はてなブログでは未来日付の記事は「原則としては」書かないことにします、他(追記あり)

【最初に追記(2019年2/15記載)】
bogus-simotukareのブログということでココログにもブログを作ったので紹介しておきます。
ただ「今のところはてなの方が書きやすい(ココログだと脚注のつけ方がよく分からない、エンターキーで改行すればはてなだとそのまま改行になるが、ココログだとそうならない)」ということではてなの方で書くことが多いかと思います。
【追記終わり】

 bogus-simotukareのブログでは未来日付の記事も書いていたのですが、はてなブログだと未来日付記事がたくさんあると、新規記事を書いてもそれが目立たず非常に見づらい気がするので、基本的には未来日付記事は書かないことにしたいと思っています。なお、この文章は2019年1月28日に書いています(これは、目立つところに置いた方がいい「お断りの文章」なので未来日付の記事ですが。なお、俺が勘違いしてるのかもしれませんが「あまり遠くの未来日付」だといろいろと作業が厄介な様なので「2019年1月28日の約1年後」にしています。しかし、当然ながら、冒頭にいつも表示される様に適宜、日付の設定は変更する予定です)。
 http://d.hatena.ne.jp/bogus-simotukare/25000101/1256334886:title(残念ながらはてなダイアリーが消滅したのでリンク切れ。sorarisu0088氏への謝罪文)ですが、id:Bill_McCrearyさんのご教示(2019年8/18)によれば結局はてなダイアリーは2019年7月末日でなくなったそうです(事前に連絡がなかったか、連絡があったが小生が見落としていたのでしょう。それにしても全削除の決定が随分早かったなと言う気はします。もちろん停止したサービスをそのようにすることは予想できたことではありますが)。
 id:Bill_McCrearyさんご教示ありがとうございます。
 以前、

1)はてな社の方針では当面、はてなダイアリー記事は「更新やコメントはできないが」記事自体は残る
(もちろん、最終的にははてな社が「やはり削除」という方針にする可能性もゼロではないでしょうが将来的な問題はひとまずおきます。その場合、さすがにはてな社は事前広報くらいするでしょう。その場合はこちらに謝罪文を移そうとは思います)
2)はてなブログにまで過去の恥をさらしたくない(まあ俺個人のくだらない感情論ですが)
つうことで、まあこの記事での「謝罪相手」である御仁が「どうしてもブログにまで謝罪文そのものを残せ」と言ってくるならまた話も別ですが、「ここにお断りの文章を載せること」で「謝罪文そのもの」はここにはひとまず載せないことにします。

としたので「弱ったな」というのが正直な感想です。本当に「過去のはてなダイアリー」がきれいすっかりなくなっている上に、小生はこの謝罪文を別に「ワード文書など他の文書」の形で保存していません。なので謝罪文を正確に復元しようがない。
 無理に思いつきででっちあげてもかえって問題でしょう。つうことでsorarisu0088氏から「こういう文面で乗せろ」つう要望がない限り、とりあえずこのままにしておこうかと思います(こちらから彼に問い合わせるのは挑発行為と認識される危険性がある気がするのでそれはしません。彼が小生に対して何のアプローチもしなければ、今の彼にとって小生が「どうでもいい存在である」ということなのでしょうから)。「sorarisu0088氏と小生が過去にトラブって、小生が非を認め謝罪文を掲載した」ということだけはここに指摘しておくので、それでご容赦、ご勘弁願いたいと言うのが正直な感想です。

【2019年1月29日追記】
 早速、移行後、コメント設定を修正。
 コメントは通常設定だと「はてなユーザー」という設定ではてなユーザーしかコメントできないようですね(コメントするときははてなのID、パスワードでログインする)。
 当然(?)ながら「俺にとってはてなユーザーにコメント者を限定する理由がない」、というか従来コメント頂いていた方々はおそらく「ほとんどがはてなユーザーじゃない」ので「ゲスト(誰でもコメント可能)」に変更します。しかし通常設定は「ゲスト」であるべきじゃないんですかね。
 俺みたいなうっかりは「はてなユーザー設定」に気づかず、「何で移行前にコメントしてくれた方たちがコメントしてくれないんだろうな」と悲しむという皮肉なことになりかねません。いや「はてなユーザーを増やしたい」という企業の立場からは、一理ある「通常設定」でしょうけどね。
 「はてなブログーユーザーの利便性をなんだと思ってるんだ!」つう反発は感じます。

新刊紹介:「歴史評論」10月号

 詳しくは歴史科学協議会のホームページをご覧ください。小生がなんとか紹介できるもののみ紹介していきます。正直、俺にとって内容が十分には理解できず、いい加減な紹介しか出来ない部分が多いですが。
特集「奴隷制の歴史的考察」
◆タイトル未定(鷲田睦朗)
◆タイトル未定(阿部俊大*1
◆タイトル未定(濱野敦史)
◆タイトル未定(金澤周作*2
◆タイトル未定(布留川正博*3
◆タイトル未定(外村大*4

*1:同志社大学准教授。著書『レコンキスタと国家形成:アラゴン連合王国における王権と教会』(2016年、九州大学出版会)

*2:京都大学教授。著書『チャリティとイギリス近代』(2008年、京都大学学術出版会)

*3:同志社大学名誉教授。著書『奴隷船の世界史』(2019年、岩波新書)、『イギリスにおける奴隷貿易奴隷制の廃止』(2020年、有斐閣

*4:東京大学教授。著書『在日朝鮮人社会の歴史学的研究』(2009年、緑蔭書房)、『朝鮮人強制連行』(2012年、岩波新書

新刊紹介:「経済」10月号

「経済」10月号について、俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。
 http://www.shinnihon-net.co.jp/magazine/keizai/
特集『高まる労働運動への期待』
◆座談会「日本の労働運動を大いに語る」(小田川義和*1、藤田実、山田敬男*2
◆生活時間とジェンダーと労働運動(浅倉むつ子*3
◆コロナ危機と社会変革と労働運動(大木一訓*4


◆湾岸紛争と「アフリカの角」・東地中海問題(西海敏夫)
◆「現代貨幣理論」は積極財政の根拠たりうるか(鳥畑与一*5
◆座談会「コロナ・パンデミックと資本主義」(横山壽一*6、寺西俊一*7、米田貢*8、友寄英隆*9

*1:国労働組合総連合(全労連)議長

*2:著書『社会運動再生への挑戦』(2014年、学習の友社)、『戦後日本労働組合運動の歩み』(2019年、学習の友社)など

*3:東京都立大学名誉教授、早稲田大学名誉教授。著書『男女雇用平等法論』(1991年、ドメス出版)、『均等法の新世界』(1999年、有斐閣)、『労働とジェンダー法律学』(2000年、有斐閣)、『労働法とジェンダー』(2004年、勁草書房)、『雇用差別禁止法制の展望』(2016年、有斐閣)など

*4:著書『産業空洞化にどう立ち向かうか』(1996年、新日本出版社

*5:静岡大学教授。著書『略奪的金融の暴走』(2009年、学習の友社)、『カジノ幻想』(2015年、ベスト新書) など

*6:仏教大学教授。著書『社会保障の市場化・営利化』(2000年、新日本出版社)、『社会保障の再構築』(2009年、新日本出版社)など

*7:一橋大学名誉教授。著書『地球環境問題の政治経済学』(1992年、東洋経済新報社)、『新しい環境経済政策』(編著、2003年、東洋経済新報社)など

*8:著書『現代日本金融危機管理体制』(2007年、中央大学出版部)

*9:著書『「新自由主義」とは何か』(2006年、新日本出版社)、『「国際競争力」とは何か』(2011年、かもがわ出版)、『変革の時代、その経済的基礎』(2010年、光陽出版社)、『「国際競争力」とは何か』(2011年、かもがわ出版)、『大震災後の日本経済、何をなすべきか』(2011年、学習の友社)、『「アベノミクス」の陥穽』(2013年、かもがわ出版)、『アベノミクスと日本資本主義』(2014年、新日本出版社)、『アベノミクスの終焉、ピケティの反乱、マルクスの逆襲』(2015年、かもがわ出版)、『「一億総活躍社会」とはなにか』(2016年、かもがわ出版)、『「人口減少社会」とは何か:人口問題を考える12章』(2017年、学習の友社)、『AIと資本主義:マルクス経済学ではこう考える』(2019年、本の泉社)など

新刊紹介:「歴史評論」9月号

詳しくは歴史科学協議会のホームページをご覧ください。小生がなんとか紹介できるもののみ紹介していきます。正直、俺にとって内容が十分には理解できず、いい加減な紹介しか出来ない部分が多いですが。
特集「中世村落史研究のフロンティア」
◆「村」「ムラ」はあれども「むら」はなし:中世前期村落の評価のために(木村茂*1
◆中世地下文書・村落文書論の現在:春田直紀*2編『中世地下文書の世界*3』・薗部寿樹*4『日本中世村落文書の研究*5』を中心に(西川広平*6
◆災害史研究と村落のレジリエンス:海老澤衷*7編『中世荘園村落の環境歴史学*8』を読む(伊藤俊一*9
◆環境史・生業論から中世村落史研究を再構築するために(高木徳郎*10
◆あらためて村落とは何か:大山喬平*11三枝暁子*12編『古代・中世の地域社会*13』を中心に(似鳥雄一*14

*1:東京学芸大学名誉教授。著書『日本古代・中世畠作史の研究』(1992年、校倉書房)、『ハタケと日本人:もう一つの農耕文化』(1996年、中公新書)、『「国風文化」の時代』(1997年、青木書店)、『中世の民衆生活史』(2000年、青木書店)、『日本初期中世社会の研究』(2006年、校倉書房)、『日本中世の歴史』(2009年、吉川弘文館)、『初期鎌倉政権の政治史』(2011年、同成社)、『戦後日本中世史研究と向き合う』(2012年、青木書店)、『日本中世百姓成立史論』(2014年、吉川弘文館)、『頼朝と街道:鎌倉政権の東国支配』(2016年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『平将門の乱を読み解く』(2019年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)など(木村茂光 - Wikipedia参照)

*2:熊本大学教授。著書『日本中世生業史論』(2018年、岩波書店

*3:2017年、勉誠出版

*4:山形県立米沢女子短大教授。著書『日本中世村落内身分の研究』(2002年、校倉書房)、『村落内身分と村落神話』(2005年、校倉書房)、『日本の村と宮座』(2010年、高志書院)、『中世村落と名主座の研究』(2011年、高志書院)など(薗部寿樹 - Wikipedia参照)

*5:2018年、小さ子社

*6:中央大学准教授。著書『中世後期の開発・環境と地域社会』(2012年、高志書院

*7:早稲田大学名誉教授。著書『荘園公領制と中世村落』(2000年、校倉書房)、『よみがえる荘園:景観に刻まれた中世の記憶』(編著、2019年、勉誠出版)など(海老澤衷 - Wikipedia参照)

*8:2018年、吉川弘文館

*9:名城大学教授。著書『室町期荘園制の研究』(2010年、塙書房

*10:早稲田大学教授。著書『日本中世地域環境史の研究』(2008年、校倉書房)、『熊野古道を歩く』(2014年、吉川弘文館)(高木徳郎 - Wikipedia参照)

*11:京都大学名誉教授。著書『日本中世農村史の研究』(1978年、岩波書店)、『ゆるやかなカースト社会・中世日本』(2003年、校倉書房)、『日本中世のムラと神々』(2012年、岩波書店)など(大山喬平 - Wikipedia参照)

*12:東京大学准教授。著書『比叡山室町幕府:寺社と武家の京都支配』(2011年、東京大学出版会

*13:2018年、思文閣出版

*14:早稲田大学講師。著書『中世の荘園経営と惣村』(2018年、吉川弘文館

新刊紹介:「経済」9月号

「経済」9月号について、俺の説明できる範囲で簡単に紹介します。
 http://www.shinnihon-net.co.jp/magazine/keizai/
◆随想『二人の徳衛さん』(野村拓*1
(内容紹介)
 「二人の徳衛」とは誰かというと俳優の花沢徳衛 - Wikipedia氏と東京経済大学名誉教授の柴田徳衛 - Wikipedia氏ですね。お二人との思い出が回想されています。柴田氏が出てくるのは「研究者つながり」ですが、何で花沢氏が出てくるのかというと花沢氏は

花沢徳衛 - Wikipedia
 日本共産党の党員でもあり、党歴は50年を越えた。各種選挙で共産党候補者の推薦人になり、しんぶん赤旗紙上にたびたびコメントを寄せ掲載された。刊行したエッセイ著作は、しんぶん赤旗に連載したコラム記事や週刊誌などに寄稿したものへ加筆したものと新たに書き下ろした原稿を纏めて構成したものである。
◆著書
・『花沢徳衛の恥は書き捨て』(1986年、新日本出版社
・『幼き日の街角』(1987年、新日本出版社
・『芝居は無学の早学問』(1994年、近代文芸社
・『脇役誕生』(1995年、岩波書店

ということで「俳優」云々では無く「共産党支持者つながり」ですね。


世界と日本
◆世界的に広がるコロナ禍:注目される大資本の活動を規制する提案(金子豊弘)
(内容紹介)
 副題「大資本の活動規制」と言う観点からコロナ禍について論じられています。

参考

新型コロナが問う日本と世界/資本主義の構造的問題/政治学者 白井聡さん
 多くの識者が指摘していますが、新型ウイルスによる感染症の発生の背景には、発展途上国における乱開発があります。森深くに眠っていたウイルスが、開発が進みすぎることによって人間世界に出てきてしまって問題を起こす。途上国が自然を破壊しながら工業化を進めることで豊かになろうとする。それ以外に豊かさへの道がないという世界資本主義の構造こそが問題なのです。先進国は途上国を搾取し、途上国は自然を搾取する。この搾取の連関構造の問題は、しっぺ返しのように先進国住民にとっての巨大な脅威となって戻ってきました。

公正な税制でコロナ対処を/トマ・ピケティ氏が主張/富裕層への課税 大企業巻き込む…
 フランスの経済学者トマ・ピケティ氏はこのほど、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響で「暴力的な不平等を目の当たりにしている」として、危機に対処するため富裕層に課税し公正な税制を確立することが必要だと主張しました。

コロナ危機は日本と世界のあり方を問うものとなっている/志位委員長の発言
 一つは、新自由主義の破綻が明らかになったということです。新自由主義――すべてを市場原理にまかせて、資本の利潤を最大化していこう、あらゆるものを民営化していこうという流れが、今度のパンデミックによって破綻がはっきりしました。
 それは、EU(欧州連合)によって医療費削減などの緊縮政策を押し付けられた国ぐにが大きな犠牲を強いられているということを見ても明らかです。
 日本を考えてみても、「構造改革」の掛け声で、医療費削減政策が続けられ、急性期のベッドを減らしていく、公立・公的病院を統廃合していく、どんどん保健所を減らしていく、こういうやり方によって、日常的に医療の逼迫(ひっぱく)状況をつくってしまったことが、こういう危機に対してたいへんに脆弱(ぜいじゃく)な状態をつくりだしています。
 雇用を考えても、労働法制の規制緩和を続けて、「使い捨て労働」を広げてしまった。人間らしく働けるルールを壊してきた。そのことの矛盾が、いまコロナ危機のもとで、派遣やパートで働く人々の雇い止めという形で噴き出しています。
 新自由主義による社会保障・福祉の切り捨て路線を転換して、社会保障・福祉に手厚い国をつくる、労働法制の規制緩和路線を転換して、人間らしい労働のルールをしっかりつくりあげていくことが強く求められていると思います。


生活保護裁判で不当判決(小久保哲郎*2
(内容紹介)
 赤旗などの判決批判記事紹介で代替。

赤旗生活保護削る国に追従/原告の請求 すべて棄却 名古屋地裁/くじけない 控訴へ
生活保護費判決 減額の手法に違和感:東京新聞 TOKYO Web
<社説>生活保護訴訟判決 制度の趣旨を尊重せよ - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
生活保護費減額に「最低」と言われる判決を下した名古屋地裁の論理 | 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ | ダイヤモンド・オンライン
生活保護費引き下げを容認する判決は法治国家の放棄? 木村草太教授「法律の文言も趣旨も無視している」(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース


特集『奪われる住:居住福祉・日本の課題』
◆コロナ禍で噴き出す住まいの貧困と戦う(稲葉剛*3
◆対談「『人間の安全保障』と居住福祉:コロナ・パンデミック時代の社会構想」(大本圭野*4、井上英夫*5
(内容紹介)
 稲葉論文では「貧困者の居住問題」を中心に「住まいの貧困に取り組むネットワーク」世話人等として活動する稲葉氏の取り組みが紹介されています。
 大本、井上対談も副題「コロナ・パンデミック時代の社会構想」から分かるように問題意識は「コロナで更に深刻化する貧困者の居住問題にどう対応していくか」ということで稲葉論文と共通しますが、具体的紹介は小生の無能のため省略します。
参考
赤旗生活困窮者支援/安全な住まい 行政の責任で/住居喪失者に「個室」を市民・団体が声あげる

論点:新型コロナ 広がる「格差」 - 毎日新聞
 「ステイホーム」と言われているが、今、肝心の「ホーム」のない人や家を失いかけている人が急増している。
 深刻なのは、ネットカフェの休業で住む場所を失った人々だ。(ボーガス注:稲葉氏が代表理事を務める)一般社団法人「つくろい東京ファンド」でこの3週間に受けた相談は約120件。新型コロナウイルスの影響で仕事が減り、所持金が底をつきかけていた人が多い。相談の2割は女性。虐待やDV被害から逃れ、ネットカフェに避難していたらしい20代の女性もいた。

