今日の産経ニュース(12/30分)(追記・訂正あり)

■【累犯障害者 塀の中の福祉(4)】4割が仕事ないまま退所していく「現実」 更生保護施設入所の元受刑者 国は就労支援強化へ
http://www.sankei.com/west/news/141230/wst1412300008-n1.html
■【累犯障害者 塀の中の福祉(5)完】費用も人員も限られる更生保護施設 「切れ目」なく寄り添う難しさ浮き彫り
http://www.sankei.com/west/news/141231/wst1412310012-n1.html
 産経には珍しい良記事かと思います。ただ産経の場合「良記事を上回るペース」でデマ記事を量産してますからね。


■【正論】アベノミクス脅かす不安な「影」 京都大学大学院教授・佐伯啓思

http://www.sankei.com/column/news/141230/clm1412300001-n1.html
 自民は、大勝とはいうものの、事前に期待*1された300議席にはとどかなかった。さらに目を引いたのは共産党の躍進であった。
 ここからわかることはどういうことか。仮に今回の選挙の主要争点がアベノミクスにあったとすれば、この結果は次のことを意味しているだろう。
 アベノミクスは一応のところ多数の支持を得ている。しかしまた、それに対する危惧もある(注:から共産が躍進した)ということだ。
(中略)
 アベノミクスに対する有効な対案がまったく打ち出されない*2状況において、(注:共産躍進という形で)かなりの危惧が表明されたことは(注:我ら安倍支持者にとって)決して軽視できるものではない。
 この危惧は主としてふたつの点に向けられているだろう。ひとつは、景気回復に対するアベノミクスの有効性について確証が持てないという点であり、もうひとつは、アベノミクスが(注:景気回復をもたらしたとしても副作用で)所得格差や地域格差を生み出し、社会的平等を損なうのではないか、という点である。
(中略)
 そして、この危惧は現在のところ決して根拠のないものとはいえないように思う。
(中略)
 本質的な問題は、アベノミクスというよりも、その背後に忍び寄る巨大な影であろう。
(中略)
 今年の後半あたりになって、中国の成長力が低下し、ロシア通貨危機が生じ、ギリシャを中心に欧州連合(EU)経済が不安定化し、新興国の矛盾が浮かびあがってきた。原油価格は不安定に動き、イスラム国の動向も不気味である。世界にうごめくこうした不気味な影が、いつグローバル経済の矛盾を爆発させるともかぎらないのである。

要するに
「安倍支持の理由のメインはアベノミクス
「しかし共産の躍進でわかるようにアベノミクスへの疑問、批判が出始めてる」
「だがアベノミクスの景気回復が成功するもしないも世界経済の動向に係ってる、最近世界経済はやばいからなあ、でも打つ手がない」というただのぼやきです。「いや、アベノミクスの失敗を中国の景気低迷*3とかロシア通貨危機とか、世界経済のせいにしないで、まず消費税増税辞めたら」て気がするんですが、まあ、所詮産経文化人ですからね。まだ「アベノミクスの失敗を事実上認めてるだけマシ」なのかもしれません。

*1:予想、予測ではなく「期待」とためらいなく書く辺りさすが安倍機関紙産経です。

*2:「消費税10%増税は先送りではなく辞める」「無理な円安誘導は辞める」だけでも俺個人は立派な対案だと思います。

*3:一部の産経文化人は「ざまあ中国」とアホなこと言ってますが、佐伯氏が指摘するように中国の景気低迷は安倍にとっては不利益です。