新刊紹介:「経済」2025年10月号

 「経済」10月号を、無能な俺が「能力的に説明できる範囲」で簡単に紹介します。
世界と日本
◆韓国・労働現場の死亡事故(洪相鉉)
(内容紹介)
 労災事故防止の制度改正に後ろ向きだった保守の尹錫悦*1政権から、政権交替して誕生した、左派の「李在明*2政権」に労災事故防止の制度改正を求めていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。但し、過去の「金大中盧武鉉*3文在寅*4政権」において、「2022年の重大災害処罰法の施行(尹錫悦政権)」があったとはいえ、そうした制度改正が十分には実現できなかったことから筆者は事態を楽観視はしていません。
参考

李大統領「韓国で繰り返される後進国型労働災害の悪循環を必ず断ち切る」 : 政治•社会 : ハンギョレ新聞2025.7.8
 李大統領は7日午後のX(旧ツイッター)への投稿で、「昨日、仁川市桂陽区(インチョンシ・ケヤング)のマンホールの下の下水管で、有毒ガスによる窒息と推定される事故が発生した。配管作業中だった2人の労働者のうちの1人が、事故翌日の本日、遺体で発見された」とし、「事故原因を徹底的に糾明するとともに、現場の安全管理に不備があったか、重大災害処罰法などの関連法令違反があったか、調査して厳しく責任を問う」と述べた。

韓国「労災との戦争」宣言1日ぶりに…警察と労働部、作業員転落死のハンソルに家宅捜索 | Joongang Ilbo | 中央日報2025.7.31
 韓国大田市(テジョンシ)のハンソル製紙新灘津(シンタンジン)工場で発生した作業員の死亡事故と関連し、警察と雇用労働部が家宅捜索に乗り出した。
 大田(テジョン)警察庁などによると、警察と雇用労働部は30日午前10時から30人ほどの捜査官を投入してハンソル製紙のソウル本社と大田工場、新灘津工場の家宅捜索に入った。16日に発生した作業員死亡事故と関連した資料を確保するためのもので、前日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が労災事故と関連し「後進的事故を永久的に追放しなければならない。死亡事故の反復は未必の故意の殺人だ」と叱責して1日ぶりだ。

韓国警察 労災専門担当チーム新設へ=李大統領の指示受け | 聯合ニュース2025.8.4
 韓国警察庁の朴星柱(パク・ソンジュ)国家捜査本部長は4日の記者会見で、李在明(イ・ジェミョン)大統領の指示を受け、全国の地方警察庁労働災害の専門担当捜査チームを新設する計画を明らかにした。
 李大統領は7月29日の閣議で、労働災害の根絶に向けた専門担当捜査チームの設置を検討するよう指示していた。

 「労災事故発生後の刑事責任(業務上過失致死など)追及」が無意味とは言いませんが、やはり「労働法規制強化」による「労災発生防止」が重要ではないか。

ポスコE&Cで再び事故発生 代表が辞意表明 l KBS WORLD Japanese2025.8.6
 ことしだけで作業員が死亡する事故が4件も発生している「ポスコE&C」で、今月4日にまたもや作業員が意識不明となる事故が発生したことを受け、鄭熙珉(チョン・ヒミン)代表取締役社長が「責任を痛感する」として、辞任する意向を表明しました。

李大統領「労災企業の免許取り消しも検討」…強硬姿勢に緊張走る韓国の建設業界(ハンギョレ新聞) - Yahoo!ニュース2025.8.7
 休暇中の李在明(イ・ジェミョン)大統領が、最近人命事故を起こした建設会社「ポスコE&C」に対し、「建設免許の取り消し」まで言及して対応策作りを指示したことを受け、建設業界には緊張が走っている。
 ポスコE&Cのチョン・ヒミン代表理事は相次ぐ重大災害の責任を負って辞任した。

