■二階氏、「ポスト習」候補と会談
http://www.sankei.com/politics/news/150521/plt1505210036-n1.html
中国を訪問している自民党の二階俊博*1総務会長は21日、広東省広州市で、同省トップで習近平*2国家主席後継の有力候補とされる胡春華*3・省共産党委員会書記と会談した。
しかしこういうのは何を根拠に「有力候補」て言うんですかね。もちろんそれは「習氏との親密な関係」とかそれなりの根拠はあるんでしょうけどね。
■維新・松野*4代表「橋下氏が行った改革が原点」 新体制が正式発足
http://www.sankei.com/politics/news/150521/plt1505210025-n1.html
▽最高顧問 橋下徹
結局、橋下は政界引退を発表してもこういう形で残り続けるわけです。市長も「任期まではやる」わけだし、まあ、いつ「やっぱ市長をつづける」になるかわかったもんじゃありません。警戒が必要ですね。
一方、代表をやめた江田憲司*5の名前は役員リストにはありません。江田は「維新はもう終わった」と見なし、「離党&民主党入り」「離党による江田グループ再結成&制裁再編」を視野に入れてるのでしょうか?
党規委員長 川田龍平
川田も昔はもう少しまともかと思っていたんですけどねえ。まあ、みんなの党がああいう形で終わったら、行ける党というのは限られてた(みんなの党を離党した江田にくっついて維新に行くしかなかった)んでしょうがまあ、晩節(?)を汚してますよね。
■現代を問う 憲法改正国民投票を控えて−岡山県私学協会長、森靖喜氏*6
http://www.sankei.com/west/news/150521/wst1505210077-n1.html
日本の伝統・戦前を否定するか、肯定するか。それは大東亜戦争が侵略戦争だったか、祖国防衛戦争だったかの理解で分かれる。憲法改正のキーワードでもある。
(中略)
日清・日露戦争、大東亜戦争は露や米の征服欲に抗した『祖国防衛戦争』であり、それは米国占領軍の総司令官で「日本が侵略した」と決め付けた「マッカーサー元帥」や東京裁判判事の「パール博士」も認めている。故にあの戦争を侵略として、日本の伝統を否定する根拠は消滅*7。
「世界8大文明*8の一つを形成する日本文明に誇りを持とう」
(中略)
来年以降、憲法改正に向けた国民投票が予定され、18歳から投票権がある。高校生も正しい歴史を学ばねばならない。日本の誇りを取り戻すには、米国が日本を弱体化する目的で作った現憲法を日本人の手で作り直す必要がある。
護憲派の根拠は、すべてが「あの戦争」は「日本が悪かった」という歴史観にある。
明治維新以来の日本の近現代史を汚辱にまみれた歴史だ、と殊更に叫ぶNHKや朝日新聞等大手マスコミ・歴史学会や教育学会など「戦後知識人」に決定的にかけているもの、それは『祖国愛』であろう。
正気とは思えない戯言のオンパレードですね。こんなんで改憲に賛成する人が増えると思ってるんでしょうか?
「まともな改憲派」にとっては「改憲派だとあの戦争が正義の戦争になるのか(苦り顔)」といったところでしょう。「プロ右翼」百地章(日本大学教授)ならまだしも、少なくとも小林節(慶應義塾大学教授)みたいな改憲派にとっては迷惑発言でしかないでしょう。
しかしこういう人が「岡山県私学協会長」て。さすが平沼赳夫*9を選出してるだけの県というべきでしょうか。ただ岡山は江田三郎*10、橋本龍伍*11の選挙地盤でもあり、故・大宅壮一なんかは「岡山は日本のユダヤ(教育に金を使う人が多いとかそう言う褒め言葉のようです)」と言ってたそうですけどね。
■【沖縄・翁長知事の記者会見(4)完】「尖閣でいざこざ起こしてほしくない」「中国・李*12首相は理解してくれた…」
http://www.sankei.com/politics/news/150521/plt1505210004-n1.html
「今沖縄に行ったら反中国感情で酷い目にあるんじゃないか(中国人)」などということで中国からの観光客が減るから「尖閣でいざこざ起こしてほしくない」ということのようです。まあ、実利を考えたらそうなるでしょうねえ。産経は「媚中国」とか言うかも知れませんが。
■「いよいよ明日逮捕だ」 連続企業爆破事件・世紀のスクープ 警視庁記者たちが震えた40年目の真実
http://www.sankei.com/premium/news/150521/prm1505210008-n1.html
反共新聞らしい「公安警察との親密なつきあい(毒)」を元に「世紀のスクープ」をものにし新聞協会賞(1975年)まで受賞*13した産経新聞が「自画自賛話」です(苦笑)。
ちなみに今度、「産経新聞記者」を主人公にこのネタでフジで2時間ドラマもやるそうです。
■「韓国はもう反日をやめるときだ」 「日韓対立の真相」著者の武藤正敏・前駐韓大使に聞く
