岩田明子の「安倍、松井新党話」が俺的にいろいろと面白いのでコメント(2023年4/20日分)

追記あり
 この件についてはここで書いたのと同様のコメントを遅すぎるがよくぞ言ってくれました - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)にしました。
 そして以下の応答を頂いています。

id:Bill_McCrearyさん
 ありがとうございます。貴記事
https://bogus-simotukare.hatenadiary.jp/entry/2023/04/20/060614
を読ませていただきました。
 そうですね、この年に石原慎太郎東京都知事を辞任して衆議院に戻りましたが、たぶん安倍は石原と同じ役割の期待があったんじゃないんですかね。けっきょく安倍はその話に乗りませんでしたが。ところでちょうどこのころだったかと思いますが、櫻井よしこが「安倍さんが新党を立ち上げて」なんていう発言をしたことがあったかと思いますが(その後の安倍復活でこの発言はなかったことにしたのでしょうZ)、あるいはですが、維新のアプローチも念頭にあったかもですね。
 いずれにせよこの時点で、同じ年での安倍の総裁再就任というのは、安倍を強く支持している人間ですらおそらく想定外だったかと思うので、逆に言えばこんな話が出るくらいのかなりよろしくない状態に安倍はいたということなのでしょうね。
 で、岩田はもちろん安倍も、さすがに生前あるいは議員在職中にこんな話はできないでしょう。それで、安倍が死んだらこんなことを書く岩田という人物も、どんだけ安倍と癒着しているのだです。


>それにしてもこれが阿比留が「私が安倍さんからそう聞いた」ではなく「安倍さんと親しかった岩田記者によると」である点が滑稽ですね。阿比留も内心では「岩田にそういう話をして、何故俺にしない」「岩田の方を評価してるのか」感はあるでしょう。
 実際、岩田の方が有能で評価してるのでしょうが。
 阿比留がこの話を知っていれば自分で書くでしょう。「岩田の文章」引用とは「知らなかった」ということでしょうね。
 しかしそうした屈辱感を押さえて「安倍を飯の種にしてきた人間」として岩田記事で安倍を持ち上げる阿比留です。


 安倍も、阿比留を使い勝手のいいパシリくらいには考えていても、自分のブレーンほかとしては、読売の橋本五郎や岩田などの方をはるかに重用していたのでしょうね。

【追記終わり】


【阿比留瑠比の極言御免】「安倍新党」あり得た歴史 - 産経ニュース

 夕刊フジで、安倍晋三元首相の番記者でジャーナリスト*1の岩田明子氏が書いた「幻の〝安倍新党〟松井一郎氏が構想していた*2」との記事

 阿比留が紹介する夕刊フジは以下の通りです(なお、阿比留記事は有料なのでほとんど読めません)。

【岩田明子 さくらリポート】幻の〝安倍新党〟松井一郎氏が構想していた トップに安倍氏迎え、橋下徹氏を「総務相兼大阪市長」と提案「自民党を出て一緒に活動を」(1/3ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト
 2012年3月、大阪府知事だった松井氏は大阪市内で、第1次政権からの復活を模索していた安倍晋三元首相と面会していた。その目的は、安倍氏を「新党のトップ」として自民党から迎えることだった。
 松井氏はこの席で、「例えば、安倍首相、橋下総務相大阪市長といったかたちは、どうですか」とも提案したという。

 安倍死後に松井(そして岩田)があることないこと言ってるだけでしょう。彼らには未だに安倍に利用価値があるようです。
 「本当かいな?」ですね。この時点では安倍はとても「首相に復権できる」とは見なされてなかったでしょう。
 遅すぎるがよくぞ言ってくれました - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が紹介する溝手氏の「過去の人」発言(2012年2月末)はこの頃の話です。
 勿論、維新の方も「安倍を担げば、安倍首相で政権参加できる」と言うほどの力はない。
 というか、最近各種選挙で躍進*3したとはいえ、「完全に大阪限定だった2012年よりは、漁夫の利とは言え奈良県知事選で勝利するなど政治力がついてきた」今に置いても、この「安倍話(真偽不明ですが)」のように「干されてる石破に離党話を持ちかけて離党するか」といったら「石破は確実に離党しない」でしょう。
 維新は支持率においても、議席数においても自民に大きく離れてるし、それどころか最近は急激な支持率上昇で「立民」を上回ることも時にあるとは言え、「従来から、多くの世論調査では僅差の場合も多いとは言え、立民>維新*4」「議席数では当然、立民>維新」「全国に支持基盤(連合など)がある立民と違い、ほとんど大阪限定の維新」では「維新単独」で政権交代などできる体力ではない(勿論、立民や国民民主と手を組めば政権交代できるとも言えない)。2012年当時も今も、維新は安倍や石破を担げば「政権交代」がどうにかなるという話ではない。
 むしろ松井が離党を持ちかけたとしたら「安倍首相、橋下総務相」などではなく

