今回の件について私が共感するのは「小沢氏に政治的道義的責任はある」「刑事責任もあるかも知れないがそれを今の証拠で問うことが可能かどうか疑問、強制起訴はおそらく間違っており、有罪判決は取れない」とするid:kojitaken氏や上脇博之氏である。
（id:kojitaken氏の無理筋の「西松」という評価には賛同できないが。捜査に乗り出さない限り無理かどうかは分からないだろう）
（参考）
上脇氏のtwitter
「もし小沢「無罪」判決が第一審で出れば、強制起訴制度そのものの見直し、あるいは強制起訴の対象から政治家を除外しろという議論が出てくることを危惧する。」
「有罪にできる見込みがなくても国民は有罪無罪を裁判所に求める権利があるという論理もあった。しかし、これは、改正検察審査会法による強制起訴制度を誤解したものであろう。審査補助員の弁護士が補助しながら、何故このような判断になったのか、不可解である。」
「小沢氏の議決は10月末に出て、「起訴相当」議決は出ないと思っていたので、とにかく驚いた。議決の理由を読んで、再び驚いた。１回目と同じように「状況証拠」だけしかあがっていない。政治的説明責任と刑事責任を区別できず、混同しているのではないかとも思えるところもある。」
「上脇博之・ある憲法研究者の情報発信の場：予想外の小沢一郎氏の東京第５検察審査会２度目の「起訴相当」議決について」（http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51445845.html）
「上脇博之・ある憲法研究者の情報発信の場：検察審査会の小沢一郎「起訴相当」議決には２度驚いた！」（http://blog.livedoor.jp/nihonkokukenpou/archives/51385979.html）
「kojitakenの日記：小沢一郎強制起訴の件は何も書きたくない」（http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20101006/1286321308）
「kojitakenの日記：小沢一郎の強制起訴決定」（http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20101004/1286195284）
小沢氏が野党側の証人喚問などの要求に応じなかったことは許せない（たぶん、こうした気持ちが起訴決定に影響したことは否定できないだろう）と思うし、彼の説明が怪しいことも事実。ただだからと言って犯罪に当たる事実が存在しそれが証拠で証明できないのなら起訴は出来ません。
【小沢氏「強制起訴」】議決の影に検察不信・尖閣、証拠改竄…さらなる逆風に
・今回の小沢氏強制起訴以外にも強制起訴された事件はありますから「逆風」じゃないでしょう。大体、審査会が正しいとする根拠は何かと。審査会が不起訴不当とし、検察が起訴（この時は強制起訴制度がなかったので強制起訴ではない）したら無罪判決が出た冤罪事件・甲山事件を知らないんでしょうか？（甲山事件については、id:kojitaken氏も「kojitakenの日記：ポジショントークをしない言論は信ずるに値する」（http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20100501/1272687626）で触れている）
有罪判決が出ればいいですが無罪判決が出たらマスコミ報道とこの制度の意義と日本人の民度（まともな判断が出来ない）が問われるでしょうね。
【小沢氏「強制起訴」】自民は攻勢、公明・社民は慎重
タイトルがスゴイ変。自民が起訴万歳、議員も辞めろと言ったのに対し、公明、社民は「まず証人喚問を求める」と言っただけですから。証人喚問を求めるだけでも小沢氏にとってはきついでしょう。
審査会はド素人なので間違えることもあるし、手放しで礼賛は出来ないでしょう。
大体ロッキードの時、有罪判決がでても推定無罪で田中角栄を擁護した癖に自民は「お前が言うな」。