DL建設代表取締役ら80人辞表提出、李在明大統領の労災厳罰化方針で建設業界はパニック状態-Chosun online 朝鮮日報2025.8.12
 韓国の建設会社DL建設の代表取締役と全役員、現場所長、チーム長全員ら約80人が11日、辞表を提出した。8日に京畿道議政府市内で発生したマンション工事現場死亡事故について責任を取ったものだ。
 李大統領は先月29日の国務会議(閣議)で、ポスコE&Cの相次ぐ死亡事故について「(ボーガス注:早急な改善策を実施せず、今年だけで4人もの死亡者が出るとはもはや)未必の故意による殺人だ」と叱責した。その後、今月4日にポスコE&Cの高速道路工事現場で外国人労働者が(ボーガス注:その後、意識を回復したが、感電事故で)心停止を起こすという事故が再び発生するや、ポスコE&Cのチョン・ヒミン社長は5日に辞任した。しかし、李大統領は翌6日、「(ボーガス注:ポスコE&Cに対して)免許取り消しなど可能な案をすべて見つけ出して報告せよ」と、再び超強硬発言をした。DL建設死亡事故後も、李大統領は「すべての労災死亡事故を最速で大統領に直報せよ」と指示し、事実上の「労災との戦争」を宣言した。
 1週間も経たないうちに建設現場の死亡事故により大手建設会社2社のCEOが退くという初の事態が起きたことから、建設業界関係者らが感じる恐怖は極限に達している。事実、韓国政府と与党は建設現場で死亡事故を防止するため、強度の高い処罰案を含む安全対策を検討している。死亡事故が発生した場合、代表取締役の辞任はもちろん、免許停止や売上高の一定比率を課徴金として徴収するなどの案が検討されている。韓国国内の産業現場における死亡事故の半数が建設業で発生していることから、こうした対策は建設業界をターゲットにすることになるだろうとの見方が支配的だ。
 一部には、「政府と政界は本質的な問題を度外視したまま、過度に恐怖をかき立てている」という声もある。2022年の重大災害処罰法施行以降、大手建設会社で事故が絶えないのは、慢性的な低価格入札制や下請け慣行、高齢化に伴い外国人依存度が高まっている人材構成など、構造的な限界のためだという指摘だ。

警察と雇用労働部 労災相次いだ「ポスコE&C」を家宅捜索 l KBS WORLD Japanese2025.8.13
 建設会社「ポスコE&C」の工事現場で相次いで発生した労働災害をめぐり、関係当局が12日、家宅捜索など強制捜査に乗り出しました。
ポスコE&C」は、韓国の鉄鋼最大手「ポスコ」の持ち株会社ポスコ・ホールディングス」の建設子会社で、ことしだけで作業員の死亡事故が4件も発生しています。
 警察と雇用労働部は、「ポスコE&C」の工事現場で感電とみられる事故が発生して8日目となる12日、合わせて70人あまりを投入し、仁川(インチョン)の松島(ソンド)にある「ポスコE&C」本社と下請け会社の事務所、現場事務所など5か所に対して同時に家宅捜索を行いました。
 事故に遭った作業員は、下請け会社に所属するミャンマー国籍の労働者で、事故後1週間以上にわたって意識不明の状態が続いていましたが、12日になって意識を取り戻したということです。
 捜査の焦点は、漏電を防ぐための安全措置が適切に取られていたかどうかに置かれています。
 「ポスコE&C」をめぐっては、ことし1月に、マンションの建設現場で作業員が墜落して死亡。4月には、新安山(シンアンサン)線の工事現場で崩落事故が起きたほか、別の複合住宅建設現場でも墜落事故がありました。さらに7月には、高速道路の工事現場で、作業員が機械に巻き込まれて命を落としていて、ことしだけで作業員の死亡事故が4件も発生しています。
 政府は、重大災害を引き起こした企業に対して、融資の制限や入札参加の禁止といった措置を検討していて、来月、総合対策を発表する方針です。

線路で労働者2人が列車にはねられ死亡…韓国政府、違法事項あれば社長解任を検討 : 経済 : ハンギョレ新聞2025.8.20
 韓国の慶尚北道清道郡(チョンドグン)の京釜線の線路で、移動中だった作業員7人が列車にひかれ、2人が死亡、5人が負傷した。
 作業者たちは、最近の大雨による水害地域の斜面の安全点検のために歩いていたところ、事故に遭った。彼らは構造物安全点検専門企業または韓国鉄道公社KORAIL)所属だという。国土交通部関係者は「作業者が線路で作業を行う時は列車が通ってはならず、列車が通るときは作業者が線路沿いから離れているべきだが、どこかで問題が生じたようだ」と語った。
 国土交通部は鉄道安全政策官、鉄道安全監督官などを現場に急派し、警察、消防などと共に事故原因を調査している。
 国土交通部は、事故原因が明らかになれば、課徴金の賦課およびKORAILの社長の解任建議も検討しうるという立場を示している。
 関連省庁の長官らと与党「共に民主党」の関係者も共に事故現場を訪問する。国土交通部のキム・ユンドク長官と雇用労働部のキム・ヨンフン長官がこの日現場を訪れる予定で、「共に民主党」では産業災害予防タスクフォースのキム・ジュヨン委員長が現場で事故の現況を把握し、今後の再発防止策を議論する予定だ。