 そもそも「ネットカフェに住んでる」と言うこと自体が異常な話ではあります。あそこは勿論もともとアパート、マンションのような「住むこと」が目的の施設ではありませんので。そもそもは二次会などで「終電に乗り遅れた人間」を「一晩ぐらいなら面倒見ます」つう話でしか無かったわけです。とはいえ、貧困者にとっては「借りられるアパートやマンションが無い」わけです。「家賃が高すぎて借りられない」以前に「(家賃滞納を危惧する大家が)貸してくれない」わけです。

「閉ざされた扉をこじ開ける」稲葉剛氏|日刊ゲンダイDIGITAL
 東京五輪の陰で路上や住居から排除される人々、ネットカフェ難民をはじめ多様化する住まいの貧困、生活保護をめぐる政府や役所との攻防など、さまざまな問題が取り上げられる。
「路上生活者や住居喪失者を相部屋に20人も詰め込むような、無料低額宿泊所といった貧困ビジネスもいまだにあるんです。感染拡大している状況でそこに送る意味やリスクをわかっているんですかと、都の(生活)保護課長に訴えました。都が確保したというビジネスホテルの活用なども含め交渉を続けて、4月17日にようやく厚労省から『原則、個室対応』という事務連絡が全国の自治体に出されましたが、残念ながらまだ徹底されていません」
 根底にあるのは、世間一般にも役所にも根強い「社会保障の利用は国民の権利ではない。おこぼれ、恩恵だ」という考えだという。


◆「住生活基本計画」は住宅危機に応えるか(坂庭国晴*6
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗主張/住生活基本計画/深刻な住まいの現状の打開を
 4年前の記事ですが残念ながら「政府の方針が4年前に大転換したわけではない」ので、現在においても指摘が該当します。
赤旗家賃低廉制度改善を/宮本議員 自治体負担が問題


◆若者の住まいの現実と住宅支援の課題(小田川華子*7
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。
若者の住まいの貧困――定住と漂流 / 小田川華子 / 社会福祉学 | SYNODOS -シノドス-
 4年前の古い記事(小田川氏執筆)ですが残念ながら「若者の住まいの現実と住宅支援の課題」は小田川氏の認識では「あまり変わっていない」ので、
1)実家に定住する若者は「経済的貧困」から「実家から離れられない」のであって必ずしも「好きで親と居住しているわけでは無い」
2)「幼い頃、親と死別した」など「実家が無い社会福祉施設出身の若者」はそうした意味でハンデを負っている
3)貧困な若者は「家賃が安いシェアハウス」や「企業の社員寮」に住む傾向が高いが、「それしか選択肢が無い」という意味で望ましい物では無い
4)社員寮に住んでいる場合、ア)企業倒産や解雇が住居の消失につながってしまう、イ)ブラック企業が「社員寮」を「社員を服従させるための脅しの材料」に使う等の問題があるため、そうした意味でも社員寮は望ましい物では無い
5)そうした問題の解決法として「低所得者に対する家賃補助制度」が考えられる
など、今回の経済「小田川論文」と内容がかなり重複します。


◆住宅建設産業の技能者育成と労働組合(奈良統一*8
(内容紹介)
 住宅建設産業の技能者育成について筆者が役員を務める全国建設労働組合総連合(全建総連)の取り組みが紹介されています。

参考
全建総連技能者育成支援基金 資格取得で活用を | 未分類 | 全建総連東京都連
建設国保補助・賃上げを/全建総連と党国会議員団 懇談
建設技能者の育成を支援する議員連盟 第4回総会を開催 - 立憲民主党


◆建築技術と住環境を守る:新建築家技術者集団設立50周年によせて(片方信也*9
(内容紹介)
 新建築家技術者集団の取り組みが紹介されていますが、具体的紹介は小生の無能のため省略します。


◆コロナ禍と休業・失業の増大(伍賀一道*10
(内容紹介)
 伍賀氏が以前執筆した伍賀一道(金沢大学名誉教授) 「雇用・失業の新局面 ― 休業者600万人の衝撃」 (5/31) – NPO法人 働き方ASU-NETを加筆訂正したものであり、そちらも参照して欲しいとのことです。

参考
赤旗
コロナ失業 住居失う/清水氏「事態防ぐ支援ぜひ」
主張/コロナ直撃の雇用/働く人を守りぬく対策を急げ
休業者・失業者支援法案/野党 衆院に共同提出/政府案への対案
失業・休業支援拡充を/コロナ 政府に宮本・倉林両氏/「運用柔軟に」
コロナ禍 シングルマザー深刻/減収・失業・休業補償なし/札幌・支援団体と紙氏懇談


◆コロナ対策に見る公衆衛生の現状と弱者切り捨て社会(唐鎌直義*11
(内容紹介)
 「弱者切り捨て社会」については内容的には
◆コロナ禍で噴き出す住まいの貧困と戦う(稲葉剛)
◆コロナ禍と休業・失業の増大(伍賀一道)やこの、経済「伍賀論文」の元となった伍賀一道(金沢大学名誉教授) 「雇用・失業の新局面 ― 休業者600万人の衝撃」 (5/31) – NPO法人 働き方ASU-NET
等と当然ながらかなり重複します。
 「公衆衛生の現状」とは「PCR検査をしない怠慢&病床不足」ですね。病床不足は責任放棄の病床削減/高橋氏、医療法改定案に反対/衆院厚労委ということで「病床が過剰」との誤った判断から国が意図的に減らしてきたことに起因する物で「人災と言っても過言では無い」でしょう。病床の問題については「まだ具体策は何もない」ので「どこまで本気かはともかく」、さすがに安倍政権も「なんとかしたい」と言い出しましたが、PCRに至っては世田谷区の取り組みなどを「不要不急の検査は必要ない」と未だに否定するのだから「なんともかんとも」「呆れて二の句が継げない」ですね。
 なお、浅井基文氏もブログ記事
中国の新コロナ・ウィルス対策:総括と教訓
中国の徹底したコロナ対策
中国の新コロナ・ウィルスPCR検査推進政策
北京市のコロナ対策(3)
北京市「新型コロナ・ウィルス戦争」40日間(総括記事)
新コロナ・ウィルス対策:成否を分かつ中日の基本姿勢の違い
コロナ対策と経済政策を「両立」させるための前提条件:中国のアプローチから学ぶこと
日本のコロナ対策の致命的問題:世界の共通認識の受け入れを拒む「井の中の蛙」
などでご指摘されてることですが唐鎌氏も浅井氏同様に「病床不足を早急に是正しようと仮設病院を早急に増設」したり「感染拡大防止のためにPCR検査を徹底的に実施」したりする中国について「これらの取組がどれだけ功を奏してるかは議論の余地がある*12」「もちろんこれらを高評価するとしても香港デモなどの民主主義的問題がちゃらになるわけではない、『それはそれ、これはこれ』で別問題である*13」としながらも「動機が何でアレ、習政権の積極的なコロナ感染防止&治療はやる気があるのか疑わしい無為無策、無責任の安倍政権よりずっとマシでは無いのか」と中国を高評価しています(というか「中国以外の国の名誉(?)」の為に断っておけば、安倍レベルにコロナ対策が無茶苦茶なのは俺の理解では米国のトランプとブラジルのボルソナロぐらいしか居ませんが)。
 中国に悪口雑言するしか能の無いリベラル21の連中(阿部治平、澤藤統一郎、田畑光永など)とは違い、浅井氏、唐鎌氏は「公正な中国評価」かと思います。
 先日今日の中国ニュース(2020年8月7日分) - bogus-simotukareのブログで紹介した中国が科学論文数で初の世界一 文科省調査、米国抜く 日本は低迷 - 産経ニュースといい新型コロナ対応と言い、我々は「大いに中国から学ぶべき点がある」と思います。それはもちろん「香港デモなどの民主主義的問題」において「中国を全面支持する」と言う話ではありません。「それはそれ、これはこれ」「是々非々」です。俺も浅井氏も唐鎌氏も「中国のコロナ対策を評価する(ただし、唐鎌氏の場合は『熱意』限定で、俺と浅井氏は『成果』も評価)」と書いてるだけで「中国の全てを評価する」とは何一つ書いていません。
 まあ、こう書くと一部の「反中国」連中(例:阿部治平、澤藤、田畑、Mukkeとか)の以前からの「ボーガスは不当に中国を美化してる」という誤解、曲解が助長されるのでしょうが俺はそう言う意見です。

【参考:浅井氏の『中国コロナ対策』評価】

中国の徹底したコロナ対策
 中国の武漢市では、無症状感染者を洗い出し、コロナ再発を未然防止することを目的として、5月14日から6月1日までの間、6歳以下を除く武漢市民全員を対象(検査実数は989万9828人)としたPCR検査を行いました。その結果は、無症状感染者300人(検出率0.303人/万人)、要追跡濃厚接触者1174人(全員隔離・経過観察)という、関係者も驚く素晴らしい結果だったとされます。武漢市の場合、この検査に要する費用(9億元)は武漢市政府及び区政府が負担しました(住民負担ゼロ)。
 また、寧波(検査:41.1万人)、杭州(同40.1万人)、温州(同31.2万人)などの大都市を抱える浙江省では、「検査すべきものは全員検査する、検査を望むものは全員検査する」に基づき、4月8日から6月1日にかけて、重点地区、重点対象者の217万人に対するPCR検査を実施しました。その結果、医療関係者76.7万名の全員が陰性、通院患者及び入院患者(1日当たり6.1万人検査)は全員陰性、入院患者付添人全員に対する検査結果では無症状感染者1人だったそうです。

中国の新コロナ・ウィルスPCR検査推進政策
 中国のコロナ対策の原則は「4つの早い」措置です。「4つの早い」措置とは、「早期発見、早期報告、早期隔離、早期治療」を指します。「4つの早い」措置の中でももっとも中心とに位置づけられるのは、PCR検査能力の向上及び検査範囲の拡大です。
 端的に言って、中国のコロナ対策と日本(安倍政権)のコロナ対策の違いは、「人命:主、医療(の都合):従」(中国)対「医療(の都合):主、人命:従」(日本)であり、両国の対応は世界におけるコロナ対策における両極端にあるということができるでしょう。(ボーガス注:コロナ対策で)中国が大きく歩を進めることとの対比においても、日本は本当に「救いがない国」と思います。

北京市のコロナ対策(3)
 7月10日、北京市は新コロナ・ウィルス防疫コントロール工作に関する記者会見を行い、感染流行を抑え込んだと公式に表明しました。今回の北京市の鮮やかな取り組みについては、7月7日付けのブルームバーグ通信も、"Beijing Just Reported No Cases. Here's How They Turned It Around"と題する記事で、北京がわずか4週間で抑え込んだことに関する分析記事を掲載し、これを賞賛しています。特にブルームバーグは、武漢の際は都市の全面封鎖措置を取ったのに対して、北京では重点を絞り込む取り組みによって成功したことを重視し、他の国(西側諸国を除く)にとっても参考になると指摘しています。
(中略)
 以上、北京市のコロナ対策が一段落しましたので、大雑把なまとめ的紹介をしました。その趣旨は、北京と東京都の「天と地」の違いを皆さんに実感していただきたいからです。
 北京の場合、6月11日以前の徹底した取り組みで感染者ゼロを実現したことが出発点にあります。したがって、6月11日に感染流行が起こったとき、以上に述べたような対策(日本でいう「クラスター」対処的な「外科手術式定点抗疫」)がとれたのです。東京も日本全体も「感染者ゼロ」を実現するための徹底した取り組みは議論にも上りません。はじめから「実現不可能」という暗黙の了解があるとしか思われません。これは最初から「負け戦」です。「井の中の蛙大海を知らず」というほかありません。
 中国のやることはとにかくケチをつけなければ気が済まない日本社会の狭い了見では、せっかくすぐお隣で行われている素晴らしい実践にも目が行かず、ましてや、そこから学ぶという姿勢は皆無です。(ボーガス注:親中国メディアとはとても言えない)アメリカのブルームバーグでさえ高い評価をしているのに、本当に悲しいことです。

北京市「新型コロナ・ウィルス戦争」40日間(総括記事)
 中国の取り組みの最大の特徴は、「4つの早い(発見・報告・隔離・治療)」原則に基づき、「感染者は1人も見逃さない」徹底した取り組みを妥協することなく行うことにあります。そこにあるのは、徹底したPCR検査によって無症状感染者を含めて根こそぎにし、後顧の憂いを断ち切るという強い政策的意志です。
 安倍政権・小池都政の最大の問題は、初動を誤ったのに、感染者数、死者数が少なかったという奇跡にあぐらをかいて反省もせず、国民・都民の自覚ある行動を求める以外は、事実上何らの積極的なコロナ対策を講じていないことにあります。初動の誤りとは、「医療崩壊を防ぐ」ために「クラスター」対策に問題を矮小化し、「忍者」「一匹狼」を野放しにしたことにあることは、これまでコラムで度々指摘してきました。ちなみに、WHOは繰り返し、早期の発見・隔離・治療が対策のカギであることを強調しています。
 今、東京及び全国各地で起こりつつある感染者数激増は、野放しにされた「忍者」「一匹狼」による市中感染の広がりの結果であることは見やすい道理です。この深刻を極める事態に直面してもなお安倍政権・小池都政が相変わらず無為無策のままであり、安倍政権に至っては火に油を注ぐ以外の何ものでもない「Go Toキャンペーン」に固執する様を見ると、もはや絶望感に襲われます。
 社会主義・中国のような取り組みは不可能にしても、「北京モデル」から学ぶべき点は少なくないと確信します。新華社記事(要旨)を紹介するゆえんです。

新コロナ・ウィルス対策:成否を分かつ中日の基本姿勢の違い
 新コロナ・ウィルス対策に成果を収めている中国と感染爆発におびえる日本とを分けるのは、「最悪の事態を考えて小さなことも見逃さない」中国と「最悪の事態を考えず目先のことしか扱わない」日本との基本姿勢の違いにあります。

日本のコロナ対策の致命的問題:世界の共通認識の受け入れを拒む「井の中の蛙」
「原則として各国・各地域が承認しているのは、『PCR検査を最重要事項とする』ことだ。最短時間内にPCR検査能力を最大限に高め、可能の限りを尽くしてもっとも精確に感染者を見つけ、探し出す。そうすれば、その後に来る防疫措置は直ちに歩調を合わせて進むことができる。」
 これは、香港で感染が急拡大しているのにどう対処するべきかという問いに対して、上海・復旦大学付属華山医院感染科主任で、上海市新コロナ・ウィルス医療ケア専門家グループ組長の張文宏が述べた答です。コロナ対策の要諦に関する世界の共通認識を、「医療体制崩壊阻止」が至上命題になってしまっている日本では今もなお頑強に受け入れようとしない。ここに、感染爆発の危機に直面する日本の問題のすべてがあります。
 世界を見ると、WHOのテドロス事務局長がコロナを抑え込んだと評価したのは中国、カナダ、ドイツ、韓国であり、カンボジアニュージーランドルワンダなども流行出現を回避している、とテドロスは指摘しました(7月27日)。


◆座談会「ウーバーイーツの労働問題と「働き方改革」」(土屋俊明*14、川上資人*15笠井亮*16
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。

主張/ギグワークの急増/究極の「使い捨て労働」根絶を
 深刻な問題になっているのは、配達員が「労働者」でなく「個人事業者」と扱われるため、交通事故に遭ってもまともな補償がないなど無権利状態にあることです。
 笠井氏は、バイクで配達中に事故に遭ったにもかかわらず、家計を支えるため、けがが完治しないうちに無理して働かざるをえない40代の配達員の過酷なケースを示し、実態を告発しました。
 笠井氏は、労災保険の適用外とされていることに、現場の配達員から「命綱をつけないでビルの窓ふきをやっているようだ」と悲鳴が上がっていること、最低賃金も適用されず、ウーバーから報酬切り下げが一方的にメールで通知されていること、配達員が働き方や報酬の改善を求めて組合をつくり団体交渉を求めても拒否していることなどを一つ一つ示して、「これが健全なやり方ですか」と厳しく政府に迫りました。首相も「そうした雇用に似た形が広がっていくことは、決していいとは思っていない」と表明せざるをえませんでした。
 フランスでは、ウーバーのようなやり方に対し、働き手保護の社会的責任を義務付ける法律が制定されました。人間らしい労働に反するやり方をなくすことは、日本の政治の大きな責任です。

論戦ハイライト/衆院予算委 笠井議員の質問/8時間働けば 普通に暮らせる社会を
 笠井氏は、都市部で増えている配達代行サービス「ウーバーイーツ」の働かせ方の実態を安倍首相に突きつけました。
 ウーバーイーツは、スマートフォンのアプリで飲食物の配達を受発注するサービス。配達員は使用者であるウーバーの指揮命令を受けますが、労働者でなく「個人事業主」として扱われています。
 笠井氏は、労働組合「ウーバーイーツユニオン」の配達員の声をとりあげ、三つの問題点をただしました。
 一つは、労災保険がないことです。飲食店が配達員を雇うのと違い、ウーバーとの雇用関係がなく(ボーガス注:配達中の交通)事故でも補償されません。
 二つ目に、賃金の規定がなく最低賃金も適用されない問題です。
 3点目には、団体交渉権の保障がされていない問題です。笠井氏は、配達員が働き方や報酬の改善を求め、労働組合を結成し団体交渉を求めても拒否していると指摘しました。


◆大企業の金融重視経営への転換とアベノミクス(藤田宏)
(内容紹介)
 「金融重視経営」とはわかりやすく言えば「企業がその儲けを株主配当や社員への給与に還元するのでは無く、国債購入など財テクに利用している」と言う話です。そうした金融重視経営を公的マネー投入 株価つり上げに66兆5000億円/アベノミクス 異常事態という形で助長しているのがアベノミクスであるが、そうした「無茶苦茶な株価つり上げ」は不健全であり、一日も早くそうした行為から政府は撤退すべきだというのが結論です。


