今日の産経ニュース&しんぶん赤旗ほか(5/10分)(追記・修正あり)

朝日新聞『石破氏*1「総理に秘書官が報告しないこと、考えられない」』
https://www.asahi.com/articles/ASL5B4K41L5BUTFK016.html

 非常に違和感を持ったのは、希望があれば誰でも会うと言われたが、(中略)結果として、会ったのは加計さんだけ。誰にでも会うと強調していたので、すごく違和感を持った。なぜ加計さんだけだったのか。
 総理に秘書官が報告しないことは普通考えられない。秘書官は個人でなく、(総理の)分身として会っていて、誰に会ったか報告するのが普通だ。全く報告していないことにも違和感は持ったし、政府の中で働いたことがある人たちはそう思ったのではないか。
 愛媛県と柳瀬さんの言い分が違っているのが今の状況で、その場でメモをとられた愛媛県の関係の方々も(国会に)お呼びするべきなのかもしれない。

 言ってることはその通りですが石破は野党議員じゃないですからね。石破も大分安倍批判の方向に踏み込んできた気がしますね。
 ちなみに石破ツイートへの「まともなリツイート」は以下の通り。まあ石破に因縁つける安倍信者のアホツイートも一部ありますけど。

■のんちゃん
・秘書が報告せずに自分勝手にやっていたら、それは秘書じゃない。それこそ総理の逆鱗に触れるだろう。
■のんたん
‏・単独プレー後もボス(ボーガス注:の首相)に報告ゼロ、記録ゼロ、名刺保存無し、記憶もマダラ、すごい秘書官を重用するもんだ
■キーちゃん
‏ 今日の柳瀬秘書官が言った通りに2年間も加計学園関係者と面会したことを安倍総理に報告していないのなら、職務怠慢であり、総理はこのような秘書官を早速罷免する必要があるのではないのか


【ここから赤旗です】
赤旗・主張『暴言連発の麻生氏*2:かばい続ける首相の責任重大』
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2018-05-10/2018051001_05_1.html
 こんなんが元首相で今副総理かと思うとため息が出ますね。
 麻生なんぞよりはずっとまともな人間(谷垣*3元幹事長、福田*4元首相)が政界を去ったことを思うと本当にげんなりします。


【ここから産経です】
■自民・加藤寛治*5「必ず3人以上の子供を産んで」 発言を撤回
https://www.sankei.com/politics/news/180510/plt1805100059-n1.html
 いつもながら非常識極まりない自民です。
 「産みたくない人間」や「不妊症など産みたくても産めない人間」の存在を無視してるということに思いが至らないのには絶句します。大体今時「自民党の支持者」ですら3人も産まないでしょう。
【追記】
朝日新聞『「子供産まねば人様の税金で老人ホーム」自民・加藤寛氏』
https://www.asahi.com/articles/ASL5B5J93L5BUTFK024.html
 産経の紹介する発言でも十分非常識ですが朝日の記事だと

「結婚しなければ子供が生まれない。人様の子どもの税金で(運営される)老人ホームに行くことになる*6

ということでもっと非常識だったようですね。産経が「子ども三人生んで」は報じても「他人の払ったカネ(税金)で老人ホーム」を報じないのはこちらの方がずっと悪質な暴言だと産経ですら認識し「故意に隠してる(報道しない自由(?)の行使)」のでしょう。
 こういうのを「語るに落ちる」といいます。


■【柳瀬氏参考人招致】「誠心誠意答弁した」 国会停滞を改めて陳謝
https://www.sankei.com/politics/news/180510/plt1805100046-n1.html
 安倍の子分である柳瀬にまともな答弁は何一つ期待していませんが、せめてここまで「モロバレの嘘(誠心誠意答弁)」を言うくらいなら何も言わずに黙ってたらどうなんですかね。
 まあさんざんでたらめなことを抜かしたあげく「野党の要求には応じた」で柳瀬は与党共々居直る気のようですが、野党やマスコミの追及に期待したいところです。
 正直もはや安倍なんぞをいつまでも放置していたら日本はもはやまともな法治国家ではなくなり、倫理や常識は止めどなく崩壊していくでしょう。

