「珍右翼が巣くう会」を批判する(2026年3/1日分:荒木和博の巻)

訃報また訃報【調査会NEWS4013】(R8.2.28)|荒木和博ARAKI, Kazuhiro

「山形キセさんの妹の伊勢フサさんが1月10日に亡くなられていたことが分かった」とのこと。山形キセさんは昭和40年(1965)川崎市で失踪していますが伊勢さんは北海道北見市にお住まいでした。

 こうした訃報記事は、「世間の同情を得よう」という荒木の思惑でしょうが「皆、拉致ではない特定失踪者(国内で40人以上発見され、発見された人間のほとんどが自発的失踪。まともな認定根拠があるとはとても思えない)の親族」なので「何だかなあ(呆)」ですね。
 そもそも
・「久米裕氏、松本京子氏、横田めぐみ氏」(1977年、3名)、「田中実氏、田口八重子氏、地村夫妻、蓮池夫妻、市川修一氏・増元るみ子氏のカップル、曽我母子」(1978年、10名)など政府認定拉致(17名)が1970年代後半に集中してること(政府認定の拉致被害者|外務省参照)
・拉致の目的は、朴正熙暗殺を狙った青瓦台襲撃事件(1968年)、文世光事件(1974年:文の自供が取れなかったのか、自供は取れたが裏取りが出来なかったのか、背後関係は結局不明に終わったが北朝鮮の関与が疑われる)の失敗で「韓国による北朝鮮監視の目が厳しくなったこと」を、北朝鮮が「北朝鮮工作員が拉致した日本人になりすます、あるいは拉致した日本人を北朝鮮工作員に仕立てて韓国に送り込む」ことでかわそうとしたと見られること*1
から考えれば「1965年失踪の山形さん」が「北朝鮮拉致である可能性」は低いでしょう。


米国のイラン攻撃で北朝鮮はどうなる?(R8.3.2)|荒木和博ARAKI, Kazuhiro
 荒木の動画(「北朝鮮は日本相手の交渉に前向きになるかもしれない」云々)に関係なく私見を述べます。
 「米国が北朝鮮攻撃するか」と言えばその可能性は少ないでしょう。
 過去においてもアフガン、イラク攻撃(ブッシュ子政権)はむしろ「アフガンやイラクに手一杯」で北朝鮮侵攻などできませんでした。
 また北朝鮮攻撃などすれば【1】「北朝鮮の友好国の中露」と米軍の戦争になりかねませんし、【2】北朝鮮の反撃によって、韓国(在韓米軍含む)に被害が出かねません。
 また【1】中露や【2】尹錫悦に比べれば、北朝鮮に融和的な「李在明政権(韓国)」、【3】トランプの軍事行動に批判的な米国民主党は勿論、【4】高市政権ですら、北朝鮮への軍事攻撃に賛同するかどうか?。韓国や日本の協力なしに北朝鮮攻撃は出来ないでしょう。
 それに北朝鮮攻撃をしたいなら、ベネズエラ、イラン攻撃より前に北朝鮮攻撃するでしょう。
 「米国のアフガン、イラク攻撃後、米軍の攻撃を恐れたのか日本との関係改善を目指し、小泉訪朝を受け入れた。今回もそうした動きがないか?」(動画での荒木発言)といえばこれも期待薄でしょう。
 「米軍の攻撃を恐れたから小泉訪朝受け入れ」という単純な話ではないからです。
 小泉訪朝が成功したのは「日朝国交正常化時の経済支援」を約束したことが大きい。つまりは「バーター取引」です。
 そのようなバーター取引なしで北朝鮮が小泉訪朝を受け入れたかどうか。
 そのようなバーター取引を日本がやる意思を改めて示し、北朝鮮が「日本は約束を守る」と信用しない限り、北朝鮮は交渉に応じないでしょう。そして「救う会、家族会の非難に屈した小泉政権」によって「国交正常化交渉」の約束を事実上反故にされ、経済制裁を発動された北朝鮮はよほどのことがない限り、「日本は約束を守る」と信用しないでしょう。
 北朝鮮を信用させるにはまず「一部帰国でも、経済制裁を、全部ではなく部分的でも解除すること」が必要でしょうが、救う会、家族会の「即時一括全員帰国でない限り制裁を一部でも解除するな」という声を無視することは今の日本政府(高市政権)には出来ないでしょう。つまりは北朝鮮を信用させ、交渉意欲を持たせることは今の日本政府には出来ないと言うことです。
 今回のイラン攻撃でありうることは米国に対抗するため
1)北朝鮮が中露との関係をいっそう深めようとすること
2)尹錫悦に比べれば、北朝鮮に融和的な「李在明政権(韓国)」との関係を改善しようとすること
3)「米国の脅威」を理由に核保有を改めて正当化し、核実験で核保有国アピールすること
かと思います。
 なお、今回の「イラン攻撃」で「邦人の安全確保(幸い犠牲は出ていないようですが)」が問題になったように「米軍の北朝鮮攻撃」があれば「拉致被害者の安全」が危惧されます。
 「拉致被害者の安全」を重視するならば「米軍の北朝鮮攻撃」は絶対に許容できることではない。
 なお荒木記事の

 これからどうなるかわかりませんが、他人*2に頼れないことは間違いありません。

とは「小泉訪朝だって日本が主体的に動いたから成功した。日本が何もしないのに米軍のアフガン、イラン攻撃に脅えた北朝鮮が自分から日本に全面降伏(?)したわけではない。米国(ブッシュ子政権)が北朝鮮に対して小泉訪朝を受け入れろと言ったわけでもない。今回も米国(トランプ政権)は拉致問題で何もしてくれないだろうし、日本が北朝鮮相手に何もしなければ事態は打開できない」という意味でこの点は「荒木の思惑」が何であれ「正論」ではあります。
 とはいえ「反北朝鮮」荒木の言う「日本が何かしなければ」には「国交正常化時の経済支援(日朝平壌宣言)」「一部帰国でも、経済制裁を、全部ではなく部分的でも解除すること」といった「バーター取引」は想定されていませんが。

*1:ただしこれは「憶測」にすぎず、今も拉致目的は不明でしょう。

*2:この文脈では米国のこと