プーチン*17ロシアの20年(下)(岡田進*18
(内容紹介)
 新刊紹介:「経済」8月号 - bogus-simotukareのブログで紹介した「◆プーチンロシアの20年(上):経済の現状と課題(岡田進)」の続きです。
 前回、小生は

新刊紹介:「経済」8月号 - bogus-simotukareのブログ
 プーチンエリツィン時代の「ズタボロな経済」を立て直すことによって、一定の支持を国民から得た。
 しかし、ロシアの外貨獲得源は現在、もっぱら「石油や天然ガス」といった資源輸出であり、ソ連時代に崩壊した工業生産力を立て直すことにはプーチン政権も成功していない(この点はスマホメーカーのファーウェイや家電のハイアール、パソコンのレノボなど工業生産力を発展させている中国との違いである)。
 そのため、「コロナの影響(原油需要の減少)」「米国によるシェールオイル増産」で資源価格が低迷するとロシアの経済成長にはブレーキがかかっている。
 その結果としてプーチン政権支持率も一時に比べ低迷している(もちろん20年に及ぶ長期政権による「飽き」もありますが)。
 また、ロシアの経済成長低迷という意味では「クリミア侵攻後の欧米の対ロシア経済制裁」と言う要素も重要である。工業生産力立て直しのためにロシアは鄧小平時代・中国の改革開放的な「外資導入」をもくろんでいたが、それは大きく挫折せざるを得なくなった。
 ロシアは欧米に変わる外資導入先として日本、中国、韓国、インドなどをもくろんでいるが、今のところ目立った成果は出ていない。

と書きましたが、今回もこうした問題が主として論じられています。
 さてこうした中、

ロシア改憲成立 プーチン氏続投へ道―北方領土交渉は困難:時事ドットコム
 ロシアで1日実施されたプーチン大統領(67)の長期続投を可能にする憲法改正の全国投票は2日、開票作業が終了した。中央選挙管理委員会によると、賛成が77.92%。過半数の要件を満たし、改憲成立が決まった。反対は21.27%。既に20年間君臨してきたプーチン氏は2036年まで権力の座にとどまることが可能になる。
 プーチン氏は現在、通算4期目(連続2期目)で、24年に任期満了を迎える。現行憲法は連続3選を禁じているが、改正憲法には任期数をリセットして「ゼロ」とする内容が盛り込まれ、5選出馬に道が開かれた。大統領任期は6年で、プーチン氏が24年からさらに2期12年務めた場合、83歳になる計算だ。

ということでプーチン改憲により、更なる長期政権を可能にしました。
 また、

ロシアで新内閣発足 プーチン氏が政府管理を強化 (写真=ロイター) :日本経済新聞
 ロシアのプーチン大統領は21日、15日のメドベージェフ*19内閣の総辞職を受け、新たな閣僚を任命した。15日に任命したミシュスチン*20新首相に次ぐ第1副首相に側近のベロウソフ大統領補佐官(経済担当)を就け、自ら政府管理を強める姿勢を鮮明にした。新内閣の目玉となったのはベロウソフ第1副首相で、9人の副首相のうち唯一、第1副首相の肩書を持つ。12年から13年まで経済発展相を、13年からは経済担当の大統領補佐官を務めており、プーチン氏の信頼が厚い。今後は政府のナンバー2として、プーチン氏が15日の年次教書演説で示した社会保障強化と経済成長の実現を急ぐ。
 一方、ラブロフ*21外相とショイグ*22防相(中略)は留任した。ベロウソフ氏の第1副首相就任に伴い、シルアノフ*23第1副首相兼財務相は第1副首相を解かれた。財務相としては残り、今後もマクロ経済の安定を担当する。

ということで「長く首相を務めてきた最側近メドベージェフ氏」が首相を更迭(現在は安全保障会議副議長)され、「別の側近ベロウソフ氏」が第一副首相に登用されたわけです。
 これらの「最近の新しい動き」をどう評価するのかが今後のポイントでしょう。
 素直に考えれば「ポスト・プーチン」としてメドベージェフ氏に代わり、ベロウソフ氏が浮上したと言うことになるでしょうが。
 あるいはプーチンが「長期政権を実現する」にあたり「首相在任が長いメドベージェフ氏」の「大統領ポスト簒奪」のクーデター(?)を恐れ、「より扱いやすいであろう」ベロウソフ氏を登用したと言うことなのか(なお、近年、メドベージェフの首相在任が長いことで「飽き」が生じつつある上に「反体制派から汚職疑惑が暴露されメドーベジェフの支持率が下降傾向にあること」も首相更迭の一因かもしれません)。

*1:著書『医療改革』(1984年、青木書店)、『20世紀の医療史』(2002年、本の泉社)、『医療の社会科学』(2003年、本の泉社)、『講座医療政策史(新版)』(2009年、桐書房)、『医療の政治力学』(編著、2011年、桐書房)、『新・国保読本』(2014年、日本機関紙出版センター)など

*2:生活保護問題対策全国会議事務局長。弁護士

*3:つくろい東京ファンド代表理事立教大学特任准教授、「住まいの貧困に取り組むネットワーク」世話人生活保護問題対策全国会議幹事、「いのちのとりで裁判全国アクション」共同代表。著書『ハウジング・プア』(2009年、山吹書店)、『生活保護から考える』(2013年、岩波新書)、『鵺の鳴く夜を正しく恐れるために:野宿の人びととともに歩んだ20年』(2015年、エディマン)、『貧困の現場から社会を変える』(2016年、堀之内出版)、『閉ざされた扉をこじ開ける:排除と貧困に抗うソーシャルアクション』(2020年、朝日新書)など。個人サイト稲葉剛公式サイト

*4:東京経済大学名誉教授。著書『「証言」日本の住宅政策』(1991年、日本評論社)、『日本の居住政策と障害者をもつ人』(2006年、東信堂)など(大本圭野 - Wikipedia参照)

*5:金沢大学名誉教授。著書『住み続ける権利』(2012年、新日本出版社)など(井上英夫 - Wikipedia参照)

*6:著書『どうする住宅難時代』(1991年、学習の友社)

*7:東京都立大学非常勤講師

*8:全国建設労働組合総連合(全建総連)書記次長

*9:新建築家技術者集団代表幹事。日本福祉大学名誉教授。著書『まちづくり構想計画』(1993年、部落研ブックレット)、『「歴史的街区」は再生できるのか』(編著、2013年、かもがわ出版)など(片方信也 - Wikipedia参照)

*10:金沢大学名誉教授。著書『現代資本主義と不安定就業問題』(1988年、御茶の水書房)、『雇用の弾力化と労働者派遣・職業紹介事業』(1999年、大月書店)、『「非正規大国」日本の雇用と労働』(2014年、新日本出版社)など

*11:立命館大学教授。著書『日本の高齢者は本当にゆたかか』(2001年、萌文社)、『脱貧困の社会保障』(2012年、旬報社)など

*12:として唐鎌氏が「中国の熱意」は評価しながらも、取組『成果』への評価を保留するのに対し、浅井氏は「中国政府発表が正しいのならば」という前提条件付きですが「中国の取組は概ね成功していると思う」と『成果』も高評価しています。俺個人も浅井氏に同意見です。

*13:こう書かないと1)唐鎌氏や月刊経済が『不当に中国・習近平政権をべた褒めしてる』だの、2)『ボーガスが捏造紹介して、唐鎌氏を中国シンパに見せかけている、唐鎌氏に対する名誉毀損だ』だの曲解するバカ(例:俺のことを澤藤統一郎の憲法日記 » これが、法輪功を邪教と決め付ける根拠?で中国シンパ呼ばわりした澤藤統一郎)が出かねないのであらかじめお断りしておきます。なお、唐鎌論文での中国政府のコロナ対策評価について正確に知りたい方は直接、唐鎌論文をお読み下さい(唐鎌論文の主旨は『中国のコロナ対策紹介ではない』『安倍政権は中国を後進国扱いしてるようだが、お前らのコロナ対応の方がよほど酷いじゃ無いかという安倍批判にすぎない』ので浅井論文に比べ『中国のコロナ対策』への言及は非常に軽い扱いでしかありませんが)。まあ、澤藤のような「反中国の輩」は「月刊経済の唐鎌論文」を読んですらも「唐鎌は不当に中国を美化してる」と言いかねないと思いますが。たぶん浅井氏の中国「コロナ対策」評価も澤藤にとっては「浅井は不当に中国を美化してる」なのでしょう。俺個人は阿部、澤藤、田畑ら「リベラル21一味」の方が「不当に中国を低評価してる」と思いますが。

*14:ウーバーイーツユニオン組合員

*15:日本労働弁護団常任幹事・事務局次長

*16:日本共産党衆院議員。党常任幹部会委員。党国際委員会副責任者

*17:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て大統領

*18:東京外国語大学名誉教授。著書『ロシアの体制転換』(2005年、日本経済評論社)、『新ロシア経済図説』(2010年、東洋書店ユーラシア・ブックレット)、『ロシアでの討論:ソ連論と未来社会論をめぐって』(2015年、ロゴス)など

*19:プーチン政権大統領府第一副長官、大統領府長官、第一副首相、大統領(メドベージェフが大統領の時期、プーチンは首相兼与党「統一ロシア」党首)、プーチン政権首相等を経て、現在、安全保障会議副議長(ドミートリー・メドヴェージェフ - Wikipedia参照)

*20:連邦税務局長官(国税庁長官)から首相に大抜擢。その政治的実績のなさから実質的な内閣のトップは「メドーベジェフ内閣経済発展相、経済担当大統領補佐官」を経て第一副首相に就任したベロウソフ氏とも言われる(ミハイル・ミシュスティン - Wikipedia参照)。

*21:外務次官、国連大使などを経て2004年から現在まで外相を務める政権幹部(セルゲイ・ラブロフ - Wikipedia参照)

*22:非常事態相、モスクワ州知事などを経て2012年から国防相を務める政権幹部(セルゲイ・ショイグ - Wikipedia参照)

*23:2011年から現在まで財務相を務める政権幹部(アントン・シルアノフ - Wikipedia参照)。

新刊紹介:「前衛」9月号

 「前衛」9月号について「興味のある内容」のうち「俺なりになんとか紹介できそうな内容」だけ簡単に触れます。「赤旗記事の紹介」でお茶を濁してる部分が多いです。
http://www.jcp.or.jp/web_book/cat458/cat/
◆鼎談『通常国会を、野党はいかにたたかったか:国民とともに政治を動かした150日間』(安住淳*1立憲民主党国対委員長)、原口一博*2(国民民主党国対委員長)、穀田恵二*3日本共産党国対委員長))
(内容紹介)
赤旗
 “特措法基づく協議必要”/感染107人受け 野党国対委員長一致
 豪雨災害/救援・復旧に全力/野党国対委員長が確認
 GoTo中止・首相出席要求/野党国対委員長連絡会で確認
ということで野党国対委員長会合で色々方針を決めてるわけですがそうしたことについて、共産、立民、国民民主の三党の国対委員長の鼎談ですね。詳細な紹介は小生の無能のため省略します。


◆新型コロナ対応のなかで発展する野党共闘通常国会での共闘を政権構想へつなげるために(田村智子*4
(内容紹介)
 タイトルで分かるように野党共闘一般というよりは「新型コロナ対応での野党共闘」が論じられています。

参考
赤旗
軽・無症状者 宿泊療養に/野党合同ヒアリング 「徹底を」
布マスク発送やめよ/野党要求に政府「持ち帰り検討」
布マスク 配布中止も/野党に厚労省 今月発送を断念
無症状者隔離に支障も/野党ヒアリング GoTo中止要求


検察庁法改定*5案を廃案に追い込んだ力はなにか(山添拓*6
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
検察庁法改定 今国会断念/新たな民主主義発揚の動き/政治部長 中祖寅一
主張/検察庁法案見送り/国民が声上げれば政治は動く
検察庁法含む国家公務員法等改定案/審議未了で廃案


◆コロナ危機が明らかにした日本の社会保障の脆弱さ:新自由主義を乗りこえ、人間のケアを最優先する社会へ(谷本諭)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
医療機関は危機 支援迫る/小池書記局長に自民席も「そうだ」/参院厚労委
東京女子医大 一時金ゼロ回答・看護師400人退職希望/「従事者守れ」「国は支援を」/労組は「ゼロ」の再検討求める
コロナ減収理由の一時金ゼロ/東京女子医大が撤回/労組の活動と国会論戦受け
主張/骨太の方針/コロナからなにを学んだのか
病床使用率急増/コロナ患者受け入れ 大都市部で4割前後/医療体制 再び逼迫の恐れも
医療機関の減収補てんと“国民総検査体制”確立を/超党派議連が提言


◆科学を壊す安倍流「イノベーション」政策:科学技術基本法改定の問題点とその背景(土井誠)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
主張/科学技術法改定案/研究基盤の崩れ深刻化の危険
大学交付金増額こそ/科技改定案可決 畑野氏 反対
科技基本法改定案 参院委可決/運営交付金増こそ/共産党反対


種苗法改定の何が問題なのか:農民の権利剥奪と公的種苗の民営化(印鑰智哉)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗主張/種苗法改定案/農・食のあり方変質させる危険


福島第一原発 汚染水問題が問いかけているもの(満田夏花)
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗
原発汚染水の海洋放出/福島県は認めるな/党県委 公聴会控え申し入れ
海洋放出「反対」圧倒的/原発汚染水 福島21議会が意見書
汚染水処分 結論急ぐな/高橋・紙・岩渕各氏「国民的議論を」/政府に要請書


◆シリーズ『沖縄新基地をめぐる25年をふり返る③下・証言編:沖縄の米軍基地が問う地位協定と安保条約の実相』(仲山忠克)
(内容紹介)
 基地問題の内、「地位協定問題」が取り上げられています。
高世仁に突っ込む(2020年8/9日分) - bogus-simotukareのブログでも批判しましたが、こうした「地位協定の問題」を見えなくなると言う意味でも「本土引き取り論」等全く馬鹿げています。

参考
赤旗
シリーズ検証 日米地位協定 - 「しんぶん赤旗」
主張/日米地位協定/主権侵害を当然だと言うのか
主張/日米地位協定/国内法の適用除外の異常正せ
主張/日米地位協定改定/米軍への国内法適用を緊急に
枠組み自体を改めよ/赤嶺氏 日米地位協定で主張
主張/在沖米軍感染拡大/地位協定を緊急改定すべきだ


◆コロナ禍の下での第32次地方制度調査会答申を読む:「惨事便乗型」地方制度改革批判(岡田知弘*7
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

地方行政の役割問う/自治体学校はじまる
 新型コロナウイルスの感染拡大でこれまでの地方切り捨て、公共領域縮小政策の弊害が明らかになるなか、「コロナ禍での政策と運動の最前線」を学び、交流する第62回自治体学校が1日から始まりました。当初は広島県で開催の予定でしたが、感染対策のためインターネットの会議サービス「Zoom」での開催となりました。
 当初予定されていた宮本憲一*8滋賀大学元学長の記念講演と、岡田知弘・京都橘大学教授の緊急報告は、事前収録しDVDで参加者に配布されました。
 岡田氏は、6月に出された第32次地方制度調査会の答申が、総務省の「自治体戦略2040構想」の先取りになっている問題を報告。周辺自治体の機能を中心都市に集約する「圏域」単位での行政が進められる恐れに警鐘を鳴らしました。

明日の地方自治 「大合併」の教訓を生かせ|【西日本新聞ニュース】
 「圏域」構想に対しては「中心となる自治体に行政機能が集約され、周縁部は衰弱してしまう」という反対論が全国町村会など地方6団体*9から噴出し、今回の答申に法制化は明記されなかった。反対論の背景に、上(政府)からの押し付けで強引に進められたと地方が受け止めている「平成の大合併」の苦い教訓があるのは間違いない。
 答申は結局、中心市と近隣市町村が協定を結ぶ定住自立圏など、既存の枠組みを充実させる方針にとどめ、広域連携の法制化については「特定の枠組みへ誘導され、市町村の自主性を損なう」という反対意見と「市町村が自ら選択する仕組みであれば誘導の懸念は当たらない」との賛成意見を両論併記した。

[社説]国主導の標準化で「デジタル自治体」急げ :日本経済新聞
 デジタル化が遅れ、いらいらする自治体のお役所仕事を改めるにはどうしたらよいか。デジタル社会に適した標準的なシステムをつくり、それに合わせて仕事のやり方を変えるのが一つの道だ。
 首相の諮問機関、地方制度調査会は国が自治体のシステムを標準化するよう法律で定めるべきだと安倍晋三首相に答申した。自治体任せだった地方行政のデジタル化を、国主導に転換して加速させるための一歩と評価したい。

 西日本や赤旗が答申に「圏域化構想=第二の平成の大合併=小規模自治体切り捨て」を恐れ警戒しているのに対し、「デジタル化」を前面に出し答申を高評価する日経です。
 しかし、前衛「岡田論文」も危惧していますが、答申においては「デジタル化」は単に「行政効率化」を意味する物では無く、「圏域化」と密接に関わってくる点に注意が必要です。


◆コロナ危機の中で核兵器廃絶を考える(大久保賢*10
(内容紹介)
 大久保氏の問題意識は以下のような問題意識(コロナ危機によって国際連帯の重要性が明確になった今、国際連帯に反する核兵器の有害性がますます明らかになった)と共通する物です(詳しくは前衛の大久保論文をお読み頂ければと思います)。

