■【産経抄】12月22日
「大東亜戦争」を認めないNHKの歴史観
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131222/ent13122203220000-n1.htm
NHKの新会長、新経営委員によって「反日自虐偏向報道」が正常化すればいいと放言する産経。産経には「報道の自由」という概念がないことがよくわかります。
しかも産経が「NHKの偏向」の理由としてあげるのが「NHKでは大東亜戦争という言葉は原則使えない」と言うのだから大笑いです。こういう指摘をしたという桶谷秀昭氏はもちろん産経文化人なのでしょう。著書も『日本人の遺訓』(2006年、文春新書)、『歴史精神の再建:明治・大正・昭和』(共著、2012年、作品社)と明らかに右翼的な代物がありますし。
それはともかく「大東亜戦争と言う言葉を原則、使わない」なんてのはNHKに限らない。フジテレビだって使ってないんじゃないか。
特に「大東亜戦争」を使う場合、「大東亜共栄圏という理想は正しかった」なんて意味合いで使ったら批判を浴びますよ(産経はそういう意味合いで使いたいようですが)。
日本の戦後は「大東亜共栄圏」を否定することで始まったからです。大東亜共栄圏を否定したから国際社会に復帰できたわけです。それを今更チャラに出来るわけがないでしょう。
「当時日本政府がそう呼んでた」なんてのは何の根拠にもなりません。だったら、たとえば「当時も今もそう中国政府が呼んでる」からと言って「チベット解放」と言う言葉を使用することに産経が同意するかといったら「チベットに失礼だ」とか言い出すんでしょうし。