私が今までに読んだ本の紹介(不破哲三編)

 平凡ではありますが、私が今までに読んだ本(自分で購入し今も持っている本限定)を主な著者に限ってですが紹介してみましょう。(まあ、買ったはいいけど積ん読状態の本も多いんですが。本の紹介は今後も不定期で続ける予定)

不破哲三
 言うまでもなく日本共産党の要職を歴任した「共産党の顔」とでも言うべき存在。日本共産党の要職を歴任した上田耕一郎氏(故人)は実の兄です。*1
 私が持っている不破氏の著書は以下の通りです。
 「社会主義入門:『空想から科学へ』百年」、「『資本主義の全般的危機』論の系譜と決算」*2、「日本共産党に対する干渉と内通の記録(上)(下)」*3、「史的唯物論研究」、「科学的社会主義を学ぶ」、「北京の5日間」、「チュニジアの7日間」、「資本論全3部を読む(1)〜(7)」、「古典研究『議会の多数を得ての革命』」*4、「新・日本共産党綱領を読む」*5、「日本の前途を考える」、「21世紀の世界と社会主義:日中理論会談で何を語ったか」、「日本共産党史を語る(上)(下)」、「『科学の目』講座・いま世界がおもしろい」、「憲法対決の全体像」、「古典への招待(上)(中)(下)」*6(以上、新日本出版社)、「党綱領の理論上の突破点について」(日本共産党中央委員会出版局)、「社会進歩と女性」(日本共産党新婦人内後援会)*7、「私の戦後60年」(新潮社)、「マルクスは生きている」(平凡社新書
 この中には今は入手困難な物もありますが「私の戦後60年」(新潮社)、「マルクスは生きている」(平凡社新書)は大手出版社が出した物なので割と入手しやすいでしょう。「日本共産党史を語る(上)(下)」(新日本出版社)は歴史好きな人には「日本共産党史入門」として面白いのではと思います。失礼ながら教科書的な「日本共産党の80年」(本屋で斜め読みしたが私にはつまらなかったので買わなかった)*8よりこちらの方が読みやすくて面白い。
 不破氏の本の魅力の一つは「講演調なので読みやすい」*9といったところです。(こんなこと言うのでは本当の本好きとは言えないな。不破氏に限らず私の買う本にはそういうのが多い。)
 サンデー毎日の対談で中曽根康弘・元首相は「不破さんのような市民的で教養主義を備えた幹部が出てきて、その言動や行動で共産党のイメージを修正した。『これは強敵が現れたな』と思いましたね」と言っています。(まあ、かなりリップサービスもあるでしょうが)
 不破氏の本を読むと確かに「そうだよな」と思います。
参考)http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-07-07/2009070701_04_0.html

*1:上田氏の本も以下の本を持っています。
「変革の世紀」(新日本出版社)、「戦争・憲法常備軍」(大月書店)、「ブッシュ新帝国主義論」(新日本出版社

*2:共産党は1985年の党大会で党綱領から『資本主義の全般的危機』と言う規定を削除したがその理由は何かを説明したのが本書。

*3:副題は「ソ連共産党秘密文書から」となっており、いわゆるソ連派(志賀義雄をリーダーとする日本のこえグループ)の問題が取り上げられている。

*4:マルクスエンゲルスの主張は、『議会の多数を得ての革命』であり暴力革命ではないというのが本書の内容。今さら、そんな事を言わなくても日本共産党が暴力革命を目指していると思う人間はほとんどいないと思うが。

*5:共産党は2004年の第23回党大会で大幅な綱領改正を行っている。どこを綱領改正したのか、その理由は何かを説明したのが本書。

*6:マルクスエンゲルスの古典的著作を解説したのが本書。賢くないので解説内容はよく分からないが、マルクスたちが生きた時代のドイツ、フランス、イギリスの歴史が背景事情として説明されるので、その部分は面白い。

*7:本書は日本共産党新婦人内後援会が主催した不破氏の講演をまとめたもの。新婦人とは「新日本婦人の会」の略称である。

*8:でも「日本共産党の70年」など、それ以前の党史に比べれば読みやすいことも事実。本屋や図書館で「70年」を見たときは分厚さに絶句した。

*9:講演をまとめたものと、講演ではないが講演調で書いたものと両方がある。