勿論時期的に「衆院選結果」について触れるのは「12月発売の1月号」になるでしょう。
特集『気候危機打開:直ちに省エネ・再エネのシステムへの移行を』
◆ エネルギー政策の大転換が不可欠:化石燃料温存、原発優先政策の見直しを(桃井貴子*1)
◆ 原子力発電推進政策は気候変動対策を妨げている:原発ゼロ社会へエネルギー政策の転換を(大島堅一*2)
◆ 「グリーントランジション2035*3」:政府GX*4に対するより経済合理的な代替案(明日香壽川*5)
(内容紹介)
脱原発、脱火力、再生エネルギー推進が主張されますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
【参考:明日香壽川氏】
「決戦に問う」原発・エネ 争点として活発な議論を 東北大教授 明日香寿川|47NEWS(よんななニュース)2024.10.24
今、国のエネルギー政策の根幹を決める第7次エネルギー基本計画の議論が政府の審議会などで行われている。委員の多くは政府が選んだ原発推進派だ。彼らは、まるで東京電力福島第1原発事故がなかったかのように、事故以降の政府方針である「原発依存度低減」「原発新増設なし」を180度変えようとしている。
それなのに、来たる衆議院選挙では原発・エネルギー問題が、争点になっていない。
最大野党・立憲民主党も原発ゼロを前面には出していない。
第1の理由は、(ボーガス注:政権与党・自民が原発推進の立場に立つ)経団連など(ボーガス注:財界)からの支持を得るためだろう。立憲民主党の姿勢も、支持母体である連合や国民民主党との協力関係に影響されている。連合や国民民主党に大手電力会社の労組の影響力が強いのは周知の事実だ*6。
第2の理由は、政治家と国民の両方に「原発は安く、再生可能エネルギーは高い。省エネは無理」「原発は地球温暖化対策に必要だ」との認識があることだろう。最近は「(ボーガス注:社会のデジタル化によって)データセンターや人工知能(AI)で電力消費が激増する」という言説が加わった。
しかし、これらは単なる思い込み*7であって、現状認識として間違っている。
現在、再エネは、蓄電池と組み合わせても最も安価な電源だ。多くの雇用も生む。例えば2024年前半に米国で導入された新規電源の8割は太陽光と蓄電池であった。
国が達成を求める省エネの基準が緩いため、今や日本は「省エネ後進国」になってしまった。
データセンターの電力消費も、2022年の政府統計では日本全体の電力消費の0.5%程度に過ぎない。今後、データセンターが急激に増えても、(ボーガス注:もともとのデータセンターの、全体に占める割合が低いので)日本の電力消費が激増することは、あり得ない。
原発は、温暖化対策としても経済的に非合理だ。原発新設や稼働延長による温室効果ガス削減のコストは、再エネ新設や省エネに比較して数倍大きい。原発への投資は結果的に温暖化対策を邪魔し、遅らせる。
時代遅れの間違った認識が浸透しているのは、政府や一部の産業界の情報発信をうのみ*8にして流すメディア*9や、それを無批判に信じてしまう国民自体にも問題がある。
特集『焦点化する憲法の平和主義と改憲動向(下)』
◆『日本の軍事主義を問う憲法の平和的生存権:東アジアの平和を築く方向』(清末愛砂*10)
(内容紹介)
筆者が「平和的生存権」概念の意義について論じていますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
参考
ガザ停戦、日本は最大限努力を 「平和的生存権」実現 緊急出版共著で訴え /北海道 | 毎日新聞2023.12.27
民間団体「北海道パレスチナ医療奉仕団」団長で整形外科医の猫塚義夫さん(76)と室蘭工業大大学院教授の清末愛砂さん(51)が「平和に生きる権利は国境を超える」(あけび書房)を緊急出版した。
◆ 集団的自衛権閣議決定10年、いま憲法の平和主義を問う(下)(小沢隆一*11)
(内容紹介)
新刊紹介:「前衛」2024年11月号(衆院選結果判明で追記あり) - bogus-simotukareのブログで紹介した「上」の続きですが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。なお、「集団的自衛権閣議決定10年」でその決定が今も取り消されてないとはいえ「行使に至ってないこと」は「運動の成果」として一定の評価ができるでしょう。
◆動き出した世界 多国籍企業・富裕層に対する公正な課税めざして:国連の国際租税協力枠組み条約の設立の可能性と課題(金子文夫*12)
(内容紹介)
国際租税協力枠組条約(現在、草案作成中で実現はしてない)について述べられてますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
なお「米国ファースト」のトランプ政権が誕生したことは、「この条約が成立したとしても米国が参加しない可能性が高く」頭の痛い話です。
参考
(社説)国際課税協力 条約結実へ努力さらに:朝日新聞デジタル2024.8.12
2021年に約140カ国・地域が国際課税の枠組みに合意し、実現に向けた交渉が続いてきた。デジタル取引への共通の課税ルールと、法人税の最低税率導入が柱だ。
画期的な合意の背景にあったのは、多国籍企業の課税逃れや、富の分配の世界的な不公正への危機感だ。是正に向け、国際社会が足並みをそろえる機運が高まった。
デジタル課税では、国境をまたいで活動するIT企業の実態に合わせ、既存のルールを抜本的に見直す。「グローバル企業は、価値を生んだところで税金を払うべきだ」という考え方に基づき、サービス利用者がいる国なら、支店などの拠点がない外国企業に対しても、一定範囲で課税できるようにする。
課税対象は世界で100社ほどになる見通しだ。高い収益を稼ぐ巨大企業に、透明性のあるやり方で課税の網をかけることは理にかなう。
条約の最終合意と署名は、今年6月が目標だったが、遅れている。執行面で詰めるべき点が残っているという。先月には主要20カ国・地域が、租税協力の閣僚宣言を出し、迅速な妥結と早期の署名を訴えた。小異を乗り越え、大局的な妥協点を見いだす努力を関係各国に求めたい。
カギを握るのは米国だ。多くの対象企業を抱える米国の参加が、条約発効の事実上の条件になる。だが、米議会では野党・共和党内に「米企業ねらいうちの差別的課税だ」といった反対論が強い。
条約の締結が頓挫すれば、欧州諸国などが導入後に凍結していた独自の「デジタルサービス課税」が復活し、二重課税などの混乱が広がりかねない。米国が報復関税を発動する恐れもある。無益な争いの再燃は、避けなければならない。各国バラバラの課税より共通の仕組みの方が、企業にとっても予測しやすく、利点が大きいはずだ。
日本は10年ほど前から、この枠組みづくりを積極的に推進してきた。今後も、実現に向けての役割は大きい。
公正で納得感のある課税環境を整えることは、それぞれの国内のみならず、国際社会の安定にも貢献する。政府は、その意義の大きさと、失敗した時の損失を各国に粘り強く説き、橋渡し役として動いてほしい。
特集「求められる新自由主義からの転換」
◆変容する新自由主義:米中対立と新自由主義の新たな局面(二宮元(にのみや・げん)*13)
(内容紹介)
