松竹裁判答弁書で読む「党籍を失ったら議員辞職すべきか」問題
紙屋や松竹の主張と関係なく「比例選挙区で選ばれた議員が所属政党を除名された場合の議員資格」について話をすれば*1
1)収賄、公選法違反、ヤミ献金(政治資金規正法違反)、セクハラ、パワハラなど違法行為、反社会的行為を理由に除名されたのなら(小選挙区選出ならともかく比例選出の場合は)「議員の資格などない」として自動失職させたい。自動失職させなければ違法行為、反社会的行為の黙認と同じではないのか?
2)しかし党の除名が「党執行部の独裁」「党執行部批判派の粛清」とでも言うべき不当な代物なら、つまり「党執行部」こそがむしろ「公約違反」等の問題行為をしているのであれば、「自動失職でいい」のか?(例:除名ではなく離党だが、村山政権誕生後、日米安保条約廃止公約を反故にした社会党からの矢田部理(新社会党初代委員長)の離党など)。それは「党独裁の助長」ではないのか?。いや仮に「正当な除名」だとしても「意見の違いによる除名」で「不祥事除名」同様に「自動失職」でいいのか?
3)とはいえ、1)不祥事除名を自動失職にせずに野放しにするのも気分が悪いし、不当除名なら「失望した党員が大量に離党する→党の衰退」などで、党執行部が打撃を受けるだろうし、仮に「打撃を受けない場合」でも「党支持者が除名を是とした=議員失職は党支持者の意思に叶ってる(むしろ民主主義の観点からはある意味正しい)」と言うことで「除名すれば常に自動失職」で別にいいのでは?
4)いや、1)不祥事除名を仮に野放しにすることになったとしても、「党独裁の助長」はまずいので「除名しても失職しない」と言うことにせざるを得ないのでは?
5)1)不祥事除名の場合は、自動失職、2)それ以外の場合は失職しないではどうか?
6)そもそもそんな区別が可能なの?。恣意的な判断にしかならないんじゃない?
7)なお、こうした議論が成り立つのは「比例の場合だけ」だが、個人選挙区の場合でも自動失職にはならないにしても「除名した党が正しいか、自分が正しいか」を世に問うために議員辞職し、再選挙に持ち込むべきではないか?。個人選挙区だからと言って「政党公認の影響」が選挙結果に皆無と言うことはあり得ない。
8)いや個人選挙区の場合は辞任の必要はないと思う
ということで話はなかなか難しい。
「どのような価値観でどのような制度を構築するか(現状、離党や除名の場合の比例選出議員の議員資格の扱いはどうなってるかは俺は無知なのでよく知りません)」「制度に関係なく、除名された場合は、収賄、公選法違反など不祥事除名の場合は勿論、それ以外の場合も、議員辞職をあるべき政治家の態度として求めるべきか」と言う問題はさておき、憲法解釈で当然に結論が出てくる問題ではない気がします。正直「自動失職」にしようが「失職しない」と言う制度にしようがどんな制度にしようが「立法裁量の範囲内(せいぜい「憲法上はこちらの制度の方がより正しいと思う」という価値観の話でしかない)」の気がします。
問題は「不祥事除名なら比例選出議員を失職させる事(あるいは個人選挙区選出議員に議員辞職を求めること)に疑問はないが、それ以外の場合(特に除名した党執行部の側にむしろ非があると思われる場合)が悩ましい」「不祥事除名を全て失職させるためにあえて比例選出議員を全て常に失職とするか、むしろ除名した党執行部に非がある場合を考えて、あえて全て常に失職しないとするか。それとも、それ以外の方法(ケースバイケースで失職したり失職しなかったりする)があるか?」ということですね。俺も正直考えがまとまっていません。
『小泉悠が護憲派と語り合う安全保障』 - 紙屋研究所
ということで松竹が編集したかもがわ出版の本(2025年刊行)を宣伝し、単に「松竹と同時期に共産党を除名されただけ」でなく「反党分子」松竹と「一味同心の関係」にあることを公然と表明して恥じない「反党分子」紙屋です。
