題:買い物難民問題に絡めて松竹を批判する) - bogus-simotukareのブログで紹介した(上)の続きです。

生活保護減額は違法/宮崎地裁 全国5件目 処分取り消し2023.2.11
主張/生活保護訴訟判決/違法な削減強行した政府断罪2022.5.31(熊本地裁判決)
主張/生活保護訴訟判決/違法な削減がまた断罪された2022.10.26(横浜地裁判決)

といった生活保護訴訟での「原告勝訴、国敗訴判決(地裁判決に留まるが5件)」が評価される一方、「原告敗訴、国勝訴判決(こちらも今のところ地裁判決止まり)」が批判されます。
 特に

生活保護訴訟の請求棄却判決文にコピペ疑惑 3地裁で同じ誤字、NHK「受診料」:東京新聞 TOKYO Web2021.12.16
生存権裁判「コピペ」か/3地裁 判決文酷似 誤字も同じ・・・今日の赤旗記事 - (新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々2021.12.17
判決コピペか 司法の権威が問われる:東京新聞 TOKYO Web2021.12.22

ということで「別の地裁(金沢、京都、福岡の三地裁:いずれも原告敗訴)判決なのに判決文中の誤字(NHK受信料を受診料と誤記)が全く同じ」で「コピペ(コピー&ペースト、切り貼り)ではないのか」と酷評されたいわゆるコピペ判決が厳しく批判されます。
 国に「原告勝訴判決での控訴をせず」、勝訴判決の趣旨に沿った生活保護行政を求めています。


◆今なら間に合う、インボイス制度は中止を(松原昭夫*11
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
主張/消費税インボイス/零細業者苦しめる制度中止を2022.3.21
主張/インボイス負担増/「死活問題」の声が聞こえぬか2022.5.29
主張/インボイス制度/「激変緩和」でなく導入中止を2022.12.10


宗教右派ジェンダーセクシュアリティ、家族をめぐる政治(山口智*12
(内容紹介)
 第7回ジェンダー連続講座ひらく 山口智美さん(米モンタナ州立大准教授) - 日本共産党 個人の尊厳とジェンダー平等のための JCP With Youを文章化したもの。
 統一協会日本会議神社本庁など宗教派が多数参加)といった宗教右派が「性教育反対(純潔教育推進)」「同性婚合法化反対」「LGBT法反対」「夫婦別姓反対」など、自民党の右翼的ジェンダー政策を後押ししてきたことが批判的に述べられている。
徹底追及 統一協会/同性婚反対 憲法改定 自民議員と“政策協定”/幹部「推薦確認書」認める/選挙応援の条件2022.10.21


◆フィリピンの南シナ海における対中政策:憲法を生かした安全保障のために(川田忠明*13
(内容紹介)
 フィリピンが米国と軍事同盟を結ぶ一方で、AIIBに加入するなど「対中関係も重視していること」を指摘。「米国の軍事同盟国」と言う点では日本と共通するフィリピンと比べても日本政府の軍事傾斜は異常であると批判している。


◆暮らしの焦点『秋田・八峰町 みんなの公共交通をつくる 共産党支部と「交通問題を考える会」』(見上政子*14
(内容紹介)
 「秋田県五能線廃線問題」や「八峰町の巡回バス問題(町に増便を要請)」が取り上げられています。
 なお、

県議会の特別委員会 JR津軽線や五能線の存続めぐり質疑白熱|NHK 青森県のニュース2022.10.17
 8月の大雨の影響で、JR津軽線五能線が運転できなくなっていることなどについて、県議会の特別委員会で、国土交通省の担当者とJR東日本の幹部を参考人として招いて質疑が行われ、議員からは在来線の存続を求める意見や質問が相次ぎました。

ということで五能線は秋田だけでなく青森も通るので青森でも五能線の存続を求める運動がされています。


メディア時評
◆新聞『変ぼう安保、解明の責任はメディアにも』(千谷四郎)
(内容紹介)
 変貌安保とは「安保三文書改定による敵基地攻撃能力論肯定」ですね。
 こうしたタイトルですが他に
1)「岸田首相秘書官の差別暴言」について「オフレコ破り」を非難する「自民党応援団」産経を「オフレコとは失言の黙認とは違う」と批判
2)新聞業界が紙の部数を軒並み減らし、電子媒体への移行を模索していること
にも触れています。