副題の「新たな局面」とは「英国での労働党政権奪取」「フランスでの左翼連合(メランションの「不服従のフランス」など)の総選挙での健闘」「ドイツでの社民党政権の誕生」など「左(社民主義)の面からの新自由主義への対抗」が見られる一方で、「米国でのトランプ政権誕生、共和党の上院、下院過半数支配(いわゆるトリプルレッド:但し、これは俺の評価であって、二宮論文時点では選挙結果は勿論未定(大統領選が11/5、選挙結果が分かったのが翌11/6、前衛の発売が11/8なので当然、時間的に二宮論文が選挙結果を反映することは無理)なのでトランプ旋風(トランプ再選の可能性)程度のことしか書いてない)」「ドイツの極右政党『ドイツにおける選択肢』の各種選挙での躍進」など、「極右の動き」も見られるということです。
なお、「極右の動き」は「移民反対」であり、「移民推進」という「新自由主義」への反発であり、「福祉切り捨て」という「新自由主義」への反発である「左派の動き」とは性格がかなり違うものの「反新自由主義の動き」が背景にあると筆者は評価しています(とはいえトランプ政権は反新自由主義とは評価できないでしょうが。むしろあえて言えば、バイデン政権の方が『反新自由主義』でしょう)。
また副題に「米中対立」とあるように筆者は「新自由主義」評価においては「米中対立」の要素を重視しています。
「米中対立」には「新自由主義的経済改革」を中国に押しつけようとする「米国」とそれに対抗する「中国」の対立という要素もあるという見立てです。勿論これは「人権問題」と言う面を筆者が否定しているわけではない(「人権問題」というきれいごとだけが「米国の中国批判ではない」とは指摘していますが)。
また「米国型新自由主義」に対抗してるからといって、「米国型新自由主義」に批判的、否定的な筆者は「中国の態度」に理解を示し、米国の横暴を批判しながらも、中国を「反新自由主義の担い手」として高評価してるわけでもありません。
◆学校・公教育はどのように変えられてきたのか(児美川孝一郎(こみかわ・こういちろう)*14)
(内容紹介)
『新自由主義教育の40年*15』(2024年、青土社)等の著書で、新自由主義教育について論じてきた筆者が、新自由主義によって「学校・公教育はどのように変えられてきたのか」を論じていますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
参考
今週の本棚・話題の本:『新自由主義教育の40年』=三宅香帆 | 毎日新聞2024.10.19
ぜひ本書『新自由主義教育の40年』(児美川孝一郎著・青土社・3080円)を読んでほしい。
この40年とは、日本の教育が、新自由主義の荒波にのまれた時代だった。そう説く著者は、キャリア教育や大学教育、教育労働や教育改革について「新自由主義的改革」を鍵にして読み解く。浮かび上がってくるのは、社会の構造に問題があったとしても、競争に負けたら自分の努力が足りていなかったのだと思い込んでしまう「自己責任」を内面化した学生の姿だった。
毎日新聞書評にもあるように、前衛論文でも児見川氏は「新自由主義の内面化(そうした内面化をどう是正していくか)」を問題にしています。
「自分がワーキングプアなのは、社会が悪いのではなく自分の努力不足(いわゆる自己責任論:新自由主義的発想)」と考えてしまえば「新自由主義という社会体制それ自体を、政治運動(選挙など)や社会活動(NPO活動など)で変える」という発想にはなりづらいからです。「自分の苦境」ですらそれです。「他人の苦境」についてはなおさら「努力不足」と考えるでしょう。「所得再配分」なども「何で俺が貧乏人のために所得をわけなければならない、あいつらが努力不足なだけだ」と考えやすい。
そうなると「所得再配分(大学無償化など)」ではなく「減税(今回躍進した国民民主の主張など)」に関心が向くのも当然かもしれない。
「金持ち」についても批判的見方より「努力したんだから金持ちなのは当然だ」「俺も努力して少しでもああなりたい」と批判的見方より「羨望の眼差し」かもしれない。
近年一部で見られる「生活保護受給者叩き(努力不足だから貧困なのだ)」なども「新自由主義の内面化」の一例ではあるでしょう。
「上からの押しつけでは必ずしもない」点が「新自由主義的支配」の厄介なところでしょう。
何も「共産党の活動に何の問題点もない」とは言いません。
小生もそこまで「共産党万歳」ではないし、そもそも党もそこまで自画自賛してませんが、「衆院選での共産の後退」についても「新自由主義の内面化(その結果、共産の新自由主義批判が『怠け者の甘やかし』と否定的に評価される)」と言う側面がありはしないか(勿論、この児見川論文は選挙結果前に書かれていますのでこれは小生の私見に過ぎませんが)。少なくとも「外在的要因(新自由主義的心性の普及など)*16」を無視して「内在的要因(共産の活動方針)」だけで「共産の不振」を語ること(例:id:kojitaken、広原盛明、紙屋研究所、松竹伸幸など反党分子:まあ上記の連中は共産と違い何の政治的成果もないので「何様だ、手前」「偉そうなことを言う資格がお前の何処にあるんだ、共産の方が手前らの何倍も役に立ってるわ、ふざけんな」「身の程を知れ」と言う話ですが)は不適切だと俺は思っています。まあ、とにかく以前も書いたように小生は今後も共産支持の予定ですし、このように前衛紹介記事を書く予定です。
◆低賃金・雇用破壊とのたたかいと労働組合の役割(黒澤幸一*17)
(内容紹介)
全労連事務局長である筆者が全労連の運動を中心に、「低賃金・雇用破壊とのたたかいと労働組合の役割」について述べています。
筆者は日本の問題点として「男女別賃金格差」「非正規の待遇の酷さ(それに関連して、全労連も含め、連合、全労協など労組が非正規労働者を充分組織化できていないこと)」をあげ、そうした問題に全労連として取り組んでいきたいとしています。
◆対談『浮島丸事件:名簿公開の成果のうえに真相究明への新たな歩みを』(太田修*18(同志社大教授)×穀田恵二 (前衆院議員))
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
浮島丸事件 - Wikipedia
浮島丸の沈没原因については、湾内に敷設してあった機雷に誤って触れたためであるとの触雷説と、何らかの理由から日本海軍の乗組員らが自ら故意に爆破・沈没させたとの爆破自沈説があるが、真相は不明である。日本政府は一貫して触雷説をとっている。
「浮島丸事件」がミステリー化した元凶、日本政府が「ない」と言い続けた乗船者の名簿が見つかった | 山陰中央新報デジタル2024.5.28
政府が長年「存在しない」としていた資料が、政府内から見つかった。沈没船の犠牲者遺族がずっと探し求めていた乗船者の名簿だ。
戦争終結直後の1945年8月24日、朝鮮人労働者やその家族数千人を乗せた旧日本海軍の輸送船「浮島丸」が、京都府の舞鶴港で爆発、沈没し、500人以上が死亡した。「浮島丸事件」として知られる。
日本政府は、乗船者は朝鮮人3735人、乗員255人、死者は乗客524人、乗員25人と発表。犠牲者氏名が記された死没者名簿も存在する。しかし政府はずっと、乗船者名簿だけは「ない」と言い続けてきた。乗船者名簿がないのに、なぜ乗船者数、死者数を確定し、犠牲者氏名が記された死没者名簿を作成できたのだろう。
韓国人生存者や遺族、事件の真相解明を求める人たちは、日本政府が事件の真相を隠していると疑い、事件はミステリーとして語られてきた。
浮島丸乗船者名簿の存在を突き止めたのは、横浜市在住のジャーナリスト布施祐仁さん*19(47)だ。情報公開請求を駆使して取材を続ける第一人者。2017年には防衛省による「日報隠蔽事件」の火を付けている。
