今日の朝鮮・韓国ニュース(2025年5/19分)(副題:蓮池薫氏の著書刊行ほか)

北朝鮮、ロシアへ軍事支援の経済効果3兆円 韓国が推計 | 毎日新聞
 素人にはこの韓国政府の推計が正しいか分かりませんが、正しいのなら北朝鮮にとって「ウクライナ戦争への派兵」は十分利益になったと言えるでしょう。


拉致被害者・蓮池薫さんが新著出版 工作員の名前、やりとりも公表:朝日新聞
解決のため「もはや隠すことない」 蓮池薫さんが初めて語る拉致体験 [新潟県] [日本人拉致問題]:朝日新聞
 問題はこの著書がほとんど話題になっていないことでしょう。拉致の風化を実感しますし、ご本人が朝日相手に放言するような「衝撃の新事実」と言えるほどの話でもないのでしょう。読む価値は全くなさそうです。


「人生の集大成」蓮池薫さん岩波新書「日本人拉致」5月20日出版、拉致の目的・北朝鮮での思想教育の実態つづる | 新潟日報デジタルプラス

 蓮池薫さん*1(67)=柏崎市=が、「人生の集大成」と位置づけた新著「日本人拉致」(岩波新書)を20日に出版する。

 勿論筆者は蓮池氏なので日本人拉致といっても「北朝鮮の拉致」であって、例えばミャンマーで日本人20人以上監禁か…中国系犯罪組織の拠点 詐欺行為を強制か(2025年1月16日掲載)|日テレNEWS NNNと言う話は出てこない。
 タイトルが「北朝鮮拉致」ではなく「日本人拉致」である辺り「日本人被害者救出を最優先として、外国人拉致を云々することを家族会や救う会は辞めるべきだ」という主張なのかどうか気になるところです(多分違うのでしょうが)。
 どうも岩波「世界」に連載された蓮池コラム

世界 2023年1月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第1回 「八人死亡*2・二人未入境*3」の虚偽*4(1)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅰ 問題は決して「解決済み」ではない』の『1 「八人死亡」は事実か』、『2 変遷する説明:横田めぐみさんをめぐって』に該当?

世界 2023年3月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第2回 「八人死亡・二人未入境」の虚偽(2)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅰ 問題は決して「解決済み」ではない』の『1 「八人死亡」は事実か』、『2 変遷する説明:横田めぐみさんをめぐって』に該当?

世界 2023年5月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第3回 日本人拉致の目的(1)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅱ 日本人拉致の本当の目的』に該当?

世界 2023年7月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第4回 日本人拉致の目的(2)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅱ 日本人拉致の本当の目的』に該当?

世界 2023年9月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第5回 日本人拉致が北朝鮮にもたらしたもの(1)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅲ 拉致は北朝鮮に何をもたらしたのか』に該当?

世界 2023年11月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第6回 日本人拉致が北朝鮮にもたらしたもの(2)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅲ 拉致は北朝鮮に何をもたらしたのか』に該当?

世界 2024年1月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第7回 日本人拉致が北朝鮮にもたらしたもの(3)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅲ 拉致は北朝鮮に何をもたらしたのか』に該当?

世界 2024年3月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第8回 日本人被害者への思想教育(1)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅳ 変容する思想教育』に該当?

世界 2024年5月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第9回 日本人被害者への思想教育(2) 
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅳ 変容する思想教育』に該当?

世界 2024年7月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第10回 日本人拉致被害者に与えられた「革命任務」(1)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅴ 独裁下を生きるということ:私に与えられた「革命任務」』に該当?

世界 2024年9月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第11回 日本人拉致被害者に与えられた「革命任務」(2)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅴ 独裁下を生きるということ:私に与えられた「革命任務」』に該当?

世界 2024年11月号|岩波書店
◆「拉致問題」風化に抗して 第12回 日本人拉致被害者に与えられた「革命任務」(3)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅴ 独裁下を生きるということ:私に与えられた「革命任務」』に該当?

