今日のMSN産経ニュース(7/24分)(追記・訂正あり)

■【正論】今も「民ハ由ラシムベシ」の中国 東京大学名誉教授・平川祐弘
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140724/chn14072403060005-n1.htm
 独裁体質の産経に中国批判する資格があるのか?、と思いますがそれはさておき。
 「民ハ由ラシムベシ、知ラシムベカラズ(孔子の言葉)」はよく「国民に政策を知ってもらう必要はない、国民は黙って政府に従えばいいんだ」という愚民観とされることがありますが、どうもググったところこれは誤読のようです。
 「知ラシムベカラズ」ってのは「知ってもらう必要は必ずしもない」です。何で知ってもらう必要はないかと言えば「説明が難しいから」「国民の知的能力には違いがあるから」ということでこれはまあ、確かに愚民観かもしれない(なお、「知ラシムベカラズ=知らせるな」と誤読してる方もいるようですがそうではないです)。
 ただ「由ラシムベシ」は「無条件で政府に従え」と言う意味ではない。
 「由ラシムベシ」ってのは「政策理解が出来ない人間にも『こんな政策(あるいは政府)支持できるか』『全然生活が楽じゃないじゃないか』と反発を買うような悪政ではいけない」ということですね。
 あるいは「形式的理屈がついたって成果がないんじゃ意味がない」「成果が出て国民が支持してるのなら、理屈を説明できなくてもいい」と意訳してもいいかもしれない。
 孔子の発言が「民主主義なんて存在しない時代の言葉」である事を考えればむしろ当時としては先進的な言葉でしょう。