http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2018-05-11
 森友学園疑惑では「私や妻が関係してれば首相も議員も辞める」という安倍首相の発言が、その後の佐川さんの虚偽答弁や公文書の改ざんを生みました。加計学園疑惑では「2017年1月20日まで知らなかった」という安倍首相の発言が、指示も受けず報告もしていないという秘書官としては信じられない今回の柳瀬さんの答弁に繋がっています。
(中略)
 政治と行政の底が抜けてしまったようです。一刻も早く立て直さなければ、安倍夫妻とともに、この国は奈落の底に落ちて行ってしまいます。
 もちろん、立て直すことは安倍首相には無理です。底を抜いてしまったのは安倍さん自身なのですから。

という五十嵐仁氏の主張には全く同感です。


■マレーシア、独立後初の政権交代 マハティール氏、再び首相に
https://www.sankei.com/world/news/180510/wor1805100033-n1.html
■マハティール新首相、組閣を本格化 “旧敵”の妻を副首相に指名
https://www.sankei.com/world/news/180512/wor1805120002-n1.html

https://www.sankei.com/world/news/180510/wor1805100033-n1.html
 マハティール氏*7は選挙期間中、政権を取れば、元側近で自身が追い落とし、同性愛行為の罪*8で服役中のアンワル元副首相の恩赦手続きを進めると表明。

https://www.sankei.com/world/news/180512/wor1805120002-n1.html
 マレーシアのマハティール新首相は11日、総選挙で共闘した野党連合「希望連盟」の4党間で、新政権の組閣作業に入った。ナンバー2で伝統的に後継首相と見なされる副首相には、希望連盟の中核である人民正義党(PKR)のワンアジザ下院議員を指名した。
 ワンアジザ氏の副首相就任人事は、事前に4党間で合意していた。
 ワンアジザ氏は、マハティール氏が1998年に副首相職を解任し、弾圧したアンワル氏の妻。アンワル氏は、同国で違法とされる「同性愛行為」の罪で服役中で、6月中に刑期を終える予定だが、マハティール氏は11日、国王の恩赦で早期に自由になるとの見通しを示した。
 マハティール氏は、国民の人気が高い*9野党指導者のアンワル氏と和解し、首相の座を数年以内に引き継ぐことを約束し、今回の総選挙で協力した。構想では、アンワル氏を国会議員補欠選挙で当選させた後、ワンアジザ氏に代えて副首相に据え、数年内に政権を譲るシナリオだ。

 92歳の自分が長期にわたって政権維持することは無理であるとの当然すぎるほどの判断の下、「過去に自分に造反したとして後継指名を撤回し追い落としたはず」のアンワル*10を事実上、後継指名したと言うことでしょう。今後のマレーシア政治に注目したい。
 しかし元大物政治家とはいえ92歳の老人を野党のトップに担ぐつうのはなんともかんともな気がしますね。

*1:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣地方創生担当相など歴任

*2:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第四次安倍内閣副総理・財務相

*3:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*4:森、小泉内閣官房長官を経て首相

*5:長崎県議を経て衆院議員。第3次安倍内閣で農水大臣政務官

*6:子どもを産まなくても収入があれば税金は支払ってるし、子どもがいても収入がなければ税金は支払えないので「他人の税金で老人ホーム」云々という主張を仮に認めるとしても(俺はそんな差別的な主張を認めるつもりはないですが)「税金と子どもの有無を結びつける」のは理屈として非常に変です。

*7:教育相、副首相などを経て首相

*8:イスラム国マレーシアでは同性愛は犯罪行為として処罰対象です。もちろん「同性愛処罰など人権侵害だ」という批判もありますが「アンワルが同性愛行為の事実を否定」「逮捕当時、アンワルとマハティール(当時、首相)が政治的に対立」ということで「そもそもマハティール政権によるでっち上げではないのか」という批判もあります。今回のマハティールの態度は「でっち上げ疑惑」を強めるものといえるでしょう。

*9:人気が高いのは「同性愛が問題視されてない」というよりは「マハティールのでっち上げと認識されてる」のでしょう。

*10:農業相、教育相、蔵相などを経て首相