世界 2025年1月号|岩波書店
◆〈最終回〉「拉致問題」風化に抗して 第13回 日本人拉致被害者に与えられた「革命任務」(4)
日本人拉致/蓮池 薫|岩波新書 - 岩波書店の『Ⅴ 独裁下を生きるということ:私に与えられた「革命任務」』に該当?

が新書の元になってるようです(俺は「世界」を読んでいないので、この連載については今回初めて知りました)。今回の新書刊行は一部メディアで報じられた物の、新書の元になった「岩波『世界』の蓮池連載」が連載当時、あまり世間の話題になってるようには思えないことはまさに「拉致の風化」でしょう(「世界」のようなオピニオン誌は、日本であまり購読されないことを割り引いても)。

 長い年月で国内での風化が進んでいる実情に危機感を持っていた。

 2002年の小泉訪朝から、20年も経っても動きがないのだから風化するのは当然です。そうした状況は蓮池氏の著書で変わるような話ではないでしょう。
 そもそも「経済支援とのバーター取引」「部分帰国」を否定し、家族会、救う会が「即時一括全員帰国」と無茶を言って日朝交渉を事実上、不可能にするから風化するのですが、蓮池氏の過去の論調から見て、恐らく「経済支援とのバーター取引」「部分帰国」は主張しないし、家族会、救う会を批判もしないのでしょう。

 新著の最後の「おわりに」では、北朝鮮が「死亡した」と主張する、新潟市で拉致された横田めぐみさん=失踪当時(13)=ら8人*5について、死亡は虚偽であると重ねてつづった。

 「北朝鮮の発表した死亡の日時や理由が正しいかどうか」はともかく「死亡は嘘」と断定をすることは無理だと思いますが。
 俺個人は拉致否定の場合ならともかく「拉致を認めながら、帰国を拒否し、隠す理由はない(そんなことをすれば、横田めぐみ氏など『帰国させなかった拉致被害者』の家族の反感を買うだけ)」と思うので残念ながら、「北朝鮮の発表した死亡の日時や理由が正しいかどうか」はともかく「死亡自体は事実だろう」と見ます。

 拉致の首謀者として故金正日(キムジョンイル)総書記の名を挙げた
「拉致を(金正日氏が)指示したからこそ、私は抹殺されずに生き残った*6」。

 確かに「金正日が恐らく関わってる(実行前から関与か、事後報告か、どのレベルの関与かはともかく)」のでしょうが「関与してる」と断言できる証拠はないでしょう。今回の主張も「拉致被害者だから、動かぬ証拠を握ってる」と言う話ではなさそうです。

*1:著書『蓮池流韓国語入門』(2008年、文春新書)、『半島へ、ふたたび』(2011年、新潮文庫)、『拉致と決断』(2015年、新潮文庫

*2:横田めぐみ氏、「市川修一氏、増元るみ子氏のカップル」、有本恵子氏、石岡亨氏、田口八重子氏、原敕晁(はら・ただあき)氏、松木薫氏のこと(政府認定の拉致被害者|外務省参照)

*3:政府認定の拉致被害者|外務省によれば政府認定拉致被害者久米裕氏、曽我ミヨシ氏、田中実氏、松本京子氏の4人(蓮池氏の言う「2人」とは数が違いますが)については北朝鮮は「未入境」として拉致を否定

*4:この拙記事でも書いていますが「未入境」はともかく「死亡」を虚偽扱いする根拠はないと思います。

*5:横田氏以外の7人は「市川修一氏、増元るみ子氏のカップル」、有本恵子氏、石岡亨氏、田口八重子氏、原敕晁(はら・ただあき)氏、松木薫氏。政府認定拉致被害者久米裕氏、曽我ミヨシ氏、田中実氏、松本京子氏については北朝鮮は拉致を否定(政府認定の拉致被害者|外務省参照)

*6:あえて揚げ足取り(?)すれば「金正日が関わっていようが利用価値はない、殺した方がいいと思えば殺されたでしょう」し、逆に金が関わっていなかろうと「利用価値がある。生かしておくべきだ」と思えば生かすでしょう。こういうことを言うと蓮池氏は怒るのでしょうが「金正日関与」の根拠としては根拠薄弱でしょう。