今日の産経ニュース(6/12分)(追記・訂正あり)

産経新聞『米下院人権小委 子供の連れ去り問題で「日本を制裁対象国にすべき」』
http://www.sankei.com/world/news/150612/wor1506120024-n1.html
 子どもの連れ去りレベルで「まるで拉致も同然や」「日本にはこの問題への誠意がねえ、いっそ制裁したらどうや」ですからねえ。慰安婦問題で米国が日本をどう思ってるか言うまでもないでしょう。まあ、下院決議が過去に可決されてますし、地方議会でもその種の決議や「慰安婦モニュメントの設置」が相次いでますしね。


産経新聞「物価2%に近づけば、追加緩和は不要」 日銀・原田*1審議委員インタビュー
http://www.sankei.com/economy/news/150612/ecn1506120002-n1.html
 本当は「リスキーすぎてこれ以上の追加緩和なんかできないし、したくない」てことでしょう。


■読売新聞『黒田総裁「円安ありそうにない」急激に円高進む』
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20150610-OYT1T50118.html
 そりゃ一般人が「これ以上の円安はないんじゃないか」というのと「円安誘導政策を打ってきた日銀総裁」が「これ以上の円安はないんじゃないか」と言うのとでは意味が違います。
 後者は「黒田は円安が進みすぎたと思いブレーキをかけようとしている」と判断されるのは当然でしょう。で実際にブレーキがかかったわけですから御の字なんですかね。
 とはいえ「円安誘導がアベノミクスの売りだったのに、もう円安はいいって言って後どうするの?」と言う疑問はぬぐえませんが。まあ、原田委員発言とセットで考えれば「円安万々歳」てほど話は単純ではないとは思います。
以前紹介した
産経新聞『【正論】歴史的「円安」に警戒を緩めるな 東京大学大学院教授・伊藤元重
http://www.sankei.com/column/news/150604/clm1506040001-n1.html
などもそう言う見解ですが。 
 なお、昨日の福井謙二グッモニ(文化放送)でもこの黒田発言を取り上げていましたので紹介しておきましょう。福井氏や山口教授も言っていましたが、本来は「黒田氏の真意は何か」「アベノミクスはどうなるのか」などともっと騒がれていい黒田発言でしょう。

http://www.joqr.co.jp/good/
 皆様こんにちは、福井謙二グッモニです。
 木曜日のコメンテーターは、立教大学経済学部教授、中小企業サポートネットワーク「スモールサン」*2主宰の山口義行*3さん。
 山口さんには『市場を揺らした「黒田発言」』についてお話頂きました。
 日銀の黒田総裁は昨日国会で、為替相場の円安について、「さらに円安が進むことはあり得ない」と発言。
 これを受けて昨日の東京株式市場は、一時(注:1ドル=124円台から)1ドル=122円台まで円高が進む結果*4となりました。
 これまで円安誘導政策を推し進めてきた黒田総裁が「何故ここにきてこのような発言をしたのか?」と違和感を感じた方も多くいらっしゃるかと思われますが、その背景には伸び悩むアメリカ経済が関係しているようです。
 現在、アメリカ国内では「行き過ぎたドル高(注:で米国の輸出が伸び悩んでる)」という論調が強くなってきており、そのような状況の中で(注:米国の反発を考えれば米国べったりの安倍政権は)「円安ドル高」を誘導するような政策は(注:これ以上は)続けられません。
 円安が止まれば、当然株高も止まってくるわけですが、これまで政府と日銀が行ってきた経済政策が転換点に差し掛かっている、そんなことを表す「黒田発言」だったのではないだろうか?というお話でした。

*1:著書『日本を救ったリフレ派経済学』(2014年、日本経済新聞出版社)など。「リフレ派=原田氏らアベノミクス支持派」ということですが、まあ、随分とビッグマウスです。どの辺りが「救ってる」んでしょうか。

*2:公式サイト(http://www.smallsun.jp/

*3:個人サイト(http://yamaguchi-yoshiyuki.net/)。著書『誰のための金融再生か:不良債権処理の非常識』(2002年、ちくま新書)、『経済再生は「現場」から始まる:市民・企業・行政の新しい関係』(2004年、中公新書)、『終わりなき世界金融危機:バブルレス・エコノミーの時代』(2012年、岩波書店)など

*4:とはいえ安倍政権以前に比べれば充分円安ですが