平和宣言【令和2年(2020年)】 - 広島市公式ホームページ
 今、私たちは、新型コロナウイルスという人類に対する新たな脅威に立ち向かい、踠(もが)いていますが、この脅威は、悲惨な過去の経験を反面教師にすることで乗り越えられるのではないでしょうか。
 およそ100年前に流行したスペイン風邪は、第一次世界大戦中で敵対する国家間での「連帯」が叶わなかったため、数千万人の犠牲者を出し、世界中を恐怖に陥(おとしい)れました。その後、国家主義の台頭もあって、第二次世界大戦へと突入し、原爆投下へと繋がりました。
 こうした過去の苦い経験を決して繰り返してはなりません。そのために、私たち市民社会は、自国第一主義に拠ることなく、「連帯」して脅威に立ち向かわなければなりません。
 原爆投下の翌日、「橋の上にはズラリと負傷した人や既に息の絶えている多くの被災者が横たわっていた。大半が火傷で、皮膚が垂れ下がっていた。『水をくれ、水をくれ』と多くの人が水を求めていた。」という惨状を体験し、「自分のこと、あるいは自国のことばかり考えるから争いになるのです。」という当時13歳であった男性の訴え。
 昨年11月、被爆地を訪れ、「思い出し、ともに歩み、守る。この三つは倫理的命令です。」と発信されたローマ教皇の力強いメッセージ。
 そして、国連難民高等弁務官として、難民対策に情熱を注がれた緒方貞子*11の「大切なのは苦しむ人々の命を救うこと。自分の国だけの平和はありえない。世界はつながっているのだから。」という実体験からの言葉。
 これらの言葉は、人類の脅威に対しては、悲惨な過去を繰り返さないように「連帯」して立ち向かうべきであることを示唆しています。
(以下、後略)
令和2年(2020年)8月6日
広島市長 松井一實

<2020年 核廃絶の「期限」>「コロナ禍に核兵器の居場所はない」 NPT加盟国向け、世界80以上の団体声明:東京新聞 TOKYO Web
 世界各地で核廃絶に取り組む八十以上の市民団体が十一日、核拡散防止条約(NPT)に加盟する百九十一カ国・地域に、NPTが定める核軍縮の約束を守るよう求める共同声明を発表した。核開発や軍備に使われる資源を感染症対策や環境保護に回すべきだとした上で「新型コロナウイルスパンデミック(世界的大流行)は、もはやこの世界に核兵器の居場所はないことを示した」と訴えた。


◆〈表の記憶〉と〈裏の記憶〉:戦争の記憶をどのように継承するか(山田朗*12
(内容紹介)
 山田氏の言う「戦争の『表の記憶』」とは『戦争体験談として語りやすい記憶』と言う意味であり、わかりやすい例ではいわゆる「戦争での勝利」を語る武勇伝、武功でしょう。
 具体的には

日露戦争での日本海海戦勝利、及びその立役者である東郷平八郎*13(後に東郷神社が建立される)
日清戦争での木口小平
日中戦争での爆弾三勇士
真珠湾攻撃の成功及びその立役者である山本五十六*14
真珠湾攻撃でのいわゆる九軍神
◆マレー攻撃の成功及びその立役者である『マレーの虎山下奉文*15

などが考えられます。
 なお、山田氏も指摘していますが、こうした「栄光の記憶」は往々にして「捏造があること」に注意が必要です。
 たとえば木口小平についていえば、彼が「死んでも口からラッパを放さなかった」のは精神力云々では無く「単に死後硬直」だと考えられています。
 また爆弾三勇士や九軍神は、危険な作戦だったとは言え、神風特攻のような死亡前提の作戦では無く「結果的に殉職した」にすぎないというのが現在では通説です。「最初から殉職覚悟だった」かのような美化(まあ、それが無謀な作戦と批判されるのでは無く、英雄扱いで美化されるのも怖いですが)は明らかに後世の捏造であり、だからこそ戦後は「木口小平」「爆弾三勇士(肉弾三勇士)」「九軍神」はむしろ「表の記憶」どころか、「忘れ去りたい戦前の黒歴史」へと変化し、急速に忘れ去られていきます。
 今や「木口小平」「爆弾三勇士(肉弾三勇士)」「九軍神(あるいは九軍神の一人・横山正治をモデルとした、岩田豊雄獅子文六*16)の小説「海軍」及びこれを原作とした映画「海軍」)」など知ってるのは1)彼らを未だに英雄視する極右か、2)そうした問題に興味関心がある歴史ファンぐらいのもんでしょう(小生はもちろん2)ですが)。平成生まれの若者で彼らを知ってる人間がいたら、それこそ「びっくり」ですね。
 さて一方で、「裏の記憶(負の記憶)」とは何かというと予想がつくでしょうが

戦争犯罪、加害の記憶】
南京事件
従軍慰安婦
731部隊の細菌兵器人体実験
沖縄戦での集団自決強要
・中国戦線での毒ガス兵器使用など

【敗戦や無謀な作戦の記憶】
インパール作戦
・神風特攻
東京大空襲
・原爆投下など

のわけです。
 だからこそ

沖縄戦での集団自決強制】
林博史*17沖縄戦と民衆』(2001年、大月書店)、『沖縄戦 強制された「集団自決」』(2009年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『沖縄戦が問うもの』(2010年、大月書店)
従軍慰安婦
林博史『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)
・吉見義明『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)、『買春する帝国:日本軍「慰安婦」問題の基底』(2019年、岩波書店
【毒ガス兵器使用】
・吉見義明*18『毒ガス戦と日本軍』(2004年、岩波書店
南京事件
笠原十九司*19南京事件』(1997年、岩波新書)、『南京事件三光作戦』(1999年、大月書店)、『南京事件と日本人』(2002年、柏書房)、『南京難民区の百日:虐殺を見た外国人』(2005年、岩波現代文庫)、『南京事件論争史』(2007年、平凡社新書→増補版、2018年、平凡社ライブラリー)、『「百人斬り競争」と南京事件』(2008年、大月書店)

など「日本の戦争」の「裏の記憶」を語り継ぐ努力が必要なわけです。
 安倍が韓国側の対応にマジギレしてホワイト国除外までやらかした「少女像(慰安婦像)」「軍艦島での徴用工問題」なども「裏の記憶」を語り継ぐ努力のわけです。
 あるいは「戦争犯罪」ではないですが「小池が追悼式典への挨拶文送付を拒否し続ける」関東大震災での朝鮮人虐殺なども「語り継ぐべき」裏の記憶でしょう。

【参考:木口小平

木口小平木口小平 - Wikipedia参照)
 日清戦争での戦闘中に木口は突撃ラッパを吹いている最中に被弾。絶命した後も口にはラッパがあったという。これは本人の精神力というよりも、死後硬直が原因であると指摘されている。
 「死んでもラッパを口から離さなかったラッパ手」の噂話は、早くに内地に伝えられた。その人物は誰かということが話題となり、軍は調査の結果その人物は「白神源次郎」であると発表した。
 白神の武勇は国民に広く伝えられ、教科書にも採用され7年後に「木口」に名前を訂正されるまで使われた。
 その後、第5師団司令部は「諸調査ノ結果彼ノ喇叭手ハ白神ニ非ズシテ木口小平ナルコト判明セリ」と発表しなおした。木口と白神は同日の戦死であり、また白神は一時ラッパ手を務めたこともあったが、死亡当時は、ラッパ手ではなかった。しかし、すでに有名になっていた白神の名前はなかなか改まらなかった。
 白神の記念碑は1906年明治39年)に立てられたが、木口の記念碑がたてられたのは1914年(大正3年)になってからである。1903年明治36年)に始まった国定教科書制度で、木口の名前が国民全体に徐々に浸透し、木口の顕彰も盛んになった。故郷である岡山県川上郡成羽町(現在の高梁市成羽)に「壮烈喇叭手木口小平之碑」がつくられた。さらに、1932年(昭和7年)になると、歩兵第21連隊が軍人勅諭下賜50周年事業として銅像を造った。21連隊の銅像は1950年(昭和25年)に濱田護國神社に移転されている。

進軍ラッパ聞くたびに - 男の魂に火をつけろ! ~はてブロ地獄変~
 修身の教科書で長きにわたって親しまれていた、「シンデモラッパをクチカラハナシマセンデシタ」で知られる木口小平。修身には「忠義」という項目があり、戦死した兵士の美談がここで子どもたちに教えられたのです。「つくる会」の歴史教科書でも、木口小平の戦死を「武勲とは縁のなかった平民に新しい時代が訪れた」と肯定的にとらえています。
 ちなみに、木口小平の遺体検案書によれば、彼は心臓を撃ち抜かれて即死しており、ラッパを持ったままだったことは精神力と何の関係もありません。

【参考:爆弾三勇士】

「赤旗」創刊90周年 シリーズ 戦争とどう向き合ってきたか/歴史の分岐点 「満州事変」報道にくっきり/命かけ反戦・平和貫いた「赤旗」 軍の謀略に加担、戦争あおった商業紙
 1932年2月、日本軍の兵士3人が爆弾をかかえて敵陣に突っ込み爆死した事件を、商業新聞は「爆弾三勇士」「肉弾三勇士」として英雄化し「壮烈無比の爆死」(「大阪朝日」)、「忠烈まさに粉骨砕身」(「大阪毎日」)などと軍国美談に仕立て上げました。さらに弔慰金贈呈や「三勇士の歌」の懸賞金付き募集なども競い合いました。
 このように軍部による強制にとどまらず、より積極的・自覚的に侵略戦争を肯定しそれを推し進める側にたったのが商業新聞でした。そのゆきついた先が1932年12月19日の新聞・通信社132社の「共同宣言」です。
 「宣言」は「満州の政治的安定は、極東の平和を維持する絶対の条件である」「満州国の独立とその健全なる発達とは、同地域を安定せしむる唯一最善の途である」と強調。3月1日の「満州国」の建国を国際連盟が承認しないという動きに対して「断じて受諾すべきものに非ざることを、日本言論機関の名に於いてこゝに明確に声明するものである」と述べました。
 ジャーナリズムの役割をまったく投げ捨て、自ら国策メディア化を示したに等しい「宣言」です。
 商業新聞の戦争キャンペーンに対し「赤旗」は、「日本帝国主義満州強奪の駆引 『満州国承認』に反対せよ!」(1932年9月15日付)、「『満州国』承認に反対せよ! 中国の完全なる独立のために!」(同年9月20日付)と連打しました。
 弾圧に抗して戦争反対を貫いた日本共産党や「赤旗」の存在は、「反戦によって日本人の名誉を救った」(評論家の加藤周一氏)、「暗い道の行く手を照らすともしび」(俳優の米倉斉加年氏)と高く評価されました。

国民的英雄になった「爆弾三勇士」 “作られた美談”の真相|【西日本新聞ニュース】
◆モノが語る戦争 嘉麻市碓井平和祈念館から(2)
嘉麻市碓井平和祈念館が収蔵する戦争資料を学芸員の青山英子さんが紹介します。
 大きな爆弾を抱えて走る3人の兵は、昭和初期、旧日本陸軍の英雄として知られた「爆弾三勇士」(「肉弾三勇士」とも称された)である。台座に「肉弾三勇士之像」と浮き彫りされた長さ9センチ、高さ4センチほどの文鎮は、寄贈者によると昭和11年ごろのグリコのおまけであった。
 「爆弾三勇士」は、1932(昭和7)年の上海事変で中国軍が廟行鎮(びょうこうちん)に築いた陣に突撃するため、工兵第18大隊(久留米)の3人の工兵が、割竹の筒で爆弾を包んだ破壊筒を抱えて突進し敵陣の鉄条網を爆破したという実話をもとに作られた美談である。江下武二、北川丞(すすむ)、作江伊之助の3人の一等兵(戦死後、二階級特進で伍長)は自らの命も顧みず志願し大きな手柄を立てた軍神とたたえられ、「爆弾三勇士」「肉弾三勇士」として新聞、ラジオ、映画、歌、銅像、絵はがきなどさまざまな形で全国に流布し、一躍国民的英雄となった。
 中国との戦線が拡大する中、国民の国家への忠誠心を養い、戦意を高めるために兵の命は巧みに利用された。戦死者は英霊として祭られ、多くの美談が仕立てられた。爆弾三勇士は小学校の運動会の競技に取り入れられるなど当時の少年たちにも大きな影響を与えた。忠君愛国、滅私奉公など戦時を生き抜く精神を子どもたちに浸透させるために学校を通して美談の収集も奨励された。
 しかし、「福岡地方史研究」第56号などによると、爆弾三勇士は、上官に突入を命じられた3人の兵が途中、転倒のアクシデントに見舞われたが、戻ることはできず、命令のままに突進し爆死してしまったというのが真相のようである。成功を確実にするため、導火線に点火してから突っ込むという作戦は大きな危険をはらんでいたが、自ら命を投げ捨てたわけではなかった。美談に酔い、精神論を重んじ命を軽んじる風潮はアジア太平洋戦争末期の神風特攻隊に象徴される特攻作戦へとつながっていく。
嘉麻市碓井平和祈念館学芸員 青山英子)

【参考:九軍神】

◆九軍神(軍神 - Wikipedia参照)
 真珠湾攻撃において、特殊潜航艇に乗組み、未帰還となった海軍大尉(戦死後に二階級特進で海軍中佐)岩佐直治ら以下の9名が「特別攻撃隊の偉勳」として軍神とされた。(1942年3月6日海軍省発表)
・岩佐直治 大尉(戦死後に二階級特進で中佐)
・横山正治 中尉(戦死後に二階級特進で少佐)
・古野繁実 中尉(戦死後に二階級特進で少佐)
・広尾彰 少尉(戦死後に二階級特進で大尉)
佐々木直一等兵曹(戦死後に二階級特進で特務少尉)
・横山薫範 一等兵曹(戦死後に二階級特進で特務少尉)
・上田定 二等兵曹(戦死後に二階級特進で兵曹長
・片山義雄 二等兵曹(戦死後に二階級特進で兵曹長
・稲垣清 二等兵曹(戦死後に二階級特進で兵曹長
 潜航艇5艇は1艇2人乗りで、生存者の酒巻和男少尉は捕虜となったのだが、大本営発表ではこの事実は伏せられた。

横山正治 - Wikipedia
 1919~1941年。いわゆる「九軍神」の一人。岩田豊雄獅子文六)の小説「海軍」及びこれを原作とした映画「海軍」の主人公・谷真人のモデル。

【参考:インパール作戦

NHK 戦慄の記録「インパール」再放送を見て|ちくわ会長|note(2019/8/30)
1,はじめに
 私はNHKまだまだ捨てたもんじゃない、なかなかいい番組作ってるね、と時折感心して見ている昨今である。
 さて、これから書く戦争の記事など今の若いみなさんは、まず読まないだろうから、ていうか読まなくていいから、おじさん、特別に結論を先に言っちゃおう。
 戦争はいけない。してはいけない。
 何故か、答えはいくつもあるけれど、今回、新旧の同番組を見、比較して分かったのは「戦争と軍隊は、兵隊を虫けらにしてしまう」ということ。ここでいう兵隊=下級兵士とは徴兵で戦争に行った市民、つまり私であり、あなたであるからである。
2,NHKのドキュメンタリー番組
 お盆前後のNHKは面白かった。終戦記念日を一つのメルクマル(節目)として、太平洋戦争を中心としたドキュメンタリー番組が数多く放送されるからだ。そのなか幾つか逃して、それでも4番組を観ることができた。
・幻の巨大空母「信濃
昭和天皇は何を語ったのか、拝謁記
激闘ガダルカナル 悲劇の指揮官
 そして
・「戦慄の記録 インパール作戦 完全版」、2017年版の再放送である。
3、戦慄の記録「インパール作戦」2017年版の再放送を見て
 「(インパール戦で、)確かに将校や下士官は死んでいない、死んだのは兵隊や軍属が多い。日本の軍人をこれだけ殺したら(インパールは)取れ、作戦は成功するとした軍の上層部(なのだ)」
 そんなメモをノートに残した斉藤博圀少尉は、時が過ぎ老爺になって、こう話す。
 「悔しいけれど、兵隊(下級兵士)に対する考えはそんなもんです。(その内実を)知っちゃったら辛いです」
 そういいながら、泣き出すのである。
 NHKが2017年制作放映したこの番組「戦慄の記録 インパール作戦」は放映後大きな反響を得た。今回見たのはその再放送である。この番組の特徴は、数少ない従軍兵士へのおそらくは最後となるであろうインタビュー、現地の老人への聞き取りを通して太平洋戦争最大の無謀な作戦といわれたインパール攻略を振り返っている。死んだ兵は作戦途上ではなくむしろ作戦が中止され撤退の時にこそ多かった事実、そこでは死んだ兵隊の肉を切り取り食とした衝撃的な話など含め、そのほとんどは病死と餓死であった事を示していたのも注視される。とりわけ私が驚愕したのは、後半で斉藤博圀元少尉が記録した、達筆な記述のノートが紹介され、老爺となった彼にインタビューをした部分だ。
 彼はビルマ第15軍司令部、牟田口司令官付の少尉だった。
 作戦途中、日々、詳密に記録した司令官たちの会話。「何千人殺せば敵地が取れる」と、それは敵兵の数かと思ったら、味方の兵を示していた司令官たちの会話。また後日、自らも、死線をさまよいながら敗走していく道すがらで見た、街道沿いに、死んでいく兵隊たちの姿を克明に記録した、達筆なノートを紹介している。
 そして番組のエンディングでは、「国家の指導者層の理念に疑いを抱く・望みなき戦を戦う・世にこれほどの非惨事があろうか」と彼が克明につけたノートから引用して番組は終わる。
 古谷経衡は1994年放映の番組「責任なき戦場:ビルマインパール*20 」の方が、作戦の無意味さ全体を理解しやすいと語っていた。
 私は今回、改めてyoutubeに残されている以前の番組を見た。
 確かに古谷のアドバイス通りに作戦の全体像は1994年版のほうが理解しやすい。でも私は寧ろこの斉藤少尉の克明なノートを探し当て紹介したという意味においても、下級将校、下士官、兵士の視線の高さで全編を作り上げているというその一点で、2017年度版を重要視したいと思う。前もってインパール作戦の基本知識を入れておくのは必要なのだけれど。
5,まとめ
 私は思うのだ。
 軍隊の司令官たちがいかに下級兵士の命に対する責任などこれっぽっちも持ち合わせてはいなかったという、戦争と軍隊に対する憤りを「悔しい」と語り「泣き出す」元少尉のこの気持ちを、私たち市民はしっかりと刻まなくてはいけない。

