今日の産経ニュース(2026年1/20~1/22分)(副題:安倍暗殺犯・山上に無期判決ほか)

<主張>首相が解散表明 審判を仰ぐ意義は大きい 社説 - 産経ニュース
 以前も書きましたが、ならば「首相演説と代表質問」くらいはやったらどうなのか?。「首相演説と代表質問」もやらずによくも「信を問う」と言えたもんです。


<産経抄>グリーンランドへの敬意が欠けるトランプ米大統領 - 産経ニュース
 「石油目当てのベネズエラ侵攻」同様に「グリーンランドの地下資源が目当て」のようですが、「住民への敬意」云々以前に、他国(デンマーク)の領土なんだから完全な「主権侵害」です。
 トランプは「沖縄(日本)」「フォークランド(英国)」については「米国領として渡せ」等とは言わないのだから「デンマークを舐めてる」と思われても文句は言えないでしょう。


<主張>中道改革連合 政権担う責任感が見えぬ 社説 - 産経ニュース

 基本政策で掲げた選択的夫婦別姓推進は、家庭や社会に分断を持ち込む代物だ。

 呆れて二の句が継げません。選択制(希望する家族のみが選択)なのにどうして「家族に分断が生まれる」のか。
 「家族の分断」の典型例は「離婚(法的な婚姻関係の解消)」でしょうが「別姓家族の方が、同姓家族より離婚が多い」わけでもないでしょう。
 「社会に分断」にしても「同姓家族(あるいは別姓家族)が別姓家族(あるいは同姓家族)を非難」するようなことをせず、「お互いの選択」を受け入れればそんなことはあり得ない。
 まあ「夫婦別姓が実現した」として、予想されるのは「別姓家族が同姓家族を非難すること」よりも「産経らウヨ(別姓反対派)が別姓家族を非難すること」ですが、それを「分断を招く」というのは言いがかりも甚だしい。別姓が分断を招いてるのではなく、「別姓という選択を受け入れない産経らウヨの狭量さ」が「分断を招いている」に過ぎません。
 それにしても「自民との連立時代」は自民に遠慮して「夫婦別姓」について、ほとんど何も言わなかった公明には俺的には「今更かよ」ですね。
 なお、民主党政権時代(鳩山、菅、野田首相)に「提出しようとすれば提出できた」のに「旧民社」など党内右派に忖度してついに「夫婦別姓法案を提出しなかった民主党」の「後継政党・立民党」については俺は「果たして政権交代したところで夫婦別姓法案を提出するかどうか」と疑っており、あまり信用していません。

 立民は根幹政策として安保関連法の違憲部分廃止を訴えてきた。選挙のどさくさで放擲するのは政治家としての基本姿勢を疑う。徹底した党内論議が必要なのに素知らぬ顔なのは無責任極まる。

 「自民応援団」産経の思惑はともかく、この点については俺も同感です。


<産経抄>民主主義の土台壊した罪、安倍氏銃撃に無期懲役 - 産経ニュース
 「安倍シンパ」産経らしいですが「統一教会シンパ政治家・安倍への憎悪(「九条改憲」など安倍の政治的主張で暗殺したわけではない)」という犯行動機を考えれば「民主主義の土台は壊してない」ですよね。
 選挙応援での暗殺も「選挙妨害などの政治的目的」ではなく「警備が手薄だと思ったから」そうしただけで可能なら「完全な安倍のプライベート」でも暗殺したでしょう。
 むしろ土台を壊したのは、選挙の票目当てで「反社会的集団」統一教会と癒着した安倍ではないか。
 なお、「死刑判決が出なかったことは良かった(求刑以上の判決を出すことは例が少ないとは言え、一応可能)」ですが、俺的には

鈴木エイトさん、無期懲役に「重すぎる」 判決前に山上被告と接見 [安倍晋三元首相銃撃事件 裁判]:朝日新聞
 検察側の求刑通りの無期懲役という刑の重さについて「重すぎる。事件を彼1人に背負わせていいのか、とすごく感じた」と語った。

安倍晋三銃撃裁判で、山上徹也被告に無期懲役を言い渡した、統一教会・自民党寄りの奈良地裁判決の犯行動機評定への疑問 - 村野瀬玲奈の秘書課広報室
 奈良地裁判決への大きな疑問の一つは、被告の犯行の動機として旧・統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に被告の母が家庭を崩壊させるほどの多額の献金をして家族に害をもたらしたことの影響を過小評価していること。そして、もう一つの疑問は、安倍晋三統一教会にさまざまな形での助力を提供して統一教会の活動のサポートしていたことから被告が安倍晋三に恨みを抱くようになったことを犯行の動機としてほとんど考慮に入れていないことです。というか、考慮に入れることを意図的に避けたようにすら見えます。統一教会安倍晋三とのズブズブの関係に忖度した不自然な判決だとすら見えます。
 今回の奈良地裁判決は統一教会の犯罪性、反社会性、悪党性を薄めるものであり、判決文失格であると私は考えます。