僕*2は、日本は六〇点か六五点は取っていると思うのです。
「今日本に点数をつけるとしたら何点ですか?」という発想は面白い。
そのときに60〜65点をつける小泉の感覚は、おそらくぼく*3とそうズレてはいない。
あなたは、今の日本に点数をつけるなら何点にするだろうか。
後でも述べますが、俺は「主観的な感想で点数をつけても無意味だと思うし、客観的データで点数を付ける能力もないので付けない(というかそもそも客観的な数値などつけられるのか)」「そもそも日本の良い点を評価したり悪い点を批判するだけならそんな点数をつける必要もない」という価値観です。
俺的には、紙屋の言う点数云々は
「あんた*4、バカ?(エヴァンゲリオン)」
「お前はアホか?(横山ホットブラザーズ)」
「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな(少女ファイト)」
「それって、ただのあなたの感想ですよね(ひろゆき)」
ですね。
まず、日本に「順位や点数をつける」と言う発想は下記の通り、別に珍しいもんではないでしょう。むしろ「ありがち」「凡庸」「手垢の付いた」発想でしょう。
新春対談/東京大学教授 本田由紀さん/日本共産党委員長 志位和夫さん2022.1.1
◆志位
本田さんも著書*5で強調されているのですが、(中略)1990年代初めに日本は(ボーガス注:IMDの評価では国際競争力が)世界で1位だったのに、現在は34位とありますね。競争力をうんと失った。
◆本田*6
私の本を取り上げていただいてありがとうございます。IMDというスイスのシンクタンクが長年にわたって発表している各国の競争力ランキングは、「経済的業績」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「社会基盤」の四つの分類に基づく客観的データとアンケート調査結果による指標を用いて計算したものですが、これによると、90年代以降の日本の低下は著しく、その後も持ち直していないことを示しています。
(中略)
世界経済フォーラムが毎年公表している「ジェンダーギャップ指数ランキング」では、日本は継続的に低いランクにあります。特に「経済活動への参加と機会」という指標は国際的にかなりランクが低い。
なお、「ランキングとして信用できるか?」「日本のランキングが低い理由は何か?」「(ランキングを信用できると評価する前提で)どうすれば日本のランキングが上がるのか?(例:ジェンダーギャップ指数だと例えば選挙でのクオータ制、(女性の多くは経済力がないので)選挙供託金の廃止など)」など、これらのランキングの評価等については特に論じません。
まあこれらは「国際競争力限定(IMD)」「ジェンダー平等限定(世界経済フォーラム)」ですがいずれにせよ点数をつけてランキングしている(他にもこうしたランキングはあるでしょうが、俺が知ってる物を上げました)。
従って、紙屋が褒め称える「小泉*7の発想(日本に対する点数評価)」は新鮮どころか「ありがち」「凡庸」「手垢の付いた」発想でしょう。
まあ、「国際競争力(IMD)」「ジェンダー平等(世界経済フォーラム)」など「特定分野限定」なら客観的な統計データ(例:ジェンダー平等だと女性議員の数)を元に点数をつけやすい(但し、これらにしても「ランキングとして評価できるかどうか、客観的かどうか」という批判は勿論ありますが)ですが、紙屋や小泉の言う「総合評価」なんてのは「ただの感想=主観」でしかないでしょう。そんなもんに何の意味があるのか。
単に「日本はここが良いけど、ここはダメ」と言いたいだけなら点数だのランキングだのを「ただの感想」でつける意味はない。