赤旗
浮島丸事件の乗船者名簿/政府「約70点保有」/衆院外務委で穀田氏に答弁2024.6.1
事件の真相究明や謝罪、補償を求めた国家賠償請求訴訟(1992年)では、原告である遺族らが「乗船名簿や名簿に類する資料」の開示を求めましたが、日本政府は「存在は確認されていない」と説明してきました。
穀田氏は、開示された名簿について「原告に対し、なぜ見当たらないと説明してきたのか」と追及。宮崎政久厚労副大臣は「乗船を予定している人が記載された名簿であり、乗船者名簿ではない」と(ボーガス注:「募ったが募集してない*20」並の詭弁で)弁解しました。
また穀田氏は、これまで政府が、韓国政府からの要請を受けて朝鮮人徴用者の名簿を引き渡した前例があると指摘。
穀田氏は「遺族は乗船者名簿を望んでおり、提供するのが筋だ。名簿を明らかにすることは犠牲者に対する最低限の礼儀だ」と主張しました。
浮島丸事件/乗船者名簿 75種保有/厚労副大臣 穀田氏が開示求める2024.7.12
浮島丸事件/乗船者名簿 対韓提供も/穀田氏会見 政府、75冊のリスト公表2024.8.8
乗船名簿開示など前進/浮島丸追悼集会 倉林・穀田氏が参加/京都・舞鶴2024.8.25
「浮島丸殉難者を追悼する会」の品田茂*21会長をはじめ、朝鮮総連京都府本部や民団京都府舞鶴支部の代表らが追悼の辞を述べました。
品田氏は厚生労働省が乗船名簿など資料の存在を明らかにしたことに触れ「ご遺族の方々に早急に提供されることを強く求める」と強調し、「平和を求める声を上げていきたい」と述べました。
武見敬三*22厚労相がメッセージを寄せ、東京の祐天寺に安置されている遺骨について「外務省と連携し返還に向けて適切に対応したい」としました。
「浮島丸事件」で日本政府/乗船者名簿 韓国に一部提供2024.9.7
「浮島丸」が1945年8月24日、京都府の舞鶴港で爆発、沈没し、500人以上が死亡した「浮島丸事件」で、日本政府は5日、乗船者名簿の一部を韓国政府に提供したと発表しました。
日本政府は長年、乗船者名簿の存在を認めてきませんでしたが、今年5月末、日本共産党の穀田恵二議員の衆院外務委員会での追及を受けて、厚生労働省は75種類の名簿を保有していることを明らかにしていました。
日本のジャーナリスト「浮島丸などの歴史を覆い隠すと韓日間に信頼生まれない」 : 政治•社会 : ハンギョレ新聞2024.10.1
浮島丸の乗船者名簿など34件、追加提供 日本政府が韓国政府に:朝日新聞デジタル2024.10.23
◆論点「中学校新教科書の検定と採択でうきぼりになった問題点」(糀谷陽子(こうじや・ようこ)*23)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
中学校教科書採択 民衆の動き学ぶ機会を 全国ネット・糀谷事務局長に聞く 時代の正体 教科書はいま | カナロコ by 神奈川新聞2024.7.6
2025年度から公立中学校で使われる教科書採択が県内でもこの夏に行われる。今回は戦後の歴史教育を「自虐的」と否定する「新しい歴史教科書をつくる会」の流れをくむ育鵬社、自由社版の教科書に加え、これまでの歴史教科書を「きわめて反日色の強い不適切なもの」とする作家の竹田恒泰氏*24による令和書籍版が5度目の検定で初めて合格した。注目されるその教科書の内容について、元教員らによる市民団体「子どもと教科書全国ネット21」の糀谷陽子事務局長は「民衆の動きが抜け落ちている」と指摘する。
◆記者
令和書籍の教科書の印象は。
◆糀谷
天皇が多く登場し、非常に情報が多いが、こんなに分厚くする必要はない。この教科書には天皇の話ばかりだ。民衆がどんな生活をして、生産活動を通し、どう力を付け、どう社会を形成したか。こうした民衆の動きがまるで抜けている。
ということで、残念ながら、今回「育鵬社、自由社」に続きウヨ教科書として「竹田(元皇族であることしか自慢のネタがない哀れな「ウヨ男」)の令和書籍」が新規合格しました。
常陸大宮市 自由社の歴史教科書採択の背景は 抗議の声も|NHK 茨城県のニュース2024.9.9
茨城県常陸大宮市の中学校で来年の春から使われる歴史教科書に、全国の公立中学校で15年ぶりに自由社の教科書が採択されました。
弁護士や市民の団体は「戦争の日本の加害責任が曖昧だ」と採択のやり直しなどを求めて抗議しています。会社によりますと歴史教科書が採択されたのは全国の公立中学校では2009年の横浜市以来、15年ぶりです。
「市長がウヨ」で「ウヨ歴史教科書採択」という「いつものパターン」であり、全く腹立たしい。勿論一方で市民運動等によってウヨ教科書の採択を阻止してる自治体もありますが。
◆暮らしの焦点「劣悪で不安定な条件で働く高齢労働者の待遇改善を早急に」(赤羽目寛(あかばめ・ひろし)*25)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。後で紹介する記事(NHK『クローズアップ現代』、朝日新聞、毎日新聞:勿論これ以外にもある)で分かるようにマスコミも「高齢労働者問題」を取り上げており、この問題が急速に社会問題化していることが窺えます。
"埋もれる労災" 働く高齢者に何が 厳しい労働環境の現状と課題に迫る - NHK クローズアップ現代 全記録2024.4.10
(ボーガス注:スタジオコメント前のビデオ放送があるが省略)
◆桑子真帆*26キャスター
ここからは、労働法がご専門で、労働者を支援する団体の理事も務めていらっしゃいます、(ボーガス注:龍谷大学名誉教授の)脇田滋さんとお伝えしていきます。よろしくお願いいたします。
高齢者の労災認定を巡って立ちはだかる壁としては、ケガや病気が加齢によるものなのか、業務によるものなのか、判断が難しいということ。そして、労災の認定基準が、高齢者も若い世代も一律だという、大きく2つあるわけなんですね。実際に、60歳以上の脳・心臓疾患の労災認定率が、およそ31%と、他の世代の平均(41.1%)と比べても低くなっているわけですよね。確かに、調査する側としては、加齢によるものなのかどうか判断するのは難しいと思います。ただ、一人一人の状況に即した審査ができないものなのかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
◆脇田滋さん*27(龍谷大学名誉教授)
実は、2001年にあった労災認定基準では、労働時間というか、残業時間数で判定するという面が非常に強かったんですけど、2021年、認定基準が大きく変わりまして、「労働時間以外の負荷要因」を総合して労災認定するということで、この「労働時間以外の負荷要因」というのが、非常に重視されることになったという点が大きいと思いますね。
◆桑子
そして、高齢の労働者には、まだ、立ちはだかる壁があります。それは事業主との間の壁ですけれども、「労災の申請に、事業主がなかなか協力してくれない」という声が相次いでいるんです。他にも、企業側が故意に事故などの発生を隠す「労災隠し」も起きています。さまざまな年代でこの「労災隠し」は起こり得るわけです。高齢者の場合、起こり得る要因として考えられることって、どういうことでしょうか。
◆脇田さん(龍谷大学名誉教授)
非常に弱い立場にあるということで、企業に嫌われれば、次の仕事を見つけにくいという、これが1つ。
もう1つは、非正規雇用。高齢者は、正社員で働く方は非常に少なくて、76.7%の方が非正規雇用なんですね。
