拉致問題が進展しない構造的な理由(R6.12.9)|荒木和博ARAKI, Kazuhiro
令和6年12月9日月曜日「荒木和博のショートメッセージ」第1690号。親北派の政治家*1や政党*2がなくなっても事態は動きません。これは別の理由があるということではないでしょうか。
荒木の主張とは関係なく俺の考えを書けば「拉致が解決しない構造的問題」は以下の通りです。勿論以下のようなことを「特定失踪者問題調査会代表、予備役ブルーリボンの会代表」荒木ら「拉致右翼(他には救う会会長の西岡力、副会長の島田洋一(日本保守党衆院議員)など)」は絶対に認めませんが。
1)拉致被害者家族会が「支援団体にすぎないはず」の救う会の言いなりで、政府、与党(自民、公明)、外務省が「家族会の反発」を恐れ、家族会の言いなり。マスコミ(新聞、テレビ、ラジオなど)や野党(立民、維新、国民民主、共産、社民、れいわ*3)も、政府と同様に家族会の反発を恐れ、そうした現状を批判しないで黙認
2)救う会は「拉致解決」を口実としているが
・小泉訪朝の立役者である田中外務省審議官を「北朝鮮に甘い」と個人攻撃し外務省退官に追い込む
・「即時一括全員帰国」以外は認めないという非現実的な、無茶苦茶な方針を主張し、「段階的帰国でもいいではないか」と批判した蓮池透氏(拉致被害者・蓮池薫氏の兄)を家族会を唆して、会から追放させる
・国内で40人以上発見され、全て北朝鮮と無関係。国内発見者のほとんどが自発的失踪でそもそも犯罪被害ですらない。足立区女性教諭殺害事件 - Wikipedia(特定失踪者認定された女性が国内で他殺体で発見)のような犯罪被害の場合も犯人は北朝鮮とは無関係という「特定失踪者」などという明らかなデマを放言し、謝罪すらしない
など明らかに拉致解決に逆行する言動を実施。どう見ても拉致解決を妨害しているから
でしょう。
こうした状況で、北朝鮮は当然、日本との交渉意欲を失い、日朝交渉は勿論進みません。
勿論、拉致解決ではなく「日朝交渉妨害(そして日朝国交正常化妨害)」こそが荒木ら「拉致右翼」「救う会」の目的だったわけですが。実際、荒木は動画内で「経済支援とのバーター取引」という解決手法については「何故犯罪者に金を出す必要があるのか」「盗人に追い銭」として非難しています。
しかし、交渉以外に拉致解決の道はない。「自衛隊で取り戻す」(荒木の放言)なんて「拉致被害者の居場所が分からない」んだからできる話ではない。憲法九条などない米国だってワームビア君救出など「北朝鮮に身柄拘束された米国人の救出」は軍事作戦ではなく外交交渉でしたし、表に出てないとは言え、その際には「経済支援によるバーター取引」が恐らくあったでしょう。
さて、荒木らに取って「拉致が解決しないこと」は「それ自体」は何ら悪くない。
荒木らに取って困ったことは「拉致が解決しないこと」で世間が拉致への関心を失ったこと、その結果、荒木らのメディア露出が減るなどし、彼らの政治力が衰退したことです。
今やマスコミは拉致なんか報道しません。外交問題では「アサド政権崩壊」「ウクライナ戦争」「ガザ戦争」「韓国での尹錫悦弾劾」等を、国内政治問題では「103万円の壁(基礎控除引き上げ)」「政治とカネ(政治資金規正法改正)」「兵庫県知事パワハラ問題、公選法違反疑惑」等を報じてる。
勿論他にも「高騰する物価」「闇バイトによる強盗」等色々報じてますが、とにかく拉致なんか報じません。動きがないからです。
というかシリア情勢だって「内戦長期化(動きがない)」で長いことマスコミも大して報じなかったところ「アサド政権崩壊」と言う動きが出てきて急に報じるようになった。拉致も「小泉訪朝」のような動きが出れば、マスコミも報じるでしょうが、荒木的には「動きが出てはむしろ困る」。
「アサド政権崩壊」に苦慮してるロシアみたいなもんです。
だから今回の動画のように「拉致が解決しないのは俺たち拉致右翼のせいじゃない」「九条改憲しない日本社会が悪い。何故自衛隊で救出という選択肢を否定するのか。日本社会は拉致被害者に冷たい。見捨てた。救う気が本当はないのだ」「九条改憲できないことが拉致が解決しない構造的問題だ(荒木の言う別の理由)」等と悪口しますが「護憲派」は勿論改憲派ですらまともな人間なら「詭弁吐くな」「九条改憲しなくても小泉訪朝で拉致被害者は帰国しただろ」「お前、拉致を口実に九条改憲したいだけだろ」「お前のその態度こそが拉致が解決しない構造的問題だろ」で終わる話です。
*1:金丸訪朝の金丸信自民党副総裁(1996年死去)や、刀剣友の会(建国義勇軍)に脅迫状を送られた野中広務自民党幹事長(2018年死去)、小渕、森内閣外相時代に北朝鮮にコメ支援を行い家族会、救う会に非難された河野洋平氏(まだ存命だが国会議員は引退)などのこと(勿論、彼らは荒木のような「反北朝鮮右翼」とは違うとは言え「北朝鮮シンパ」呼ばわりは荒木らウヨの勝手な誹謗にすぎません)
*2:朝鮮労働党と長く友好関係にあり刀剣友の会(建国義勇軍)に脅迫状を送られた「社会党→社民党」のこと(社民党は党勢が衰えたとは言え、死去された金丸氏らと違いなくなったわけではないですが)
*3:まあ極右政党である参政や保守、特に島田洋一が所属する保守は「反発を恐れてる」のではなくガチで、救う会と同意見かもしれませんが