今日の産経ニュース(7/11分)ほか(追記・修正あり)

朝日新聞『豪雨前の赤坂自民亭「慎んだ方がよかった」自民・森山氏』
https://www.asahi.com/articles/ASL7B5W6WL7BUTFK01C.html

 自民党森山裕*1国会対策委員長は10日の記者会見で、記録的な大雨になる恐れがあると気象庁が発表した5日の夜、安倍晋三首相らが自民党議員の懇親会に出席したことについて「大雨や災害が予測される時は、できるだけ、そのようなことは慎んだ方がいい」と苦言を呈した。
 衆院議員宿舎で開かれた懇親会「赤坂自民亭」は、首相のほか、岸田文雄*2政調会長竹下亘*3総務会長、小野寺五典防衛相らが出席。森山氏は出席していなかった。

 そりゃ森山氏に限らず、自民党関係者でも、普通の人間はそう言うでしょうねえ。まさかあれほどの大惨事になるとは誰も思っていなかったでしょうが「記録的な大雨になる恐れがあると気象庁が発表した」のに飲み会ではしゃいだあげく、ネットに写真投稿つうのはやはり非常識でしょう。頭痛がするのは参加者が安倍と「安倍の身内も同然の取り巻き連」だけではないと言うことです。


【ここから産経です】
■【西日本豪雨西村康稔官房副長官「誤解与えた」 安倍晋三首相参加の飲み会写真
https://www.sankei.com/politics/news/180711/plt1807110027-n1.html
 誤解もくそもないでしょう。なぜ素直に「危機感がなかった、申し訳なかった」といえないのか。

 小野寺五典防衛相は11日、西村氏らによる写真投稿に関し「被災された方のことを考えたら表現ぶりには注意すべきだ」と指摘。自身も飲み会に出席したことについては「連絡体制をしっかり取っており、(災害への)対応の遅れはない」と弁明した。

 
■【攻防・終盤国会】国民民主党幹部、立憲民主党の「政治休戦」提唱に距離感
https://www.sankei.com/politics/news/180711/plt1807110004-n1.html
 まあ立民からすれば国民民主などもはやどうでもいい存在でしょう。
 立民支持層においても野党支持層においても国民民主に好意的な人間はほとんどいませんし、その結果「共産、社民、自由」といった党はあえて言えば「国民民主よりも立民により近い立場」のわけです。
 支持率的にも自民、立民どころか共産や社民、自由すら下回る支持率が世論調査で出ることがある、今後、上がり目があるとは思えず「国民民主から立民や自民に逃亡しようとする人間(極右派が自民、リベラル右派や左派が立民)が続出するであろう」国民民主など「お呼びでない」わけです。
 とはいえ、枝野氏*4の「豪雨災害を理由とした政治休戦(野党もモリカケ疑惑追及など一部を除いて、当面、与党批判を控える代わりに、与党もカジノ法案など対立法案の提出を控える)」て主張もどんなもんですかね。現実的にそれに自公が応じるとは思えないし、自公が応じないのに勝手に与党批判すべき問題(モリカケカジノ法案など)で与党批判を控えたらそれこそ支持層や共闘相手の野党各党(共産、社民、自由)の反発を招くでしょう。
 とはいえ「与党が政治休戦に応じないから批判せざるを得ない」というくらいなら最初からそんなことを言う必要もないでしょう。いや「そういうエクスキューズがないと自民公明が野党誹謗して反論が厄介だ」つう判断ではあるのでしょうが。


■【政界徒然草自民党総裁選 地方票の比重アップで「石破茂*5有利説」は本当か
https://www.sankei.com/premium/news/180711/prm1807110002-n1.html
 まあ「有利」が「地方票の比重がアップした方が現状では、アップしないときより有利」なのは確かでしょう。
 数に勝る主流三派(細田*6、麻生*7、二階*8派)が安倍支持を主張し、国会議員票の多数を押さえてるのに対し、自民党地方票はそれほどでもないからです。
 とはいえ世論調査によれば「国民全体」では「石破>安倍」となってきたと言っていいでしょうが、未だに自民支持層に限れば「安倍>石破」ですし、主流三派が地方への締め付けをするでしょうから有利と言っても、「安倍に勝てることが確実」というほどの有利さでもない。
 いずれにせよこの記事で産経は「石破は有利じゃない」と力説するわけですが、それはもちろんただの客観報道じゃない。
 麻生の「対立派閥は冷遇」発言と同様の恫喝です。
 要するに本心では石破が出馬した場合の状況が読めず「石破が勝つんじゃないか」「勝たないまでも接戦で優遇せざるを得ないんじゃないか」と恐れてるわけです。
 本気で「石破など怖くない」と思えば麻生もあんな発言はしないし、産経もこんな記事は書かないでしょう。


■【オウム死刑執行】「遺骨は太平洋に」 麻原元死刑囚の四女側が意向 国に要請支援
https://www.sankei.com/affairs/news/180711/afr1807110043-n1.html

 死刑が執行されたオウム真理教の元教祖、麻原彰晃(しょうこう)元死刑囚=執行時(63)、本名・松本智津夫(ちづお)=の遺骨受け入れを表明していた四女(29)側が11日、「遺骨を粉にして、太平洋に散骨する」との方針を明らかにした。後継団体などに遺骨を利用されることを防ぐためで、費用負担など国の支援を求める要請書を提出した。
 11日に記者会見した四女の代理人滝本太郎弁護士は「麻原の骨は信者にとっては仏舎利(ぶっしゃり)(釈迦の骨)で、誰の元にいくかは大変な問題。妻や子供らに渡してはならない」と指摘。遺骨をまいた場所が後継団体の信者らの「聖地」となる危険性もあるため「広い太平洋に船から散骨したい」と話した。
 その上で「国が関与してくれなければ、協力してくれる業者はいないだろう。私と四女を助けてほしい」と、支援を求めた。

 だったら引き取るなよと思うんですが。
 国として「後継団体などに遺骨を利用されることを防ぐため、遺骨を粉にして、太平洋に散骨する」なんて特定の政治方針に協力することは「行政の中立性の観点」から、とてもできることではないでしょう。というかすべきでないと思います。

*1:第3次安倍内閣農水相

*2:第一次安倍、福田内閣沖縄・北方等担当相、第二次、第三次安倍内閣外相を経て自民党政調会長

*3:第三安倍内閣復興相、自民党国対委員長を経て総務会長

*4:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*5:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相を歴任

*6:小泉内閣官房長官自民党幹事長(麻生総裁時代)、総務会長(第二次安倍総裁時代)を歴任

*7:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二〜四次安倍内閣副総理・財務相

*8:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長