組合が非正規雇用をなかなか守れていないということが高齢者にも当てはまると思います。
◆桑子
泣き寝入りしかねない状況になりやすいということですね。では、この高齢者の労災が埋もれる状況を変えるために、何が必要なのか。(ボーガス注:脇田さんのご意見では)「高齢労働者を一人で闘わせない!」と。
◆脇田さん(龍谷大学名誉教授)
労働者は弱い立場にありますので、一人ではなかなか頑張れない。それを助けるのは労働組合なんですが、日本の場合には、企業別で、しかも正社員で、退職者は組合になかなか残れないということで、やっぱり組合だけでなくて、市民団体、先ほどのNPOとか、労災を支援する、そういう団体が増えていますので、その支援を受けるということが重要だと思います。
◆桑子
そして、大前提として、そもそも労災を起こさせない環境づくりというのも大事ですね。
社説:高齢者の労災増加 職場環境の見直し徹底を | 毎日新聞2024.11.5
働いている高齢者は914万人に上り、ここ10年で4割以上増えた。65歳以上の4人に1人、65~69歳に限れば2人に1人の割合だ。高齢者の就業率は主要7カ国(G7)の中で最も高い。
寿命が延び、老後が長くなった。元気に「生涯現役」を目指し、仕事を介して社会とのつながりを保ちたい人もいれば、(ボーガス注:低年金や物価高による)生活不安から収入を求める人もいる。
その結果、深刻化しているのが高齢者の労災だ。昨年、事故や病気で労災認定された人は過去20年で最多の約13万5000人で、うち約4万人が60歳以上だった。
目立つのは転倒や転落だ。筋力低下や持病の影響などでリスクが高まる。
このため厚労省は、高齢者の安全を守る環境改善を企業の責務と法律に定める検討を進めている。労働者側からは、現役世代との体力差を考慮して高齢者の労災認定を受けやすくする仕組みを作るべきだとの声も出ている。
政府は(ボーガス注:60歳から65歳への)定年の延長や高齢者の再雇用を後押しする法改正を重ね、今は希望すれば70歳まで働けるようにすることが企業の努力義務となっている。元気な高齢者には、社会保障制度を支える側に回ってもらおうという思惑もある。
個々の特性に合わせた職場環境が整わなくては、高齢者も安心して働けない。官民を挙げた取り組みの強化が急がれる。
働く高齢者に安全な作業環境を 企業の労災対策、厚労省が努力義務に:朝日新聞デジタル2024.11.7
「働く高齢者の増加」で(ボーガス注:高齢労働者の)労働災害も増えているとして、厚生労働省は高齢者に配慮した作業環境の整備を企業の努力義務とする*28。6日の労働政策審議会の分科会で、労使が大筋で合意した。厚労省は2025年の通常国会に労働安全衛生法の改正案を提出する方針*29。
人手不足など*30を背景に、高齢の労働者は増えている。65歳以上の労働者は、23年は約914万人で過去最多を更新した。厚労省によると、労働者全体に占める割合は、2023年は50歳以上が41.4%、60歳以上が18.7%まで増えた。
メディア時評
◆新聞:(ボーガス注:総裁選による)自民のメディアジャックは国民こそいい迷惑(千谷四郎(ちや・しろう))
(内容紹介)
タイトルから予想が付くように自民党総裁選の新聞報道を「自民党の宣伝も同然だ」と批判。
◆テレビ:フリーランスの広がりと労組のたたかい(沢木啓三)
(内容紹介)
いわゆるフリーランス新法が与える「テレビ局への影響」や、フリーランス新法に基づくテレビ労働者の運動について論じられていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
文化の話題
◆映画「ろう者の両親を持つ青年の成長:「ぼくが生きてる、ふたつの世界」」(伴毅)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』を徹底レビュー!「悔しみノート」の梨うまいが、聴者とろう者が“同じ世界”を共有できる映画の力を語る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
※本記事は、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。
『そこのみにて光輝く』(2014年)などの作品で知られる呉美保*31監督が、コーダ(耳がきこえない、またはきこえにくい親のもとで育った子ども)という生い立ちを基に書かれた五十嵐大の自伝的エッセイ*32を吉沢亮*33主演で映画化した『ぼくが生きてる、ふたつの世界』がついに公開となった。宮城県の小さな港町で暮らす五十嵐大(吉沢亮)は、耳がきこえない父(今井彰人)と母(忍足亜希子*34の通訳を幼いころからしていたが、成長するにつれ、まわりから特別視されることに戸惑い、反発するようになる。親への複雑な感情を抱えたまま20代になった大は、誰も自分の生い立ちを知らない東京へと逃げるように上京する。
きこえない・きこえにくい親のもとで育つ子ども、“Children of Deaf Adults”の頭文字をとってCODA(コーダ)。その存在と名称を広く世界に知らしめた*35のは、言うまでもなく第94回アカデミー賞で3部門*36を受賞した『コーダ あいのうた』(2021年)だろう。
時折、映画に限らずドラマやテレビ番組が「感動ポルノ」なんてひどい言葉でこき下ろされているのをネットで目にする。
『ぼくが生きてる、ふたつの世界』に対しても、もしかしたら似たような考えから敬遠する人がいるかもしれない。そんな人には声を大にして伝えたい。安心してください、この作品には誠実で切実な信念が息づいています。
本作では、『コーダ あいのうた』と同様にろう者の役を実際にろうの俳優が演じている。主人公の両親(父(今井彰人)、母(忍足亜希子))をはじめ、手話サークルで出会う人々など、聴者とおなじくらいのろう者が登場するが、その全てが“当事者”によって構成されている。そしてこの“当事者”へのこだわりは、ろう者役だけに留まらない。主人公の大がフリーライターに転身し、義肢装具の製作工房を取材するシーンを覚えているだろうか。ほんの短いシーンでストーリー上に大きな影響のないものだが、妙なリアルさがあって問い合わせたところ、あの工房は実在する場所で、出演しているのも実際に働いている方々だという。
当事者を起用することで得られる大きな効果は、ネイティブな手話表現だ。例えば、日本で生まれ育ち日本語を話す役柄を、アメリカで生まれ育ち英語を話す俳優が演じたらどうだろう。どんな名優だろうと、日本語が母語である私たちが観た時に全く違和感を覚えないかといえばそれは無理がある。その違和感が無い、というのは、手話を扱う映像作品としてのクオリティを大きく変えているのではないだろうか。
『コーダ あいのうた』でコーダという存在に注目が集まる中、日本のメジャーな映像作品でコーダを描いたものはまだ数えるほどしかない。センシティブ且つ注目度の高い役柄、加えて『そこのみにて光輝く』に代表される輝かしい功績を持つ呉美保監督作品で主演ともなれば、肩が外れるほどぶん回っちゃいそうなものだ。しかし吉沢亮の見せる演技は、非常にフラットである。「難しい役どころもこなしちゃう演技派な俺!」みたいな自意識が全然感じられない、いつもの吉沢亮だ。力みのない演技が、コーダを遠い存在として捉えさせない。
コーダというマイノリティの視線から語られる物語を、あまねく観客に“自分ごと”として受け取らせることに成功している本作。そのための大きな要因となっているのが、当事者の起用に加え、全体を通して描かれる「母と子の愛情」というテーマだろう。
