島田洋一(巣くう会副会長)「ウクライナ戦争が続くと北朝鮮が潤うことになる」
トランプ政権になった場合とバイデン政権になった場合、明らかな大きな違いは、対ロシア・ウクライナ戦争への対応ですね。バイデン氏は反対勢力から言わせると、「出口戦略がないままにずるずるとウクライナに対する兵器などの支援を続けている」と。
一方トランプ氏は、「自分が大統領に当選したら、つまり今年の11月直後に、ロシア・ウクライナの停戦に向けて調停に動き出す」と言っています。
理想としては、侵略したロシアをウクライナから安全に追い出すことですが、現実にはそれができない。ロシアは軍事大国ですし、兵士になる人は、(ボーガス注:ウクライナに比べて)圧倒的にロシアの方が多い。核兵器も持っています。
従ってプーチン氏が、ウクライナから追い出されるような状態は、徹底的に抵抗する。
ポイントは、ウクライナ戦争が続くということは、北朝鮮問題で、我々に悪影響が及びます。
ロシア・ウクライナ戦争が続く限り、北朝鮮はロシアから色々な物資を取れる。端的に言うと、北朝鮮が潤うことになる。だから北朝鮮はあの戦争が続くことを望んでいる。だから、あの戦争が続く限り北朝鮮はなかなか交渉に応じないだろう。つまり、日本やアメリカから物資が取れなくても、ロシアから取れる*1、と。
トランプ陣営はそういう状態を念頭に、「やはりロシア・ウクライナ戦争を早く停戦に持ち込んだ方が、全体状況にとってもいい」という判断をしています。
巣くう会サイトに「島田氏の見解は、彼の個人見解で、巣くう会の公式見解では必ずしもない」等の注記も無しで掲載された以上、「島田の停戦論」は巣くう会の公式見解だと見なされて「ロシアを利する気か?」等と非難されても文句は言えないでしょう。
停戦論の是非はひとまず置くにしても「継戦は北朝鮮を利するから停戦すべき」という考えは島田の個人的主張にすぎず「定説」とはおよそ言えないでしょう。そもそも日本政府も欧米各国政府もウクライナ政府も現時点では「継戦論」ですし。
またトランプが大統領になる可能性は否定できないとはいえ、バイデン再選の可能性も当然あるのにまるでトランプ当選が確実であるかのような話をしている島田は「明らかに変」です。大体「少なくとも現時点はバイデン政権」なのに。
それにしても出口戦略がないままにずるずるとウクライナに対する兵器などの支援を続けているねえ。
島田ら巣くう会の方こそ出口戦略がないままにずるずると北朝鮮への制裁を続けている癖によくも言えたもんです。バイデンのウクライナ支援が「2022年2月の開戦から約2年3ヶ月」なのに対して、北朝鮮制裁は「小泉政権(2002年)から20年以上」ですからね。
それにしてもトランプ贔屓だから,島田は「現実的にウクライナの勝利は困難、停戦すべき」と放言してるのでしょうが、それこそ「バーター取引無しでは拉致被害者帰国は困難、取引すべき」ではないのか。島田ら巣くう会はバーター取引を否定しますが。
西岡力(救う会会長)
朝露関係は去年はよかったのですが、しかし1月にプーチン大統領が、「平壌を訪問する」と発表しましたが、4月にプーチン大統領が大統領に改めて就任した後、中国を訪問しました。北朝鮮のすぐ近くのハルピンまで来ましたが、北朝鮮には寄らずそのまま帰りました。
(北朝鮮の砲弾は)不発率が多い等のことから、ロシアの中で軍需産業が次第に整備されてきて、砲弾を自分で作れる比率が高まっているようで、北朝鮮に頼る比率は下がっているのではないか。
従って、ロシアからの支援で食糧問題が一息ついたという状況ではありません。
そういう点では、大規模な食糧支援に対する彼らの需要はまだあるのではないかと、私は思っています。
「副会長」島田が「ロシアの支援で北朝鮮は当面安泰、だから北朝鮮は日朝交渉する気は全くない→だから北朝鮮を利さないために、日朝交渉の可能性を作るためにウクライナ停戦が急務」としているのに、「会長」西岡は逆に「島田氏はロシアの支援を過大評価している、ウクライナ戦争が続いてもロシアの支援は次第に減るだろう」「北朝鮮は未だ政権危機にある」「日朝交渉の可能性はある」と言いだし「救う会内部で意見統一しろよ」と言いたくなる無茶苦茶さです。