紙屋研究所に悪口する(2025年9/28日分)(追記あり)

◆紙屋のツイート

紙屋高雪
 後房雄さんから、ぼくの拙い*1書評後房雄『日・伊共産党の「民主集中制」格闘史』 - 紙屋研究所への、大変熱意のこもった批評をいただきました。
 批判者への罵倒に終始*2する昨今の殺伐としたSNSや左翼界隈*3とまるで違い、立場の違う意見へのリスペクトが強く感じられる批評でした。
 中身もさることながらその姿勢にまず学びたいと思いました。
 ありがとうございます。

 紙屋と後の関係は「友達関係」であり「中立的な関係」では全くないので吹き出しました。
 後の「紙屋に対する好意的な態度」は「共産党員や全国革新懇関係者(共産党の友好団体の一つ)の志位議長著書(例えば志位『Q&A いま『資本論』がおもしろい』(2025年、新日本出版社)など)に対する好意的な態度(「反党分子」紙屋は党盲従と恐らくバカにしてるのでしょうが)」などと何一つ変わりません。
 そもそも紙屋は後の著書を批判しておらず、好意的に持ち上げてるのだから、後が紙屋に対して「殺伐とした罵倒」を行う動機もない。
 多少「立場が違う」にせよ「民主集中制共産党執行部に批判的という点」では意見は同じであり、立場の違う意見へのリスペクトとは「はあ?。何言ってるの?。後と紙屋の立場はほとんど同じでしょ?」であり呆れます。


後房雄『日・伊共産党の「民主集中制」格闘史』 - 紙屋研究所
【1】民主集中制(分派禁止)を党方針に掲げてるわけではない「左派政党」社民党新社会党共産党よりも「マスコミ世論調査の支持率」や議席数(国会、地方議会)で下であること
【2】民主集中制を廃棄して民主党中道左派)に転換した「イタリア共産党主流派(非主流派は民主党とは別途政党を作ったが、政治的にはあまり力がない)」が最大野党(第2党)とは言え、遠い将来はともかく当面は政権奪取の見込みがないこと(現在はイタリアの同胞(第1党:最大与党)、同盟(第3党*4)、フォルツァ・イタリア(頑張れイタリア:第5党)の右派三党連立政権でメローニ「イタリアの同胞」党首が首相、サルヴィーニ同盟党首が副首相兼インフラ大臣、タイヤーニ「フォルツァ・イタリア」党首が副首相兼外相)
を考えれば民主集中制の廃棄は「あるべき党運営(党内民主主義)」云々はともかく、少なくとも「党勢拡大に直結しないこと」は確かでしょう。
 そもそも現状は「参政党、国民民主党議席増」「立民党の議席横ばい」を考えれば、「党運営に問題があるから共産の議席が減った」と言う話ではない。「共産の党運営に何の問題も無い」とまでは言いませんが、「日本において右翼ポピュリズムが受けるから左翼が伸びない」と言う話です。
 そういう話(右翼ポピュリズムにどう対抗するか?)を「自称左翼」松竹も紙屋もなぜか話したがりませんが。
 そして紙屋はもはや「共産党を除籍された」のだから「僕が考える理想の共産党民主集中制を採用しないなど)」を共産党執行部相手に「上から目線で説教する」のではなく、「社会党を離党して新社会党を作った矢田部理*5新社会党初代委員長)」などのように「松竹、後房雄*6などお仲間連中」と一緒に「僕が考える理想の共産党民主集中制を採用しないなど)」を作ればいいでしょうに。
 といえば、「上から目線で共産党執行部に悪口して、共産執行部に対して『苦言、諫言を呈する改革派』として紙屋シンパ(どう見ても大して数は多くないですが)にチヤホヤされたいだけ」「紙屋らよりも共産執行部を支持する党員、後援会員、サポーター等の共産支持者に、紙屋シンパと共に『ダメな奴ら』と悪口したいだけ」でしょう。要するに彼を除籍した「憎い共産執行部」への恨みを晴らしたい、憂さ晴らししたいだけの話です。但し、そう言ってしまうとあまりにも無様なので「改革派」「諫言、苦言」ポーズをしてるだけの話でしょう。
 紙屋も松竹も「除名される前」はともかく、今は、彼らがどう強弁、言い訳しようとももはや「日本共産党を変えたい」わけでも「日本政治を変えたい」わけでもない。
 【1】「日本共産党を変えたい」として行った活動が、党執行部に反党行為と認定されて除名されたことが、プライド上、我慢がならず、今更「日本共産党を変えるだけの力は無能、無力な僕ら(紙屋や松竹など)にはありませんでした。身の程知らずでした。もはや今後、そうした活動はしません」として活動を辞める気にもなれず、
【2】一方で「日本共産党を変えることは諦めた。(党名を共産党とするわけには勿論いかないが)我々が理想の共産党を作る。魅力的な党を作れば、党員、支持者をそれなりに獲得し、地方議会、国会に議員を送り出すことも出来るだろうし、そのときに共産側と改めて関係改善を目指す」といえるだけの支持者も今、いないし、そんな新党を作る能力もないと自覚してるから新党も作らない。
 あげく「党を除名され、党内は勿論、党外でも支持者が全然いないのに、共産党改革(民主集中制の廃棄など)を田村執行部相手に叫び続ける」「シンパは『良く言った、紙屋さん』などとチヤホヤするが共産党支持者は勿論、それ以外もほとんど相手にしない」という意味不明な態度になるわけです。
 まあ、私見では紙屋や松竹の場合
【1】「民主集中制の廃棄」だけを主張してる訳ではない
→むしろ彼らの「主張の本丸」は「民主集中制の廃棄」よりも「日米安保の容認」など「党政策の右傾化」ではないか?
 但し「民主集中制の廃棄」の方が「安保廃棄派の一部」にも支持されると思ってそれを前面に出してるだけ。
【2】民主集中制を廃棄したイタリア共産党が、今や共産党ではなくなり「中道左派政党の民主党共産党時代は脱退を主張していた『米国を盟主とする軍事同盟・NATO』についても今は容認)」になったことで
イタリア共産党を持ち上げる紙屋らの態度は、イタリア共産党のように日本共産党を『共産党ではない中道左派政党』にし、また、日米安保容認に党政策を変えようとする画策ではないか?」と疑われ、「そういうこと(日米安保容認の中道左派政党の結成)がしたいなら神谷たちで新党を作ればいい」と思われてることも彼らが党内外から支持されない一因でしょう。 
 「民主集中制の廃棄」だけを主張していれば「もっと支持があった」かもしれない。
 とはいえ、『「民主集中制の廃棄」だけを主張』にならなかったのは、
ア)「主張の本丸」は「民主集中制の廃棄」よりも「日米安保の容認」など「党政策の右傾化」であるから
イ)「民主集中制の廃棄」よりも「日米安保の容認」など「党政策の右傾化」の方が世間に受けると思っていたから
ウ)説明がややこしい「民主集中制の廃棄」を主張するより「党首公選」の方が世間に受けると思っていたから
でしょうが。
【追記】

