【産経抄】12月3日(追記・訂正あり)

民主党調査会、夫婦別姓容認の提言を強行提出 保守系議員の反発を「無視」
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101202/stt1012022235012-n1.htm

 こういう記事を書きながら「TPP問題での農業族議員や農業関係者の反対は無視しろ、国益のためだ」と社説や今日の産経抄などで言う恥知らずが産経。
 都合のいいことなら反対者がいても「議論は不要」。都合の悪いことなら「議論は尽くされていない」
 マジレスすると夫婦別姓問題はもう10年以上議論されてきました。もういい加減実現すべきでしょう。選択的であって全員夫婦別姓ではないんだから国益を害するわけがない。
 一方、TPPはそれこそ、問題が浮上してから1年もたっていません。議論は全く尽くされていない。またうかつなことをすると本当に農業が崩壊しかねません。これこそ国益を害する恐れがあります。産経が「農業など滅んでいい」と言うなら話は別ですが。しかしそれで良く保守を名乗れますね?。特に今の日本の食料はかなりの部分が中国産で、TPPでさらに食料における中国のシェアが増大するかも知れないんですがアンチ中国の癖にいいのですか?

仏教信仰の篤(あつ)い井伊直弼

一方、ウィキペや、みなもと太郎風雲児たち」(雑誌連載の斜め読みしかしてませんが)によれば斉昭は神道信仰が厚く仏教には冷淡だったそうです。

もし直弼にまことの開国の「卓識」があれば、自ら上京して開国と鎖国の得失を天皇の前で堂々と弁じていただろう

 それで納得するような人じゃないでしょ。孝明天皇は。

斉昭も開国によって、米国産牛肉がたらふく食べられると知ったら、攘夷にあれほど固執しなかったかもしれない。あくまで妄想だが。

 冗談でもまずすぎだろ。そんな理由で開国を支持するかよ。アホか。
 しかし斉昭という人はよく分からない人ですね。彼とともに一橋慶喜将軍就任運動に動く人にはどちらかというと開国派寄りの人間もいるように思うのですが?
 それはともかく確か開国したことが日本の経済に激変をもたらし、その結果、庶民は生活に困窮し、それも幕府にダメージになったと思うのですがね。むしろ幕末の開国は「TPP賛成論」にとって不利な事例だと思うのですが。


【12/4追記】
「本日の産経SHOWと阿久根政界NOW:しし食った報い」(http://d.hatena.ne.jp/slapnuts2004/20101203/p1)にもコメント。
私は農業にのみ触れましたが、id:slapnuts2004氏が指摘するように国内工業も低価格工業品によってダメージを受ける恐れがありますね。そういえば、うろ覚えですが以前、今治のタオル産業や、燕市のメガネフレーム産業などが反対してるという記事を読んだ覚えがあります。
ダメージを受けないのは大企業だけでしょう。ダメージを受ける人のことを考えればTPPに参加する場合でも自己責任と突き放すのではなく一定の救済措置が必要なはずです。産経は自称愛国ですが、TPPは拙速な参加はやめよと言う赤旗の方がよほど愛国です。

はあ?。開国してすぐに米国産牛肉が大量輸入されたとでも?。明治時代の牛なべに使われていたのは国産牛肉ですよ。
今みたいに冷凍技術が発達しておらず、船便しかなかった当時に現在のような冷凍枝肉輸入は不可能だったでしょうし、当時は超円安で舶来品はものすごく高価だったので、USビーフをたらふく食べられたはずはないのです。その程度の事も想像できないんですか?
(中略)
想像力が貧困だから誰が見ても妄想だと分かる珍説を堂々と開示できるんですよ。

まあ、産経ですから。