今日のしんぶん赤旗ニュース(2025年8/20日分)(副題:参政党を批判する、『⼥⼯哀史』刊⾏100年、細井和喜蔵没後100年ほか)

主張/護衛艦の豪州輸出/国際紛争助長につながる暴挙
 豪州が日本から購入した武器を侵略に使わない保証はなく、憲法九条を持つ国がやるべきことではなく怒りと悲しみを禁じ得ません。


参政党質問主意書 “ジェンダー平等は共産主義的政策”/政府も「回答困難」
 「ジェンダー平等や(ボーガス注:外国人など)多文化共生の何処が共産主義だ?」「例えば参政はジェンダーギャップ指数をどう理解しとるんや。毎年1位のアイスランド共産国なんか?(勿論そんなことはないし、中国、北朝鮮ベトナムなどの共産国の順位が高いわけでもない)」と呆れます。
 大体、「排外主義(外国人差別)、女性差別LGBT差別の参政」とは違う「まともな人間」にとって「ジェンダー平等や多文化共生」は否定するどころか、「実現すべき良きこと」なので「それが事実なら共産党は素晴らしい。何も問題は無い」つうことにしかならないんですが。
 参政党に投票した連中はこういうのを理解した上で投票したのか。ジェンダー平等や多文化共生には興味が無いのか、はたまた興味が無いどころか、それらを参政党同様に敵視し「排外主義、女性差別LGBT差別」を支持しているのか。
 また、政府方針でそれら(ジェンダー平等や多文化共生)を実施することとしている(当然、それらが共産主義の訳がない)のに、「そんな事実はない。それが事実なら(自民、公明はそれらを政府方針として実施するので)自民党公明党共産主義政党になってしまう」などとときちんと否定しないで「質問の意味が分からない(だから回答できない)」と「サンドイッチマンの富沢」のような答弁でお茶を濁す石破政権にも呆れます。まあ、さすがに「政府方針として現在、ジェンダー平等や多文化共生を実施している」のでジェンダー平等や多文化共生を共産主義呼ばわりする参政党に賛同、迎合は出来なかったわけですが。
 しかしこの参政の主張(ジェンダー平等を共産主義呼ばわり)は

杉田水脈 - Wikipedia
学童保育夫婦別姓に関し、共産主義勢力が日本の核である家族を崩壊させ日本を弱体化させるために工作活動を仕掛けていると主張している。

という杉田水脈を連想しますね。「今は落選して元議員」とはいえ、杉田のような「非常識右翼」を議員にした安倍の罪は重いと言うべきでしょう。安倍政権がなければ、果たして参政の躍進があったかどうか。
 ちなみに今年(2025年)は

新刊紹介:「経済」2025年8月号 - bogus-simotukareのブログ
◆第6次男女共同参画基本計画への提言・課題(柴田真佐子)
(内容紹介)
 男女共同参画基本計画(5年計画)は第1次計画が2000年12月(森内閣)に作成され、その後、5年スパンで「第2次(2005年12月:小泉内閣)」「第3次(2010年12月:菅直人内閣)」「第4次(2015年12月:第3次安倍内閣)」「第5次(2020年12月:菅義偉内閣)」が作成されてるので、予定通りなら今年も12月に「第6次計画(石破内閣?:7月の参院選結果など今後の政治動向によっては石破退陣の可能性がある)」が作られることになります。

であることを改めて触れておきます。勿論「男女共同参画基本計画=ジェンダー平等推進のための計画」のわけです。
 それにしても

気に入らない主張は強権的に取り締まれということか | inti-solのブログ - 楽天ブログ
 勝共連合の言う「文化的共産主義」と神谷の言う「文化的マルクス主義」がほとんど同じ定義であることが分かります。参政党と勝共連合統一教会)のつながりを疑わざるを得ません。

ねえ。参政のバックにいるのはやはり統一協会でしょうか?


きょうの潮流 2025年8月19日(火)

 『女工哀史』は、紡績工場の過酷な実態を告発した100年前のルポルタージュです。
 細井和喜蔵*1は『女工哀史』刊行の1カ月後に28歳の若さで病死。8月18日は没後100年*2にあたります。
 今年6月、執筆を助けた妻の高井としを*3の評伝『不屈のひと:物語「女工哀史」』(石田陽子著)が出ました。

 無知なのでそうした事実を今回初めて知りましたが、ひとまずメモしておきます。
【参考:女工哀史

働く者の苦難、現代に重ね 「女工哀史」著者・細井和喜蔵碑前祭 与謝野 /京都 | 毎日新聞2024.12.1
 大正時代に出版された「女工哀史」の著者、細井和喜蔵の第65回碑前祭が30日、出身地の与謝野町加悦奥の実相寺鬼子母神境内であった。2025年は和喜蔵の没後100年、女工哀史出版100年。実行委員長の松本満さん(76)は「弱者に苦難を強いる世の現実は『女工哀史』の訴えを呼び覚まし、没後100年はそれを一層加速させるだろう」との祭文をささげた。
 山添藤真*4町長ら40人が参列、28歳の若さで死去した作家の生涯をしのんだ。鬼子母神境内は和喜蔵の生家近くで、小さいころによく遊んだ場所という。