いつでも微笑みを絶やさず、やわらかく深い愛で受け止めてくれる母。言ってしまえばやや前時代的で理想が過ぎる母親像にもかかわらず、こんなにも嫌味がないのは、役を演じた忍足亜希子その人の愛、その深さと大きさ故だろう。こういうのは演技力とかっていう次元ではないんですよ。技術だけでは埋められないものってあるんです。持ってないものは出せませんから。こんな俳優なかなかいない。何かしらの賞を差し上げたいので、誰かお願いします。
呉美保監督が大切に描いたCODAの若者の母への思い・日常のかけら…吉沢亮主演「ぼくが生きてる、ふたつの世界」(2024年9月19日『読売新聞』) - tamutamu2024のブログ
呉美保監督が吉沢亮主演で撮った、9年ぶりの長編映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」が20日から全国公開される。吉沢が演じる主人公は、耳がきこえない両親のもとで育ったコーダ(CODA=Children of Deaf Adultsの略)。彼が生まれてからの軌跡とともにつむがれていく家族の物語だ。なぜ今、この映画を撮ったのか。呉監督にインタビューした。(編集委員 恩田泰子)
主人公・大の両親を演じた忍足亜希子と今井彰人をはじめ、ろう者の登場人物はすべてろう者の俳優が演じた。また、手話表現に関しては、「ろう・手話演出」を担う早瀬憲太郎、石村真由美の2人とともに、登場人物それぞれに合ったものを掘り下げていったという。「手話も、日本語と同じで、年代や住む場所や性格によって違いが出てくる。家族だけの言葉もある」からだ。
監督と、手話を指導・監修する立場の人が一緒にキャラクターを作り、表現を模索していく手法は、アカデミー賞作品賞などに輝いたアメリカ映画「コーダ あいのうた」のやり方を参考にしたものだ。同作もまた、きこえない両親のもとで育った、きこえる子供の物語。だが、今作とは大きな違いが二つあるという。
◆呉
「『コーダ あいのうた』は、さすがアメリカ映画だけあって、主人公が歌手になるという確固たる夢をもって親元を離れていく話。今度の『ぼくが生きてる、ふたつの世界』の主人公は、自分が何をやりたいのかわからないまま流れ流され、やがてライターという道を志す。」
だからこそ「すごく日本っぽい、日本ならではのコーダのお話になるな、と考えた」と言う。
◆呉
「何になりたいか、確固たる思いで東京に出てくる人はそこまで多くなく、『何かありそうだ』と思って出てくる人が大多数ではないかと思います。その感じは、コーダという立場を超えて、多くの人が共感できるのではないかと」
舞台は、宮城県。原作では東日本大震災にも触れられているが、今作は、それ以前の物語という設定にした。議論を重ね、熟考した結果だという。
◆呉
「震災を入れるとなれば、それはちゃんと描かなくてはいけない。そうすると震災の映画になる。ただ、これは母と息子の話。当たり前のものの重要性をちゃんと感じて、自分はさして不幸ではなかったんだと気づくことができる物語にするとなった時に、今回は入れないという選択にしました」
「ぼくが生きてる、ふたつの世界」とのタイアップ|厚生労働省
厚生労働省は、「手話通訳等の意思疎通支援者」の普及啓発を図るため、9月20日から全国公開となる映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』とタイアップします。
映画『ぼくが生きてる、ふたつの世界』は、聴覚障害のある両親から生まれた子ども(コーダ※)である主人公の成長に伴う葛藤と親子の絆を描く物語です。幼少期、手話を使い当たり前のように母の通訳をしていた主人公は、成長するに従い、周囲から向けられる目に戸惑いと疎ましさを感じるようになり、逃げるように東京へ出て行きます。「きこえる世界」と「きこえない世界」、「故郷の小さな町」と「生い立ちから自由になれる東京」、それぞれのふたつの世界を行き来しながら、さまざまな人々との出会いなどを通じて、母への気持ちに変化が生じ、親の尊さに気づいていく映画です。
作品を通して「きこえない人」と「きこえる人」が共に生きていくこと、そして、それを手助けするのに欠かせない存在である「意思疎通支援者」について知る機会となることを願い、このたび普及啓発ポスターを作成しました。
厚生労働省は、今回の取り組みを通して、より多くの方が「手話通訳等の意思疎通支援」の活動について関心を持ち、知るきっかけとなることを期待しています。
映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」 - 宮城県公式ウェブサイト
吉沢亮さん主演、宮城県が舞台・ロケ地になっている映画「ぼくが生きてる、ふたつの世界」が9月13日(金曜)から宮城県内映画館で先行上映を開始し、9月20日(金曜)から全国映画館で上映を開始しています。
耳の聴こえない両親を持つ青年(コーダ(CODA:Children of Deaf Adults))の自伝的エッセイを原作に、主人公の心の葛藤とそこからの再生を綴っており、「聴こえる世界」と「聴こえない世界」を行き来しながら生きる若者の心が繊細に表現された物語となっています。
県では、令和3年4月に「障害を理由とする差別を解消し障害のある人もない人も共生する社会づくり条例」及び「手話言語条例」を施行し、障害者差別解消に向けた普及啓発や交流による相互理解の促進、情報保障の推進などのほか、手話を学ぶ機会の確保や手話通訳者の養成などに取り組んできました。
観覧された多くの皆様に、舞台となった本県に是非、全国から足を運んでいただき、原作の世界を堪能していただきながら、聴覚などに障害のある方とない方が共生する社会について考える機会となることを期待しています。
【参考:そこのみにて光輝く】
そこのみにて光輝く - Wikipedia
佐藤泰志の同名小説の映画化(2014年公開)。同じく佐藤原作による『海炭市叙景』(2010年公開、熊切和嘉監督)、『オーバー・フェンス』(2016年公開、山下敦弘*37監督)とともに「佐藤泰志・函館3部作」と位置づけられる。
佐藤泰志 - Wikipedia
1949~2010年。
1974年、短篇小説「颱風」が文學界新人賞の候補に挙がる。
1977年、『新潮』6月号に掲載された「移動動物園」が新潮新人賞候補となる。
1981年、「きみの鳥はうたえる」(雑誌『文藝』1981年9月号)が第86回芥川賞候補となり、芥川賞の受賞は逸した(なお、この年は受賞作無し)ものの、翌1982年、初めての単行本『きみの鳥はうたえる』を河出書房新社より刊行。
その後も『新潮』1982年10月号の「空の青み」で第88回芥川賞候補(受賞は 加藤幸子「夢の壁」、唐十郎「佐川君からの手紙」)、『新潮』1983年6月号の「水晶の腕」が第89回芥川賞候補(受賞作無し)、『文學界』1983年9月号の「黄金の服」が第90回芥川賞候補(受賞は笠原淳「杢二の世界」、高樹のぶ子「光抱く友よ」)、『文學界』1985年5月号の「オーバー・フェンス」が第93回芥川賞候補(受賞作無し)となるがいずれも受賞を逃した(通算5回)。
1989年5月、初めての長篇小説『そこのみにて光輝く』(河出書房新社)で第2回三島由紀夫賞候補(受賞は大岡玲『黄昏のストーム・シーディング』)。
1990年10月、遺作の一つとなった「虹」の原稿を『文學界』編集者に手渡した数日後、東京都国分寺市の自宅近くの植木畑で首を吊って自死。享年41歳。