保線作業員7人死傷事故、韓国鉄道公社社長が辞表提出-Chosun online 朝鮮日報2025.8.22
 韓国鉄道公社KORAIL、コレール)は「韓文煕(ハン・ムンヒ)社長が辞意を表明した」と21日に明らかにした。韓社長は「死傷者7人を出した慶尚北道清道郡の京釜線列車事故に対して責任を取る」として、20日に国土交通部(省に相当)に辞表を提出したとのことだ。
 韓社長の辞表が受理されるかどうかとは関係なく、KORAILに対する重大災害処罰法および産業安全保健法違反の捜査などはこのまま進められる予定だ。


◆中国は消費・内需主導型成長へ転換できるか(井手啓二*5
世界と経済
中国経済内需拡大と外交(平井潤一*6
(内容紹介)
 平井論文、井手論文ともに中国経済の問題点を「外需主導であること」として、どう「内需主導型」に転換すべきか、論じていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
参考

中国共産党、内需拡大強化を確認 2025年後半の経済政策 習氏「リスクや難題に直面」 - 産経ニュース2025.7.30
 中国共産党は30日に開いた中央政治局会議で、今年後半の経済政策について消費刺激などの内需拡大を強化する方針を確認した。
 家計支援のため社会保障を充実させる。雇用情勢が厳しさを増す中、大学新卒者や農村出身者らの就業支援を強化する。
 習近平*7党総書記(国家主席)は23日に開いた会合で、今年後半の課題として「全方位の内需拡大に重点を置くべきだ」と強調した。


特集「軍拡経済を問う」
 こうした「軍拡批判」が今の日本において野党各党(共産、社民を除く。特に自民補完勢力の維新、国民民主、参政)やマスコミ(特に日経、読売、産経と言った右派マスコミ)において弱いことに失望や悲しみを禁じ得ませんが「平和主義」や「福祉重視(軍拡は福祉切り捨てを招く)」「財政健全化(軍拡は国債発行を助長する)」の観点から、軍拡批判を強める必要があります。
◆戦争法制定から10年の現在地:ここまで来た戦争準備態勢(纐纈厚*8
(内容紹介)

・『検証・新ガイドライン安保体制』(1998年、インパクト出版会
・『有事法制とは何か』(2002年、インパクト出版会
・『有事体制論』(2004年、インパクト出版会
・『文民統制自衛隊はどこへ行くのか』(2005年、岩波書店
・『監視社会の未来:共謀罪・国民保護法と戦時動員体制』(2007年、小学館
・『集団的自衛権容認の深層』(2015年、日本評論社
・『暴走する自衛隊』(2016年、ちくま新書)
・『自衛隊加憲論とは何か:日米同盟の深化と文民統制の崩壊の果てに』(2019年、日本機関紙出版センター)
・『崩れゆく文民統制』(2019年、緑風出版
・『「戦争をする国」日本と反戦・護憲運動のこれから』(2023年、日本機関紙出版センター)

等の著者で「戦後日本の安保施策」を批判してきた筆者が『安保法制定から10年間の軍拡政策』を批判的に論じているが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。。
参考

シリーズ 政治を前へ/戦争準備阻止 全国で/市民が連帯2025.1.27
 自公政権は、中国を仮想敵とする米国の戦略に基づき、沖縄など西日本を中心に軍事強化を進めてきました。沖縄には与那国島(2016年3月)、宮古島(2019年3月)、石垣島(2023年3月)に陸上自衛隊の駐屯地を開設し、ミサイル部隊を配備してきました。
 周囲に約4万人が住む大分分屯地に弾薬庫を新設する計画が公表されたのは2023年2月でした。住民の間に危機感が走り、同8月に「大分敷戸ミサイル弾薬庫問題を考える市民の会」を結成。弾薬庫について情報がなかった住民らは、弾薬庫問題に取り組む市民団体と学習を重ねました。
 昨年3月には、海自呉基地(広島県呉市)に近い日本製鉄の跡地に、南西諸島への輸送部隊や軍需工場などの武器・弾薬の兵たん拠点をつくる計画が持ち上がりました。翌4月、市民が「日鉄呉跡地問題を考える会」を結成。学習会の開催のほか、月2~3回、呉駅前や日鉄跡地近くで署名活動に取り組み、オンラインも含め2万人近くを集め、市や防衛省に要請しました。
 会の森芳郎共同代表は、人口減が続く呉市では「雇用創出」になると容認する住民も少なくないとしつつ、「子どもたちのために、『平和な呉』を残したい。住民への訴えを強める」と意気込みます。