◆溝手氏に『過去の人』なんて言われたままでいいのか。今のままで自民で復権できるとは思えない。あなたが離党して我々と手を組めば、自民を離党した人間が作った過去の政党(河野洋平氏の新自由クラブ武村正義氏の新党さきがけなど)のように復権の可能性が出てくる。
 武村氏は新党さきがけを作ったことで「細川内閣官房長官、村山内閣蔵相」にまで出世した。
河野氏新自由クラブは結局解散したが、彼は自民に復党し、宮沢内閣官房長官自民党総裁などを歴任した。この安倍新党が最終的には新自由クラブのように挫折しても、有能なあなたなら河野氏同様の立ち回りで自民復党して出世できるはずだ

ではないか。つまり安倍の落ち目に乗じようとしたのが本当で、首相云々は松井がデマ話で「先見の明(その後、安倍が実際に首相として復権)」を誇ってるだけではないか。 
 松井が仮にそんな話をしたとしても「結局、維新による使い捨てになった石原慎太郎の維新党首担ぎ上げ」と同じで「安倍を使い捨て」しても構わないと思っていたでしょうが。
 そしてそのデマ話に

安倍や岩田「無役の2012年3月当時から維新はそのように評価していた」

と安倍美化のために、安倍や岩田も乗ってるだけではないか*5
 そもそも安倍が当時、復権できるようなら「当時はまだ今ほどの力のない維新」の離党話に応じるわけもない(そして、既に書いたように今だって安倍のような自民幹部議員が離党して維新に参加したがるほどの魅力はないでしょう)。そもそもこんな話が本当にあったかどうか。
 いずれにせよ「話が事実」としても「自民で復権」を目指す安倍が、こんな申し出に応じることはなかったわけですが。
 しかし、この発言で分かるように維新はとても「野党と呼べる存在ではない」のですが、維新支持してる連中は何を支持してるのかと首をかしげます。
 そしてこの松井発言の真偽はともかく、「維新と安倍」が友好的な関係にあったこと(そしてそうした安倍の維新支援を阿比留や岩田ら安倍支持者がサポート*6)は「事実」であり、それが「大阪自民の衰退」を助長したことは間違いないでしょう。
 それにしてもこれが阿比留が「私が安倍さんからそう聞いた」ではなく「安倍さんと親しかった岩田記者によると」である点が滑稽ですね。阿比留も内心では「岩田にそういう話をして、何故俺にしない」「岩田の方を評価してるのか」感はあるでしょう。
 実際、岩田の方が有能で評価してるのでしょうが。
 阿比留がこの話を知っていれば自分で書くでしょう。「岩田の文章」引用とは「知らなかった」ということでしょうね。
 しかしそうした屈辱感を押さえて「安倍を飯の種にしてきた人間」として岩田記事で安倍を持ち上げる阿比留です。

*1:岩田など、安倍の太鼓持ちでしかない存在です。そして安倍死後も「安倍の太鼓持ち」を続ける気のようです。これが「NHK(公正中立が建前)」の「解説委員」と言うのだから絶句します。

*2:そもそも「安倍が構想」というタイトルでない辺りが「語るに落ちています」。安倍はそんな物に乗り気ではなかったのでしょう。

*3:維新批判派として精神的に辛いところですが

*4:現在は一時的に立民を上回ってる調査もあるようですがいずれ立民>維新になるでしょう

*5:なお、無知なのでこの話が「安倍生前から流れていた」か知りませんが、さすがに安倍死後の話ではないか。こんなことを安倍生前に、安倍であれ、「岩田のような安倍の周囲」であれ、維新側であれ堂々と放言するのはさすがにまずすぎるでしょう。それともそんなことはお構いなしに安倍や岩田、維新等によって生前から流されていた話なのか?

*6:この阿比留記事や岩田記事もそうした「維新サポート」の一環であるわけです。