◆テレビ『秘書官差別発言と首相の責任』(沢木啓三)
(内容紹介)
 秘書官の任命責任はもちろんだが、首相が「同性結婚法制化」に消極的なことを指摘。荒井発言は「首相の本音」ではないのかと批判している。


ジェンダー覚書:The personal is political『女性をエンパワーメントする国際女性デー』(長内史子)
(内容紹介)
 国際女性デーについては今日(3/8)は国際女性デー&ロシア2月革命記念日&インパール作戦開戦日(2023年3月8日記載) - bogus-simotukareのブログで触れたので改めて紹介しておきます。
 勿論「日本のジェンダーギャップ指数の低さ」とその改善という「岸田首相や福島社民党党首」なども主張してることも書かれていますが以下のような「共産党らしい指摘」もあります。
【1】国際女性デー(3/8)にロシア2月革命が発生
【2】

国際女性デー - Wikipedia
 1910年にデンマークコペンハーゲンで行なわれた国際社会主義女性会議でドイツの社会主義者クララ・ツェトキン*15が「女性の政治的自由と平等のためにたたかう記念の日」として「国際女性デー」を提唱し、多数の賛同を得て採択された。但し、この時点では、具体的な月日は定められなかった。

【3】

国際女性デー - Wikipedia
 日本では1923年3月8日、社会主義の立場に立つ女性団体・赤瀾会(伊藤野枝*16、堺真柄(近藤真柄)*17、山川菊枝*18らが中心メンバー)が初の集会を開催。
→「左派」とはいえ、赤瀾会中心メンバーである
◆伊藤
 夫・大杉栄と共に日本共産党と対立したアナキズム
◆堺
 アナキスト近藤憲二の妻。
 父・堺利彦は、山川均、荒畑寒村と1922年、いわゆる「第一次共産党(1922~1924年)」に参加するが後に山川、荒畑と共に離党し、いわゆる労農派(戦後の社会主義協会派のルーツの一つ)として活動。
 なお、日本共産党は「1926年の再建」後の1928年2月、山川均、荒畑寒村の除名を決定したが、労農派側では山川らは第二次共産党*19(1926~1935年)には参加せず自ら決別したから除名決定は無意味としている。
◆山川
 1947年、片山社会党内閣のもとで、労働省の初代婦人少年局長に就任し、1951年まで務めた。社会主義協会代表を務めた山川均の妻
ということで共産党とはまた立場が違うのですが。


文化の話題
◆美術『コロナ禍:二つの話題から』(朽木一)
(内容紹介)
 二つの話題とは以下の通りです。
1)「コロナ禍による客減少」「物価高騰」による美術館経営の苦境
苦境のジブリ美術館、クラファンなぜ伸びない? 去年は5000万円→今年は300万円しか集まらず:ジブリパーク盛況の陰で(1/2 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン2022.12.23

友の会からクラファンまで。苦境の美術館・博物館を支援する方法|美術手帖2023.1.13
 「with コロナ」の時代において、各美術館・博物館はコロナ前と比較し、展覧会の入場者数(入場料収入)は大きく落ち込んでいる。また原油高や輸送コストの増大などからの影響も避けて通れない。ミュージアムがこうした状況にあるなか、様々な支援する方法をまとめてみた。

2)コロナ禍での保育園、幼稚園での美術体験の減少
 まあ減少したのは美術体験限定ではなく体験活動全般ですが。


◆演劇『劇団青年座「時をちぎれ」/劇団座敷童子「老いた蛙は海を目指す」』(寺田忠生)
(内容紹介)
劇団青年座「時をちぎれ」】

劇団青年座 250 時をちぎれ
 サプリメントの販売で急成長を遂げた「嶺岡幕府商事」
 社長がちょんまげ姿で登場するCMが大人気、主力商品「減量丸」はヒットを続けている
 社長の嶺岡義政とその元妻である富子*20、この二人、なぜか異常な「室町幕府」好き
 京都室町の本社を「室町御殿」、東京事務所を「鎌倉御殿」と名付け、社長義政を「将軍」と呼ばせる徹底ぶり
 「室町幕府」偏愛による奇妙な会社経営が行われていた