◆再評価
没後は全作品が長く絶版*38となっていたが、2007年、『佐藤泰志作品集』が図書出版クレインより発刊される。その収録作『海炭市叙景』を読んだ函館のミニシアター「函館シネマアイリス」支配人の菅原和博が中心となって、「市民映画」として熊切和嘉監督で映画化(2010年公開)。菅原はその後も『そこのみにて光輝く』(2014年公開、呉美保監督)、『オーバー・フェンス』(2016年公開、山下敦弘監督)、『きみの鳥はうたえる』(2018年公開、三宅唱*39監督)、『草の響き』(2021年公開、斎藤久志監督)も相次いで映画化した。稲塚秀孝監督のドキュメンタリー映画『書くことの重さ:作家・佐藤泰志』(2013年公開)も制作された。
2014年に詩人・福間健二により作品論『佐藤泰志・そこに彼はいた』(河出書房新社)が出版された。元毎日新聞記者の中澤雄大は評伝執筆のために佐藤の妻・喜美子から手紙など資料1000点以上を預かり、10年以上の歳月をかけて佐藤の級友や恩師、同人誌仲間、親交があった福間健二、元恋人、担当編集者など100名以上に取材し、600頁を超える大著『狂伝・佐藤泰志:無垢と修羅』(中央公論新社)を2022年に刊行した。
2022年12月には佐藤の短篇小説を原作とした城定秀夫監督の映画『夜、鳥たちが啼く』が公開された。
◆写真「2023年度JRP(日本リアリズム写真集団)年度賞『MINDSCAPE in the woods:武蔵野・狭山丘陵』(高橋美保写真集)」(白鳥悳靖)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
JRP年度賞 | 日本リアリズム写真集団
首都圏武蔵野台地の西北、古多摩川が削り残した東西11キロ南北4キロに及ぶ狭山丘陵を、約8年間撮影してまとめた写真集である。
〈生と死〉の循環を繰り返す自然を感じ取りながら、自然のもたらす〈メメント・モリ〉の気配を表現した写真集 - 東京印書館 | 写真集・展覧会図録・絵本・その他印刷物の企画制作| TOKYO INSHOKAN PRINTING CO.,LTD.
今回ご紹介するのは、写真家・高橋美保氏の写真集『MINDSCAPE in the woods』です。
この写真集は、2015年から2022年までの約8年間、武蔵野台地の西北にある狭山丘陵で撮影された記録(ドキュメント)です。
太古は原生林でしたが、人間による伐採が進み、コナラ、クヌギ、クリなどの人工林が育てられました。周囲と孤立しているため、古来種の生物も残っており、多様な生態系が見られるそうです。高橋氏は、この場所でワクワクする数多くの自然のドラマを目にしてきました。
◆美術「人の輪を体感する美術:東京都現代美術館「開発好明」展」(武居利史)
(内容紹介)
ネット上の記事紹介で代替。
毎日誰かをアートに巻き込む 開発好明さん、参加型個展 - 日本経済新聞2024.9.1
「毎日系作家の底力!」「あなたと僕とでつくる展覧会」。
こんな触れ込みの個展「開発好明 ART IS LIVE―ひとり民主主義*40へようこそ」が8月3日から11月10日まで東京都現代美術館で開かれている。30年分の自撮り写真が高速で流れたり、来場者が発泡スチロールを投げたり。独特な世界をのぞいた。
ART:来場者にミッション“参加型” 開発好明展 東京都現代美術館で | 毎日新聞2024.9.30
展覧会は展示された作品を鑑賞するものと、普通は思っているだろう。そんな常識を覆すのが、東京都現代美術館で開催されている「開発好明 ART IS LIVE-ひとり民主主義へようこそ」展だ。意思を表明したり、アクションを起こしたりすることで、作品づくりにかかわることができる“参加型”の展覧会となっている。キャッチフレーズは「あなたと僕とでつくる展覧会」。
来場者も巻き込まれる展覧会 開発好明さんの「ひとり民主主義」:朝日新聞デジタル2024.10.15
東京都現代美術館(江東区)で開催中の開発好明(かいはつ・よしあき)さん(1966年生まれ)の個展「開発好明 ART IS LIVE-ひとり民主主義へようこそ」は、「あなたと僕とでつくる展覧会」がキャッチフレーズ。
会場に入ると、まず「ウェルカムキット」と呼ばれる青い袋が渡される。そこには発泡スチロールと青いはがき、そして「ミッション」のカードが入っている。ミッションは人によって異なり、こっそり実践することが求められる。
発泡スチロールは、指定されたエリアに投げ入れることで、日々形を変える彫刻に(「投げ彫刻」)。
青いはがきに届け先の住所とメッセージを書いて会場内のポストに入れれば、1年後に実際のポストに投函してもらえる(「未来郵便局」)。手紙を届けたい相手との関係は、1年後には変わっているかもしれない。そんな未来の不確かさも意識せずにはいられない。
毎日新しいことが起こる展覧会 開発好明氏「観客の自発的な判断も作品の一部」 | AERA dot. (アエラドット)2024.10.19
現在、東京都現代美術館で、現代美術家・開発好明(かいはつ・よしあき)氏の都内では初となる大規模個展「開発好明 ART IS LIVE-ひとり民主主義へようこそ」が開催されている(11月10日まで)。
すべての来場者には入場口でウエルカム・キットが渡される。キットにはミッション・カードが封入されていて、一人ひとりに異なるミッションが与えられる。例えば“天井を10秒眺めてください”とか、“他の人とミッション・カードを交換してください”などと記載してある。
もちろんこれらのミッションは強制ではないので、やりたくなければやらなければいい。
観客が主体となって客体としての絵画や彫刻を観賞する旧来型の展覧会をイメージしていると、意外に思えることの連続である。
展示室に入ると次の部屋に「投げ彫刻」という作品がある。観客がウエルカム・キットに同封されている発泡スチロールを展示室の一角に向けて思い切り投げ入れることによって積み上がった発泡スチロールの山を彫刻作品に見立てるものである。
「投票YES/NO」という作品では来場者はカードを1枚とって裏に書いてある質問を読み、YES と思えば青の付箋を、NOであれば赤の付箋を壁に貼る。回答できるのは一度のみで複数の質問が用意されている。例えば“民主主義は成功していると思うか*41”と問うものがあったりする。
「未来郵便局」と表示された青いブースからは、一年後の自分*42へ手紙を出すことができる。
「都会生活者のオアシス」と名付けられた作品は、毛足の長いファーで囲まれたベンチの中にやはりふかふかのファーが敷き詰められている休憩所のような空間であり、観客は、この中で寝転んで文字通り休憩ができるし、実際に展示会場でうたた寝をしている人も散見できる。
開発氏は「観客の自発的な判断も作品の一部」と語る。
今回の展覧会は、過去35年に渡り大小約400回の展示を行ってきた開発氏の集大成となる約50点の作品/プロジェクトで構成されているのだが、観客が体験する参加型の作品が10以上も用意されている。
そうかと思えば「100人先生」という作品では、日替わりで登場するユニークな分野の賢人たちの講義を聴くことができる(スケジュールは美術館の公式サイトで要確認)。“現代美術製作所先生”や“ガラス加工先生”、“ハロプロ*43推し先生”といった講師が、普段は知ることができないマニアックな知識を共有してくれる。
