まあ、映画も小説も「砂の器好き」の小生ですがよく考えるとアレ、ミステリーとしての基本設定がおかしいですよね。
いくら「実の父親(加藤嘉演じる本浦千代吉)」や「実の父親に近い存在(緒方拳演じる三木謙一元巡査)」だからって、何年もあってない成人した人間(加藤剛演じる和賀英良こと本浦秀夫)を「子どもの頃しか知らない人間」が分かるとは思えないし、ましてや「そのことに丹波哲郎演じる今西刑事が気付く」てのはねえ。たとえば「北の国から」「寅さん」で子役として登場した吉岡秀隆とか「子役から大人の俳優になった人」が何人か*1いますが、「子役時代と成人した今と比べて分かるか」といったらまあ、「面影があると言われればあるような気もします」けどね(苦笑)。
なお、そこを「強引な力業」で違和感を感じさせず*2見せてしまう所は「作家・松本清張」「映画監督・野村芳太郎*3」「俳優・丹波哲郎」らの腕の見せ所という所でしょうけど。