今日の赤旗ニュース(2023年5/18~23日分)

衆院解散・総選挙への対応/野党共闘の前進を求めつつ小選挙区でも積極的に擁立/小池書記局長が表明
 「国会会期末解散(6月解散)」など早期解散が噂され「10増10減に対応した自公の選挙区調整も始まる(例えば緊迫する自公関係“10増10減”選挙区調整めぐる争い 自民は「代替案提示」の方針も | TBS NEWS DIG(2023.5.21)参照)」中、「にもかかわらず、泉が野党共闘に背を向ける」のだから、共産としては当然の対応でしょう。
 野党共闘再建を希望はしていますが泉立民では期待薄でしょう。「まずは泉辞任、執行部交代」ですが、その機運もなさそうです。
 もはや「(地方での個別の共闘はありうるにしても、全体としては)野党共闘不成立」「立民惨敗(最悪の場合、新進党崩壊のような政党解散)」「(小泉郵政解散時等、過去にも予想されたような)自民勝利」「(勿論希望していませんが)維新躍進(最悪の場合、最大野党化)」を覚悟した上で、「共産をどこまで伸ばせるか(勿論議席減の恐れもありますが)」を考えるほかないのではないかと共産支持者として悲壮な思いではあります。


きょうの潮流 2023年5月23日(火)

 今年は童話作家で詩人の宮沢賢治没後90年です。
 晩年の賢治が過酷な朝鮮人労働者の状況に胸を痛めて書いた詩があります。短い二連の文語詩「いたつきてゆめみなやみし」で、題は重い病気で夢もまったく見なくなったという意味です
▼「その線の工事了(おわ)りて、あるものはみちにさらばひ、あるものは火をはなつてふ、かくてまた冬はきたりぬ。」
▼下書き原稿によれば、賢治は新聞で朝鮮人労働者の状況を知ってこの詩をつくりました。賢治の読んだ記事は1932年5月に矢作(やはぎ)村(現陸前高田市矢作)で起きた朝鮮人虐殺事件*1の記事ではないか。そう教えてくれたのは盛岡市の元中学校教師、高林勝さんです
▼公開中の映画「銀河鉄道の父」は、家族思いの優しい賢治像を描きます。しかし賢治は、この詩以外にも白象を酷使した資本家に反撃する「オツベルと象」のような童話を残しました。
「静かに激しく正義の怒りを燃やす賢治をもっと語るとき」。
 高林さんの言です。

 なお「小林多喜二の没後90年(1933年2月20日に虐殺)」でもあります。
 それはともかく賢治に「朝鮮人虐殺を取り上げた詩」があるとは知りませんでした。
 ググってヒットした以下の記事も紹介しておきます。

嫌韓はイーハトーブを幻視しない - 法華狼の日記2007.12.27
 朝鮮人が登場する宮沢賢治作品として『いたつきてゆめみなやみし』という詩も存在する。


限界と矛盾がいよいよ深刻に――G7広島サミットについて/志位委員長が談話

 広島が開催地であることから、内外の多くの人々が核兵器廃絶に向けた前向きのメッセージを期待したが、G7の対応はこの期待に真っ向から背く*2ものだった。
 被爆者のサーロー節子さん*3は、「(ボーガス注:核保有国・米英仏が)自国の核兵器は肯定し、対立する国*4核兵器を非難するばかりの発信を被爆地からするのは許されない」と語ったが、この批判は、G7広島サミットの本質をズバリ言い当てたものである。
 G7広島サミットは、日本が一連の重要な問題でG7の他の諸国と比べても異常な立ち遅れにあることを浮き彫りにするものともなった。
 G7首脳宣言は、「難民を保護し、避難を強いられた人々や受入国及びコミュニティーを支援し、難民及び避難民の人権及び基本的自由の完全な尊重を確保」すると明記している。日本で進められている難民・外国人の命を脅かす「入管法改悪案」は、この宣言に真っ向から反するものといわなければならない。

 全く同感なので紹介しておきます。


「悪政4党連合」に対決する市民と野党のスクラムを/全国革新懇第42回総会 志位委員長の特別報告
 「悪政四党連合」とは勿論「自民、公明、(自民の補完勢力、「なんちゃって野党」である)維新、国民民主」の四党であり、志位氏は立民・泉執行部に「維新、国民民主」との縁切りを求めてるわけですが、「維新や国民民主にすり寄る」泉立民がどういう態度に出るかは勿論何とも言えません。


堺市長選あす告示 維新が切り捨てた住民サービス/野村予定候補勝利で復活へ/記者座談会
 野村氏ですが「元自民党」ということで共産系ではないことを指摘しておきます。


政府検討 有事 イモ作付け強制/田村貴昭氏「戦前をほうふつ」/衆院農水委
 記事タイトルだけで「有事に強制作付けとはいつの時代の話だ」と心底呆れます。そもそもそんなこと(海外からの食料輸入が不可能になる)が必要な有事があるとも思えませんが。


性犯罪の公訴時効廃止を/刑法等改正案 本村氏求める/衆院法務委
 性犯罪の公訴時効「撤廃か、さらなる延長を」 被害当事者らが会見:朝日新聞デジタルといった被害者や支援団体の声を受けての話です。
 「感情的には理解できます」し、見ず知らずの犯行とは違う「近親相姦のようなケース」だと「時効が明らかに加害者を利しています(加害者が被害者を精神支配してるので告発しづらい:まあ、廃止論が主に想定してるのはこれでしょう)」が、果たして廃止していいかは慎重な議論が必要かと思います。

*1:矢作事件 - Wikipediaのこと

*2:とはいえ、米英仏は核保有国、日本も「米国の核の傘」を理由に「核兵器禁止条約に加入せず」と、G7加盟国の内、4カ国が明らかに「核抑止容認」の立場ではこの対応は「予想の範囲内」ではあります。

*3:著書『光に向かって這っていけ:核なき世界を追い求めて』(2019年、岩波書店

*4:ロシアのこと