ブリンケン米長官「ウクライナは18歳から軍動員を」 動員可能年齢の引き下げを要請 - 産経ニュース
この記事からは以下の事が分かるかと思います。
1)ウクライナ軍が兵力不足
2)そのことを米国が公式に認めた(認めざるを得なかった?)
3)米軍は「武器や軍事情報の提供」等の軍事支援はしても、直接参戦の意思はない→ウクライナに自前で兵力充当を求めた
恐らく米軍だけでなく他のNATO諸国(英仏独など)の軍も同様に「直接の参戦意思はない」のでしょう。
4)「自前で兵力充当」の最も簡単な手法が「年齢制限の18歳への引き下げ(現状は25歳)」だと米国は理解してる。
但し、果たして国民が引き下げに同意するかどうか。
また「18~24歳の若者」の中には「引き下げによる徴兵リスク」を嫌って国外に脱出しようとする人間が出るかもしれない。
ウクライナ これまで約100万人の男性 軍に動員か 労働力不足に | NHK | ウクライナ情勢
上で「ウクライナが自前で兵士調達して欲しい」という米国政府高官の発言を紹介しましたが、「こうした労働力不足の表面化」ではウクライナも「わかりました」とは言いがたいでしょう。
「女性労働を増やす動き」もあるようですが、そう簡単に穴埋めできる話ではないでしょう。
なお、話が脱線しますが「第一次大戦や第二次大戦」でも同様の理由から「女性の社会進出が進んだ」というのは良く言われる話です。
ロシア主催のスポーツ大会「フレンドシップ・ゲームズ」が延期 パリ五輪除外に対抗し企画 - 産経ニュース
果たして何時実現できるのか、「そもそも実現する気はあるのか」感は感じます。実現するとしても「ウクライナ戦争の終戦以降」の話ではないか。
ウクライナ全領土の武力奪還困難 ゼレンスキー大統領が単独会見 | 共同通信
この発言の「全領土奪還は困難」が意味するのが「2022年2月のウクライナ侵攻前に併合されたクリミア」なのか「2022年2月の侵攻以降に併合された領土も含むのか」、またこの発言が「停戦や終戦に向けた交渉*1」を意味するのかが問題ですね。その辺りは明確でない気がします。
ゼレンスキー大統領“停戦交渉は十分な安全保障の確約が条件” | NHK | ゼレンスキー大統領
こうしたゼレンスキーの主張が
1)到底ロシアには飲めないと思う停戦条件を出してるのか(事実上、停戦の拒否)
2)少なくとも主観的には充分飲めると思う条件を出してるのか(一応停戦意思はある)
3)飲めない条件を出してるが、ハッタリであり、今後、引き下げる可能性もあるのか(一応停戦意思はある)
によって話は変わってきますが、1)だとしても「停戦」を口にしたのは「トランプ政権誕生」の影響でしょうか?
ドイツ首相に国内外で高まる批判 プーチン氏と電話「理解しがたい」 | 毎日新聞
とはいえ戦争勝利の見込みがあるわけでもなく、俺個人はショルツ氏*2を非難する気はあまりありません。
なお、来年2月の総選挙では早くも「前与党・キリスト教民主同盟(キ同盟:2021年12月にショルツ氏が首相に就任したことで下野)」の政権復帰の可能性が取り沙汰されており、キ同盟は「ショルツ政権は武器供与に消極的」としていますが、仮にキ同盟が政権復帰したとして「ウクライナへの武器供与が積極的に行われるかどうか」は今の時点では何とも言えないでしょう。
ウクライナ 越境攻撃で掌握したロシア領土40%以上失ったか | NHK | ウクライナ情勢
これでは越境攻撃は果たして成功だったか疑問符がつくのではないか。
ロシアで増える独裁者スターリン像 戦勝80年控え、「偉大な功績」 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
恐らくは「第二次大戦(対ドイツ戦)勝利」「五カ年計画成功による経済大国化」が評価されてるのでしょう。
勿論こうしたスターリン高評価は「良いことではない」にせよ、「スターリン型独裁国家」を国民が希望してるわけではないのは勿論、プーチンが「スターリン型体制」を構築したいという話でもないでしょう。
裏返せば、「今のロシア」において「ソ連崩壊後の体制(ソ連時代ほどの大国ではない)」は評価されてないとも言えるでしょう(エリツィン体制は勿論、もしかしたらプーチン体制もそうかもしれない)。
まあプーチンはこうした「大国だったソ連時代の郷愁(ある種の国家主義、愛国主義)」を「政権基盤強化」に利用したいとは思ってるでしょうが。
あえて言えば「佐藤栄作の明治100年」「安倍の明治150年」(明治期の富国強兵を美化)と似たような話でしょう。
ウクライナのロシア領攻撃、米国が長距離兵器の使用容認 - 日本経済新聞
「北朝鮮の参戦」云々という説明のようですが、北朝鮮の参戦がそれほど事態を変えるとは思えません。
実際の理由は「トランプ政権誕生」ではないか。
トランプ政権誕生で「今まで供与に躊躇していたが、トランプ政権誕生で状況が変わった」「既成事実を作ればいかに、ウクライナ支援に消極的な言動のトランプでもそう簡単に支援をやめるわけにいかない」「トランプ政権誕生までに可能な限り兵器供与しよう」「そうすることでウクライナの不安を解消しよう」という話ではないか。
但し、それを公言するとトランプや支持者が「見くびるな!」と逆上して「支援打ち切りの方向」にシフトすることを恐れて「北朝鮮」云々と言ってるだけではないか。
「ハリス勝利」なら果たして供与したかどうか。