【産経抄】10月10日

 今日の産経抄劉暁波氏がノーベル平和賞を受賞したことに対する中国世府の対応批判。自分に都合の悪いことには「自虐」だの「反日」だの言う産経に中国を批判する資格があるのかという問題をひとまず置けば正論です。
 ただいくつか変な部分があるので突っ込みましょう。

小欄が、菅直人首相や仙谷由人官房長官を「腰抜け」呼ばわりしても牢屋(ろうや)にぶちこまれないのは、曲がりなりにも言論の自由があるからだ。

 ビラを平和的にまいただけで住居不法侵入で逮捕され有罪判決が出る国・日本が「言論の自由がある国」?。中国よりはずっとマシですが国際的人権レベルでは五十歩百歩だと思いますが。
 ああ、それと中国ほど酷くはないですが日本も「記者クラブ」で政府が情報をコントロールしてますよね。だから警察裏金問題とかはあまり記事にならないし、フリージャーナリストを中心に「記者クラブ廃止論」が出るわけです(毒)。
 中国ほど酷くはないが、政府の意思に反することをしたらあとで報復もあるようですし、産経は能天気すぎ(わざとそのメディアにだけ重要情報を与えないとか。ああ、そうそう別エントリで触れますが「西山事件」なんて事件もありましたね)。

 世界遺産にも指定されている古代ローマのコロシアムが真っ赤にライトアップされた。中国の温家宝首相がイタリアを訪問した記念だそうで、赤はもちろん中国共産党をイメージしたもの。壁面には両国の友好をうたった中国語も浮かび上がった。
 ▼ベルルスコーニ首相は、カネ持ち中国との貿易が大事だと割り切っているのだろうが、なんとも品がない。泉下のカエサルが聞いたら顔を真っ赤にして怒りそうだ。
 (中略)
 中国要人が来日したときに、世界遺産東大寺や二条城を真っ赤にライトアップするようになれば、この国もおしまいだが。

・ライトアップと中国の人権問題と何の関係があるのか?
 中国の人権問題は議論の余地なく中国の行為が不当ですが、ライトアップの是非は「景観を害するかどうか」という「個人の美的感覚の違い」にすぎません。簡単にいい悪いと言える問題ではない。性質の違う問題をごちゃ混ぜにするとはバカなのか?
 したがってライトアップに「カエサルが怒るかは疑問」ですし、「中国要人が来日したときに、世界遺産東大寺や二条城を真っ赤にライトアップするようになれば、この国もおしまい」なんてことにはなりません。
・それとも「景観を害するかどうか」など関係なく「中国の要求」だからライトアップをdisってるのですか?。だとした不当な反中国論としか言いようがありません。
・それと日本ほど景観・美観規制がほとんどなくてライトアップなどがやりたい放題の国もあまりないようです。


「なんとも品がない。」
 ベルルスコーニの場合「オバマは日焼けしてる」とか失言のレベルが半端ないですから、品を求めること自体間違いで政治家を辞めていただくのがよろしいかと。それと今日、別エントリで突っ込みましたが「女性政治家のキャットファイト」という文章を載せるMSN産経は上品なんでしょうか?