それだけではない。ほぼ毎日、アーティストの開発氏自身が会場に現れる。大規模美術館の展示においては、異例のことである。ある時はパンダの着ぐるみを着て観客と語らい、その人のためだけに簡易な作品を制作してくれる。
つまり、昨日とは違う新しいことが毎日起こる展覧会なのである。
筆者が初めて開発氏を知ったのは、今から10年以上前の2012年である。
2011年に東日本大震災が発生した際に、彼は作品を詰めたトラックで日本列島を横断しながら被災地支援に向かう巡回チャリティー展「Daylily Art Circus(ディリリー・アート・サーカス)」を敢行した。
2012年、震災で避難区域に指定されたエリアに隣接する福島県南相馬市の空き地に“政治家のためだけの休憩所”「政治家の家*44」(この作品は本展覧会で再現されている)を設置。全国会議員に被災地の惨状を見てもらうために招待状を発送した。“政治家の皆さん、どうぞ自分の目で被災地の様子を見てください”という強烈な政治的メッセージである。
そのせいか、彼のことを常に社会への問いかけを行っている「政治的な」アーティストだと思い込んでいた。確かにメッセージ性が強く、人々のコミュニケーションを誘発しようとする多くの作品を発表してきたのは事実である。そんな開発氏を横浜市にある美術施設BankART1929でかつてディレクターを務めていた故・池田修氏は、「ひとり民主主義」と名付けた。
この名称について開発氏自身は「誰かがタグづけしてくれることで自分への認知が高まるのだから、それ自体はありがたいこと」としながらも「自分は、ひとり民主主義をしているつもりはない。美術も社会とかけ離れた場所に存在しているわけではないのだから、自分としては正しい方向に変化しているという意識しかない」と語る。さらに、「自分は生きているうちは変化し続けるだろう」とも。
*2:高崎経済大学助教授、立命館大学助教授、教授を経て龍谷大学教授。著書『再生可能エネルギーの政治経済学』(2010年、東洋経済新報社)、『原発のコスト』(2011年、岩波新書)、『原発はやっぱり割に合わない』(2012年、東洋経済新報社)等
*3:明日香氏がメンバーである研究グループの主張。小生の無能のため詳細な紹介は省略しますが、これについてはGreen Transition 2035 | 未来のためのエネルギー転換研究グループやグリーントランジション2035: 2035年に再エネ電力割合とCO2排出削減の「ダブル80%」を実現する経済合理的なシナリオ( 明日香壽川) | 一般社団法人環境金融研究機構参照
*4:グリーントランスフォーメーションの略
*5:東北大学教授。著書『地球温暖化』(2009年、岩波ブックレット)、『クライメート・ジャスティス:温暖化対策と国際交渉の政治・経済・哲学』(2015年、日本評論社)、『グリーン・ニューディール』(2021年、岩波新書)等
*6:だからこそ、「脱原発派」の俺は立民を支持しません(他にも不支持理由はありますが)
*7:少なくとも「電力会社や経産省」は「思い込み」ではなく「意図的な情報操作」でしょう。また「政治家の一部」も「思い込み」ではなく「意図的な情報操作」でしょう。
*8:必ずしも「鵜呑み」ではなく「権力(自民党、経団連、電力会社、経産省)への迎合」の場合もあるでしょう。
*9:「マスゴミ」「報道業者(村野瀬玲奈の秘書課広報室の命名)」と言う奴です。
*10:大阪大学助教、島根大学講師、室蘭工業大学准教授を経て、室蘭工業大学教授。著書『ペンとミシンとヴァイオリン:アフガン難民の抵抗と民主化への道』(2020年、寿郎社)
*11:静岡大学助教授、教授を経て東京慈恵会医科大学教授。著書『予算議決権の研究:フランス第三共和制における議会と財政』(1995年、弘文堂)、『ほんとうに憲法改正していいのか?』(2002年、学習の友社)等
*12:横浜市立大学名誉教授。著書『近代日本における対満州投資の研究』(1991年、近藤出版社)、『トヨタ・イン・フィリピン』(共著、2008年、社会評論社)、『韓国経済発展の始動』(編著、2018年、日本経済評論社)、『日本の東アジア投資100年史』(2022年、春風社)
*13:一橋大学特任講師、流通科学大学准教授等を経て、琉球大学教授。著書『福祉国家と新自由主義:イギリス現代国家の構造とその再編』(2014年、旬報社)
*14:法政大学教授。著書『若者とアイデンティティ』(2006年、法政大学出版局)、『権利としてのキャリア教育』(2007年、明石書店)、『若者はなぜ「就職」できなくなったのか?』(2011年、日本図書センター)、『キャリア教育のウソ』(2013年、ちくまプリマー新書)、『「親活」の非ススメ』(2013年、徳間書店)、『まず教育論から変えよう:5つの論争にみる、教育語りの落とし穴』(2015年、太郎次郎社エディタス)、『夢があふれる社会に希望はあるか』(2016年、ベスト新書)、『高校教育の新しいかたち:困難と課題はどこから来て、出口はどこにあるか』(2019年、泉文堂)、『キャリア教育がわかる』(2023年、誠信書房)等
*15:「40年」とは「中曽根内閣の臨教審」からカウントしてと思われる(国鉄、電電民営化や労働者派遣法制定、民活路線によるリゾート開発など、教育以外でも中曽根内閣は日本での「新自由主義の開始」と評価されることが多い)。但し、新自由主義の風潮が強まったのは「橋本内閣(省庁再編など)や小泉内閣(郵政民営化など)以降」であり、それ以前の「新自由主義の影響は小さかった」と筆者は評価している。特に1980年代は最大野党の社会党が今の立民と違い「左派政党として自民党に対峙したこと」が大きいと思われる。
*16:勿論外在的要因を強調すると内在的要因がないかのように誤解される危険はありますが、一方で外在的要因を無視するのも不適切でしょう。また、ここでの外在的要因の指摘は「そうした外在的要因をどう変えていくか」という話であり、「新自由主義的心性が普及する社会では左翼政党が伸びなくても仕方がないんだ」等という諦観を述べてるわけではない。
*18:著書『朝鮮近現代史を歩く』(2009年、思文閣出版)、『新版・日韓交渉:請求権問題の研究』(2015年、クレイン)
*19:著書『日米密約・裁かれない米兵犯罪』(2010年、岩波書店)、『ルポ・イチエフ:福島第一原発レベル7の現場』(2012年、岩波書店)、『経済的徴兵制』(2015年、集英社新書)、『日報隠蔽:自衛隊が最も「戦場」に近づいた日』(共著、2020年、集英社文庫)、『自衛隊海外派遣:隠された「戦地」の現実』(2022年、集英社新書)、『日米同盟・最後のリスク:なぜ米軍のミサイルが日本に配備されるのか』(2022年、創元社)、『従属の代償:日米軍事一体化の真実』(2024年、講談社現代新書)等
*20:これについては安倍首相が珍答弁 「募っている」けど「募集」ではない:朝日新聞デジタル(2020.1.28)、赤旗「桜」疑惑 “募ったが募集してない”?!/首相 意味不明/衆院予算委 宮本議員追及に野党声援(2020.1.29)、首相答弁でツイッター大喜利状態 「募る」と「募集」の違いをまじめに考えた:東京新聞 TOKYO Web(2020.1.30)参照
*21:著書『爆沈・浮島丸:歴史の風化とたたかう』(2008年、高文研)、『日本一小さな農業高校の学校づくり:愛農高校、校舎たてかえ顛末記』(2017年、岩波ジュニア新書)
*22:日本医師会会長を務めた武見太郎の息子。第一次安倍内閣厚労副大臣、岸田内閣厚労相等を歴任
*23:子どもと教科書全国ネット21事務局長