青年座公演『時をちぎれ』は、参勤交代を取り入れた会社の時代劇風コメディ──演出の金澤菜乃英、主演の小暮智美、制作の紫雲幸一に聞く | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
 室町時代フリークな社長が経営する嶺岡幕府商事が舞台。この会社では社長を将軍と呼び、総務部は侍所経理部は政所、人事部は問注所という徹底ぶり。
◆記者
 カンテレ制作のテレビドラマ『エルピス』で、(ボーガス注:与党)副総裁の大門雄二*21を演じていた山路和弘さんが、チラシのように、ちょんまげ姿の社長として出てくるのも楽しい。貫禄のある山路さんとは、またちがった一面も見られますし、見どころはたくさんありますね。
◆小暮
 『エルピス』とはぜんぜんちがう、真逆な山路さん。

 と言うことでコメディのようです。「社長が変人」「サプリメント会社」とはモデルは「吉田嘉明(DHC創業者、元会長)」で、「露骨に吉田批判」ではなく「ひねった批判」のつもりか。吉田の場合は「なぜか異常な「嫌韓国」「反共」」などですが。まあ、吉田以外にも「アパホテル」など右翼企業家は日本では珍しくないのが辛いところです。


劇団座敷童子「老いた蛙は海を目指す」
 ゴーリキーどん底』を舞台を『戦前昭和の貧乏長屋』に置き換えた作品とのこと。
 発想としては黒沢明どん底』(舞台を江戸時代に置き換え)のようなものなのでしょう。


◆音楽『沖澤のどかの京響常任指揮者就任』(小村公次*22
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

指揮者・沖澤のどかさん インタビュー一問一答 ~追究する音楽、そして地元・青森への思い~ | 記者記事 | NHK青森コンテンツサイト | NHK2023.1.11
 4年前に若手指揮者の登竜門として世界的に知られる「ブザンソン国際指揮者コンクール」で優勝*23し、その後、国内外に活躍の場を広げてきた沖澤さん。ことし4月には、青森で初めて凱旋公演を行うとともに、関西の名門・京都市交響楽団の常任指揮者に就任します。
◆記者
 沖澤さんが一躍国内外から注目を集めることになったきっかけは、「ブザンソン国際指揮者コンクール」。このコンクールで昭和34年(1959年)に日本人として初めて優勝した小澤征爾さんの時代には、活躍の場として「世界」を選ぶか「国内」を選ぶかは両立しない選択肢だったとも言えますが、今回、国内のオーケストラの常任指揮者に就任する選択をどう考えていますか?
◆沖澤
 日本でオーケストラを振って感じるのは、オーケストラのレベルが世界水準であるということです。特に京都で驚いたのは、リハーサルの雰囲気がとてもヨーロッパ的で、指揮者が言うことを黙って聞いているんじゃなくて、質問があったりとかそれぞれの奏者でのコミュニケーションが見えたりとか。
 きっと小澤征爾先生の時代は、ドイツから偉い指揮者が来て教えてもらうという姿勢でオーケストラの活動が始まったと思うんですけれども、それからもう50年くらいたって、音楽家も聴衆も育っています。私の少ない経験でも、今まで共演してきたヨーロッパのオーケストラとのレベルは変わりないと感じます。
 なので、日本と「本場ヨーロッパ」みたいな違いが、実はそこまではないです。日本の音楽家の皆さんは謙虚で「自分たちはまだまだ」とおっしゃいますけれど
◆記者
 そういう意味では、今回の京都という選択も、単に日本に戻ってくるわけではなく、あくまで世界の中での次のフィールドとして選んだということですか?
◆沖澤
 もちろんです。拠点が日本になるわけではなくて、京都には年に3、4回、それぞれ2週間くらいずつ帰ります。ミュンヘンをはじめ、ほかのオーケストラもたくさん振るので、今までもベルリンを拠点にしながら日本でもたくさん客演させてもらいましたが、それがある程度絞られて、京都がメインになるということです。なので、日本に戻るという感覚はなく、京都市交響楽団も、あくまで世界中のオーケストラの中の1つとして捉えています。

*1:赤旗編集局長(党常任幹部会委員兼務)

