高世仁に突っ込む(2026年6/3分)

侵略を止めることは日本の国益 - 高世仁のジャーナルな日々
 第一にきれいごとではありますが「国益」云々では無く「あるべき正義の観点」が重視されるべきでしょう。
 「国益」と言い出すと「東欧諸国ならロシアの侵略の危険性があるが日本はない」「ウクライナ支援することには日本の利益が無い」とかそういう話になりかねませんので。
 第二にこのタイトルで「米国のベネズエラ侵略、米国、イスラエルのイラン侵略」に触れず、「ロシアのウクライナ侵略」しか論じない高世に呆れます。
 「米国やイスラエルに甘いウヨ連中(未だに高世が付き合ってるらしい荒木和博特定失踪者問題調査会代表など)」に高世が忖度してるのかと疑いたくなります。
 第三に「イラン戦争での石油高騰」をカバーするために「ロシア産原油を輸入した日本政府(勿論、別途、ロシア以外からも調達してますが)」を

 日本では、ロシアからエネルギーを買い続けるとウクライナ攻撃のための資金へと転用されかねないという意識が、あまりにも欠如しているように思う。
 5月4日〜5日にかけて、ロシア極東「サハリン2」で生産された原油を積んだタンカーが、愛媛県今治市(菊間港)にある太陽石油の四国事業所に到着し、原油の搬入(積み下ろし)が行われた。
 ウクライナ侵攻以降、日本はロシア産原油の輸入を事実上ストップしていたが、「中東有事によるホルムズ海峡封鎖」に直面し、政府が「供給源の多角化」を狙って主導した初のロシア産原油の緊急調達だった。
 これが当然のように無批判に受け入れられているように見えるが、そこには国際法違反のロシアへの圧力、苦難にあるウクライナ国民への連帯が欠落している。

として批判する高世(ロシア以外から調達すべきだった)」には「一面的批判で問題がある」と思いますね。
 日本政府批判には「ロシア批判派」の俺も同感です。しかし「米英仏独など欧米諸国」が「日本の行為(ロシア産原油)を容認したこと」を高世が明確な形では批判しないことは「不適切」でしょう。米英仏独などが猛烈に反対すれば、日本政府もさすがにロシア産原油の輸入を断念したでしょう。


核抑止論と都市爆撃 - 高世仁のジャーナルな日々

1)核保有国の多く(米英仏中露)は「通常兵力だけでも軍事大国」であり、核保有国相手の戦争は、核を使用しない「通常兵力の戦争」であっても大打撃を受ける恐れがあること
→核保有国相手に戦争したがる国は普通ない
2)核保有国が自分から戦争を仕掛け、苦戦してる場合でも「国際的批判を恐れる」等の理由で、必ずしも核は使用されないこと
→米国のベトナム戦争、タリバン戦争、イラン戦争、旧ソ連のアフガン侵攻、ロシアのウクライナ戦争など。ベトナム戦争、タリバン戦争では米軍が、アフガン侵攻では旧ソ連軍が撤退し、撤退後「北ベトナム」「タリバン」「アフガンのイスラムゲリラ」が戦争に勝利。
 またウクライナ戦争ではロシアが、イラン戦争では米国が苦戦していますが、とはいえロシアや米国が今後、ウクライナやイラン相手に核を使用することは無いでしょう。

を考えれば高世が言うように「核抑止論」に説得力があるかは疑問です。

 重田園江・明大教授

 高世は何故かルビを振りませんが、ググったところ「しげた(こちらの読みの方が多分一般的)」ではなく「おもだ」と読みます。

重田園江 - Wikipedia参照
『ミシェル・フーコー*1』(2011年、ちくま新書)
『社会契約論:ホッブズ*2、ヒューム*3、ルソー*4、ロールズ*5』(2013年、ちくま新書)

等の著書があります。

 広島と長崎への原爆投下が日本の降伏を招いたという米国公認の歴史認識自体が疑問視されており、近年ではソ連参戦がより決定的だったとの見方が現代史研究者の間では主流になっている。
 8月6日の広島への原爆投下後も、日本政府はなおソ連仲介に期待していたが、9日のソ連参戦で最高指導部は緊急会議を開き、終戦問題を本格的に議論し始めた。

 近年(高世の言う「近年」とは10年ぐらい前か?)どころか、かなり昔から「ソ連参戦により、『ソ連を中立国と見なし、米国との和平交渉との仲介に使う』という当時の日本政府(昭和天皇など)の考えが明らかに破綻したこと」が降伏の理由だというのが一般的見解だと思いますが。
 というか「広島への原爆投下(8月6日)」で日本降伏を狙った米国の思惑が外れ、米国にとって、最後の切り札として「ソ連参戦、長崎への原爆投下(8月9日)が使われた」ということでしょう。
 「広島への原爆投下」で降伏してればソ連参戦や長崎への原爆投下は無かったでしょうね。

 「戦略爆撃」という考え

 俺は未読ですが、これについては前田哲男*6『戦略爆撃の思想』(1988年、朝日新聞社)という著書がありますね。

*1:1926~1984年。著書『精神疾患とパーソナリティ』(1997年、ちくま学芸文庫)、『知の考古学』(2012年、河出文庫)、『言説の境界』(2014年、河出文庫)、『マネの絵画』(2019年、ちくま学芸文庫)、『フーコー文学講義』(2021年、ちくま学芸文庫)等

*2:1588~1679年。著書『法の原理』(邦訳は岩波文庫、ちくま学芸文庫)、『リヴァイアサン』(邦訳は岩波文庫、光文社古典新訳文庫、ちくま学芸文庫)等

*3:1711~1776年。著書『人間本性論』(法政大学出版局)等

*4:1712~1778年。著書『社会契約論』、『人間不平等起源論』(邦訳は岩波文庫、光文社古典新訳文庫)等

*5:1921~2002年。ハーバード大学名誉教授。著書『公正としての正義・再説』(2020年、岩波現代文庫)、『万民の法』(2022年、岩波現代文庫)等

*6:著書『自衛隊の歴史』(1994年、ちくま学芸文庫)、『在日米軍基地の収支決算』(2000年、ちくま新書)、『有事法制』(2002年、岩波ブックレット)、『自衛隊』(2007年、岩波新書)等