「褒めるにせよ批判するにせよ」、客観的データを元に
公的支出の教育費割合 日本は8% OECD加盟国で3番目の低さ | NHK | 教育2024.9.16
日本の公的な支出の中で教育費が占める割合は8%と、OECDに加盟する36か国で3番目に低かったことがわかりました。
それによりますと、日本では、教育機関への支出や教員の給与などの「教育費」が占める割合が、おととしの時点で8%と、36か国*8の中では、7%だったギリシャとイタリアに次いで3番目に低い水準でした。
36か国の平均は12%で、それより4ポイント下回っています。
また、大学や専門学校などの高等教育にかかる費用のうち、家計で負担しなければならない割合は、3年前 2021年の時点で51%と半数を超え、比較できる30か国の中では、チリとイギリスに次いで3番目に高くなっています。
30か国の平均は19%で、それを30ポイントあまり上回っています。
OECDは「日本は公的な支出の中で教育費が占める割合が低く、将来世代よりも、高齢者に対してより多く投資している*9現状がある。日本は(ボーガス注:少子化で)若者が減っていくからこそ、教育の質を高め社会を支える人材を育てる必要がある」としています。
などと「上記記事のOECDのような話(『公的支出における教育費の%』を増やせ)」をすればいいだけの話です(例は『公的支出における教育費の%』でなくてもいいですが、思いついた物を上げてみました)。
なお、コメント掲載はされましたが予想通り応答はありません。紙屋相手には「賛同コメントを書かない限り」応答してもらえないようです。「コメント掲載拒否常習」の松竹よりはマシですが、所詮紙屋など「その程度のゲス、外道」なのでしょう。
【参考:IMDの国際競争力ランキング】
IMD調査の世界競争力、首位はシンガポール 日本は過去最低38位 - 日本経済新聞2024.6.18
スイスの有力ビジネススクールIMDが17日発表した2024年の世界競争力ランキングは、シンガポールが4年ぶりに首位となった。日本は38位と3年連続で過去最低を更新した。企業の生産性や効率の低さなどへの評価が落ち込んだことが主な理由となった。
日本は過去最低だった前年からさらに3つ順位を下げた。特に「ビジネスの効率性」を巡る評価が低く全体を押し下げた。分野別で起業環境や国際経験、機敏性などが最下位と厳しい。一方で国内経済(5 位)や雇用(6 位)、科学的インフラ(10 位)などの評価は高かった。
赤旗ジェンダーギャップ118位/日本、主要7カ国で最下位2024.6.13
世界経済フォーラム(WEF)は12日、世界各国の男女の格差を示す「ジェンダーギャップ指数」の2024年度版を発表しました。日本は総合ランキングで146カ国中118位にとどまり、(ボーガス注:昨年より若干改善したものの)過去最低だった前年(125位)からの大幅な改善は見られませんでした。政治や経済の分野で大きな遅れが目立ち、主要7カ国(G7)では引き続き最下位となっています。
総合首位は15年連続でアイスランド*10。2位にフィンランド、3位にノルウェーが入り、北欧諸国が上位を占めました。日本以外のG7では、ドイツが7位*11、フランスが22位、カナダが36位、米国が43位、イタリアが87位*12。
【追記】
神谷記事にくだらない「俺への悪口コメント」が付いていたので応答しておきます。
id:watawata52さん
>熱烈なJCP信者らしき人物が下品なコメント*13すると政党の品位をおとしめるのでやめてほしいな。
そんなくだらない「俺への悪口」より「神谷記事について、あなたがどう思うか」書いたらどうですか?
「俺に対して失礼」と言うより、あなたは「神谷に対して失礼」だとは思いませんか?。
「神谷記事にはコメントする価値などない」と言うことですか?