*2:日本共産党国際委員会副責任者(党幹部会委員兼務)。著書『NATOはどこへゆくか』(2000年、新日本新書)、『戦争と領土拡大:ウクライナと国際秩序の行方』(2022年、新日本出版社

*3:京都大学教授(刑法)。著書『故意と違法性の意識』(1999年、有斐閣)、『共謀罪の何が問題か』(2017年、岩波ブックレット

*4:日本共産党副委員長(国際委員会責任者兼務)

*5:日本共産党経済・社会保障政策委員会副責任者(党中央委員兼務)

*6:京都民医連事務局長

*7:千葉工業大学准教授。著書『隠れ教育費:公立小中学校でかかるお金を徹底検証』(共著、2019年、太郎次郎社エディタス)、『占領期日本における学校評価政策に関する研究』(2020年、風間書房

*8:教科書は無償化されているが、体育の運動着など多くの教材は有償

*9:大阪公立大学教授。著書『環境被害の責任と費用負担』(2007年、有斐閣)、『原発賠償を問う:曖昧な責任、翻弄される避難者』(2013年、岩波ブックレット)、『公害から福島を考える』(2016年、岩波書店)など

*10:花園大学教授。著書『生活保護審査請求の現状と課題』(2021年、明石書店)など

*11:共産党市民・住民運動・中小企業局次長

*12:モンタナ州立大学准教授。著書『社会運動の戸惑い:フェミニズムの「失われた時代」と草の根保守運動』(共著、2012年、勁草書房)、『海を渡る〔慰安婦〕問題:右派の〔歴史戦〕を問う』(共著、2016年、岩波書店)、『ネット右翼とは何か』(共著、2019年、青弓社

*13:日本共産党平和運動局長(党中央委員兼務)。著書『名作の戦争論』(2008年、新日本出版社)、『市民とジェンダーの核軍縮』(2020年、新日本出版社)、『アート×ジェンダー×世界』(2022年、新日本出版社

*14:秋田県八峰町議(共産党

*15:1857~1933年。1878年にドイツ社会主義労働者党(ドイツ社民党の前身)に入党。1891年~1917年に社会民主党の女性向け機関誌『平等』の編集者となり、1907年には新設された党婦人部長に就任。第一次世界大戦が勃発すると、社民党首脳部の戦争協力姿勢に反対。社民党左派のローザ・ルクセンブルクやカール・リープクネヒトと共に1916年にスパルタクス団を結成。その後独立社会民主党を経て、ドイツ革命後の1920年にドイツ共産党の結成に参加。1933年に国会議事堂放火事件で共産党が非合法化されると、ソ連に亡命し、同年にモスクワ近郊で客死(クララ・ツェトキン - Wikipedia参照)

*16:1895~1923年。甘粕事件で内縁の夫・大杉栄と共に虐殺された。

*17:1903~1983年。戦後、日本婦人有権者同盟会長。

*18:1890~1980年。著書『おんな二代の記』、『覚書・幕末の水戸藩』、『武家の女性』、『わが住む村』(以上、岩波文庫

*19:広義には、1935年3月、最後の中央委員である袴田里見の検挙で党中央が壊滅されるまでの時期が「第二次共産党」であるが、狭義には1929年の四・一六事件による党員大量検挙で組織がほぼ壊滅するまでの時期を指す場合もある(第二次共産党 (日本) - Wikipedia参照)。

*20:言わなくても分かるとは思いますが元ネタは足利義政と日野富子ですね。

*21:警察庁長官。八頭尾山連続殺人事件の冤罪報道に圧力をかける。殺害事件の真犯人が自身の後援会会長「本城建託社長」本城総一郎(相馬未知雄)の息子、本城彰(永山瑛太)であることが明らかになり、マスコミから厳しい追及を受ける(エルピス-希望、あるいは災い- - Wikipedia参照)。

*22:著書『徹底検証・日本の軍歌』(2011年、学習の友社)

*23:俺でも知ってる著名人では小澤征爾(日本人として初優勝)、佐渡裕(2008~2015年までテレ朝『題名のない音楽会』司会)がこのコンクールの優勝者です。また、松尾葉子氏が沖澤氏以前に「ブザンソン国際指揮者コンクールの日本人女性優勝者(日本人女性として初優勝)」です。(ブザンソン国際音楽祭 - Wikipedia参照