米国防長官「戦争準備」発言/自衛隊の米軍指揮下は明白/日米指揮統制強化 田村委員長が会見2025.4.1
 日本共産党の田村智子委員長は31日、国会内での記者会見で、30日に行われた日米防衛相会談を巡り、「自衛隊の統合作戦司令部が事実上米軍の下に組み込まれることは明白だ」と断じ、「まさに日米一体の戦争準備が本格的に動きだした。非常に危険な動きだ」と強調しました。会談では(中略)ヘグセス米国防長官が在日米軍司令部を「統合軍司令部」に再編成するため体制を強化し「戦闘司令部にする」と明言しました。
 田村氏は、ヘグセス氏が日本は中国の軍事戦略を抑止するうえで「不可欠なパートナー」と評し、「平和を欲するものは戦争の準備をしなければならない」とまで言い切ったとして、「東アジアの安全環境を著しく阻害する発言で看過できない」と強調。東・南シナ海での中国の覇権主義的行動、台湾への軍事的威嚇は許されないとした上で、「『戦争の準備』などといって軍事的緊張を高めることはまさに軍事対軍事のエスカレーションを引き起こすことになる」と警告し、日本政府として批判すべきだと強調しました。

「米戦略下での戦争体制づくりやめよ」/フィリピンとの軍事協力推進を批判/参院外防委 山添氏2025.6.8
 自衛隊とフィリピン軍による共同訓練などの活動を容易にする「日・比部隊間協力円滑化協定(RAA)」が6日の参院本会議で自民、公明、立民*9、維新、国民民主などの賛成多数で承認されました。日本共産党、れいわ新選組沖縄の風は反対しました。
 日本共産党の山添拓*10議員は5日の参院外交防衛委員会で、「(ボーガス注:中国を仮想敵国扱いし、フィリピンなど中国周辺国を軍事戦略に組み入れようとする)米国の軍事戦略を前提に戦争体制づくりを進めるもので、憲法9条に反する」と主張。「力対力の挑発でなく対話と協力の外交に力を注ぐべきだ」と主張しました。


◆日米同盟下での日本の軍事産業の変貌:航空機・ミサイルの生産を中心に(白戸伸一*11
(内容紹介)
 三菱重工川崎重工富士通、NEC(日本電機)、三菱電機など日本大企業が軍需依存を深めていることが批判されている。

三菱重工に4兆4800億円/過去10年 軍需産業と癒着深刻/山添氏質問に防衛相が答弁2024.5.9
 木原稔防衛相は8日の参院本会議で、防衛省が実施する兵器などの軍事装備品の調達で、三菱重工との契約金の総額が過去10カ年で約4兆4800億円にのぼったことを明らかにしました。日本共産党の山添拓議員の質問への答弁で明らかにしたものです。

軍需企業上位100位に日本5社/収益35%増「死の商人」へ/SIPRI調査2024.12.3
 スウェーデンストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は2日、軍需企業の収益上位100位(2023年)のリストを公表しました。日本の企業は三菱重工(39位)、川崎重工(65位)、富士通(71位)、NEC(91位)、三菱電機(96位)の5社が入り、5社の合計収益は前年比で35%増の約100億ドル(約1兆5000億円)に達しました。
 SIPRIはこれら5社の大幅増の要因として、「2022年に日本(政府)が第2次世界大戦後、最大規模の軍事増強計画を立ちあげ、2023年に国内需要が2~4倍以上に増えた」と解説。2022年12月に岸田前政権が決定した安保3文書に基づく大軍拡計画の結果によるものだとの見方を示しています。


◆日英伊の戦闘機開発と欧州軍事産業(山崎文徳*12
(内容紹介)
 日英伊の戦闘機開発を平和主義の観点から批判するとともに、
【1】「米国(ジェネラル・ダイナミクス社、ノースロップ・グラマン社、ボーイング社、ロッキード・マーティン社、RTXコーポレーション社(旧称:レイセオン社)など)」「フランス(エアバス社、ミラージュ戦闘機で知られるダッソー社など)」「ドイツ(ダイムラークライスラー・エアロスペース社など)」にも軍事産業は存在するところ、今回なぜ日本(防衛省三菱電機三菱重工IHI)が「英国(BAEシステムズ社、ロールス・ロイス社)」「イタリア(レオナルド社、アヴィオ社、MBDA社)」の軍事産業と手を組んだのかが注目される
【2】巨額開発のため、欧米の軍事産業の再編に大きな影響を与える可能性があるとしている。 
参考
次期戦闘機共同開発条約/立憲主義破壊 共産党は反対/衆院本会議承認2024.5.15
日英伊の次期戦闘機開発が本格開始へ 本部開設で式典 | NHK | 安全保障2025.7.8
次期戦闘機の共同開発、三菱電機と日英伊4社が事業体設立 : 読売新聞2025.9.10
日英伊の次期戦闘機、契約締結「3〜4カ月以内に」 合弁トップが言及 - 日本経済新聞2025.9.10


