3/21発売号、4/4発売号の週刊漫画ゴラク(2025年3/21記載)

 読まないと理解できない感想が多いですがご容赦ください。
【3/21発売号】

酒のほそ道@ラズウェル細木*1

 今回は居酒屋のつまみとして

◆バクダン
 マグロや馬刺しに納豆、オクラ、トロロ、生卵などを混ぜたつまみ
◆バクライ
 ホヤを、ナマコの腸の塩辛であるコノワタであえたもの、あるいはコノワタでホヤを塩辛にしたもの

が登場。バクダンは食べたことがありますがバクライはないので一度食べてみたい。まあ、ホヤ自体が食べる機会が少ないですが。

 酒のほそ道~コラボ&リメイク~@ラズウェル細木×Boichi

 見ず知らずにもかかわらず、主人公に「ウニと中トロ*2、お銚子1つ」をおごった上に「ここの寿司屋は良心的で何を飲み食いしてもそんなに高くならないから安心しなさい」と言って立ち去る好好爺(老舗の大旦那とのこと)。
 何とも粋ですが、感謝しながらも「俺ってそんなにけちで、貧乏くさい飲み食いに見えたのかなあ」と渋い顔の主人公(ちなみにそれまでにお銚子1つ、コハダ、煮ハマグリ、マグロ赤身*3、かじき、たこ、シャコ、青柳*4、煮イカの8品を注文。回転寿司では食べられない「江戸前の寿司」を食べたいと言うことで、煮るという一仕事を加えた煮ハマグリと煮イカをチョイス)。


【4/4発売号】

読んだ本 - 情報中毒者、あるいは活字中毒者、もしくは物語中毒者の弁明
 チェアリング花見。ここまでしっかりした椅子じゃなくても、椅子使っての花見は良さそうだな。酒のほそ道@ラズウェル細木

 今回は

ラズウェル細木 - Wikipedia
◆『酒のほそ道』(『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)連載中。単行本はニチブンコミックスから既刊56巻(2024年12月18日現在))
◆『風流つまみ道場』(『週刊漫画TIMES』(芳文社)連載。単行本は全4巻(2006年、2007年、2009年、2010年))
◆『大江戸酒道楽:肴と酒の歳時記』(2005年、リイド社
◆『大江戸酔いどれ紀行』(2014年、リイド社
◆『ラズウェル細木の酔いどれ自伝:夕暮れて酒とマンガと人生と』(2023年、平凡社

等、「飲酒関係の著書が多い」ラズウェル氏同様に、

◆『晩酌百景:11人の個性派たちが語った酒とつまみと人生』(2018年、シンコーミュージック
 11人の中にラズウェル氏も入っている。
◆『つつまし酒:懐と心にやさしい46の飲み方』(2019年、光文社新書)
◆『椅子さえあればどこでも酒場:チェアリング入門』(スズキナオ*5との共著、2019年、Pヴァイン
◆『家飲みを楽しむ100のアイデア』(スズキナオとの共著、2020年、スタンド・ブックス)
◆『酒・つまみ日和:「ひとり飲み」の小さな幸せ』(2023年、光文社)

等、飲酒関係の著書が多いライター「パリッコ(但し、マンガ内でのペンネームはダリッコ)」なる御仁が主人公(岩間宗達)の飲み友達として出てきます。
 そして「ゴザやビニールシート」に座るのではなく携帯用の椅子で桜のチェアリング花見(勿論、飲酒がセット)。ラズウェル氏も

パリッコ×ラズウェル細木が語る「チェアリング」飲みの魅力の噺 | GetNavi web ゲットナビ2023.4.28
「先日も花見をしたんですけど、けっこう肌寒い日もあるじゃないですか。となると、ゴザだとお尻も冷えてきて長時間はしんどくなるんです。」

と語っていますが、主人公(岩間宗達)曰く、「(年を取ると)ゴザやシートに座るより椅子の方が楽」とか。
 なお、桜の花見で

◆桜エビのかき揚
さいぼし
 馬肉(桜肉)のジャーキー
◆マス寿司
 最近はサーモントラウト(虹鱒)が使われるがもともとは桜鱒を使用
◆桜鯛のカルパッチョ

とやや「こじつけ」ではあるものの、つまみを「桜」で統一していることには吹き出しました。

【参考:チェアリング】

チェアリング - Wikipedia
 2016年5月発売の「酒場人 vol.2」(オークラ出版)に掲載されたスズキナオ×パリッコ『飲み方の新たなる可能性:チェアリングのすすめ』で主張された。スズキらのコラムでは花見など「屋外での飲酒」が論じられているが、「Hanako」(マガジンハウス)2018年6月14日号では『アウトドア用のいすを持ち歩いて、お気に入りの場所でくつろぐベンチいらずの「チェアリング」という新カルチャー』と紹介されていることから、折り畳み椅子を持ち歩いて野外で座る行為そのものがチェアリングであり、座りながら何をするかは自由とされる。

