今日の産経ニュース(11/26分)(副題:フィデル・カストロ死す)

フィデル・カストロ氏が死去 キューバ革命、前国家評議会議長
http://www.sankei.com/world/news/161126/wor1611260025-n1.html
 もちろん年齢(90歳)を考えたらなんら早死にではないし、フィデルもこの日に備えて既に弟ラウルに「国家評議会議長(大統領)、閣僚評議会議長(首相)、共産党第一書記、軍最高司令官」といった役職を譲っています。フィデルの死はそう言った意味ではキューバ政治に影響はないでしょう。
 まあラウルもかなりの高齢(85歳)ですので、後継者のことは既に考えてるところでしょう。いずれにせよ一つの時代が終わったという感慨がしますね。


■【カストロ前議長死去】カリブ海の「赤い植民地」に君臨…反米にのめり込み、あまりに重い負の遺産 
http://www.sankei.com/world/news/161126/wor1611260061-n1.html
 産経らしいな、と苦笑しました。のめり込んではいないと思いますけどね。じゃあフィデルに親米路線なんかとれたのか、フィデルが米国を敵視するから対立したのかというと「ピッグス湾事件」一つ考えても話は逆でしょう。むしろ米国が彼を敵視するから彼も米国を敵視した。そして米国が「左翼政権転覆」的な態度とったのは何も「ピッグス湾」など、フィデル限定じゃなくて、「ベトナム戦争」しかり「チリ・ピノチェットクーデター」しかりでしょう。
 キューバ危機にしても「ピッグズ湾」などが事前にあって「バックに何かないと米国には対抗できん」つう「仁義なき戦いで広島ヤクザが互いに、本多会や山口組をバックにつけたようなモン」です。

 本質はカリブ海の革命家というより(ボーガス注:ソ連が任命した?)「赤い植民地」の総督ではなかったか。

 いやいやフィデルをどう評価するにせよ彼の革命は当初「ソ連の支援受けてたわけじゃない」し、こういう非難は「産経らしい」とはいえ明らかに事実に反するでしょう。

 実弟の現国家評議会議長ラウル・カストロへの権力移譲は血縁主義との批判を免れない。

 それ言ったら「安倍首相」「麻生*1財務相(吉田元首相の孫)」「石破*2元幹事長」「石原*3経済財政担当相」と二世政治家ばかりの日本はどうなんだって話ですけどね。大体「たたき上げ(例:菅*4元首相)だって」気に食わなきゃ非難する癖に産経はふざけんなて話です。


■【カストロ前議長死去】トランプ氏「国民抑圧した残忍な独裁者」 遺産は「銃殺隊、貧困、人権の否定」
http://www.sankei.com/world/news/161127/wor1611270012-n1.html
 共和党タカ派の支持受ける奴らしい、と言うべきなんですかね。トランプがこの件以外で独裁批判なんかした記憶なくて、むしろ「プーチンに甘い」とか批判されてたんですけどね。
 まあ、選挙戦中そんなこといってなかったし、「ない」とは思いますけど、米国キューバ国交正常化をひっくり返す危険性すら出てきたと言うべきなのか。まあひっくり返さないにしても「ヒラリー・クリントンと比べたら、積極的に関係改善を進めない」危険性はあるでしょう。そう言う意味でもクリントンの敗北が残念です。
 ちなみに島田洋一

・(ボーガス注:トランプや反カストロの亡命キューバ人らの敵対的態度は)基本的に正しい評価だろう。対外的にも多くの左翼テロに関わった。リビアカダフィに似ている。
カストロ前議長死去】トランプ氏「国民抑圧した残忍な独裁者」 遺産は「銃殺隊、貧困、人権の否定」
http://www.sankei.com/world/news/161127/wor1611270012-n1.html
亡命キューバ人ら「歓喜」=カストロ前議長の死去に−米:時事ドットコム
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016112600235&g=int
・(ボーガス注:マスコミ報道の多くが)人権抑圧に言及なく、批判的視点ゼロ。
・「卓越した指導者」? まあ、弔辞だから許容範囲だろうが。(ボーガス注:■産経【カストロ前議長死去】安倍晋三首相「卓越した指導者に、謹んで哀悼の意」http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260052-n1.html、■【カストロ前議長死去】古屋圭司・日本キューバ友好議員連盟会長「心から哀悼の意」http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260046-n1.html、■【カストロ前議長死去】公明党山口那津男代表「ご冥福を祈りたい」
http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260041-n1.htmlなど自公幹部の弔辞に対する島田のコメント。ただこれが金正日辺りだと確実に『弔辞なんか出すな』になります。実際、右派の反発を恐れて自公からは弔辞が出なかったわけですが)