無謀と言われたインパール作戦 戦慄の記録 | NスペPlus(2017年9月28日)
※この記事は、2017年8月15日に放送した 「NHKスペシャル 戦慄の記録 インパール*21」 を基に制作しています。
 73年前、日本軍が決行したインパール作戦。およそ3万人が命を落とし、太平洋戦争で最も無謀と言われたこの作戦は、なぜ決行されたのか。新たにイギリスで見つかった膨大な機密資料や兵士の証言などから、その真相を追う。
(中略)
 第33師団の柳田元三師団長は、「インパールを予定通り3週間で攻略するのは不可能だ」として、牟田口司令官に作戦の変更を強く進言。牟田口司令官のもとには、ほかの師団からも作戦の変更を求める訴えが相次いでいたという。牟田口司令官に仕えていた齋藤博圀少尉は、牟田口司令官と参謀との間で頻繁に語られていたある言葉を記録していた。
「牟田口軍司令官から作戦参謀に『どのくらいの損害が出るか』と質問があり、『ハイ、5,000人殺せばとれると思います』と返事。最初は敵を5,000人殺すのかと思った。それは、味方の師団で5,000人の損害が出るということだった。まるで虫けらでも殺すみたいに、隷下部隊の損害を表現する。参謀部の将校から『(ボーガス注:日本軍兵士を人柱として)何千人殺せば、どこがとれる』という言葉をよく耳にした。」(齋藤博圀少尉の回想録)
 作戦開始から2か月が経過した1944年5月中旬。牟田口司令官は、苦戦の原因は師団長、現場の指揮官にあるとして、3人の師団長を次々と更迭。作戦中にすべての師団長を更迭するという異常な事態だった。
 大本営が作戦中止をようやく決定したのは7月1日。開始から4か月がたっていた。しかし、インパール作戦の悲劇は作戦中止後にむしろ深まっていく。実に戦死者の6割が、作戦中止後に命を落としていったのだ。
 分隊長だった佐藤哲雄さん(97)は、隊員たちと山中をさまよった。密林に生息する猛獣が弱った兵士たちを襲うのを何度も目にしたという。
「(インドヒョウが)人間を食うてるとこは見たことあったよ、2回も3回も見ることあった。ハゲタカも転ばないうちは、人間が立って歩いているうちはハゲタカもかかってこねえけども、転んでしまえばだめだ、いきなり飛びついてくる。」(佐藤さん)
 雨期の到来後、マラリア赤痢などが一気に広がり、病死が増えていった。死者の半数は、戦闘ではなく病気や飢えで命を奪われていた*22のだ。
◆作戦の責任を転嫁する上層部
 太平洋戦争で最も無謀といわれるインパール作戦。戦死者はおよそ3万人、傷病者は4万とも言われている。軍の上層部は戦後、この事実とどう向き合ったのか。
 牟田口司令官が残していた回想録には「インパール作戦は、上司の指示だった」と、綴られていた。
 一方、日本軍の最高統帥機関・大本営インパール作戦を認可した大陸指(ボーガス注:大本営の陸軍への指示)には、数々の押印がある。その1人、大本営・服部卓四郎作戦課長は、イギリスの尋問を受けた際、「日本軍のどのセクションが、インパール作戦を計画した責任を引き受けるのか」と問われ、次のように答えている。
「インド進攻という点では、大本営は、どの時点であれ一度も、いかなる計画も立案したことはない。インパール作戦は、大本営が担うべき責任というよりも、(ボーガス注:寺内寿一*23司令官の)南方軍、(ボーガス注:河辺正三司令官の)ビルマ方面軍、そして、(ボーガス注:牟田口廉也司令官の)第15軍の責任範囲の拡大である。」(大本営 服部卓四郎 作戦課長)

日誌が語るインパールの真相 | NスペPlus
※この記事は、2017年8月15日に放送した 「NHKスペシャル 戦慄の記録 インパール」 を基に制作しています。
 インパール作戦を決行した牟田口司令官に仕えた齋藤博圀少尉が、現地で綴っていた日誌や回想録。司令部内の一挙一動を知ることができる貴重な記録から、インパールの真相が見えてくる。
経理部長さえも『補給はまったく不可能』と明言しましたが、全員が大声で「卑怯者、大和魂はあるのか」と怒鳴りつけ、従うしかない状況だった。」
「牟田口軍司令官から作戦参謀に『どのくらいの損害が出るか』と質問があり、『ハイ、5,000人殺せばとれると思います』と返事。最初は敵を5,000人殺すのかと思った。それは、味方の師団で5,000人の損害が出るということだった。まるで虫けらでも殺すみたいに、隷下部隊の損害を表現する。参謀部の将校から『何千人殺せば、どこがとれる』という言葉をよく耳にした。」
「片足を泥中に突っ込んだままで力尽きて死んでいる者。水を飲まんとして水にうたれている死体。そういえば死体には兵、軍属が多い。たしかに将校・下士官は死んでいない。」
「国家の指導者層の理念に疑いを抱く。望みなき戦を戦う。世にこれ程の悲惨事があろうか。」

 インパール作戦というと牟田口一人が悪者にされる傾向がある気がしますが、「現地司令官」として牟田口の上には寺内寿一南方軍司令官、河辺正三ビルマ方面軍司令官がいる上に大本営が作戦を認可してるので「牟田口が酷い」のは当然の前提として彼一人が非難される話では無いわけです。


◆戦争遺跡は今(十菱駿武*24
(内容紹介)
 以下の戦争遺跡が簡単に紹介されています。

第32軍司令部壕跡 | 那覇市観光資源データベース
広島陸軍被服支廠 - Wikipedia
豊川海軍工廠 - Wikipedia
◆宇佐海軍航空隊跡など

【参考:戦争遺跡問題一般】

主張/戦争の遺跡・資料館/実相を消さず伝える努力こそ
 地域に残る戦争の傷痕をとどめ、戦争を繰り返さないための「財産」にしていく取り組みが大切です。
 そのためには戦争遺跡の歴史的背景や事実が正確に伝えられる必要があります。第2次大戦末期に建設された長野市の「松代大本営地下壕」の説明文で、朝鮮人労働者の動員について「強制的に」の文字がテープなどで隠されたことが最近問題になりました。多数の朝鮮人労働者を強制的に連行した事実を隠すようなことは、戦争遺跡のもつ意味を損なうものです。

社説:県内戦争遺跡 戦禍の記憶を次世代に|秋田魁新報電子版
 戦争を体験していない世代が年々多数を占めていく中、県内の「戦争遺跡」をまとめた書籍が刊行された。これを機に、戦争の記憶を次世代につなぐ身近な戦争遺跡に目を向けたい。
 注目すべきは、県内に残る戦争遺跡を調べ上げた「秋田県の戦争遺跡」(県戦争遺跡研究会編)が出版されたことだ。
 強首陸軍演習場跡(大仙市)や船越防空監視哨跡(男鹿市)など13市町の49遺跡を取り上げ、それぞれに現場の地図や写真、解説文を付した。身近な戦争遺跡を知る上で格好の案内役となる一冊だ。
 戦争放棄は現憲法の大きな柱だが、戦争を体験した人たちは高齢化が進み、直接話を聞く機会は極めて限られているのが現実だ。そうした中で、直接目にし、手で触れることもできる戦争遺跡から若い世代が学び取れることは少なくない。
 戦争遺跡が、教科書に記された歴史の単なる一項目ではなく、身近な出来事としての戦争に目を向ける契機になることを期待したい。

戦争遺跡保護に歴史認識の壁 九州の1000件中、対象は65件 割れる評価、行政及び腰|【西日本新聞ニュース】
 敗戦から73年がたち、戦禍の記憶が薄れる中、旧日本軍の施設遺構など「戦争遺跡」の保護の在り方が課題になっている。軍事的要衝が点在した九州には千件以上の戦跡が残るとされるが、文化財保護法に基づく保護対象となっているのは九州7県で計65件にとどまる。
 国の保存基準がなく、文化財としての価値判断が困難と考える傾向が自治体にあるほか、戦跡によっては日本の加害責任を巡る歴史認識の違いから市民の反発を招く懸念もあり、行政側が及び腰になっている事情がある。
 現在、保護対象となっている九州の戦跡は計65件。内訳は福岡25件、長崎3件、熊本1件、大分9件、鹿児島25件、宮崎2件、佐賀はゼロだった。
 しかし、民間研究団体「くまもと戦争遺跡・文化遺産ネットワーク」などの調査では熊本約700件、大分約100件が判明しており、九州全体では優に千件を上回る戦跡があるとみられる。
 保護が進まない背景には、考古学などの知見が蓄積した古代や中世の遺跡に比べ、戦跡は学術的価値を判断しにくいと考える自治体側の事情もある。長崎県川棚町は水上特攻艇*25が訓練した「川棚魚雷艇訓練所跡」について、「詳しい史料が残っておらず住民に保護を求める声も少ない」として保護措置を取っていない。
 一方、特攻隊の中継基地となった旧陸軍大刀洗飛行場跡がある福岡県筑前町は「戦争について『自衛』『侵略』といった認識の違いで戦跡の評価が分かれることもあり、積極的に保護してこなかった」と説明*26。現在、保護の網がかかっていない「三菱重工業熊本航空機製作所」(熊本市)の地下工場跡も、朝鮮人への強制労働など加害の歴史を抱えるとされる。こうした現状に対して文化庁職員は「政治的にデリケートな面がある。国が自治体に保護を促すのは難しい」と明かす。
 一方、特攻隊が編成された宇佐海軍航空隊の遺構が残る大分県宇佐市は保存に熱心だ。落下傘を製造したとされる建物など7件を文化財として保護。市教育委員会は2015年度に空襲跡が残る小学校の塀をはじめ戦跡29件の保存整備計画を作り、観光にも生かすという。担当者は「戦跡は戦争の脅威や悲劇を伝える格好の存在。住民の保存への意識も高い」と説明する。
 九州の戦跡に詳しい「戦争遺跡保存全国ネットワーク」の高谷和生さん(63)は「いよいよ戦争経験者が減る中、歴史の検証材料となる戦跡の価値を行政はもっと見直すべきだ。住民も積極的に働き掛けてほしい」と訴えている。

【参考:第32軍司令部壕】

戦争遺跡 適切な保存で後世に伝えたい : 社説 : 読売新聞オンライン
 沖縄県では、昨年焼失した首里城の地下に残る旧日本軍の「第32軍司令部壕」を一般公開するかどうかが議論となっている。
 壕の総延長は1キロ以上に及び、約1000人が活動していたとされる。米軍の本土進攻を遅らせるため、南部に後退しながら持久戦を行う決定もここで下された。多くの住民を巻き込んだ沖縄戦の悲惨さを伝える戦跡といえる。
 内部は崩落の危険があり、公開されていなかったが、「首里城の再建に合わせて公開してほしい」という声が高まった。那覇市議会は壕の整備と公開を求める意見書を全会一致で可決している。
 県は検討委員会を設け、公開の適否を判断する方針だ。安全の確保や補強工事の費用などの課題を解決し、保存の道筋を付けられるかどうかが問われよう。地域住民の理解を得ることも大事だ。

悲惨な戦争 伝える責任/首里城地下戦跡 沖縄知事視察
 沖縄県玉城デニー知事は14日、首里城那覇市)の地下にある旧日本陸軍(第32軍)司令部壕(ごう)の入り口の一つである第5坑口の視察を行いました。壕は、太平洋戦争末期の沖縄戦のために構築されたものです。戦争の歴史を埋もれさせてはならないと、保存・公開を求める声が高まる中での視察となりました。
 デニー知事は視察後、記者団に「戦争の悲惨な状況をどう伝えていくかということが、私たちにとっての責任の一つ」と強調。壕の保存・公開のあり方について「真摯(しんし)に研究していく」と述べ、有識者などの意見も踏まえながら、平和学習のための活用も検討していく姿勢を示しました。
 昨年12月11日の県議会一般質問で、日本共産党のとぐち修県議は、現場視察と、戦争遺跡ともいえる同司令部壕の各坑口の部分公開を検討するよう提案。デニー知事は「現場の確認は大変重要だ」と答え、視察と検討の意向を示していました。

首里城地下の司令部壕、公開可否検討へ 沖縄戦の象徴 [戦後75年特集]:朝日新聞デジタル
 太平洋戦争末期の沖縄戦で、旧日本軍が司令部を置いた首里城那覇市)地下の壕(ごう)について、沖縄県が公開の適否を検討する委員会を発足させる。崩落の恐れがあり、いまは立ち入りを規制。過去にも公開を模索したが実現しなかった。ただ、沖縄戦の指揮をとった軍事的中枢施設だけに、公開を望む声は根強い。

【参考:広島陸軍被服支廠

広島・旧陸軍被服支廠解体案をめぐり戦争遺構の意義と保存の現実を見つめる(ザテレビジョン) - Yahoo!ニュース
 2019年12月、広島県は管理する旧陸軍被服支廠3棟のうち1棟のみを保存する案を示した。その方針表明をきっかけに、被爆者団体や市民らからは存続を求める声が上がり、全棟存続か一部解体かの議論になっている。
 かつて、同じように解体案があった原爆ドームは存続され、原爆被害の象徴となった。負の遺産を解体しなかったことは英断として評価されている。
 被爆建物の持つ力を知る広島で、なぜ今、解体の議論が起こっているのか。行政の協議録をひもとくなどして被爆建物保存の難しさを検証。当時を知る被爆者の証言や資料をもとに被服支廠の歴史的価値も確認し、被爆75年の今、あらためて被爆遺構・戦争遺構の意義を考える。

広島の被爆救護拠点となった「旧陸軍被服支廠」、解体は日本の損失 | | 平口洋 | 毎日新聞「政治プレミア」
 広島市に4棟が現存する最大級の被爆建造物「旧陸軍被服支廠(ししょう)」の保存を訴えている。私*27が事務局長を務める「自民党原子爆弾被爆者救済並びに核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を推進する議員連盟」(河村建夫*28会長)は4月、安倍晋三首相や加藤勝信*29厚生労働相など関係閣僚に保存を申し入れた。被爆者の救護活動の拠点ともなった貴重な被爆遺産であり、その意義や規模を考えると、原爆ドームに匹敵する訴求力を持つのではないか。金銭には換えられない価値があり、解体すればオール日本の損失だ。国、県、市が協力し、民間の支援も得つつ、なるべく多くの棟を保存したい。

広島「旧陸軍被服支廠」の保存 県の議論見守る 加藤厚労相 | NHKニュース
 加藤厚生労働大臣は、広島市にある最大規模の被爆建物、「旧陸軍被服支廠」を視察し、広島県と国が所有する4棟の今後の保存の在り方について、県で進む議論を見守る考えを示しました。
 原爆の日の6日、加藤厚生労働大臣は戦前、軍服などを製造していた被爆建物の「旧陸軍被服支廠」を視察しました。
 4棟ある建物うち3棟は県が所有し、1棟を国が所有していますが、老朽化などを受けて、どこまで保存するか議論が続けられていて、加藤大臣は広島県の湯崎知事から保存状態などについて説明を受けました。
 視察のあと加藤大臣は記者団に対し「歴史と価値のある建物だと改めて認識した。自民党議員連盟から複数の棟を残すよう要望もいただいているが、広島県が検討を進めているので、われわれはそれを踏まえ、協力できることは協力したい」と述べ、県で進む議論を見守る考えを示しました。
 そのうえで加藤大臣は「国が所有する1棟については、県が所有する3棟の保存をどう考えるか、その中で合わせて考えていく。費用負担についても、並行して議論させていただきたい」と述べました。

【参考:豊川海軍工廠

愛知)空襲で2500人犠牲 豊川海軍工廠跡地に公園:朝日新聞デジタル
 太平洋戦争末期の1945年8月7日、米軍による空襲で2500人以上の犠牲者が出た豊川海軍工廠(こうしょう)跡地(愛知県豊川市穂ノ原3丁目)に平和公園が完成した。歴史に学び、平和の尊さを考える機会に、と豊川市が整備した。

愛知 豊川海軍工廠遺構保存を/本村議員視察 戦争風化させない
 「貴重な戦争遺跡、豊川海軍工廠(こうしょう)の遺構を保存してほしい。」
 日本共産党の本村伸子衆院議員は7日、愛知県豊川市を訪れ、「東洋一の兵器工場」と称された豊川海軍工廠の跡地を視察しました。佐藤郁恵、安間寛子両市議が同行しました。
 視察したのは、戦後、名古屋大学の研究施設用地として使われ、現在は市土地開発公社が更地にする工事を進めている部分です。弾薬庫などに使われていた建物や構造物が複数現存しています。
 党市議団は、市が土地開発公社で、市民や議会の意見を聞くことなく更地にする工事を進めていることを批判し、市が用地を取得して戦争遺跡を保存し、平和公園として活用するよう求めています。
 一行は、昨年6月にオープンした豊川海軍工廠平和公園も視察しました。市民の運動により、市が名大から用地を買い取り、実現したものです。
 視察後、本村議員は「一度壊したら元に戻らない。悲惨な戦争とその犠牲を風化させないためにも、空襲以来、73年間残されてきたものを未来に引き継ぎたい。名古屋大の土地でもあり、保存に向け国へも働きかけていきたい」と話しました。