◆防衛装備庁*13「安全保障技術推進制度」の危険性(井原聡*14
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

軍事研究助成 大学応募3倍/補助金制度新設で「受けやすく」急増/25年度2025.5.31
 防衛装備庁は30日、兵器などの開発につながる研究に資金提供する「安全保障技術研究推進制度」の応募状況を公表し、2025年度に大学などの応募が前年度の44件から約2・8倍の123件に急増し、過去最多となったことが分かりました。

軍事研究の司令塔/「防衛科学技術委員会」発足/大学教授ら委員に任命2025.6.15
 防衛省は12日、人工知能(AI)や宇宙、サイバーなど先端軍事技術に関する助言や提言を防衛相に行う「恒常的な会議体」として、「防衛科学技術委員会(DSTB)」(委員長・前川禎通東北大名誉教授)の設置を発表し、委員に現役の教授ら大学関係者9人を任命しました。
 防衛省はすでに、軍事研究に助成金を与える「安全保障技術研究推進制度」や、官民で構成される「防衛イノベーション科学技術研究所」など、米国などをモデルにした「軍産学」連携の体制を構築しています。DSTBはそれらの上位に位置。委員長の前川氏は防衛大臣科学技術顧問に任命され、防衛相に直接的な助言・提言を行います。米国防総省の諮問機関「国防科学委員会(DSB)」をモデルにしたもので、まさに軍事研究の司令塔と言えます。


◆全国各地で進む平和な「わが町」運動(岩月康範*15
(内容紹介)
 日本平和委員会の「わが町運動」について論じられていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
参考
わが町運動を交流/平和委員会大会で討論・・・今日の「赤旗」記事 - (新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々2025.5.27
わが町を平和の拠点へ/日本平和委理事会 多彩な運動交流・・・今日の「赤旗」記事 - (新版)お魚と山と琵琶湖オオナマズの日々2025.9.4


◆軍事ケインズ主義とプーチノミクスの行方(服部倫卓*16
(内容紹介)
 「ロシア版・軍事ケインズ主義=プーチノミクス」について論じられていますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
 なお、
【1】「民生軽視」「欧米諸国の対ロシア経済制裁」により、「ロシア版・軍事ケインズ主義=プーチノミクス」はいずれは限界に達する、問題が表面化すると思うが、当面は問題点はあまり表面化してない、
【2】兵隊も専ら「外国人を含む傭兵(ワグネルなど)」であり、そのこともあって国民の反戦厭戦意識もまだ高くない
→今のロシアは、「中国戦線の現場」は苦しかったものの、銃後(日本本土)は安定した生活であり、だからこそ日米開戦に突入し、米軍の本土空襲が始まるまでは国民の反戦厭戦意識が低かった戦前日本に近い
【3】だからこそプーチン*17ウクライナ戦争で「ウクライナがロシアの要望を受け入れないのなら、継戦する」という強気の立場を崩していない(勿論、ウクライナから領土割譲するなど、何らかの利益を得ないで戦争を止めては国民の批判でプーチン政権が崩壊しかねないという問題が一番大きな継戦要因でしょうが)というのが、服部氏の評価のようです。
 なお、現在、国防相は軍人ではなく

◆ベロウソフ
 1959年生まれ。モスクワ大学経済学部卒。メドヴェージェフ内閣経済開発大臣、大統領補佐官(経済担当)など経済畑を長く歩んできたが、2024年から国防相

ということで経済畑を歩んできたベロウソフ*18ですが、服部氏は「軍事ケインズ主義」の今後に不安を感じるプーチンが「軍事観点一本槍」で戦争するのではなく、経済的合理性も加味した戦争遂行を、ベロウソフに遂行して欲しいのだと見ますが、とはいえ、ベロウソフも神ではなく、出来ることには限界があるのではないかと評価する服部氏です。
参考