http://www.sankei.com/world/news/150521/wor1505210004-n1.html
武藤氏本の版元「悟空出版」(http://www.goku-books.jp/)がどんな本を出してるかというと
・西岡力『朝日新聞「日本人への大罪」:「慰安婦捏造報道」徹底追及』
・呉善花『「反日韓国」の自壊が始まった』
・桜井よしこ『日本人に生まれて良かった』*14
ですからねえ。およそ前韓国大使が本を出すべき版元じゃない。常識がなさ過ぎでしょう。武藤氏本の中身もおおよそ見当がつきます。
ただ彼って安倍が駐韓大使に抜擢したわけではなく、大使就任は民主党政権時代だし
1976年:在韓国大使館二等書記官
1987年:在韓国大使館一等書記官
1989年:在韓国大使館参事官
1991年:外務省アジア局北東アジア*15課長
2005年:韓国大使館公使
2010年:韓国大使
と基本的に韓国畑の人なんですよね。安倍に媚びてるのか、マジで韓国を蔑視してるのか知りませんが、何か絶句します。
【追記】
■国家基本問題研究所『【第303回・特別版】武藤前大使の近著を批判する』(西岡力)
http://jinf.jp/weekly/archives/16043
武藤氏は、韓国政府と韓国人を、①客観的事実の積み上げより自分たちの情緒に合う結論を優先する②アタマでなくハートで考える③民間団体である挺対協(韓国挺身隊問題対策協議会)に政府が振り回されている④朴槿恵大統領は誰が何を言おうと聞く耳をもたない―などと批判した。
武藤本を読んではいませんが西岡の要約が事実なら全くもってトンデモ本ですね。
つうか③についていえば
民間団体に政府が振り回されてる
のは巣くう会や家族会に言いように振り回されてる日本外務省でしょうよ(毒)。
俺個人は「支持する支持しない」はともかく挺対協について「巣くう会や家族会のようなゴミ団体」とは思っていません。巣くう会や家族会のような「ゴミ以下の団体」がでかい面してる日本の方がよほど問題でしょう。つうか仮にも被害者支援団体「挺対協」に対して加害者の国が言う事なんですかね、これ。それも安倍政権時代にこんな事を言うなんて客観的には挑発行為でしかありません。
前韓国大使がやるべき事じゃない。外務省もそこまで落ちぶれたのかと思うと言葉もありません。
「安倍があほなこと」は大前提として、「外務省も実は安倍と同レベルだからこそ安倍に駄目出ししないのであって、安倍に怯えてるわけではない」「むしろ今まで慰安婦問題で外務省がまともだったのは河野洋平氏のような政治家が上にいたからではないか」と疑いたくなる話です。
なお、西岡の武藤批判とは「朴クネ大統領は悪くない、悪いのは取り巻きだ」と言う話であって、およそまともな批判じゃありません。島田が「河野談話での安倍さんは悪くない、悪いのは取り巻きだ」と言うような話です。
島田洋一なんぞは朴クネ氏に悪口雑言ですが、西岡は「産経や島田が安倍に持つような感情」を朴氏に持ってるらしく「朴氏の父親は岸信介氏の盟友で親日派だ、だから朴クネ氏も親日派だ」とかいって朴クネ氏擁護に必死です。
*2:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て国家主席、党総書記、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席
*3:中国共産主義青年団(共青団)中央書記処第一書記、河北省長、内モンゴル自治区党委員会書記などを経て現在、広東省党委員会書記
*4:鳩山内閣官房副長官、維新の党代表代行(国会議員団長兼務)などを経て現在、代表
*5:みんなの党幹事長、結いの党代表、維新の党共同代表を歴任
*6:学校法人森教育学園理事長、岡山学芸館高校・岡山学芸館清秀中学校学園長。なおこの学校は当然「つくる会教科書」を採用していたかと思う。
*7:マッカーサーやパルがあの戦争を「日本の祖国防衛戦争と評価している」などという事実はないと思いますがそれ以前に「マッカーサーやパルを持ち出せば正当化出来る」という考えがよく分かりません。
*8:ググったところ「日本文明」「西欧文明」「ロシア東欧文明」「中国文明」「インド文明」「イスラム文明」「南米文明」「アフリカ文明」という分類らしい。
*9:村山内閣運輸相、森内閣通産相、小泉内閣経産相など歴任。現在、次世代の党代表
*11:橋本龍太郎元首相、橋本大二郎元高知県知事の父親。吉田内閣厚生相、岸内閣文相など歴任
*12:河南省長・党委員会書記、遼寧省党委員会書記、副首相などを経て現在、首相
*13:個人的にはいくらビッグニュースでも「権力の垂れ流し情報」なんか協会賞に値しないと思いますが。
*14:ちなみに桜井本の宣伝コピーは『中国、韓国がどんなに誹謗中傷しようとも、 日本は大丈夫!。日本人には長い歴史に育まれた、独自の「勁(つよ)さ」があるから』