川上芳明 #日本共産党推し
 これはちょっと、びっくりポン(*_*;中野ゆうこ氏、日本共産党を除名された松竹伸幸関係者が推しているのか。なるほど、そういうことか。
◆松尾西
 先日の(ボーガス注:松竹、紙屋が司会を務め、松竹らが「日・伊」共産党の民主集中制問題で対談イベント | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba(2025.8.9)等で宣伝している)後房雄氏(ボーガス注:『日・伊共産党の「民主集中制」格闘史:「分派の禁止」のもとで党内民主主義は可能か』(2025年、かもがわ出版))出版記念講演会後の懇親会でいただいた、中野ゆうこ氏のパンフレット

 中野氏(三重県津市議、共産を今は離党)も、松竹、紙屋一味に深入りすることは「所詮その程度の人だったのね」と思われるから辞めた方がいいと思いますね。

*1:勿論「粗品(粗末な品)ですがお土産です。どうぞ」に「いえ、そもそもお土産などお持ちにならなくても。気を遣わないで下さい」「どんな品物でもお持ち頂ければそれだけで嬉しいです(うーん、でもこれは『粗品発言』を肯定してるように受け取られて、失礼に当たるのかな?)」「イヤイヤ粗品どころか、素晴らしい品をありがとうございます」等ならともかく「本当に始末な品ですね。もっといい物はなかったんですか?」等と言ったら「なんと非常識な奴だ」とマジギレされるのと同様、この紙屋の「拙い」は謙譲語でしかありません。本心では「拙い」云々どころか「俺は優れた評論家だ(もっと世間に評価されて当然だ、世間の評価は不当に低い)」と「自己評価がやたら高い」のが紙屋でしょう。下手に「自信家」紙屋を批判などすれば良くて無視、悪ければ「逆ギレで、ムキになって反論」でしょう。

*2:そんなことはないでしょう。紙屋が「そう描き出してネガキャンしたいだけ」の話です。

*3:左翼界隈と書く「共産を除名された反党分子」紙屋ですが、おそらく「社民党」「新社会党」といった左翼党派が入ってるわけではなく、共産党のことでしょう。いずれにせよ何がどう「殺伐としている」のか、さっぱりわかりませんが。

*4:なお、第4党が5つ星運動

*5:1932~2021年。参院議員(1974~1998年)、新社会党委員長(1996~2002年)を歴任。著書『いつも全力。こんな議員が国会にいた』(2017年、梨の木舎)等(矢田部理 - Wikipedia参照)

*6:名古屋大学名誉教授。愛知大学教授。著書『グラムシ現代日本政治』(1990年、世界書院)、『政権交代のある民主主義:小沢一郎イタリア共産党』(1994年、窓社)、『「オリーブの木」政権戦略』(1997年、大村書店)、『NPOは公共サービスを担えるか』(2009年、法律文化社)、『政権交代への軌跡:小選挙区制型民主主義と政党戦略』(2009年、花伝社)、『地方自治における政治の復権政治学地方自治論』 (2022年、北大路書房)、『日・伊共産党の「民主集中制」格闘史』(2025年、あけび書房)等