「軍事ケインズ主義」進めるプーチン 2024年のロシア経済 Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン)2024.1.5
 ロシア経済に関する最近の論評を眺めていると、しばしば目にするのが、「経済の過熱」という言葉である。むろん、そこには(ボーガス注:軍事偏重による)さまざまなひずみが潜んでいるにしても、今のロシア経済が「不況」から程遠いことだけは、認識しておくべきだろう。
 もっとも、マクロ経済的に考えれば、ロシアが悪くない成長率を示しているのも、道理ではある。戦争は究極の景気対策とも言える。
 今のロシアのように、財政赤字を厭わず、軍事支出を拡大すれば、目先の経済が成長するのは当然だ。経済を牽引する役割を意図的に戦争に託そうとする路線は、「軍事ケインズ主義」と呼ばれるが、プーチン・ロシアは確実にその道を歩み始めている。
 実際、最新のロシア鉱工業生産統計を参照しても、伸びが目覚ましいのは軍需部門である。
 ロシアの国家財政も、意外にしぶとかった。一つには、ロシア財政の柱である石油・ガス歳入が踏みとどまったことが大きい。
 それでは、軍事費が肥大化している分、国民生活にしわ寄せが及んでいるかというと、これが必ずしもそうなってはいないのだ。少なくとも、大統領選が終わる2024年3月までは、国民にそれを実感させないように配慮している。その典型例は公共料金の光熱費であり、2023年はずっと据え置きで、次回の値上げは2024年7月に決まっている。
 2018年5月にスタートした現プーチン政権において、国民の支持率がガクっと下がった出来事があった。2018年6月、受給年齢を10年間かけて段階的に5歳引き上げるという年金改革を決定し、国民の大反発を食らったものである。サッカー・ワールドカップ開幕のどさくさに紛れて発表したにもかかわらず、それでも国民の反発はすさまじかった。おそらくプーチン政権のトラウマになっていると思われる。
 最近、プーチン政権が神経質になっているものに、卵の値上がりがある。2023年に卵は59%ほど値上がりし、国民の不満が募っている。政府は慌ててトルコやアゼルバイジャンから関税を免除して卵を緊急輸入することを決めた。ウクライナ侵攻や反体制派弾圧では情け容赦ない「こわもてのプーチン」が、卵ショックにはうろたえているというのは、興味深い現象である。

 プーチン独裁においても国民感情は無視できない(その結果として光熱費据え置きなど)という服部氏の指摘は重要でしょう。
 小生も「独裁であっても国民の支持獲得は必要である」という趣旨の記事積極支持ではない消極的支持(諦め)であれ、「デマ扇動やメディア統制による詐欺的支持獲得(いわゆるポピュリズム)」であれ、国民の支持無しでは独裁は成り立たない(追記あり) - bogus-simotukareのブログ(2022.11.23)を以前書いたのでまさに同感です。
 日本だって石破内閣が「米価高騰→石破内閣の支持率低下→米価値下がりをもくろみ、備蓄米放出」なので、プーチンの「卵価格の値上がり→政権の支持率低下を恐れ、卵価格の値下がりを狙って卵の緊急輸入」は大変よく理解できます。


◆亡国の農業政策(福田泰雄*19
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

主張/2025年農政の焦点/亡国農政転換で安心の基盤を2025.1.12
 必要なのは自給率向上を最大の目標に据え、価格保障や所得補償など農家が安心して営農に励める基盤を整えることです。新規参入者を含めて多様な担い手の育成・確保に農政の重点をおくことです。
 昨年末の財務省財政審議会の建議はまったく逆行しています。「自給率向上を政策目標にするのは不適当」「国内生産の拡大ではなく友好国からの輸入に頼ればいい」「飼料米は2027年度から助成対象から外せ」など、日本農業の未来を奪う暴論ばかりです。

シリーズ 参院選勝利へ 基本政策から/コメ安定供給 国の責任で 農政転換し自給率向上を2025.7.11


◆座談会「大学破壊から学問の自由・教育・学生をいかに守るか」(中澤秀一*20、長山泰秀、丹羽徹*21、野中郁江*22
(内容紹介)
 新刊紹介:「経済」2025年9月号 - bogus-simotukareのブログで紹介した◆安倍政権に始まる大学への統制強化と現段階(中澤秀一、長山泰秀、丹羽徹、野中郁江)の続編で前回同様「大学自治」「学費高騰(将来的には大学無償化。当面は学費減免や奨学金制度の充実)」と言った問題が論じられて言いますが、小生の無能のため詳細な紹介は省略します。


◆韓国・大統領選挙にみる「市民社会」のカ(桔川純子)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

WEB東京民報文化の力で連帯を広げ 韓国 戒厳令阻止した市民の力 桔川純子さんに聞く〈2025年3月9,16日号〉東京が見える!東京を変える!週刊新聞『東京民報』のニュースサイトWeb東京民報ですWEB東京民報
 医療ブースもあり、防寒グッズなども配布されます。何十万人の集会をどう安全に運営するか、高い力量を感じました。
 集会自体が「ろうそく文化祭」と呼ばれます。有名な歌手や一般の市民による歌の時間など、本当に文化祭のようです。
 2時間の集会なら、発言は1時間弱で、他は歌の合唱や文化的な企画だったりします。アイドルグループの少女時代の「また巡り逢えた世界」などの曲がプロテストソング(抵抗歌)として認知されていて、それぞれの「推し」のアイドルのペンライトを手で振りながら大合唱するんです。
 文化の力が連帯を促しています。楽しいから行きたくなるし、知人も誘いたくなる。とても大切なことだと感じます。