「この国の最底辺を生き抜いた」刊行100年『女工哀史』著者の妻・としを 世間の空気と闘いつづけた半生:東京新聞デジタル2025.8.15
 明治から大正時代の紡績工場の過酷な労働を世に問うた記録文学女工哀史」が刊行100年を迎えた。著者の細井和喜蔵の執筆活動を支えたのが、事実婚の関係にあった妻のとしをだった。
 雑誌編集者だった石田陽子さんは、2021年に亡くなった作家の半藤一利さん*5の信頼を得て、対談や語りおろしなどの構成を多く担った。この6月に初の単著として、としをの評伝小説「不屈のひと:物語『女工哀史』」(岩波書店)を刊行した。

〈特集〉『女工哀史』刊行100年! - 岩波書店2025.7.11
 『⼥⼯哀史』(1925年。1954年に岩波⽂庫化)は今年刊⾏100年を迎えます。
 この記念すべき年に、小社から関連書籍が刊⾏されます。
石田陽子『不屈のひと:物語「⼥⼯哀史」』
松本満斎藤美奈子*6『「女工哀史」は生きている』(岩波ブックレット

*1:1897~1925年。紡績工場の現実をルポした『女工哀史』(現在では岩波文庫)を雑誌『改造』に発表。翌1925年7月、単行本として改造社から刊行し、注目を浴びるが、1925年8月18日、急性腹膜炎にて死去した(細井和喜蔵 - Wikipedia参照)

*2:ちなみに著名人では孫文が今年で没後100年(1925年 - Wikipedia参照)

*3:1902~1983年。著書に自伝である『わたしの女工哀史』(岩波文庫)(高井としを - Wikipedia参照)

*4:1981年生まれ。与謝野町議(2010~2014年)を経て2014年から与謝野町長(現在3期12年の途中)(山添藤真 - Wikipedia参照)

*5:1930~2021年。週刊文春編集長、月刊文春編集長、文芸春秋社専務など歴任。著書『山県有朋』(1996年、PHP文庫)、『日本海軍の興亡』(1999年、PHP文庫)、『レイテ沖海戦』(2001年、PHP文庫)、『ノモンハンの夏』(2001年、文春文庫)、『ソ連満洲に侵攻した夏』(2002年、文春文庫)、『遠い島 ガダルカナル』(2005年、PHP文庫)、『聖断:昭和天皇鈴木貫太郎』(2006年、PHP文庫)、『それからの海舟』(2008年、ちくま文庫)、『日本国憲法の二〇〇日』(2008年、文春文庫)、『荷風さんの戦後』(2009年、ちくま文庫)、『昭和史 1926-1945』、『昭和史戦後篇』(以上、2009年、平凡社ライブラリー)、『15歳の東京大空襲』(2010年、ちくまプリマー新書)、『幕末史』(2012年、新潮文庫)、『荷風さんの昭和』(2012年、ちくま文庫)、『安吾さんの太平洋戦争』(2013年、PHP文庫)、『あの戦争と日本人』(2013年、文春文庫)、『聯合艦隊司令長官山本五十六』(2014年、文春文庫)、『「昭和天皇実録」にみる開戦と終戦』(2015年、岩波ブックレット)、『戦う石橋湛山』(2019年、ちくま文庫)、『アメリカはいかに日本を占領したか:マッカーサーと日本人』(2019年、PHP文庫)、『B面昭和史 1926-1945』(2019年、平凡社ライブラリー)、『世界史のなかの昭和史』(2020年、平凡社ライブラリー)等

*6:著書『妊娠小説』(1997年、ちくま文庫)、『紅一点論:アニメ・特撮・伝記のヒロイン像』(2001年、ちくま文庫)、『モダンガール論』(2003年、文春文庫)、『冠婚葬祭のひみつ』(2006年、岩波新書)、『文壇アイドル論』(2006年、文春文庫)、『文章読本さん江』(2007年、ちくま文庫)、『麗しき男性誌』(2007年、文春文庫)、『戦下のレシピ:太平洋戦争下の食を知る』(2015年、岩波現代文庫)、『学校が教えないほんとうの政治の話』(2016年、ちくまプリマー新書)、『名作うしろ読み』(2016年、中公文庫)、『文庫解説ワンダーランド』(2017年、岩波新書)、『日本の同時代小説』(2018年、岩波新書)、『挑発する少女小説』(2021年、河出新書)等