プロ野球巨人の黄金時代*1、優勝旅行でハワイに向かう機中の出来事だという。機内食はビーフかチキンか。客室乗務員が尋ねて回った。川上哲治*2監督は「ビーフ」と答え、王貞治選手が「Me too(私も)」と相づちを打つ。
▼あなたは?。長嶋茂雄選手は言ったそうである。
「ミー、スリー」。
放送作家の高田文夫さん*3が、小耳にはさんだ話として自著『ご笑納下さい*4』に書いている。
さすがにジョークでしょうが、長嶋だとあり得そうなのが何とも。この種の長島迷言集(一部は発言ではないですが)を以下に紹介しておきます(ほとんどは事実ではなく、ジョークでしょうが)。
つぶやき/長嶋語録 : 八王子見て歩記
【迷言集:大学時代】
なお、真偽のほどは定かではありません。
◆立教大学時代。英語の先生が「“I live in Tokyo.”の過去形は?」と質問した時、長嶋は大マジメにこう答えた。 「“I live in Edo(江戸).”」。
◆学生時代、野球部の後輩達を映画に連れて行くことにした。長嶋「よーし、おまえら、これから黒澤明監督の映画『のよしけん』を見に行くぞ」。映画のタイトルは「野良犬(のらいぬ)」でした。
◆英語の授業中に長嶋は「ratherの意味は?」と聞かれて、分からずに隣の席の学生にコッソリ聞いたら、「むしろ」と教えてくれた。そのまま述べては芸がないと思い「ござ」と答えた。
【迷言集:現役時代】
なお、こちらも真偽のほどは定かではありません。
◆野村克也さんがキャッチャーの時、打席の長嶋に「次はスライダーを投げるぞ」とささやいてピッチャーにストレートを要求。ところが長嶋はそのストレートを見事にホームラン。その後長嶋は野村さんに一言。
「本当にスライダーを投げちゃダメじゃないか」。
◆遅刻の言い訳 「いやー電車が行き先を間違えちゃって」。
◆試合直前に長嶋の靴下が片方なく大騒ぎになったが、もう片方の足に2枚履いていた。
◆自分の車を忘れてしまい、上野駅にエンジンを掛けたまま放置し、タクシーで帰ってきた。
◆ホテルに泊まる時、職業欄には「長島茂雄」。
◆ご子息の一茂氏が小学生の頃、神宮球場でのヤクルトスワローズ戦に連れて行ったが、試合後、連れてきた一茂を球場に置き去りにして帰ってしまいました。帰宅後、奥さんに「一茂は?」と聞かれ、「あ、忘れた」と気が付いて慌てて神宮球場に電話をしたところ、一茂氏は審判室に保護されていたという。その後、ある番組で彼が語ったところによると、「お袋にすごい勢いで怒られていた」。「1回、2回じゃないよ。何回もあるよ」とのこと。
◆犬の散歩に行くといつも迷子になって、犬だけ帰ってきた。
◆田園調布に新居を建てたばかりの時、試合後に家に電話をかけお手伝いさんに「すいません、長嶋です。僕の家どこですか?」。
◆少しスランプ気味だった長嶋は、川崎球場で、試合前の練習として打ち込みを行っていた。長時間に渡って強烈な打ち込みを行い、それに満足した長嶋は、シャワーを浴びてなぜか着替えていた。「じゃ」と言ってそのまま帰ろうとしていた。周囲の人々があわてて引き止めたのは言うまでもない。これから始まる試合のことをすっかり忘れてしまったのでした。
◆コンパニオンだった妻との新婚当時、報道陣に追い回される日々が続いた。どこに行っても、報道陣に囲まれる。さすがの長嶋も、我慢ができなくなって一言。
「いいかげんにしてよ。僕にだってデモクラシー*5があるんだ」。
◆川上哲治監督は、厳しい練習とミーティングの積み重ねを大切にした。ある時、ミーティングで小兵・栃ノ海が横綱になる過程についての話を聞かせ、それについてのレポートを書かせた。その中に川上哲治が「忘れることができない」とうなったレポートがあった。もちろん長嶋のレポートである。そのレポートには、わずか一言だけ書かれていた。
「分かりました」。
【迷言集:監督時代】
◆円陣を組んで、「いいかオマエたち、絶対にあきらめるな!人生はGive up だ!」(『ネバーGive up 』!)
◆記者にヤクルトについて聞かれ、「今年のスズメ軍団は恐ろしいよ」。(ツバメ!)
◆監督復帰の記者会見時「僕は12年間漏電していたんですよ」と発言。(充電!)
◆流れている音楽に耳を傾け「君が代はいいですねぇ、僕も日本人だなぁ」と言っていたが音楽は「蛍の光」でした。
◆「開幕10試合を7勝4敗でいきたい」(6勝4敗、それとも7勝3敗?)。
◆「打つとみせかけてヒッティングだ」(打つと見せかけてバント、それともバントと見せかけてヒッティング?)。
◆「松井君にはもっとオーロラを出してほしい」(オーラ!)
◆「オレはまだ一度もバースデー・アーチを打ったことないんだよな。なぜなんだろう?」(シーズンオフの2月20日生まれ)
◆キャンプ時、夜中にトイレに行くときは土井のお腹を踏んでトイレへ行く、帰りも土井のお腹を踏んで布団に戻る。
【迷言集:伝説の長嶋イングリッシュ】
◆メジャーリーグの試合を観戦して「さすがはアメリカだ、会場中にエキサイトと書いてありますね」(EXIT=非常口)
◆アメリカに初めて行った時マクドナルドを見て「アメリカにも進出してるんだな」
◆欧州へ旅行に行った時、川上哲治氏、王氏、長嶋が3人席に並んで座っていた。客室乗務員の方が飲み物の案内に来る。川上氏は「コーヒープリーズ」と言い、王氏は「ミートゥー(私も)」と続け、最後の長嶋が言ったのは「ミースリー」。
*1:おそらくV9時代(1965~1973年:セリーグ優勝と日本シリーズ制覇を9年連続で達成)のこと
*2:1920~2013年。1960~1974年まで巨人監督
*3:1948年生まれ。1973年、フジテレビ『ひらけ!ポンキッキ』で放送作家デビュー。その後も『時間だヨ!アイドル登場』(日本テレビ)、『ロッテ歌のアルバム』、『笑ってポン!』(以上、TBS)、『スターどっきり(秘)報告』、『夜のヒットスタジオ』、『オレたちひょうきん族』、『らくごin六本木』(以上、フジテレビ)、『笑アップ歌謡大作戦』(テレビ朝日)、『三波伸介の凸凹大学校』(テレビ東京)、『ビートたけしのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)など数多くのバラエティ番組を手掛ける。その後、タレントとしても活動しニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』が1989年4月より放送開始。2024年現在も続く長寿番組となっている。著書『TOKYO芸能帖:1981年のビートたけし』(講談社文庫)、『笑芸日記:一九九六~二〇〇五』(ちくま文庫)、『江戸前で笑いたい:志ん生からビートたけしへ』、『大衆芸能ざんまい』、『毎日が大衆芸能』、『笑うふたり:語る名人、聞く達人(高田文夫対談集)』(以上、中公文庫)等(高田文夫 - Wikipedia参照)
*5:恐らくプライバシーの言い間違え