あなたにとって神谷記事にコメントするより「俺への悪口」「共産への悪口」の方が大事なんですか?。
随分と劣悪な人格ですね。
*1:なお、離党の場合は話がまた違ってくるのでここでは深くは論じません。但し「離党して無所属」や「社民から立民(例:社民党時代は社民党国対委員長で、現在は、立民代表代行の辻元氏)」のように比較的「政治的方向が近い政党」ならまだしも「民主、民進から自民(例:民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長(岡田代表時代)だった細野)」のような「政治的方向が大きく違うケース」には「全然、政治的主張が違うだろ(民主、民進は打倒自民を唱えていたはず)。お前、政治家になりたいだけか。議員辞職しろ」と個人的には思いますし、比例選出の場合には「自動失職させるべきでは?」と思いますが(なお、現状、離党の場合の比例選出議員の議員資格の扱いはどうなってるかは俺は無知なのでよく知りません。もしかしたら「離党後に別政党に移籍した場合」は自動失職する制度になってるかもしれない)。
*2:小泉悠のこと
*3:紙屋のこと
*4:勿論、以下、全て「あんた」「お前」「あなた」は全て紙屋と小泉のこと
*5:本田『「日本」ってどんな国?国際比較データで社会が見えてくる』(2021年、ちくまプリマー新書)のこと
*6:東大教授。著書『若者と仕事』(2005年、東京大学出版会)、『多元化する「能力」と日本社会』(2005年、NTT出版)、『「家庭教育」の隘路』(2008年、勁草書房)、『軋む社会:教育・仕事・若者の現在』(2008年、双風舎→2011年、河出文庫)、『教育の職業的意義』(2009年、ちくま新書)、『学校の「空気」』(2011年、岩波書店)、『社会を結びなおす:教育・仕事・家族の連携へ』(2014年、岩波ブックレット)、『もじれる社会:戦後日本型循環モデルを超えて』(2014年、ちくま新書)、『教育は何を評価してきたのか』(2020年、岩波新書)、『「日本」ってどんな国?国際比較データで社会が見えてくる』(2021年、ちくまプリマー新書)等
*7:東大准教授。著書『現代ロシアの軍事戦略』(2021年、ちくま新書)、『ウクライナ戦争』(2022年、ちくま新書)、『ウクライナ戦争の200日』(2022年、文春新書)、『終わらない戦争:ウクライナから見える世界の未来』(2023年、文春新書)、『オホーツク核要塞:歴史と衛星画像で読み解くロシアの極東軍事戦略』(2024年、朝日新書)、『ゴジラvs.自衛隊:アニメの「戦争論」』(共著、2025年、文春新書)等
*8:なおOECD加盟国は38カ国で、内訳はG7諸国(アメリカ、イギリス、イタリア、カナダ、ドイツ、フランス、日本)、アイスランド、アイルランド、イスラエル、エストニア、オーストラリア、オーストリア、オランダ、韓国、ギリシャ、コスタリカ、コロンビア、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、 チリ、デンマーク、トルコ、ニュージーランド、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、メキシコ、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク。NHK記事の「36カ国」とずれがあるので2カ国は調査から外れてるわけですが、それがどこかはよく分かりません。(経済協力開発機構 - Wikipedia 参照)
*9:高齢者差別としか思えないOECDの物言い(日本において高齢者への支出が格段に多いとは俺は思いません。低年金で生活苦の高齢者も多いですし、高齢になれば体にガタが来て医療費も増えるので、ある程度高齢者に対する公費負担が増えるのはやむを得ないことでしょう)はともかく「教育にもっと公費を使うべきだ」という部分については俺もOECDに同感です。
*10:これについては例えば赤旗欧州政界 カラフル/アイスランド 女性議員47.6%に スウェーデン抜く(2021.9.29)、ジェンダー平等実現 経済成長の原動力に/アイスランドに注目 報道続く/“やさしく強い経済”をより豊かに(2022.1.11)、ジェンダー平等 社会を幸福に/共産党都委 アイスランド大使招き学習(2023.5.29)、聖教新聞(2024.3.3)、朝日新聞アイスランド「ジェンダー平等」驚異の15回連続1位 独走の理由は:朝日新聞(2024.6.12)、NHK日本118位 G7最下位の男女平等調査 15年連続世界一の北欧アイスランド 「商業捕鯨」「火山」の国は何を? | NHK | WEB特集 | アイスランド(2024.6.14)参照
*11:戦前の日本の行政制度がドイツの影響を強く受け、また日独伊三国同盟を結んだ事もあるドイツがこれほど上位とは俺的に驚きです。失礼ながらもっと低いかと思ってました。
*12:何故か赤旗記事には「G7メンバー」英国の順位が書いてありません(単にミスで抜けただけ?)が、14位です。
*13:勿論俺は「下品なコメント」とは思っていませんが。