珍右翼・黒坂真に突っ込む(2021年7月23日分)

黒坂真リツイート
藤田隆司
 東京五輪の開催を快く思っていない人々と、拉致問題の解明・進展を望まない人たちが、ほぼ同じ。何か関係があるのだろうか?。日本のサヨク*1って、どうしてそんなに日本を憎むのか?その割には、北朝鮮や中国の非難はしない。

 呆れて二の句が継げませんね。五輪開催反対派を本気で「北朝鮮シンパ」と誹謗する気なのか(勿論そんな事実はありません)。「五輪開催で新型コロナ感染蔓延の危険性」という「反対派の主張」と拉致問題と何の関係があるのか。そもそも7/27のニュースによれば
「感染者が東京で2000人越え、大阪で700人越え」という「深刻な事態(反対派の懸念、危惧が当たった?)」なのにそれを何とも思わないのか。
 「日本を憎んでない」からこそ、コロナ蔓延を恐れて開催に反対してるんでしょうに。
 「北朝鮮や中国の非難はしない」てのも
赤旗北朝鮮が弾道ミサイル/志位委員長が抗議談話2021.3.26
赤旗主張/香港国安法1年/中国は人権・自由の弾圧やめよ2021.6.30
などでわかるように、「おいおい、日本共産党(左翼にして五輪開催反対派)はそのどちらも赤旗で批判してるぞ」ですね。「故意のデマ」にせよ「反共ウヨの偏見と思い込み」にせよ藤田&黒坂はデマ中傷も甚だしい。

黒坂真
 昭和47年の金日成還暦祝いの際、在日本朝鮮人総連合会は金ピョン植氏*2の指導で大規模な贈り物運動を展開しました。この贈り物運動を、昔の日本共産党は(ボーガス注:極端な個人崇拝として?)「北朝鮮覇権主義への反撃*3」という本で批判していました。今の日本共産党は沈黙しています。

 黒坂の言う「沈黙」の意味がさっぱりわかりません。もちろん現在においても共産党は、例えば、赤旗北朝鮮が弾道ミサイル/志位委員長が抗議談話(2021.3.26)ということで北朝鮮に対しては批判的です。
 また最近も不破哲三『新版・たたかいの記録:三つの覇権主義』(2017年、新日本出版社*4と言う北朝鮮批判書籍が刊行されています(3つの覇権主義とはソ連、中国、北朝鮮覇権主義のこと)。
 単に「昔はともかく現在はそうした贈り物運動も廃れた→だから批判しない」だけの話ではないのか。黒坂は何を考えてるのか「日本共産党北朝鮮に甘くなった」と印象操作したいようですが、そんな事実はないので「奇想天外すぎて絶句」ですね。
 もちろん日本共産党は「日朝平壌宣言支持(これは歴代自民党政権もその立場ですが)」「朝鮮学校無償化除外反対」の立場ですが、それは「北朝鮮に甘い」と言う話ではない。「朝鮮学校無償化除外」については「大阪地裁の違憲判決(残念ながら控訴審で不当にも合憲判決になりましたが)」「日弁連や国連人権理事会の批判」などもあります。もちろん大阪地裁も日弁連も国連人権理事会も北朝鮮に甘いわけではない。

黒坂真
 昔の日本共産党、左翼知識人にとって、レーニンスターリンソ連共産党は偉大な存在でした。

 「日本」に限定する必要はなく「スターリンから攻撃を受けていたトロツキー派、ユーゴスラビアのチトーなど一部を除いて」、「ほぼ全世界の共産党において*5」、いわゆる「フルシチョフスターリン批判」前までは「スターリン」は偉大な存在だったわけですが、「だから何だ?」ですね。
 そんなことを理由に「日本共産党ソ連批判(1968年のチェコ侵攻や1979年のアフガン侵攻への批判など)」を無視して黒坂や類友のように日本共産党が『創立時からソ連崩壊』に至るまでずっとソ連万歳で、ソ連崩壊後に掌返ししたかのように非難するのはデマ中傷でしかない。
 また「日本共産党ソ連批判」がどうでもいい無価値なことかと言えばそんなこともない。当時(特に1968年)において、ソ連の行為を擁護しようとする動きは日本的にも世界的にも左翼世界において決して弱いものではありませんでした。
 日本でのソ連擁護派として特に有名なのが、向坂逸郎*6・九州大名誉教授を指導者とするいわゆる向坂派・社会主義協会でしょう。 

*1:そもそも「開催反対派=左翼」と言う認識がおかしい。「コロナ蔓延の恐怖→開催反対」というのは左右と関係ある話ではない。

*2:1919~ 1999年。在日本朝鮮人総聯合会朝鮮総連)の第一副議長を務め、北朝鮮に帰国後は、朝鮮社会民主党委員長、国家副主席などを務める(金炳植 - Wikipedia参照)。

*3:1992年刊行、新日本出版社

*4:不破『ソ連・中国・北朝鮮三つの覇権主義:たたかいの記録』(1992年、新日本出版社)を改題して加筆修正したもの。なお、不破『ソ連・中国・北朝鮮三つの覇権主義:たたかいの記録』(1992年、新日本出版社)は、赤旗編集部『ソ連共産党とたたかって30年』、『中国覇権主義とのたたかい』、『北朝鮮覇権主義への反撃』(以上、1992年、新日本出版社)の3つの書籍から不破氏の演説や論文を抜粋して一つにしたもののようです。

*5:「左翼」についていえば「左翼の定義」にもよりますが、微妙な気がします。欧州社民主義政党(英国労働党、フランス社会党、ドイツ社民党など)はスターリン批判以前から、むしろ「レーニンスターリンソ連共産党」には批判的だったのではないか。

*6:1897~1985年。著書『流れに抗して:ある社会主義者の自画像』(1964年、講談社現代新書)、『資本論入門』(1967年、岩波新書)など(向坂逸郎 - Wikipedia参照)