鈴木宗男氏、ロシアと議員外交「こんな時だからこそ」 - 日本経済新聞
「こんな時だからこそパイプが必要」というのは一般論としては正しい。例えば中国との国交回復前でも「パイプ役を務めよう」として多くの自民党親中派政治家(石橋元首相など)が訪中しましたがそれは「日中国交正常化につながる重要な行為」だったでしょう。
問題は
1)当人の主観はともかく、客観的にはパイプでは無くただの太鼓持ちに堕する危険性があると言うこと
2)鈴木宗男の場合、明らかにロシアの太鼓持ちでは無いか
ということです。
マレーシア首相、9月にロシア訪問へ プーチン大統領と会談予定 - 産経ニュース
先進7カ国(G7)やNATO加盟国はともかく、その他の国は必ずしも「反露」ではないわけです。
インドネシア次期大統領 ロシアでプーチン大統領と会談 | NHK | インドネシア2024.8.1
ことし10月にインドネシアの新しい大統領に就任するプラボウォ*1国防相が、ロシアを訪問してプーチン大統領と会談し、両国関係のさらなる強化を確認しました。
プラボウォ国防相は「ロシアはわが国にとって重要な友人だ」と述べ、ロシアとの関係を重視していく姿勢を強調しました。
「選挙で大統領に選ばれた」とはいえ「独裁者スハルトの側近時代に、反体制派弾圧に従事したとされるプラボウォ」には「人権感覚は恐らく希薄」でしょうが、多分そういうことは今回の話には「あまり関係が無い(プラボウォ以外が大統領でも恐らく大同小異の態度)」「インドネシアとロシアは以前から経済的に深いつながりがあり、簡単に切れない」のでしょう。
ウクライナが秘密作戦か ロシア、米長官に警告と報道 - 産経ニュース
米紙ニューヨーク・タイムズは27日までに、ロシアのベロウソフ国防相が今月12日にオースティン米国防長官と電話会談した際に、ウクライナ側がロシアに対して計画している「秘密作戦」の内容を伝えて警告し、米国側がウクライナ側に実行をやめさせたと報じた。
ベロウソフ氏は、ウクライナが計画している対ロシアの作戦を米国防総省が把握しているかとオースティン氏に質問し、米ロ関係の緊張を高めると警告。米国側は作戦を知らず、ベロウソフ氏の発言を深刻に受け止め、ウクライナ側に連絡を取り実行しないように伝えたという。
1)ウクライナの「過激な作戦計画(プーチンなどロシア要人暗殺?)」をロシアが把握していたのに米国はロシアに知らされるまで把握しておらず(つまり米国に対してウクライナが知らせてなかった)
2)驚いた米国が、ウクライナに圧力をかけて辞めさせたらしいらしいと言うこと以外は全く分かりません(勿論、作戦の具体的内容はリーク元がNYタイムズ相手に語らなかった、あるいは語ったがオフレコの約束でしょう)が、こうした情報が米国政府からNYタイムズにリークされることが興味深い。
米国も「ウクライナ政府の過激さ」には閉口してるのかもしれない。こうしたリークは恐らく「バイデン大統領、オースチン国防長官ら米国政府首脳陣の意思」であって「一部の末端の人間が首脳陣の意思を無視してやってる」わけではないのではないか。今のところオースチン長官など首脳陣も「報道を肯定しないが否定もせず」のようですし。
*1:1951年生まれ。1983年にスハルト(当時、大統領)の次女と結婚し、政治的影響力を持つようになった。1994年に陸軍特殊部隊の副司令官、1995年に司令官、1996年に陸軍戦略予備軍司令官に就任。しかし1998年5月にスハルトが大統領を辞任すると、軍法会議にかけられ、8月に軍籍を剥奪された。その後、ヨルダンに移住し、2001年まで3年間に渡り事実上の亡命生活を送っていた。2004年インドネシア大統領選挙ではゴルカルの候補者を決める党大会に立候補。敗北したものの、政界からの反発が強くない事を確認し、本格的な政界進出を決めたとされる。2014年7月の大統領選挙に立候補するが、ジャカルタ首都特別州知事のジョコ・ウィドドに敗北。2019年4月の大統領選挙では再選を目指した現職のジョコ大統領に再び負けるも、その後、ジョコによって国防相に抜擢された。2024年2月の大統領選挙で勝利し、10月に大統領に就任予定(なお、インドネシアではスハルト独裁の反省から「三選禁止(1期5年)」でありジョコは2期10年(2014~2024年)で退任)(プラボウォ・スビアント - Wikipedia参照)