◆全国の病院経営破綻をどう食い止めるか(寺尾正之*23
(内容紹介)
 病院経営破綻は「医療を受けられない医療難民」を生みかねないとして上で、防止策、打開策として
1)国の医療予算の拡充
2)病院収入を増大させるための、診療報酬の大幅引き上げ
3)離職者を減らすための医療従事者の賃上げ
が主張されていますが小生の無能のため詳細な紹介は省略します。
参考

主張/病院の経営困難/破綻寸前 崩壊の危機止めよう2025.5.7
 党の緊急提案では、患者負担にならないよう緊急に国費を5千億円投入して診療報酬の基本部分を引き上げ、医療崩壊を止め医療従事者の賃上げを図るよう求めています。
 ところが自民・公明・維新は2月の3党合意文書に、国民医療費を年間最低4兆円削減するという数字や社会保障費削減のための協議体設置を盛り込みました。具体化されれば、間違いなく医療は崩壊します。国民の世論と運動で医療崩壊の危機を止め、命を守らなければなりません。

2025焦点・論点/医療崩壊どうする/全国保険医団体連合会理事 山崎利彦さん2025.7.18
 自民、公明、維新の3党は、4兆円の医療費削減、入院病床の11万床削減を合意しました。1床あたり約400万円の補助金を出すからベッドを削減しろというのです。多くの病院は経営難と人材不足で、病床を減らして補助金をもらわざるをえない状況に追い込まれています。
 今、米の減反・減産政策が米不足による米価高騰をもたらし大問題になっていますが、病床削減は減反政策の医療版で、危機に拍車をかけるものです。どんどんベッドを減らすと、再びコロナのような感染症が起こった時にはもう使えるベッドが全然ない。町の診療所で医療を受けようと思っても診療所はつぶれてかかれない。大きい病院は大混雑に陥る。このままでは米騒動と同じことが医療でもここ数年以内に起こるだろうと思います。
 政府は予算がないといいますが、その原因は大軍拡とともに、大企業優遇の法人税減税と金持ち優遇の累進性緩和による税収不足にあります。大企業は539兆円もの内部留保をため込んでいます。大企業・金持ち優遇の税制を見直し、内部留保の一部を活用すれば、医療費をもっと増やすことは十分可能です。


◆トランプ政権と習近平政権の「対立と相互依存」(中川涼司*24
(内容紹介)
 トランプ政権が「中国に高額関税をかける」など対決姿勢を示しながらも「米中経済が相互依存関係にあること(中国企業が米国市場を、米国企業が中国市場を重要な輸出先としていること)から、こうした対決姿勢には一定の限界があると指摘される。
参考

中国がボーイング機発注へ パデュー米大使「交渉は最終段階」、最大500機契約の報道も - 産経ニュース2025.9.23
 米国のパデュー駐中国大使は23日、中国が米ボーイング社製の航空機の新たな発注を巡り、交渉を行っていると明かした。既に最終段階に入っているという。米ブルームバーグ通信は8月、最大500機の契約になると報じていた。