豊川海軍工廠跡地の売却方法見直し要請 本村氏と党豊川市議団が名古屋大学学長宛て提出 – 日本共産党愛知県委員会
 日本共産党の本村伸子衆院議員と豊川市議団は7日、名古屋大学の松尾清一学長あてに、「豊川海軍工廠(こうしょう)跡地の保存を求める要請書」を提出しました。名大の藤田常財務部長らが応対しました。
 要請書では、豊川海軍工廠跡地の売却方針を白紙に戻すことや、遺族・住民らと話し合うこと、文化庁などと協力し平和遺産として残すための検討をすすめることなどを求めています。
 本村議員は、文化庁からの聞き取りで、「平和公園の広さだけでは国の史跡として指定できないが、名大の売却予定地を含めれば指定できる面積となることが示された」と述べ、「文化財としての高い価値を共有し、残す方向に変えてほしい」と訴えました。

 跡地の一部については、豊川市によって平和公園として整備されたのでそれについては評価するが「一部保存」にとどまってるので「全面保存」を共産党として、豊川市名古屋大学に求めてると言うことのようです。


【参考:宇佐海軍航空隊跡】

【きょうのテーマ】平和な古里をつくるために 宇佐海軍航空隊跡を歩く(大分県宇佐市)|【西日本新聞ニュース】
 皆さんは戦争遺跡(戦跡)という言葉を聞いたことがありますか? 戦争のために作られたり、戦災の跡が残ったりしている建物などのことです。太平洋戦争中に旧宇佐海軍航空隊の基地があった大分県宇佐市では、全国に先駆けて数多くの戦跡を市の史跡や文化財に指定し、平和を考える場所として活用しています。こども記者が市内を歩き、戦跡という「語り部」の声なき声に耳を澄ませました。
 JR柳ケ浦駅で同市の町おこし団体「豊の国宇佐市塾」の塾長、平田崇英さん(69)が出迎えてくれた。同塾は「古里が戦場だったことを後世に伝えたい」と1987年の発足以来、航空隊関連の戦跡の保存や調査に取り組む。平田さんは「戦争体験者は年々少なくなっている。これからは戦跡など『物』を語り部にしなければ」と話した。
◆人間爆弾「桜花」、特攻の悲劇象徴
 「宇佐に来たら『桜花』の悲劇をぜひ知ってほしい」。
 取材の最後に平田さんは、市平和資料館に案内してくれた。桜花は特攻用に開発された1人乗りのロケット兵器で、同館では原寸大模型を展示している。
 機体名は桜の花びらが潔く散るさまから付けられたという。機首に1・2トンの爆薬を装備し、大型の一式陸上攻撃機に吊られて敵艦近くに運ばれた。目標を捉えると切り離され、ロケットに点火。特攻隊員を乗せたまま時速千キロ以上で突入したことから「人間爆弾」とも呼ばれる。宇佐にも桜花の部隊が置かれたが、出撃直前に空襲されるなどして、戦死者829人という大きな犠牲に見合う戦果は上げられなかったという。

「究極の特攻機」の設計者 初代新幹線に込めた願いとは|戦跡 薄れる戦争の記憶 NHK
 特攻専用機「桜花」。太平洋戦争末期に沖縄戦などに投入され、55人の若者がこの機体で出撃し、命を落としました。かつて海軍航空隊の基地があった大分県宇佐市の平和資料館には、実物大の模型が展示されています。
 0系新幹線と桜花。並べて見ると流線形のボディがどことなく似ています。実は同じ技術者が設計したものでした。
 戦局が悪化していた昭和19年、34歳だった三木さんが上官に命じられて設計したのが「桜花」でした。
 爆薬を積んだグライダーで体当たりするという発想の兵器でした。別の飛行機につるされて飛び、敵の艦船めがけて発射されることから「人間爆弾」とも呼ばれました。
 機体は軽量化を図るために徹底して無駄が省かれて1人分の操縦席と翼だけ。高速で滑空して体当たりできるよう、空気抵抗が極限まで小さくなる形に設計されました。
 しかし搭載した火薬のロケットで推進力を得られたのはわずか15分ほどで、着陸用の車輪もないため、ひとたび発射されればパイロットは決して生きて帰ることはできませんでした。
 平和資料館を担当する宇佐市社会教育課の安田晃子さんは桜花のことを「究極の特攻兵器だ」と説明します。
安田晃子さん:
「戦争というのはそもそもが非人間的なものですが、桜花を見ると、人間というのはここまで考えるのかと、改めてその恐ろしさを感じます。勝つためには人の命を犠牲にする戦争の残酷さが、極限まで現れた兵器だと思います」
 三木さんにとって桜花の設計は、決して望んだことではありませんでした。
 上官から設計の構想を聞かされた当初は、「パイロットが必ず死ぬ飛行機を作るなんて、技術への冒とくだ」と強く反対したと言います。
 「試作機でいいから作れ」などと上官に指示され、従わざるを得ませんでした。上意下達の軍で拒否することは許されませんでした。
 戦後、三木さんは「今度こそ平和のために技術を使いたい」と国鉄に入り、鉄道車両の設計に携わります。
 そして国家プロジェクトである初代新幹線「0系」の開発に関わることになります。
 三木さんは新幹線のほかにも、「ロマンスカー」と呼ばれた小田急3000形SEや、モノレールなど数々の鉄道車両の設計を手がけ、平成17年に95歳で亡くなりました。
 三木さんの次女の棚沢直子さん*30は、
「民間で再出発した父は私たちの生活に欠かせない鉄道を次々と世に送り出しながらも、戦争に加担したという自責の念を亡くなる最期まで抱き続けていたのではないか」
と考えています。
棚沢直子さん:
「海軍で桜花の設計をしていなければ新幹線もできていませんでした。その意味では、父の技術者としての出発点が海軍にあることは間違いないと思います。
 けれども父はどんなにすぐれた鉄道を開発しても、“海軍で自分は人を殺した”という思いからは死ぬまで逃れられなかったのではないでしょうか。戦争なんかもう嫌だ、絶対にしてはいけないと、何度も何度も口にしていましたから」
 棚沢さんは父親の平和への思いを次の世代に伝えようと、ことし5月、三木さんが残した桜花の設計図や手記などを宇佐市の図書館で初めて公開しました。

 インパール作戦といい、桜花といい、太平洋戦争での旧日本軍は人命軽視のエピソードが多すぎて、背筋が寒くなりますね(他にも沖縄集団自決強制とかいろいろある)。こうした「日本軍の人命軽視」が「二度とあんな目に遭いたくない」「二度とあんなことはしてはいけない」として「戦後平和主義」を生み、現在まで九条改憲を阻止しているわけです(林博史氏などが批判するように「戦後平和主義」には加害意識が弱いという問題点がありますが)。
 それに対して「確かにそうした人命軽視は二度と繰り返してはいけない」とした上で、「九条改憲」を主張するならともかく「沖縄の集団自決は軍の強制じゃ無い」「インパール作戦は無謀な作戦じゃ無い」「特攻の何が悪い」「反日自虐行為(沖縄集団自決などでの日本軍批判)は辞めろ」と言い出して「あんな奴らがでかい面する限り改憲なんかできるか」と護憲意識を更に強めてしまうのだから産経らウヨも呆れたバカです(まあ、彼らウヨがバカで「改憲が進まない」と言う意味では護憲派としては「助かってる面もある」のですが、戦争被害についての彼らのデマと居直りは戦争被害者に対する許しがたい愚挙です)。

特攻兵器「桜花」設計者の苦悩 遺族提供の図面を宇佐市が公開 「亡くなるまで自責の念」 |【西日本新聞ニュース】
 太平洋戦争末期、旧日本軍が開発した特攻兵器「桜花」の設計図面や実験データなど未公開資料約30点を含む77点が26日、桜花の部隊があった大分県宇佐市で公開された。設計者の三木忠直氏(1909~2005)は戦後「二度と戦争に加担しない」とその知識を新幹線車両の開発などに注いだ。遺族が「自責の念に駆られ、苦悩していた三木の実像を知ってほしい」と資料を提供した。

 上に紹介した記事を読む限りでは「随分、宇佐市って戦争遺跡保護に熱心なんだなあ」感がありますね。観光的要素も多少はあるのでしょうが、「宇佐市長、宇佐市議会の考え(とはいえ沖縄のように左派が強いわけでも残念ながらないのでしょうが)」「宇佐市住民運動」などどういう背景があるのか知りたいところです。


◆論点『京都・舞鶴 断念させたパーム油発電所建設計画』(小杉悦子*31
(内容紹介)
 赤旗などの記事紹介で代替。

パーム油発電所 舞鶴市、中止を正式発表 MGI解散手続き /京都 - 毎日新聞
 舞鶴市喜多地区に予定していたパーム油発電所の建設について、多々見良三市長は10日、「1月から市主催の住民説明会や地元関係者との協議を重ねてきたが、結果的に道半ばで中止することになった」とする談話を文書で出し、市として正式に中止を発表した。【塩田敏夫】
 市によると、事業会社の「舞鶴グリーン・イニシアティブス合同会社」(MGI)のオーナー会社のアンプ社から「MGIの解散と再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の認定の廃止届を出した」との文書報告(10日付)があった。
 また、発電所の建設、運営、保守を担う予定だった日立造船からも10日付で「6月末までにMGIを引き継ぐ事業者が現れず、MGIの解散手続きが開始されたとの連絡を受けたので建設、運営、保守の受託を断念する」との報告が文書であった。

パーム油発電、除外を FIT対象 経産相に意見書 京都弁護士会 /京都 - 毎日新聞
 京都弁護士会は21日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の認定対象から、パーム油発電を除外するよう求めた意見書を経済産業相に出した。ライフサイクル全体での温室効果ガス排出量が化石燃料による発電より少ないとはいえず、持続可能性に重大な懸念があると訴えている。

パーム油発電を中止/反対住民「大勝利」/京都・舞鶴 日立造船
 国内最大のパーム油発電所建設計画(京都府舞鶴市)をめぐり、建設運営を担う日立造船大阪市)は「案件は消滅」として、計画の中止を決めました。同社への取材で分かりました。事業者の「舞鶴グリーンイニシアティブス合同会社」は解散の見込み。中止を訴え続けてきた住民は「大勝利」と喜んでいます。
 パーム油発電所をめぐっては、近隣の京都府福知山市で稼働する出力1・76メガワット、舞鶴の41分の1の発電規模の発電所からの悪臭と騒音で住民が深刻な被害を受けています。それを知った喜多地区の住民が実施したアンケートで、9割以上が反対の意思を示していました。
 パーム油は東南アジアで栽培されるアブラヤシから生産されますが、広大な熱帯雨林を伐採して農場を開発するため環境への負荷が甚大です。
(中略)
 世界ではパーム油の使用をやめる動きが進んでいます。
 この計画は舞鶴市も「雇用拡大」を理由に推進してきました。森本さんは市の姿勢について、「決めたことを押しつけ、住民と対話しない」と批判。大西さんも「国の環境基準を超えていることを科学的根拠で示したが、市や与党議員は何度訴えても調査しなかった」と振り返ります。
 市議会で計画に唯一反対してきた日本共産党の小杉悦子市議は「地元の声を聞かずに始めた事業で、住民の理解を得られるものではなかった。多々見良三市長は姿勢を改めるべきだ」と強調しています。

舞鶴・パーム油発電「中止」 懸念に耳貸さず「前のめりで推進」京都府の責任問う 共産党府議団が声明 | 京都民報Web
 舞鶴市で計画されていた国内最大規模のパーム油発電所建設が白紙となったもと、日本共産党府議団(原田完団長、12人)は7月7日、計画中止を歓迎するとともに、計画を推進してきた府は自らの責任に真摯に向き合うよう求める声明を発表しました。

“なぜこんな事業者に国は許可を”/京都・福知山のパーム油発電被害/倉林副委員長が住民と懇談
 日本共産党倉林明子副委員長・参院議員は8日、京都府福知山市を訪れ、近隣住民が悪臭や騒音の被害を訴えるパーム油発電所(三恵福知山バイオマス発電所、同市土師新町)を視察し、住民らと懇談。山内健衆院京都5区候補、福知山市議らが同行しました。
 「三恵パーム油バイオマス発電所被害者の会」の三谷義臣代表が、騒音、悪臭、ばい煙、低周波音によるめまいや睡眠障害、ストレスによる体調不良など、被害の実態を説明。また、事業者の虚偽の説明など不誠実な態度や、国による再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)のガイドライン違反などを指摘し、「なぜこんな事業者に国は許可を出したのか。FITの規制を強めなければ、再エネビジネスに群がる業者が制度を食い物にしている」と告発しました。
 「現在は発電所が止まっているが、いつ動きだすかと常に不安」など、切実な声が次々と出されました。

パーム油発電 住民、公害調停申請 市、業者相手に 福知山 /京都 - 毎日新聞
 福知山市土師に三恵観光が開設したパーム油発電所に関し、周辺住民107人が30日、同社と市を相手取って騒音や悪臭の対策や損害賠償を求め、府公害審査会に調停を申請した。
 発電所は2017年に稼働。20年3月から停止している。


◆暮らしの焦点『被害者の人権救済ができるハラスメント禁止法を:野党共同でセクシュアル禁止法案を提出』(本村伸子*32
(内容紹介)
 赤旗の記事紹介で代替。
赤旗セクハラ禁止法案/野党 衆院に共同提出


ジェンダー覚書―The personal is political『第5次男女共同参画計画にジェンダー主流化の視点を』(飯田洋子*33
(内容紹介)
 今年中に策定が予定される第5次男女共同参画基本計画について論じられています。
 なお、

「第5次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方(素案)」についての意見募集 | 内閣府男女共同参画局
 政府は、男女共同参画社会基本法に基づき、令和2年末を目途に、新たな第5次男女共同参画基本計画を策定する予定です。
 現在、男女共同参画会議「第5次基本計画策定専門調査会」(以下、「専門調査会」という。)において検討が進められているところです。
 このたび、専門調査会で取りまとめた「第5次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方(素案)」について、国民の皆様の御意見を募集いたします。
◆1.意見募集対象
「第5次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方(素案)」
◆2.意見募集期間(意見募集開始日及び締切日)
 令和2年8月1日(土)~令和2年9月7日(月)
◆3.資料*34入手方法
(省略)
◆4.意見の提出方法及び提出先
(省略)

ということで既に「第5次男女共同参画基本計画のたたき台(素案)」は政府によって策定され、現在、いわゆる「パブリックコメントパブコメ)」が募集されています。この素案に「パブコメ」を反映して「基本計画」と言う流れですので、極端な話「パブコメに批判意見が何もなければ」この素案(たたき台)通りの計画になるわけです。
 今後、「新日本婦人の会」など各種団体、個人から意見が提出されるかと思います。小生はパブコメが提出できるほどの能力がありませんので出しませんが興味のある方はパブコメを提出しても宜しいでしょう。
 パブコメは「政府が単に意見を聞くだけでそれに従う義務は無い」と言う限界がありますが、パブコメを提出すればそれは記録に残りますので全くの無意味とは言えません。重要な政治活動の一つと言えるでしょう。
 なお、「たたき台(素案)」についての共産党の見解は以下の通りです。

乏しい男女共同参画基本計画素案/ジェンダー平等に後ろ向き 安倍政権のぎまん浮き彫り
 政府の第5次男女共同参画基本計画をめぐり、21日に取りまとめられた計画策定前の「基本的な考え方」の素案は、安倍政権の女性政策のぎまん性と、世界で当たり前のジェンダー平等の推進に後ろ向きの姿勢を浮き彫りにしました。
 素案は、2003年から政府が掲げてきた、2020年までに「指導的地位に占める女性の割合を30%程度」に引き上げるとの目標達成を断念し、30%の達成目標は「2020年代の可能な限り早期」へと先送りしました。
 素案には、30%の目標が「社会全体で共有されなかった」と責任を「社会」におしつけたような記述も。21日の専門調査会の会合で「(原因は)社会だけか?(素案に)『原因が科学的に十分分析されなかった』などの記述を盛り込むべきだ」(渡辺美代子・国立研究開発法人科学技術振興機構副理事)と指摘されました。策定から17年間、なぜ未達成だったのか、政府としての責任ある検証が求められます。
 そもそも「30%」の目標自体、1990年の国連の「ナイロビ将来戦略勧告」での数値に基づく30年前のものです。現在の国連がSDGs(持続可能な開発目標)で2030年までの意思決定の完全なジェンダー平等の実現を打ち出す中、日本の周回遅れは深刻さを増すばかりです。
男女共同参画基本計画
 男女が、社会の対等な構成員として、あらゆる分野の活動に参画する機会が確保されることなどをめざし、男女共同参画社会基本法(1999年)によって政府が策定を義務付けられた計画。計画の素案作りの専門調査会議には研究者らなどが参加し、2000年12月から、5年ごとに見直し改定され、第4次(2015年)を経て、第5次計画が2020年末までに策定される予定です。