*24:『旧皇族が語る天皇の日本史』(2008年、PHP新書)、『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』(2010年、PHP新書)、『日本人の原点がわかる「国体」の授業』(2016年、PHP文庫)、『竹田恒泰の感動する日本』(2025年刊行予定、宝島社新書)等、ウヨ著書多数
*25:建交労東京事業団高齢者部会長
*26:1987年生まれ。2010年、NHK入局。長野放送局(2010年度~2012年度)、広島放送局(2013年度~2014年度)を経て、2015年度以降は東京アナウンス室勤務。『おはようひろしま』女性キャスター(広島放送局:2013年4月~2015年2月)、『ニュースチェック11』女性キャスター(2016年4月4日~2017年3月31日)、『ニュースウオッチ9』女性キャスター(2017年4月3日~2020年3月27日)、『NHKニュースおはよう日本』女性キャスター(2020年3月30日~2022年4月1日)等を経て、現在『クローズアップ現代』キャスター(2022年4月4日~)
*27:1948年生まれ。京都府立大学専任講師、助教授、龍谷大学助教授を経て龍谷大学教授(2017年に退職)。著書『労働法の規制緩和と公正雇用保障』(1995年、法律文化社)、『これだけは知っておこう派遣社員の悩みQ&A』(1999年、学習の友社)、『派遣・契約社員働き方のルール』(2002年、旬報社)、『労働法を考える』(2007年、新日本出版社)、『労働者派遣と法』(編著、2013年、日本評論社)、『ディスガイズド・エンプロイメント:名ばかり個人事業主』(編著、2020年、学習の友社)等
*28:「遅すぎる」でしょうし「不十分でもある」のでしょうがこうした動きが出てきたことはそれでも「希望」ではあるでしょう。勿論一方で、赤羽目論文も指摘していますが「高齢者が働かなくても食っていける金額の年金」の確立も急務です。
*29:自公過半数割れでなければ「是非はともかく」政府案が2025年の通常国会ですんなり通ったでしょうが、果たしてどうなるか(事実の指摘にすぎず、勿論過半数割れを嘆いているわけではありません)。まあ「労働者の利益になること」なので野党各党も反対はしないでしょうが。むしろ立民、共産などが何か「修正提案する(勿論修正が通らなくても「現状維持よりマシ」として政府案には賛成)」かもしれない。
*30:むしろ「高齢労働者の増加」は「人手不足」よりも「低年金で働かないと高齢者が食えないから」でしょうし、人手不足も以前拙記事で新刊紹介:「経済」2024年10月号(副題:『虎に翼(原爆訴訟)』、虚構の『人手不足』論、ダルトン・トランボほか) - bogus-simotukareのブログで書いたように「虚構の人手不足」といっていいでしょう。「待遇が悪いから人が来ないだけ」の話です。朝日新聞は何でこういう記事の書き方をするのかと腹立たしくなります。赤羽目論文も指摘していますが、当然「高齢者が働かなくても食っていける金額の年金」の確立も急務です。新刊紹介:「経済」2024年10月号(副題:『虎に翼(原爆訴訟)』、虚構の『人手不足』論、ダルトン・トランボほか) - bogus-simotukareのブログでコメント頂いたnordhausenさんにもこの前衛記事を読まないまでもこうした「高齢労働者問題」についてコメント頂けると幸いです。【追記】幸いにもnordhausenさんからコメントを頂きました。
*31:1977年生まれ。1999年、大林宣彦監督の事務所「PSC」に助監督見習いとして入社し、映画界入り。2004年にPSCを退社。2005年、長編脚本『ヨモヤマブルース』でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞。翌2006年に『酒井家のしあわせ』と改題して長編映画化するとともに、同脚本をもとに執筆した小説『酒井家のしあわせ』(2006年、竹書房文庫)により小説家としてもデビュー。2010年に脚本、監督を手がけた2作目の長編映画『オカンの嫁入り』で新藤兼人賞金賞を受賞。2014年に3作目の長編映画『そこのみにて光輝く』でモントリオール世界映画祭最優秀監督賞、キネマ旬報監督賞、毎日映画コンクール監督賞、ブルーリボン賞監督賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞(呉美保 - Wikipedia参照)
*32:『ろうの両親から生まれたぼくが聴こえる世界と聴こえない世界を行き来して考えた30のこと』(2024年、幻冬舎文庫)のこと
*33:1994年生まれ。2019年、映画『リバーズエッジ』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2020年、映画『キングダム』で秦王・嬴政(後の始皇帝)を演じ、ブルーリボン賞助演男優賞、日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。2021年、大河ドラマ『青天を衝け』で渋沢栄一役で主演。2022年、橋田賞新人賞を受賞(吉沢亮 - Wikipedia参照)。しかし「美男子の上に、手話を自然に演じるなど演技力もある(勿論努力もしているわけですが)」とは凡人には「うらやましい」という感情を禁じ得ませんね。
*34:1970年生まれ。映画『アイ・ラヴ・ユー』(1999年公開)で日本初のろう者の主演女優として、女優デビュー。この映画で毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞(忍足亜希子 - Wikipedia参照)
*35:小生も無知なので今回初めて「コーダ」と言う言葉を知りました。
*36:作品賞、脚色賞、助演男優賞(コーダ あいのうた - Wikipedia参照)
*37:1976年生まれ。2007年、『天然コケッコー』で報知映画賞監督賞を最年少受賞(山下敦弘 - Wikipedia参照)
*38:現在は『大きなハードルと小さなハードル』、『きみの鳥はうたえる』、『そこのみにて光輝く』、『もうひとつの朝:佐藤泰志初期作品集』(以上、河出文庫)、『移動動物園』、『黄金の服』、『海炭市叙景』(以上、小学館文庫)が入手可能
*39:1984年生まれ。2023年、『ケイコ 目を澄ませて』(2022年公開)で毎日映画コンクール監督賞を受賞(三宅唱 - Wikipedia参照)
*40:武居論文で指摘があって「気づきました」が「ひとり街宣」で都知事選投票率アップへ! ピンクスーツの岸本聡子杉並区長も街頭に「目標は77%」:東京新聞 TOKYO Web(2024.6.15)、赤旗#ひとり街宣 急拡大/地図で可視化→1日で東京びっしり(2024.7.5)といった「ひとり街宣」の元ネタの一つは「ひとり民主主義」かもしれません
*41:「モリカケ桜疑惑・安倍の長期政権」「上院襲撃扇動・トランプの大統領再選」など考えると「イエス」とは言いがたいものがあります。開発氏の問題意識もそういうことでしょうが。
*42:但し来場者も巻き込まれる展覧会 開発好明さんの「ひとり民主主義」:朝日新聞デジタルの手紙を届けたい相手との関係は、1年後には変わっているかもしれない。によれば「自分とは限らない」ようですが
*43:アイドルグループハロー!プロジェクト - Wikipediaの略称
*44:小生も無知なので今回初めて「政治家の家」について知りました。