「チェアリング」という楽しみ。椅子を持って「自分の場所」を探す〈遊び心の達人たち・3〉 ルポ・遊び心で日常を愉快にする達人たち|人間関係|婦人公論.jp2021.6.28
「『今の時代にこそ求められる新しいリラックス術!』みたいに持ち上げられると、何かびっくりしちゃいますね」と笑うのは、都内在住のライター、イラストレーターのパリッコさん(42歳)だ。
 「もともと僕とライター仲間のスズキナオさんが5年ほど前に雑誌の仕事で、面白いお酒の飲み方の一つとして無理やりひねり出したものなんです。椅子を外へ持ち出して飲むというだけのことですが、やってみると予想以上に気持ちが良くて。」

屋外でのんびり「チェアリング」 手軽に自然を満喫 - 日本経済新聞2022.10.2
 チェアリングは手軽にアウトドア気分を味わえる方法として広がりつつある。もともとのコンセプトは「椅子さえあればどこでも酒場」。屋外のお気に入りの場所に椅子とお酒を持っていき、居酒屋気分を楽しんでいた。
 近年では必ずしも飲酒にこだわらず、落ち着ける場所に出向き、のんびりした時間を過ごすスタイルが定着してきている。家から徒歩でも、自転車や車で出かけてもよい。旅先で気持ちのいいところを見つけるのも楽しみだ。
 公園や河川敷、海辺など景色のよい場所、自分がくつろげる場所があれば、原則としてどこでも候補になる。
 とはいえ椅子を置いて長時間とどまるのを禁止しているところは多いので注意が必要だ。
 椅子はアウトドア用の折りたたみ式のものを準備する。
 コンパクトな椅子がアウトドア専門店やホームセンターなどで手に入る。
 車で目的地まで行くなど、それほど持ち歩かずにすむ状況であれば、少々重くても座り心地を重視したモデルを選ぼう。
 飲み物を手にゆったりとした時間を過ごしたいときはカップホルダーやポケットが付いたモデルがいいだろう。
 飲食が可能な場所であれば、弁当を持ってピクニック感覚を味わうのがおすすめだ。