メディア時評
◆テレビ:「毎日」の『クロ現』スクープが問うこと(沢木啓三)
(内容紹介)
 毎日新聞週刊文春などの記事紹介で代替。

改めて要求する。「森下俊三のNHK経営委員辞任」と「議事録の全面公開」を。 | ちきゅう座
 (ボーガス注:委員長就任以前から疑惑が指摘されていたが)6月29日毎日新聞朝刊のトップ記事が、質も量も圧倒的なものだった。
「『NHKの大問題』前会長抗議」「経営委、法抵触か 議事全容判明」という大見出し。3面に解説記事を載せ、8面にほぼ全面を使っての生々しい「議事全容」を掲載している。
 この記事の衝撃を受けて、全国の関連市民団体と有志が、それぞれ7月7日経営委員会に間に合うよう、改めての「森下俊三氏辞任」「議事録全面開示」を申し入れたのだ。
 6月29日毎日新聞8面の生々しい「議事全容」を読むと、改めてこの人は、NHKのあり方についても、ジャーナリズムのなんたるかについても、およそなんの理解もない人物だとよく分かる。
 なるほど、経営委員会はこんな内容の議事録だからこそ公表したくないわけだ。
 しかし今や、NHK自身が創設した情報公開制度において、「NHK情報公開・個人情報保護審議委員会」が全面公表すべしと答申しているのだ。
◆改めて森下俊三氏の経営委員辞任と議事録の一般公開を要求する
2020年7月6日
NHK経営委員会委員長 森下俊三様
NHK経営委員会委員 各位
(1)
 『毎日新聞』は6月29日の朝刊で、NHK経営委員会が上田良一会長(当時。以下、役職名はすべて当時)を厳重注意した2018年10月23日の会合の「議事全容」を掲載しました。
 これは、正規の議事録ではありませんが、『毎日新聞NHK問題取材班が「複数の関係者」への独自の取材に基づいてまとめたもので、信憑性が極めて高い内容と考えられます。
 「議事全容」を一読して、際立つのは、森下経営委員長代行者が石原進経営委員長とともに、経営委員の個別の番組への干渉を禁じた「放送法」第32条を蹂躙する発言を繰り返し、会長厳重注意に至る議事を強行した実態です。
 その最たるものは、森下氏が、「今回の番組の取材は極めて稚拙で、取材をほとんどしていない」と番組編集と一体の取材をあからさまに攻撃すると同時に、「郵政側が納得していないのは取材内容だ。納得していないから、経営委に言ってくる。本質的なところはそこで・・・」と語ったくだりです。
 森下氏の一連の発言が「放送法」第32条に違反するものであったことは、もはや弁明の余地がありません。
 もはや、森下氏に残された道は経営委員長の辞任にとどまらず、経営委員を引責辞任する以外、ありません。
 そこで、私たちは以下のことを申し入れます。
申し入れ
〔1〕
 森下俊三氏は、「放送法」第32条を蹂躙する発言を繰り返すとともに、2018年10月23日の経営委員会議事録の公表を拒み続け、経営委員会が会長厳重注意という極めて異例の決議をした経緯の説明責任を果たさなかった責任を取って、直ちに経営委員を辞任するよう、重ねて要求する。
〔2〕
 経営委員会は「審議委員会」の道理ある答申を尊重して、開示の請求があった2018年10月23日の経営委員会議事録と配布資料を直ちに開示するとともに、それを経営委員会のHPにも掲載して、一般に公開するよう、重ねて要求する。

クローズアップ:経営委、強引さ鮮明 「郵政側、取材に納得せず」 - 毎日新聞
 かんぽ生命保険の不正販売を追及した2018年4月のNHK番組を巡り、NHK経営委員会が当時の上田良一*35会長を厳重注意した議事の全容が判明した。当時の森下俊*36・委員長代行(現委員長)と石原進*37委員長が反発する上田氏と応酬を繰り広げ、日本郵政グループの抗議に沿って対応を無理強いした過程が鮮明になった。NHK関係者からは「放送法違反の番組介入が疑われる厳重注意を主導したことが明確だ。森下氏は委員長を辞任すべきだ」との批判が出ている。【NHK問題取材班】

《議事録全文入手》森下NHK経営委員長に放送法違反、国会虚偽答弁の疑い(文春オンライン) - Yahoo!ニュース
 NHK経営委員会の森下俊三委員長(75)が、経営委員会でNHKの番組制作に干渉する放送法違反が疑われる発言をし、また、そのことを今年3月に国会で質問された際に虚偽の答弁をした疑いがあることが「週刊文春」の取材でわかった。森下氏の発言を記録した経営委員会の議事録を入手した。
 「週刊文春」が入手した議事録は、「経営委員会(委員のみの会)平成30年10月23日」と題された文書。この議事録には、当日の発言が書き起こされており、森下氏は「この番組の取材も含めて、要するに、僕は今回、極めてつくり方に問題があると思う」などと述べていた。森下氏は、この会で番組編集に干渉する発言を繰り返していたことになる。
 この議事録を巡っては、今年5月、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会が、“速やかな全面開示”を求め、前田晃伸NHK会長も6月の会見で開示を促しているが、森下氏が公開を拒んでいる。
 森下氏が槍玉にあげたのは、2018年4月24日放送の『クローズアップ現代+』。かんぽ生命が保険商品を、顧客に虚偽の説明をして契約していたことをいち早くスクープした番組だ。だが、当時はまだ不正が明白になっておらず、同年7月、続編のために情報を募る動画を番組側がSNSに上げると、日本郵政グループは猛反発。上田良一NHK会長(当時)に抗議文書を送った。
 10月23日、経営委員会のうち、NHK執行部を外し、経営委員のみで行う通称「のみの会」でこの問題が話し合われた。今回、小誌が関係者から入手したのはこの日のやり取りを全て書き起こした議事録だ。A4用紙で35ページにわたり、「のみの会」に呼び出されて参加した上田会長と経営委員とのやり取りが分かる。
 森下氏はこの席で『クローズアップ現代+』について次のような発言をしている。
「今回の番組の取材も含めて、極めて稚拙」
「現場を取材していないわけです。これ、オープン・ジャーナリズムと言っているんですけれど、インターネットを使う情報というのは極めて偏っているわけですよ」
「この番組の取材も含めて、要するに、僕は今回、極めてつくり方に問題があると思う」
 だが、実際には、番組はSNSでの情報募集にとどまらず、複数の情報提供者に直接話を聞き、裏取りもしていた。事実誤認の批判である上に、番組編集に干渉する森下氏の発言は放送法に抵触する恐れがある。
 この件に関して、森下氏は今年3月17日、衆議院総務委員会に参考人招致されたが、「番組に関する意見や感想も出ましたが、今後の番組の具体的な制作手法などを指示した事実はございません」と明言した。だが議事録に記されている森下氏の発言は、インターネットによる取材を危惧し、現場取材を強く要請するなど「制作手法の指示」に等しい発言が多く、虚偽答弁の疑いがある。
 立教大学の砂川浩慶*38教授(メディア論・放送制度論)はこう指摘する。
「この議事録の通りなら、森下氏の発言は明らかに番組への口出しを禁じる放送法32条第2項違反です。また、国会での答弁も虚偽答弁にあたります」
 経営委員会を通じてこれらの疑惑について森下氏に尋ねると、次のように回答した。
「番組に関する意見や感想も出ましたが、番組の編集の自由を損なう事実はございません」
 NHKの予算やガバナンスを監督し、会長の任免権を持つ経営委員会のトップに、放送法違反や国会虚偽答弁の疑いが浮上したことで、議事録の全面開示や森下氏の説明を求める声が高まりそうだ。

 こうしたリークが毎日新聞週刊文春にされること自体、「アンチ安倍の俺の願望込み」ですが、やはり「安倍政権の終わりが近づいてる」ように思いますね。しかし「ゲスな嫌韓国右翼マスゴミの一つ=週刊文春」とは言え「甘利UR疑惑」といい「黒川賭け麻雀」といい、この「森下NHK経営委員長疑惑」といい「それなりに安倍政権批判する点」で文春は「無茶苦茶な安倍擁護しかしない産経」よりは「マシ」といえるでしょう。


文化の話題
◆映画『ナチス免罪を許さない「コリーニ事件」』(伴毅)
(内容紹介)
 ナチス戦犯追及に関する法的問題(ドレーアー法問題)を取り上げた映画「コリーニ事件」の紹介(詳細な紹介はネタバレにもなるのでしませんが、前衛論文は完全にネタバレしていますし、「ドレーアー法」でググればどんな問題かは分かると思います)。
 非常に「平たく言えば」ドイツにおいても「ナチス犯罪の追及は不十分だった」と言う話です。
 筆者は日本でも「捕虜に細菌兵器の人体実験を行って虐殺していた731部隊石井四郎731部隊の詳細な研究資料を米軍に提供することで政治取引し戦犯追及を免れたとされる)」など戦犯追及されなかった人間はおり、日本も決して他人事ではないとしています。

参考
映画「コリーニ事件」公式サイト 2020年6/12公開

コリーニ事件 - Wikipedia
 2019年制作のドイツのドラマ映画。
 ドイツの著名な刑事事件弁護士でもあるフェルディナント・フォン・シーラッハの同名ベストセラー小説(邦訳:創元推理文庫)を映画化した社会派法廷サスペンス。


◆写真『写真集「長崎の証言」(増補改訂版)出版』(関次男)
(内容紹介)
 日本リアリズム写真集団長崎支部が1970年に出版した写真集「長崎の証言」の増補改訂版を出版したという紹介記事です。
参考

被爆者に迫る写真集「長崎の証言」 半世紀ぶりに再出版 [戦後75年特集]:朝日新聞デジタル
 原爆投下から25年後の長崎の被爆者を写した写真集「長崎の証言」が、被爆75年の今年、装い新たに再出版される。撮影者は「節目の年に改めて原爆を知ってもらい、被爆者の反核・平和への思いを受け継いでほしい」と話す。
 「長崎の証言」は1970年、長崎のアマチュア写真家グループ「日本リアリズム写真集団(JRP)長崎支部」が発行した。
 支部長の村里栄さん(86)によると、当時は顔や体に傷痕を残す被爆者が日陰者のような扱いを受けていた。57年に原爆医療法が施行され、健康診断や医療給付の仕組みができたものの、被爆者たちは国家補償に基づく援護と核廃絶を訴え、街頭で署名活動などを繰り広げていた。
 「はじめは、そんな被爆者の怒りや悲しみを伝えようと撮り始めた」。
 故・山口仙二さんの顔のケロイドに肉薄した見開きページいっぱいの写真、後遺症で髪を失った被爆詩人、故・福田須磨子さんの写真。いずれも写真集に収録された村里さんの作品だ。
 再版を決めたのは、核兵器禁止条約に背を向ける日本政府や、核兵器廃絶に行動しようとしない核保有国の態度が、「『私たちを最後の被爆者に』という被爆者の思いを逆なでしている」と感じたからだ。

写真集「長崎の証言」50年ぶり改訂 7000枚のネガから67点追加|【西日本新聞ニュース】
 長崎原爆から25年の1970年に発刊され、当時の被爆者や長崎の街を撮影した写真集「長崎の証言」の50年ぶりとなる改訂版が出版された。写真を撮影した県内のアマチュア写真家グループ「JRP 日本リアリズム写真集団長崎支部」が半世紀前のネガ7千枚から選び直すなどして67点を追加した。


◆美術『気候危機の時代の芸術家:オラファー・エリアソン』(武居利史)
(内容紹介)
 オラファー・エリアソン ときに川は橋となる | 展覧会 | 東京都現代美術館|MUSEUM OF CONTEMPORARY ART TOKYOの紹介。展覧会のポイントは「環境保護」のようです。

参考

地球環境へ出来ること 「オラファー・エリアソン」展 (1/2ページ) - 産経ニュース
 サステナブル(持続可能)な世界を目指した表現活動で、国際的に名高いデンマーク人アーティスト、オラファー・エリアソン
「初めて明確に、気候変動と地球環境への働きかけをテーマにした展示です」。
 長年拠点を置くドイツ・ベルリンのスタジオから、モニター越しにエリアソンは語りかける。
 (ボーガス注:環境問題への関心は)北欧で生まれ育ったことが大きいという。
 「氷に覆われることの多いアイスランドでは、生物が緩やかに育つ。私たちは小さな変化にも敏感に反応します。わずかな気温の上昇にも」
 過去20年、定点で撮り続けてきた写真作品「溶ける氷河のシリーズ 1999/2019」を見れば、急速な氷河の後退ぶりに、この惑星で今、何が起きているのかを実感するだろう。
「今回は作品だけでなく、展覧会自体もいかに環境に配慮してできるかを意識した。二酸化炭素の排出量を少しでも抑えようと、作品を(ボーガス注:温室効果ガス排出量が多いとされる)空路ではなく鉄道と船で輸送したのです」。
 ベルリンのスタジオからロシア、中国を経由して東京へ。
「私たちにとっても、輸送業者や保険会社にとっても新しい試みでした」

テーマは「エコロジー」。国内では10年ぶり、オラファー・エリアソンの大規模展。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS
 〈東京都現代美術館〉で開催される『オラファー・エリアソン ときに川は橋となる』は、日本では10年ぶりとなる大規模な個展となる。
 「エコロジー」をテーマに掲げ、環境や社会に対するアートの多面的な可能性を探求し続けるエリアソンの試みを紹介。
 20年以上にわたりアイスランドの自然を撮影し続けてきた《溶ける氷河のシリーズ1999/2019》(2019年)は(ボーガス注:温暖化による)氷河の大きな変化が目で見えるかたちで展示を行う。

開幕を待つ「オラファー・エリアソン展」東京都現代美術館 – 美術展ナビ
 二酸化炭素排出抑制のために、作品の多くはベルリンから東京まで(ボーガス注:温室効果ガス排出量が多いとされる)航空機を使わず、鉄道と船で運んだ。社会問題にも率直に向き合うしなやかな知性がエリアソンの根底にあるのだろう。

 「航空機を使わず」といえば、以下のような話もありましたね。まあ、「飛行機を全く使わない」というわけにもいかないし、とはいえ、「そうした問題意識は重要な気もする」し、悩ましいところです。

ビジネス特集 逃げ恥、飛び恥、赤っ恥~飛行機に乗るのは恥ずかしい? | NHKニュース
 “飛び恥”ということばを聞いたことがありますか?。恋ダンスで話題となった、あのドラマの話ではありません。
 飛ぶといえば、飛行機。「飛行機に乗るのが恥ずかしい」という意味です。これが航空業界を揺るがしかねない事態に発展しています。(経済部記者 加藤ニール)
 KLMオランダ航空がことし*396月に公表した企業CMが航空関係者の間に衝撃を与えました。
 『飛行機の代わりに電車で移動することはできませんか?』
 KLMがこうした呼びかけを行った背景にあるのが、ヨーロッパで広がる”飛び恥”です。
 “飛び恥”とは何か。
 このことばが生まれたきっかけとなったのは、温暖化対策を訴えるスウェーデンの高校生、グレタ・トゥーンベリさん(16)。
 彼女がこだわるのは、移動手段。
 温室効果ガスを多く排出する飛行機はなるべく使いません。
 ローマ法王に拝謁した際はバチカンまで鉄道で移動。ニューヨークで開かれた国連の温暖化対策サミットに参加する際も、ヨットで大西洋を渡りました。
 飛行機は、確かに鉄道に比べて多くの温室効果ガスを排出します。国土交通省の試算では、2017年度の時点で、飛行機で1キロ移動する際に排出される二酸化炭素は、乗客1人当たり96グラム。
 鉄道の19グラムと比べると5倍ほどです。
 世界の航空会社全体で排出する二酸化炭素の量は、すべての二酸化炭素の排出量の2%を占めると言われています。
 こうしたことからグレタさんの運動は若者を中心に共感され、ヨーロッパでは飛行機の利用を避けて鉄道を選ぶ”飛び恥”が広がっているのです。
 対応を迫られるのが航空会社です。
 創業100周年を記念して、今月来日したKLMのトップに“飛び恥”への対応を聞くことができました。
 日本に駐在経験もあるピーター・エルバース社長は、“弱肉強食”という日本語を交えて危機感をあらわにしました。
「私たちは過去8年間で、乗客1人当たり17%の二酸化炭素を削減した。でも十分ではない。航空業界はまさに“弱肉強食”の世界で、常に責任を果たし続けないと生き残れない」(KLMオランダ航空 ピーター・エルバース社長)
 そのうえで今後、500キロ以下の短距離路線については、鉄道などに置き換えることを検討していると明らかにしました。
 500キロと言えば、東京ー大阪間と同じくらいの距離。
 実際に、来年3月にはベルギーに本社を置く鉄道会社と連携して、週5便運航するアムステルダムブリュッセルを結ぶ路線で1便減らします。
 この路線を使って乗り継ぐ人には、鉄道を利用するよう促します。
 利用者は、飛行機の乗り継ぎと同様、KLMの窓口で鉄道のチケットを買うことができます。
 二酸化炭素の排出を減らすために飛行機の燃料の見直しも進めています。
 2022年からヨーロッパと日本を結ぶ路線などで、使用済みの食用の植物油からつくるバイオ燃料の利用を拡大します。
 もちろん、バイオ燃料も燃やせば二酸化炭素が出ます。
 しかし、食用油の原料の植物は、育てる過程で二酸化炭素を吸収。このため二酸化炭素の排出量は、(ボーガス注:石油、石炭、天然ガスといったいわゆる化石燃料と違い)計算上は相殺されてゼロになるとされています。
 さらに2040年以降の実用化を目指し、燃費のよい新型の旅客機の開発も進めるとしています。
 いくら「環境への取り組みが企業に求められる」といっても、航空会社がみずから鉄道の活用を呼びかけるのは極端ではないか。そんな質問にKLMのトップは企業の存続には不可欠だと強調しました。
「若者は就職先を選ぶにあたって、収入と同じくらいサステナビリティー(持続可能な社会)を重視する。人材の獲得が難しくなっている中にあっても、環境への取り組み強化を公表したあと、採用の機会は増えた。持続的な企業であるためにも、飛ぶことの責任を果たす必要がある」(ピーター・エルバース社長)
◆飛び恥 日本では?
 この“飛び恥”を国内のエアラインは、どう受け止めているのか。日本航空全日空の大手2社の担当者に聞きました。
 ヨーロッパの“飛び恥”の動向に注目はしているものの、日本では広がりは見られないといいます。
 両社は、ヨーロッパにも乗り入れていますが、さすがに船でインド洋を横断したり、ユーラシア大陸の移動をシベリア鉄道で代替するのは難しい。島国の日本にとって、“飛び恥”は現実的ではないという見方です。
 国内については、10年ほど前から(ボーガス注:飛行機会社では無く)JR東海が温暖化対策として、飛行機ではなく新幹線の利用を呼びかける“エコ出張”のキャンペーンを展開していますが、今でも重視されるのは到着までの時間や料金。
 東京ー大阪間では新幹線利用が多いものの、東京ー福岡間では、飛行機を選ぶ客が多いといいます。
 ヨーロッパのエアラインのトップを取材して感じたのは、環境問題は対応を誤れば、企業の存続を脅かすリスクだという強い危機感です。
 “飛び恥”はやや極端かもしれませんが、今後、国際的な規制が強まり、海外も含めて利用者の目が厳しくなることが予想されます。
 環境対応のリスクに対して、どうビジネスモデルを見直していくのか、企業はますます問われることになります。