と散々悪口ツィートし、マスコミ各社の追悼報道や、自公幹部の弔意表明を罵倒してました。
 まあ、島田は大統領選では「亡命キューバ人を親に持ち、フロリダを選挙区とし、反カストロを売りにしていたマルコ・ルビオ」を支持すると公言してましたからねえ。ただ日本ウヨでは中国、北朝鮮を敵視する奴は多くてもそれ以外の共産国(今回はキューバですが、他にはベトナムラオス)を敵視する奴は少ないんですけどね。つまりウヨの反中国、反北朝鮮は勿論「反共」と言う要素はあるモノの、それオンリーじゃないって事です。
 だから
産経
■【カストロ前議長死去】安倍晋三首相「卓越した指導者に、謹んで哀悼の意」
http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260052-n1.html
■【カストロ前議長死去】古屋圭司*5・日本キューバ友好議員連盟会長*6「心から哀悼の意」http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260046-n1.html
■【カストロ前議長死去】公明党山口那津男*7代表「ご冥福を祈りたい」
http://www.sankei.com/politics/news/161126/plt1611260041-n1.html
になる。これを島田のように「卓越した指導者?」と敵視するウヨはあまりいない。「反北朝鮮活動家の右翼」id:noharraや三浦小太郎も多分ここまではフィデルを敵視はしてないんじゃないか。
 島田もベトナムラオスについてはこういう敵意見せませんしね。ベトナムはむしろ「中国封じ込めの同志扱い」ですし、ラオスには興味ないようです。


■【カストロ前議長死去】オバマ米大統領「大きな衝撃が歴史に刻まれ、評価が下される」 哀悼の声明
http://www.sankei.com/world/news/161127/wor1611270011-n1.html
 国交正常化した以上こうなるでしょう。まあ、もちろん単純な善意ではなく、キューバとの国交正常化を潰しかねないトランプら共和党への牽制でもあるでしょう。


■【カストロ前議長死去】「政治面の直接的影響、大きくない」辻豊治・京都外大ラテンアメリカ研究所所長
http://www.sankei.com/world/news/161126/wor1611260057-n1.html
 まあ年齢考えればいつなくなってもおかしくないし、だからフィデルも公職を全て辞任した。辻氏の指摘の通りかと思います。
 まあ、こんなんは他の国もそうで、たとえば「トウ小平死去」「金日成死去」はビッグニュースですがそれで国が倒れる程国というのはヤワじゃないわけです。

 日本、欧州との関係に影響はなさそうだが、トランプ米次期大統領がどういう政策を打ち出してくるか分からないため、米国との関係が読めず大きな不安材料だ。

これおっしゃるとおり「不安材料」なんですが、
1)米国が制裁してるときも日本や欧州はそれにつきあわず*8キューバは何とかやってきた
2)さすがのトランプも軍事攻撃で転覆はしないと思う
3)経済重視を売りにしてるトランプとしてはいくら反共派の支持を受けていても「キューバへの経済進出の思惑から国交正常化を支持する米国財界の声を無視できず」そう簡単にオバマ路線をつぶせない
つうことで、そう不安に思うこともないんじゃないか。
 最悪トランプが国交正常化をつぶしても、キューバは何とかやっていくことはできるでしょう。


■リベラル21『巨星墜つ、フィデル・カストロ氏が死去:共産陣営では稀に見る清廉さが長期政権を生む』(岩垂弘*9
http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-3772.html