パリッコ×ラズウェル細木が語る「チェアリング」飲みの魅力の噺 | GetNavi web ゲットナビ2023.4.28
 パリッコさんとラズウェル細木さんは、共に「お酒」をテーマにするクリエイターであり、自宅の距離が近いことや共通の知人がいたことから意気投合して十年来の飲み仲間に。
 そして今回のテーマ「チェアリング」は、今回登場するパリッコさんがライター仲間のスズキナオさんと生み出したムーブメント。その定義から聞きました。
 パリッコさんによると「定義は、『人の迷惑にならない場所でアウトドア用のイスに座ってのんびり過ごす』っていうことぐらいですね」とのこと。
パリッコ
「当初はお酒を嗜む行為も含めて『チェアリング』だったんですけど、お酒じゃなくてノンアルやソフトドリンクでもいいし、飲まなくても好きに過ごせば『チェアリング』でいいと思っています」
「僕がかつて『酒場人』という雑誌を作っていて、3号まで出版したんですね。その2号目でスズキナオさんと企画を考えているときに、『これ面白いんじゃない?』みたいなテンションで思いつきました。」
ラズウェル
「『酒場人』には僕も第1号から出させてもらいました。『チェアリング』の企画も面白かったですよ。場所はお台場だったかな」
「花見にイスを持ち込む人がいるように、イスを持ち出して外で飲む行為自体はずっと前からありました。僕自身、何年も前に『酒のほそ道』(33巻収録「チェアパッカー」)で主人公の岩間宗達にやらせようとしたんですけど、いまよりずっとニッチだったから、目立って恥ずかしいので結局やらなかったというオチにしたんです。それが『チェアリング』と命名されたおかげで、堂々とできるようになりましたからね」
 ラズウェルさんは、「花見をやるにしても、一度『チェアリング』の心地よさを知るともう地べたに座るのはムリですよ」と言います。
ラズウェル
「先日も花見をしたんですけど、けっこう肌寒い日もあるじゃないですか。となると、ゴザだとお尻も冷えてきて長時間はしんどくなるんです。」
パリッコ
「昔はイスだけでもいいと思っていました。でも、小さくていいのでアウトドアテーブルがある*6と段違いだということに気付きまして。やっぱり、つまみながら飲むシーンでは地べたにそれらを置くよりも、テーブルがあったほうが楽だしよりおいしく感じます」
 「チェアリング」をやるとなった場合、適したロケーションなどはあるのでしょうか?
パリッコ
「自分が好きな景色の場所でいいと思います。アドバイスをするとしたら、人通りがなく通行の妨げにならないところがベストですね。あとは今日みたいに公園でやるにしても、住宅地にあるような小さな公園だと広くないから人目が気になっちゃうと思うんです。なので、一般的にもピクニックに使われるような大きな公園がいいと思います」
ラズウェル
「あとはマナーとしては、子どもたちが近くで遊んでるようなら、場所を変えるとか。もちろん、騒がないとか、ゴミは持ち帰るとか一般的マナーは当然としてありますけどね」
ラズウェル
「お酒は缶チューハイなどRTDと呼ばれるタイプ(READY TO DRINKの略で、ふたを開けてすぐにそのまま飲めるもの)が楽です。大衆酒場気分を楽しむなら、今日飲んでいる『タカラcanチューハイ』がベストですね。もちろんコップがあったほうが氷を入れられたり、香りをしっかり感じられたりするメリットもあるんですけどね」
パリッコ
「コップを使うかどうかは、飲みたいお酒によりますよね。飲みたい銘柄がボトル入りしかなければ自然とコップが必要になりますし、焼酎のお湯割りが飲みたい場合は割るためのコップが要りますからね」(今回はコップも用意して、松竹梅「白壁蔵」純米大吟醸も堪能)
 おつまみに関しては、ワンハンドで食べられるものがベスト。なかでも、パリッコさんが『御三家』として挙げるほど「チェアリング」に適したアテがあるといいます。
パリッコ
「いろいろ試した結果、サンドイッチ、巻き寿司、焼売(シウマイ)のトリオが最適解だと行き着きました。片手でつまめる上に、指があまり汚れないというのが大きなポイントです」
「サンドイッチは、サンドイッチ伯爵が趣味のカードゲームに興じる際、遊びながら片手でつまめる食事があればと思って生み出されたと言われてますよね。また、鉄火巻きは、鉄火場(賭博場)で博打をしながら手軽につまめる食事を、ということで生まれたという説が濃厚。先人と目的は違えど、やっぱり理にかなってるんだと『チェアリング』で気付きました」
「巻き寿司も、今日みたいな太巻きは(ボーガス注:でんぶ、甘く煮たかんぴょう、シイタケなど)味の付いた具材が数種入ってるから、醤油要らずで楽なんです。細巻きを選ぶ際はトロたく*7、かんぴょう、梅きゅう*8など、味の濃いネタがオススメですね」
ラズウェル
「小袋入りの醤油って開けづらいし容器が汚れるから、使わないに越したことはないんですよ。ちなみに『御三家』の焼売が餃子じゃないのは、焼売のほうが肉汁の流出が少ないうえ、(ボーガス注:多くの場合、餃子に比べ小ぶりなので箸を使わず)楊枝などでつまみやすいという点が大きいです。(ボーガス注:箸や)楊枝を使わず手づかみで食べてもいいんですけどね」
パリッコ
「気軽さを重視する『チェアリング』は、ゴミが少ないほうが後片付けも楽でいいんです。なので、缶詰もおいしいんですけど、僕はあまり選ばないですね」
ラズウェル
「ほかには、串系はワンハンドで食べられる点ではかなり優秀。その上で焼鳥は、汚れやすいタレよりも塩のほうがいいと思います」
パリッコ
「暑い季節にはなおさらですが、お酒はやっぱり冷えてたほうがおいしいです。だから、氷やクーラーボックスはあるに越したことはないですね。ほかにはウェットティッシュがあると便利ですね。先ほどお話した『御三家』であればさほど汚れることもないんですけど、片付けるときに(ボーガス注:地面に付いた)イスの足をきれいにしたり、お酒やおつまみをうっかりこぼした際にふき取ったりできますから」
ラズウェル
「『チェアリング』は、安上りで気軽なキャンプみたいな認識で始めてみたらいいと思います。キャンプは郊外まで出ないとなかなかできないし、ほとんどが要予約ですけど、『チェアリング』は都会でも大きな公園があればできますから」

*1:1956年生まれ。本名は窪田京一。ペンネームの由来は、ジャズ・トロンボーン奏者ラズウェル・ラッド(1935~2017年)と、大学卒業後にアルバイトしていた出版社でお世話になった「細木さん」から(ラズウェル細木 - Wikipedia参照)

*2:おごられる前に「ウニと中トロは好きだけど、高いし、コハダや煮ハマグリ等と違って伝統的な江戸前寿司のネタでもない」という「心の声」が読者のみに聞こえてきます。

*3:なお、ヅケではないようです。

*4:「馬鹿貝」という名前を嫌った江戸時代の寿司職人が、当時のバカガイの一大集積地であった上総国市原郡青柳(現・千葉県市原市青柳二丁目)の地名で呼び代えたのが始まりとされる。また貝の足の部分が「柳の葉」に似ていることから青柳と名付けたという説もある(バカガイ - Wikipedia参照)

*5:著書『「それから」の大阪』(2022年、集英社新書)、『家から5分の旅館に泊まる』(2024年、太田出版)、『大阪環状線降りて歩いて飲んでみる』(2025年、LLCインセクツ)等

*6:今回の漫画ゴラクの「酒のほそ道」でもアウトドアテーブルが登場

*7:ネギトロとたくわんを巻いた物

*8:梅干しとキュウリを巻いた物