 まあ、今はコロナのせいで「別の意味で飛行機利用が減り、航空業界に激震が走ってる」わけですが。


◆スポーツ最前線『前橋市の支援で長期合宿 南スーダンの星、東京五輪に挑む』(和泉民郎)
(内容紹介)
 ネット上の記事紹介で代替。

延期に揺れる南スーダンの星|オリンピック・パラリンピック【NHK】五輪・パラ特集|NHKニュース(2020年4/20)
 去年11月、陸上の南スーダン代表チーム5人が成田空港に到着しました。
 彼らが日本にやってきたのは、東京大会に向けた事前合宿のためです。
 (ボーガス注:当初、今年7~8月に開催予定だった)大会まで8か月から9か月、その間ずっと前橋に滞在するというのです。異例の長期滞在の背景には、彼らの祖国、南スーダンが抱える事情がありました。
 南スーダンは2011年に、スーダンから独立して誕生した世界で一番新しい国です。
 しかし、政府と反政府勢力の間で武力衝突が繰り返され、40万人が犠牲に。いまも国民の3分の1が難民だといわれています。
現在はようやく停戦し、暫定政権が樹立されましたが、衝突の影響から練習環境も整備されていません。
選手たちが普段練習していた首都ジュバにある陸上競技場でさえ、土のトラックの上に石がころがっています。オリンピック選手であっても、まともに練習ができない状態でした。
 5人の1年間の滞在費用は、ざっと計算して2000万円。
 市はこの費用を、ふるさと納税を活用してまかなおうと寄付を呼びかけ、これまでに1500万円を超える額が集まっています。
 企業も選手たちをサポート。これまでに4社が協定を結び、シューズや衣料品などを無償で提供しています。そのうちの1つ、全国でコインランドリーを展開する東京のベンチャー企業「OKULAB」は、選手たちの練習着やシューズを週に2回洗濯しています。
◆“東京大会の延期”選手たちは…
 3月24日。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、東京大会が1年延期されることが決まりました。
 選手たちの滞在は、ことし7月までの予定です、今後どうなるのか。
 前橋市の決断は「合宿の延長に向けて協議を進めていく」でした。
 ホストタウンとして選手と市民が交流するメリットがあると判断したからです。
 選手たちは小学校などを訪問し、子どもたちと交流をはかってきました。
 前橋市南スーダンの選手たちとの交流が、市民が平和について考えるきっかけとなったと評価していて、これからもそうした場を作っていきたいと考えているのです。
 前橋市では今後、来年の大会まで選手たちの合宿を継続できるように、関係機関と調整するとともに、追加の費用確保に向けてふるさと納税への寄付を呼びかけています。

群馬 前橋 南スーダン陸上選手の合宿受け入れ延長 五輪まで | NHKニュース(2020年7/22)
 東京オリンピックパラリンピックに向けた、南スーダンの陸上選手たちの長期合宿を受け入れてきた前橋市は、大会の延期に伴い、ふるさと納税で追加の費用を工面して受け入れを延長する方針を正式に表明しました。
 合宿の期間は、東京大会が行われる今月までの予定でしたが、大会の延期に伴い、前橋市の山本龍市長は22日、今後の方針を発表しました。
 それによりますと、南スーダンのオリンピック委員会と協議した結果、来年の東京大会まで前橋市での合宿を延長することになったということです。
 前橋市は、選手の滞在費用をふるさと納税で募っていて、これまでに2000万円余りが集まっていて、追加分の費用の確保に努めたいとしています。
 山本市長は「選手たちが前橋での合宿継続を望んでいることが、私たちの背中を押してくれた。さまざまな困難があると思うが、挑戦していきたい」と述べました。

母国は内戦・日本は感染拡大…奮闘する南スーダン選手団に支援の輪 : 東京オリンピック2020速報 : オリンピック・パラリンピック : 読売新聞オンライン(2020年7/26)
 東京五輪の開催まで残り1年を切った。新型コロナウイルスの感染拡大で先行きが不透明な中、前橋市で事前合宿を続ける南スーダン選手団への支援の輪が、全国、そして地元へも着実に広がっている。(竹田迅岐)
 前橋市内の企業などでつくる「南スーダン応援委員会」も昨年11月から、応援Tシャツの販売を始めている。
 同市は昨秋からこのTシャツをふるさと納税の返礼品に採用。1万円の寄付で1着プレゼントされ、これまで約150枚を送っている。選手の滞在費はふるさと納税で賄っており、Tシャツが全国からの寄付の原動力にもなっている。

*1:衆院議員。民主党選対委員長(菅代表時代)、野田内閣財務相民主党国対委員長岡田代表時代)などを経て立憲民主党国対委員長

*2:衆院議員。鳩山、菅内閣総務相、国民民主党代表代行などを経て国民民主党国対委員長

*3:衆院議員。日本共産党常任幹部会委員(党国対委員長、選対委員長兼務)

*4:参院議員。日本共産党常任幹部会委員(党政策委員長兼務)

*5:「正しくないから改正じゃ無い」ということですね。

*6:参院議員。日本共産党常任幹部会委員(党政策副委員長兼務)

*7:京都大学名誉教授。京都橘大学教授。著書『日本資本主義と農村開発』(1989年、法律文化社)、『一人ひとりが輝く地域再生』(2009年、自治体研究社)、『震災からの地域再生』(2012年、新日本出版社)、『「自治体消滅」論を超えて』(2014年、自治体研究社)、『公共サービスの産業化と地方自治』(2019年、自治体研究社)、『地域づくりの経済学入門(増補改訂版)』(2020年、自治体研究社)など(岡田知弘 - Wikipedia参照)

*8:滋賀大学名誉教授。著書『日本社会の可能性』(2000年、岩波書店)、『維持可能な社会に向かって』(2006年、岩波書店)、『戦後日本公害史論』(2014年、岩波書店)、『自治・平和・環境』(2015年、自治体研究社)、『日本の地方自治 その歴史と未来 [増補版]』(2016年、自治体研究社)など(宮本憲一 - Wikipedia参照)

*9:全国知事会全国市長会全国町村会全国都道府県議会議長会全国市議会議長会全国町村議会議長会のこと

*10:日本反核法律家協会事務局長。著書『「核の時代」と憲法9条』(2019年、日本評論社

*11:上智大学名誉教授。国連難民高等弁務官国際協力機構 (JICA) 理事長など歴任。著書『難民つくらぬ世界へ』(1996年、岩波ブックレット)、『満州事変』(2011年、岩波現代文庫)、『私の仕事:国連難民高等弁務官の10年と平和の構築』(2017年、朝日文庫)、『聞き書 緒方貞子回顧録』(2020年、岩波現代文庫)など(緒方貞子 - Wikipedia参照)

*12:明治大学教授。著書『昭和天皇の戦争指導』(1990年、昭和出版)、『大元帥昭和天皇』(1994年、新日本出版社→2020年、ちくま学芸文庫)、『軍備拡張の近代史:日本軍の膨張と崩壊』(1997年、吉川弘文館)、『歴史修正主義の克服』(2001年、高文研)、『護憲派のための軍事入門』(2005年、花伝社)、『世界史の中の日露戦争』(2009年、吉川弘文館)、『これだけは知っておきたい日露戦争の真実:日本陸海軍の〈成功〉と〈失敗〉』(2010年、高文研)、『日本は過去とどう向き合ってきたか』(2013年、高文研)、『近代日本軍事力の研究』(2015年、校倉書房)、『兵士たちの戦場』(2015年、岩波書店)、『昭和天皇の戦争:「昭和天皇実録」に残されたこと・消されたこと』(2017年、岩波書店)、『日本の戦争:歴史認識と戦争責任』(2017年、新日本出版社)、『日本の戦争Ⅱ:暴走の本質』(2018年、新日本出版社)、『日本の戦争III:天皇と戦争責任』(2019年、新日本出版社)、『帝銀事件と日本の秘密戦』(2020年、新日本出版社)など(山田朗 - Wikipedia参照)

*13:連合艦隊司令長官、海軍軍令部長東宮御学問所総裁を歴任

*14:海軍航空本部長、海軍次官連合艦隊司令長官を歴任

*15:陸軍省軍事調査部長だったが皇道派だったため、226事件を機に歩兵第40旅団長として左遷される。その後、支那駐屯混成旅団長、北支那方面軍参謀長、陸軍航空総監(航空本部長兼務)、第25軍(マレーシア)司令官、第1方面軍(満州)司令官、第14方面軍(フィリピン)司令官等歴任。戦後、マニラ大虐殺の責任を問われて死刑判決

*16:「以前別記事三浦小太郎に突っ込む(2019年12月5日分) - bogus-simotukareのブログで書きましたが」そもそも獅子文六自体の知名度が今はありませんが

*17:関東学院大学教授。著書『BC級戦犯裁判』(2005年、岩波新書)、『シンガポール華僑粛清』(2007年、高文研)、『戦後平和主義を問い直す』(2008年、かもがわ出版)、『戦犯裁判の研究』(2009年、勉誠出版)、『米軍基地の歴史』(2011年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)、『裁かれた戦争犯罪:イギリスの対日戦犯裁判』(2014年、岩波人文書セレクション)、『暴力と差別としての米軍基地』(2014年、かもがわ出版)、『沖縄からの本土爆撃:米軍出撃基地の誕生』(2018年、吉川弘文館歴史文化ライブラリー)など。個人サイト Welcome to Hayashi Hirofumi'

*18:中央大学名誉教授。著書『草の根のファシズム』(1987年、東京大学出版会)、『焼跡からのデモクラシー:草の根の占領期体験(上)(下)』(2014年、岩波現代全書)など

*19:都留文科大学名誉教授。著書『アジアの中の日本軍』(1994年、大月書店)、『日中全面戦争と海軍:パナイ号事件の真相』(1997年、青木書店)、『日本軍の治安戦』(2010年、岩波書店)、『第一次世界大戦期の中国民族運動』(2014年、汲古書院)、『海軍の日中戦争』(2015年、平凡社)、『日中戦争全史(上)(下)』(2017年、高文研)、『憲法九条と幣原喜重郎日本国憲法の原点の解明』(2020年、大月書店)など

*20:後にNHK取材班『太平洋戦争・日本の敗因〈4〉:責任なき戦場・インパール』(1995年、角川文庫)として書籍化

*21:後にNHKスペシャル取材班『戦慄の記録 インパール』(2018年、岩波書店)として書籍化。

*22:太平洋戦争での死者の大半が「餓死と病死であること」は、藤原彰『飢死(うえじに)した英霊たち』 (2001年、青木書店→2018年、ちくま学芸文庫) も指摘しているところです。

*23:台湾軍司令官、広田内閣陸軍大臣、陸軍教育総監、北支那方面軍司令官、南方軍総司令官など歴任(寺内寿一 - Wikipedia参照)

*24:戦争遺跡保存全国ネットワーク共同代表。十菱氏の著書として『しらべる戦争遺跡の事典』(編著、2002年、柏書房)など。戦争遺跡保存全国ネットワーク編著として『戦争遺跡から学ぶ』(2003年、岩波ジュニア新書)、『日本の戦争遺跡』(2004年、平凡社新書)、『そこで、何が起こったの? 日本の戦争遺跡図鑑』(2013年、PHP研究所

*25:震洋 - Wikipediaのこと

*26:ただし跡地の一部に筑前町立大刀洗平和記念館 - Wikipediaが設置されている。

*27:広島県江田島市出身。第三次安倍内閣環境副大臣、第四次安倍内閣法務副大臣など歴任(平口洋 - Wikipedia参照)

*28:小泉内閣文科相麻生内閣官房長官自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*29:第二次安倍内閣官房副長官、第三次安倍内閣一億総活躍等担当相、自民党総務会長などを経て、現在、第四次安倍内閣厚労省

*30:東洋大学名誉教授。著書『フランスには、なぜ恋愛スキャンダルがないのか?』(共著、1999年、角川ソフィア文庫)、『日本とフランスのあいだで:思想の軌跡』(2017年、御茶の水書房)など

*31:京都府舞鶴市議(日本共産党

*32:衆院議員(日本共産党中央委員兼務)

*33:日本共産党ジェンダー平等委員会事務局次長

*34:素案のこと

*35:米国三菱商事社長、三菱商事副社長、NHK会長など歴任(上田良一 - Wikipedia参照)

*36:NTT西日本社長、阪神高速道路会長など歴任(森下俊三 - Wikipedia参照)

*37:JR九州社長、会長、相談役を歴任(石原進 - Wikipedia参照)

*38:著書『安倍官邸とテレビ』(2016年、集英社新書

*39:2019年のこと

今日の産経ニュース(2020年8月13日分)

【主張】米厚生長官の訪台 「民主主義」の連帯示した - 産経ニュース
 アンチ中国の産経らしいですが「ばかばかしい」としか言いようが無いですね。
 中国政府も指摘するように「米国がいわゆる『一つの中国』の立場を否定しない限り」できることには限界があります。今回とて米国は『一つの中国』には反しないと言い訳してるわけで産経が願望するような『台湾と米国の国交樹立』などありえないわけです。
 大体、米国内の台湾ロビーがこうした動きをすることの何が「民主主義の連帯」なのか。


立民との合流「役員会は6対3で反対多数だった」 - 産経ニュース

 国民民主党玉木雄一郎代表は12日夜のBSフジ番組で、立憲民主党との合流を議論した11日の党執行役員会では、両党幹事長間でまとめた条件での合流には反対する意見が多数だったことを明らかにした。「相当もめた。今の条件で合流することには反対の方が多かった。6対3だった」と語った。
 関係者によると、賛成した3人は平野博文幹事長、泉健太政調会長原口一博国対委員長。玉木氏や古川元久代表代行ら6人は反対した。綱領案など合流条件は平野、泉両氏が立民と協議してまとめた。

 で、トップであるものの、「もはや合流話は覆せない」「無理に覆そうとすれば自分が負け犬となる」と諦めた玉木は「合流派と合流反対派の円満離婚(分党話)」を言い出したわけです。その場合でも玉木派は少数派にとどまるでしょうが「党から追い出されたというイメージ」だけは避けたいと言うことでしょう。玉木の思惑が通るかは分かりませんが。


【主張】国民民主分裂へ これが野党の再編なのか - 産経ニュース
 アンチ立民の産経らしいですが、
1)まともな自民支持者にとっては野党がどうなろうがどうでもいい(自民がまともな政党として頑張るだけの話)
2)まともな野党支持者(立民、国民民主支持者除く)にとっては「過去の野党共闘の蓄積をいきなり全否定するような暴挙さえしない限り」どうでもいい
話であって、こんな合同話を問題にする「まともな動機がある」のは当事者である立憲民主と国民民主の支持者だけの話です。
 まあ、合同話に恐れおののいてるらしい「自民応援団」産経は「野合」と悪口するわけですが、そんなん、「野合だから合同するな」という「合同反対派」の立憲民主、国民民主支持者でもない限り「部外者が余計な口出すな」て話です。

 玉木氏ら非合流派には、今までの政策提案型の行動を貫き、憲法改正原子力発電、安全保障などでも現実的な政策を掲げる勢力をつくってもらいたい。

 やれやれですね。結局「野党内に自民に色目使う集団(第二自民党のインチキ野党)があるとありがたい。玉木一派は今後もそう言う第二自民党路線でお願いします」つうくだらない話です。つまりは「そんなことは政治的にあり得ませんが」、玉木主導の合同で「合同後の政党が完全な第二自民党となり、共産、社民との野党共闘をぶち壊しにでもすれば」産経は「野合呼ばわり」どころか、「良くやった」と絶賛でしょう。
 「政策提案」て政策提案なら立憲民主や共産党だってやってるわけですが(是非はひとまず置きます)。産経が「俺が政策提案と認めないから政策提案じゃ無い」と言うだけのくだらない話です。
 しかし「現実的な政策」て。国民の大半が否定的で、歴代自民党政権も現在の安倍など一部のウヨ政権を除けば、「いわゆる解釈改憲で安保、自衛隊を正当化してきた」とはいえ、産経のような明文改憲路線で無かったのに何が「改憲が現実的」なんでしょうか。