*1:ソウル中央地検長、検事総長を経て大統領

*2:京畿道城南市長(2010~2014年)、京畿道知事(2018~2022年)、「共に民主党」代表を経て大統領

*3:金大中政権海洋水産部長官等を経て大統領

*4:盧武鉉政権大統領秘書室長等を経て大統領

*5:長崎大学名誉教授。著書『中国社会主義と経済改革』(1988年、法律文化社

*6:著書『習近平体制の中国』(2025年、新日本出版社

*7:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席等を経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*8:山口大学名誉教授。著書『日本海軍の終戦工作:アジア太平洋戦争の再検証』(1996年、中公新書)、『日本陸軍の総力戦政策』(1999年、大学教育出版)、『侵略戦争:歴史事実と歴史認識』(1999年、ちくま新書)、『有事法制とは何か』(2002年、インパクト出版会)、『有事体制論』(2004年、インパクト出版会)、『文民統制自衛隊はどこへ行くのか』(2005年、岩波書店)、『戦争と平和政治学』(2005年、北樹出版)、『監視社会の未来:共謀罪・国民保護法と戦時動員体制』(2007年、小学館)、『憲兵政治:監視と恫喝の時代』(2008年、新日本出版社)、『私たちの戦争責任』(2009年、凱風社)、『「日本は支那をみくびりたり」:日中戦争とは何だったのか』(2009年、同時代社)、『田中義一:総力戦国家の先導者』(2009年、芙蓉書房出版)、『侵略戦争と総力戦』(2011年、社会評論社)、『領土問題と歴史認識:なぜ、日中韓は手をつなげないのか』(2012年、スペース伽耶)、『日本降伏:迷走する戦争指導の果てに』(2013年、日本評論社)、『日本はなぜ戦争をやめられなかったのか:中心軸なき国家の矛盾』(2013年、社会評論社)、『反「安倍式積極的平和主義」論』(2014年、凱風社)、『集団的自衛権容認の深層』(2015年、日本評論社)、『暴走する自衛隊』(2016年、ちくま新書)、『逆走する安倍政治』(2016年、日本評論社)、『権力者たちの罠:共謀罪自衛隊・安倍政権』(2017年、社会評論社)、『増補版・総力戦体制研究:日本陸軍国家総動員構想』(2018年、社会評論社)、『戦争と敗北:昭和軍拡史の真相』(2019年、新日本出版社)、『自衛隊加憲論とは何か:日米同盟の深化と文民統制の崩壊の果てに』(2019年、日本機関紙出版センター)、『日本政治史研究の諸相:総力戦・植民地・政軍関係』(2019年、明治大学出版会)、『崩れゆく文民統制』(2019年、緑風出版)、『戦争と弾圧:三・一五事件と特高課長・纐纈弥三の軌跡』(2020年、新日本出版社)、『重い扉の向こうに:歴史和解と戦前回帰の相克』(2020年、緑風出版)、『ロシアのウクライナ侵略と日本の安全保障』(2022年、日本機関紙出版センター)、『リベラリズムはどこへ行ったか』(2022年、緑風出版)、『「戦争をする国」日本と反戦・護憲運動のこれから』(2023年、日本機関紙出版センター)、『日本の武器生産と武器輸出:一八七四~一九六二』(2023年、緑風出版)、『ウクライナ停戦と私たち』、『戦後日本の武器移転史:1945~2024』(以上、2024年、緑風出版)、『忘れられた無差別爆撃:検証・錦州爆撃』(2024年、不二出版)等

*9:「また自公、維新、国民民主とトゥギャザー(ルー大柴風)して共産に背を向けるのか」「しかも憲法九条の平和主義に反するやろ。何が立憲民主党や。憲法無視やないか(呆)」と実に腹立たしい。

*10:日本共産党政策委員長

*11:明治大学名誉教授

*12:立命館大学教授。著書『航空機産業の技術競争力と認証制度』(2025年、晃洋書房

*13:2015年10月1日に防衛省経理装備局、各幕僚監部の関係部門、装備施設本部、技術研究本部を集約・統合して防衛装備庁が発足(防衛装備庁 - Wikipedia参照)

*14:東北大学名誉教授

*15:日本平和委員会常任理事・事務局次長

*16:北海道大学教授。著書『不思議の国ベラルーシ』(2004年、岩波書店)、『歴史の狭間のベラルーシ』(2004年、東洋書店ユーラシア・ブックレット)、『ウクライナベラルーシモルドバ経済図説』(2011年、東洋書店ユーラシア・ブックレット

*17:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相等を経て大統領

*18:なお、ベロウソフのような経済畑とは違うとはいえ「セルジュコフ(2007~2012年まで国防相。ショイグの前任。国防相就任前は税務次官、連邦税務庁長官など税務畑)」「ショイグ(2012~2024年まで国防相(現在はロシア安全保障会議書記)。ベロウソフの前任。国防相就任以前は非常事態・災害担当相(1994~2012年)、モスクワ州知事(2012年)を歴任)」と、ベロウソフ以前の国防相も「非軍人」が多いプーチン政権です。

*19:一橋大学名誉教授。著書『現代市場経済とインフレーション』(1992年、同文舘出版)、『土地の商品化と都市問題』(1993年、同文舘出版)、『現代日本の分配構造』(2002年、青木書店)、『コーポレート・グローバリゼーションと地域主権』(2010年、桜井書店)、『格差社会の謎』(2021年、創風社)、『格差社会の経済学』(2022年、22世紀アート)

*20:静岡県立大学短期大学部准教授

*21:龍谷大学教授

*22:明治大学名誉教授。著書『現代会計制度の構図』(2005年、大月書店)、『国有林会計論』(2006年、筑波書房)、『私立大学の財政分析ハンドブック』(2020年、大月書店)等

*23:著書『後期高齢者医療がよくわかる』(2008年、リヨン社)

*24:立命館大学特命教授。著書『国際経営戦略:日中電子企業のグローバルベース化』(2000年、ミネルヴァ書房)、『中国のIT産業』(2007年、ミネルヴァ書房