「珍右翼が巣くう会」高世仁に突っ込む(2025年3/24日分)(副題:ウクライナ戦争)

世界の軍縮にとどめを刺したロシア - 高世仁のジャーナルな日々
 「ロシアを口実に軍拡してるだけじゃないのか?」と思うのでこうした物言いには疑問を感じますね(勿論、東欧など「ロシアの周辺諸国」ならともかく、アジア、アフリカのロシアから遠く離れた国の軍拡はロシアは関係ないですし)。
 そもそも「現にロシアに侵攻されたウクライナ」ならともかく、他国は正直「ロシアの脅威」などないでしょう。
 理由は簡単で

【北欧諸国】
スターリンソ連時代に軍事的威圧で強制併合されたバルト三国エストニアラトビアリトアニア
スターリンソ連時代に攻撃したフィンランド
【西欧諸国】
・(フィンランド戦争のようにソ連から開戦したわけではなく、ナチドイツのソ連侵攻に対する反撃ではあるが)首都ベルリンにまで侵攻されたドイツ
旧ソ連諸国や東欧諸国】
ソ連軍がナジ首相を連行して処刑したハンガリー
プラハの春弾圧をしたチェコ
プーチン政権時代に一時、戦争になったジョージア
【その他】
北方領土を奪われた日本
・過去に国境紛争がある中国

等といった「ウクライナ以外の国(攻撃する可能性がある国として過去に攻撃した国を挙げました)」を攻撃する二正面作戦(例えばソ連軍の北海道侵攻)をやる力はロシアにはどう見てもないからです。ウクライナ戦争に片が付かない限り、他国を攻めることは能力的に無理だし、ウクライナ戦争が今後、終結したからと言って他国を攻撃できるか(ロシア国民の支持が得られるか、国力的に可能か等)も疑問です。
 実際「ウクライナ戦争のために支援が手薄になった」ことが大きいのでしょうが、ロシアが軍事支援していたシリア・アサド政権は反体制派の軍事攻撃を鎮圧できず、政権が崩壊し、アサド大統領はロシアに亡命しました。
 アゼルバイジャン(トルコが軍事支援)とアルメニア(ロシアが軍事支援)の間のナゴルノ・カラバフ紛争では近年、アゼルバイジャン側が軍事的にアルメニアを圧倒しつつあります。やはりロシアの軍事支援が手薄になってるようで、アルメニアは「ロシアは頼りにならない。2022年のウクライナ侵攻以前から軍事支援を受けてる恩義やしがらみがあるから、NATOのロシア制裁に同調してこなかったが、こんなことならNATOに協力しよう」「ウクライナ紛争に手一杯で我々を支援できる余裕がないのか?」としてロシアに距離を置きつつあると言われます(例えばアルメニア、ロシアと亀裂決定的 軍事同盟「脱退」、ウクライナ連帯:朝日新聞(2024.6.14)、ロシア離れ加速のアルメニア 米軍との合同軍事演習を開始 | NHK | アルメニア(2024.7.16)、アルメニアが米国と「戦略パートナー憲章」締結 旧ソ連構成国、ロシア離れ続く - 産経ニュース(2025.1.15)、アルメニア議会がEU加盟法案を賛成多数で採択 ロシア離れの立場加速 - 産経ニュース(2025.3.26)参照)。
 というか、歴史上、二正面作戦なんてそうはない。
 「英国と戦争しながらロシア相手に開戦したナポレオン」「英仏と戦争しながらソ連も侵攻したナチドイツ」「日中戦争と太平洋戦争(真珠湾攻撃で米国、マレー作戦で英国)の日本」等極めて少数に留まる。かつそれらのほとんどは失敗(敗戦)しています。
 また、「ヨーロッパ諸国はともかく」安倍政権も米国も「ウクライナ侵攻以前」から軍拡していたと思いますし、岸田、石破政権の軍拡も「対ロシア」だけを理由にしてるわけではなく「中国や北朝鮮の脅威」も持ち出しています。
 高世が「ロシアの脅威」を強調し、軍拡への批判が明らかに弱いことは「何だかなあ(呆)」ですね。
 というか、「日本にせよ米国にせよ、欧州にせよ」むしろ最大の脅威は「物価高」「高齢者福祉」等の生活問題ではないのか。
 「現に戦争中のウクライナ」を除けば、そうしたものを犠牲にするほどの現実的脅威ではロシアはないでしょう。
 正直「いつまでウクライナ支援してるんだ!」「早く停戦しろ!」と言う声が出てくるのは「ある程度はやむを得ない」でしょう。
 ウクライナ支援や「ロシアの脅威を口実にした軍拡」の一方で「福祉、教育予算等が減らされてる」からです。貧困者からすれば「ウクライナのせいで我々の生活が犠牲にされてたまるか。冗談ではない。」と思っても無理はないでしょう。
 これを「ウクライナ支援は国益になる」「ロシアの侵攻を許していいのか」だけで押し切るのは無理がありすぎでしょう。