という「鈴木エイト氏*1」「村野瀬玲奈氏」と同様に「情状酌量して無期ではなくもっと軽くすべきでは?」ですね。
 控訴するかどうかは「山上本人と弁護団が決めること」ですが個人的には「控訴すべきだ」と思います。

 安倍晋三元首相を死に至らしめた銃撃事件では「テロではない」「黒幕がいた」などとうそぶく、そらごとの一人歩きに何度も閉口させられた。

 「黒幕」という陰謀論(デマ。産経の言葉だとそらごと)はともかく「テロではない」は「テロの定義の問題」なので「あり得る指摘」です。
 「政治家暗殺とは言え統一教会との癒着で暗殺されたのであって政治的理由ではない。安倍が政治家ではなく、統一教会を礼賛する文化人等でも暗殺された可能性がある。そういうものはテロ(政治的暴力)ではない」という定義に立てば、あれはテロではない。
 例えば「政治家の愛人」が「その政治家に捨てられたこと」を恨みに思って政治家を殺した(そういう事件は過去に日本ではありませんが)として、それは産経ですら「政治家殺害だからテロだ」とは言わないでしょう。
 あるいは「いずれも精神病者による不幸な事件(当然、犯行動機に政治性はない)」ですが丹羽兵助 - Wikipedia*2殺害、山村新治郎 (11代目) - Wikipedia*3殺害(娘は後に父である山村殺害を苦にして自殺)なども普通「テロ」とはいわない。産経ですら「政治家殺害だからテロだ」とは言わないでしょう。
 ただしそれは「テロでないから問題ない」という話とは違います。

 事件の9カ月後には、当時の岸田文雄首相が襲われる別の事件も起きた。テロは次のテロを呼ぶ。

 犯行方法は「銃撃(安倍暗殺)」「爆発物(岸田襲撃)」と違うし、動機も違うので果たして安倍暗殺が岸田襲撃を助長したと言えるかは疑問です。
 「515事件(犬養首相暗殺)の甘い処分(主犯格に死刑求刑したが、最も重い判決が出た主犯でも禁固15年)」が「永田鉄山暗殺」「226事件」を助長したことは確かでしょうが(但し226事件失敗後に出た判決では永田を暗殺した相沢三郎や226事件青年将校達には死刑という厳罰が下された)。

 (ボーガス注:無期刑という)検察の求刑が果たして妥当だったのかという疑念も、脳裏から消せない

 「そんなに死刑にしたいのかよ?」と呆れます。なお、求刑が死刑でも死刑判決が出るとは勿論限らないし、「例は少ない」とはいえ、求刑以上の判決を出すことは一応可能です。


<主張>安倍氏銃撃に無期 事件評価がもの足りない 社説 - 産経ニュース

 判決は、弁護側が成立を争った銃刀法違反の発射罪なども含め起訴内容をすべて認定した。統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に被告の母親が多額の献金をしたことで家庭が崩壊するなどした境遇については、犯行に大きく影響しておらず「酌むべき余地はない」とした。

 産経の指摘が事実ならば、判決は事実認識として明らかにおかしいでしょう。そうした事情をくんでも「減軽できない(求刑の無期懲役通り)」というならまだしも。「自民党に忖度したのか」と疑いたくなります。

 旧統一教会の問題と元首相を射殺した罪は分けて考えるべきものである。事件を通じて問題が浮き彫りになったことを「事件の成果」などととらえるのは間違いだ。

 「成果」という「暗殺正当化」と誤解されかねない表現はともかく「安倍暗殺」がなければ残念ながら「統一教会が解散命令に追い込まれたかどうか」が非常に疑問でしょう。

 大勢の聴衆がいる演説会場で銃撃に及んだ。事件は、無差別テロに至る危険性もはらんでいた。

 屁理屈も甚だしいですね。「テルアビブ空港乱射事件 - Wikipedia(26人死亡)のように銃を無差別乱射した」「三菱重工爆破事件(8名死亡)のように爆発物を破裂させた」「京都アニメ放火殺人事件(36人死亡)のように放火した」等というならともかく、安倍一人を狙ったのに何で「無差別テロ」になるのか。せいぜい「文世光事件 - Wikipedia朴正熙暗殺未遂)で流れ弾で陸英修朴正熙の妻、朴槿恵の母)が死んだ」ように「流れ弾が、護衛の警察官など安倍の周囲にいる人間に当たって死傷した危険がある」程度の話でしょう。
 この産経の詭弁なら全てのテロが「無差別テロになる危険があった」と強弁できるでしょう。

*1:著書『自民党統一教会汚染』(2022年、小学館)、『自民党統一教会汚染2』(2023年、小学館)、『「山上徹也」とは何者だったのか』(2023年、講談社+α新書)、『統一教会との格闘、22年』(2025年、角川新書)等

*2:田中内閣国土庁長官、中曽根内閣沖縄開発庁長官、竹下内閣労働相を歴任

*3:中曽根内閣農水相、宇野内閣運輸相を歴任