 キューバフィデル・カストロ国家評議会議長が11月25日、死去した。90歳だった。20世紀から21世紀にかけて世界の共産主義社会主義運動を率いたレーニン*10スターリン*11毛沢東*12ホー・チ・ミン*13金日成*14、チトー*15らの亡き後、ただ一人残っていた革命家が姿を消した感じで、まさに「 巨星墜つ」の感を禁じ得ない。カストロ前議長は実に57年間の長期にわたってキューバに君臨したが、それを可能にしたのは、共産主義社会主義陣営では稀に見る政治指導者としての清廉さと無私が、キューバ国民に支持されてきたからではないか。
(中略)
 日本でもファンが多い。とりわけ私が注目するのは、駐キューバ大使を務めた日本の外交官が、退任後、カストロ氏について好意的な著作を相次いで出版しているという事実だ。最初は、1991年から駐キューバ大使を務めた宮本信生氏の『カストロ*16であり、次いで出版されたのが、1996年から同大使を務めた田中三郎氏*17の『フィデル・カストロ:世界の無限の悲惨を背負う人』(同時代社、2005年)である。2009年から駐キューバ大使を務めた西林万寿夫氏も大使退任後、『したたかな国キューバ*18(アーバン・コネクションズ)を出版したが、その中でカストロ氏に触れている。
(中略)
 宮本信生氏は『カストロ』の中で、「カストロ政権はなぜ崩壊しなかったのか」と問い、次のように述べている。
カストロキューバ革命の原点は平等社会と対米自主・独立の達成であった。そして、平等社会についてカストロはいわば疑似ユートピア的平等社会を達成した。国民の間の平等であるのみならず、国民と指導層との間の平等でもあった。従って、キューバには赤い貴族ノーメンクラトゥーラは存在しなかったし、現在もそうである。カストロ指導部は、ベトナムホー・チ・ミン指導部を別として、かつて存在したいかなる共産党指導部よりも無私であり、清廉であるといえよう」
カストロ兄弟が別々に居住している住居は、警護こそ厳重であるが、通常の住宅である。旧ソ連・東欧諸国の指導者の贅沢とは比較すべくもない」
「国民は極度の経済的困難に直面し、大いに不満である。・・・しかし、ノーメンクラトゥーラが存在しない清廉なこの平等社会においては、旧ソ連・東欧諸国に存在したような、一般国民の党・政府指導部に対する妬みや恨みは存在しない。この事実こそ、経済的危機の中あって、キューバの政治的・社会的安定が維持された最大の要因であるといえよう。そして、それはいまも変わらない」
 ノーメンクラトゥーラとは、旧ソ連圏で「赤い貴族」と呼ばれた、特権的な生活をする政治家や官僚たちのことである。
 また、元駐キューバ大使の田中三郎氏は『フィデル・カストロ:世界の無限の悲惨を背負う人』の中で「フィデル・カストロは、誰よりも無私の心に生きる人である」と述べている。
 さらに、「フィデル・カストロ・ルス。老いぼれた、極悪非道の独裁者か、はたまた理想を捨てない不屈の巨人か。いずれにせよ、虚実を自分の目で確かめたい」と、2度、キューバ行きを果たし、ついにカストロ氏との面会に成功した作家の戸井十月*19(故人)はその著『カストロ 銅像なき権力者』(新潮社、2003年)の中でこう書いている。
 「カストロは無私である。それは間違いない。カストロは、生きた時間の殆どをキューバのために、キューバ人のために使ってきた。そのためならいつ死んでも構わないという覚悟の中で生きてきた」「キューバノーメンクラトゥーラは存在しない。だから、多少苦しくとも人々はカストロらを支持する」
 カストロ執行部が、深刻な経済不振の中にあっても、国家予算の半分を投じて維持してきた教育と医療の無料化政策も、キューバ国民の大半がカストロ執行部を支持してきた一因だろう。西林万寿夫著の『したたかな国キューバ』にも、「多くの人々はキューバ社会主義を信じている。経済がうまく回っていないことは分かっているが、医療や教育が無料というところが大きい」と書かれている。
 いま一つ、キューバが他の社会主義国と著しく違う点を挙げておこう。
 私はこれまで3回この国を訪れたが、いつも印象に残ったことの一つは、この国の街頭にカストロ氏の肖像写真が飾られていないことだった。銅像もない。かつて私が訪れたソ連、中国、北朝鮮では、国中の至るところに最高指導者の肖像写真が飾られ、銅像があった。あまりのはんらんぶりに驚いたことを今でも鮮やかに覚えている。それは、異様な光景だった。
 聞くところによれば、カストロ氏は、自分の写真を街頭等に掲げることを禁じていたという。そのことは、この政治指導者の「清廉さと無私」とつながっているように私には思われ、清々しささえ感じた。
 フィデルの死去でキューバはどうなってゆくだろうか。にわかには判定できないが、当面は、ラウル・カストロ執行部がフィデルの精神と政治路線を受け継いで国造りを進めてゆくに違いない。問題は、革命を経験していない若い世代の動向だ。この人たちが、これから先、フィデルの精神と政治路線を継承してゆけるかどうか。キューバ政府の関係者は「若い世代に対しては革命教育をしっかりやってきているから心配ない」と言うが・・・
 それから、今年4月に開かれたキューバ共産党第7回大会で打ち出した経済改革と、米国との国交回復により、国民間の経済格差が広がるのではないか。キューバ革命が目指した「平等」に亀裂が生じた時、国民の団結と社会主義体制が果たして維持できるかどうか。「巨星」の死去で、人口1100万人の国・キューバは難しい局面を迎えるかもしれない。

 少し長いですが面白い文章かと思い紹介しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik16/2016-12-02/2016120205_01_0.html
赤旗『心に深く刻まれた32年前の会談:キューバカストロ前議長への追想』(不破哲三*20)から一部引用
 ソ連アフガニスタン侵略に対する態度の問題です。私たちが、この暴挙を覇権主義的侵略行為として糾弾したことは、ここで説明するまでもありませんが、キューバ政府は、ソ連のこの行為にたいして“支持”の態度をとったのです。民族の独立と自決を高く掲げて革命に勝利したキューバが、なぜこの侵略行為を支持したのか、この真意はどこにあるのか、(中略)しかし、これらの疑問点についての答えは、最高指導者にただす以外に道はありません。こういう状況でしたから、私は、1984年11月にキューバ、メキシコ、ニカラグアという中米3カ国への訪問を決めたとき、キューバで、カストロ首相と率直な意見を交わす機会をぜひ得たいという期待を、強く持ったのでした。
(中略)
 「あなた方は、アフガニスタンに対するソ連の軍事侵略を、どういう立場から支持しているのか」。
 私のこの質問にたいして、カストロ首相は、(中略)実に深刻な表情を顔に浮かべながら答えました。
 「ソ連に要求されたからではない。これは、社会主義国として、われわれが担うべき“十字架”なのだ」。
 苦悩の表情で語られた“十字架”とは、なにを意味するのか。私は、あえてその意味をただすことはしませんでしたが、自分が正しいことをしていると確信している時に出る言葉では絶対にありません。そこに不正義があることを自覚しているからこそ、出た言葉でした。その言葉を通じて、カストロ首相の苦悩とともに、率直に私たちの質問に向き合おうとする誠実さがおのずから伝わってきました。
 後日のことですが、日本を訪問したキューバ共産党の幹部が、この間の事情を説明してくれました。アフガニスタン問題が起こった時、キューバ非同盟諸国会議の議長で、その加盟国であるアフガニスタンソ連からあのような軍事攻撃を受けたことで、キューバはたいへん困難な立場にたたされたのでした。軍事侵略の不正義を自覚しながら、「社会主義国の連帯」という“十字架”を捨てることができない、その苦悩があの言葉を生み出したのでしょう。
 会談は、最後に、両党関係の今後を話し合って終わりましたが、会談の結びの言葉のなかで、カストロ首相が、日本共産党が「原則を守る党」であることへの評価をくりかえし、「あなた方の党の役割は、あなた方の国でも、地域でも、世界でも非常に重要だ。あなた方の原則的な役割を守り続けること、そのために大きな役割を果たすことが大事だ」と力説したことは、自決権の問題で真剣な対話を重ねたあとだけに、いっそう強く心に残るものでした。

 アフガン問題をネタにするのは多分不破氏ぐらいしかいないのではないかという意味で面白い文章かと思い紹介しました。

*1:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)など歴任

*2:小泉内閣防衛庁長官福田内閣防衛相、麻生内閣農水相自民党政調会長(谷垣総裁時代)、幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*3:小泉内閣国交相自民党幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相など歴任

*4:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣財務相などを経て首相

*5:第二次安倍内閣国家公安委員長を務めた安倍の子分の一人。

*6:左派政党か、そこまでいかなくても「河野洋平氏的な保守穏健派」が会長かと思っていたのでびっくりです。

*7:公明党参院国対委員長参院政策審議会長、政務調査会長を経て代表

*8:ここが同じ制裁でも北朝鮮などとは違う所です。

*9:著書『生き残れるか、生協』(2001年、同時代社)、『「核」に立ち向かった人びと』(2005年、日本図書センター)、『核なき世界へ』(2010年、同時代社)、『ジャーナリストの現場』(2011年、同時代社)など

*10:ソ連共産党党首、ソ連首相

*11:ソ連共産党書記長

*12:中国共産党主席

*13:北ベトナム国家主席ベトナム労働党主席

*14:朝鮮労働党主席、国家主席朝鮮人民軍最高司令官

*15:ユーゴスラビア大統領

*16:1996年、中公新書

*17:著書『フィデル・カストロの「思索」:人類の経験を背負う人』(2011年、同時代社)

*18:2013年刊行

*19:著書『チェ・ゲバラの遥かな旅』(2004年、集英社文庫)、『植木等伝:「わかっちゃいるけど、やめられない!」』(2010年、小学館文庫)など

*20:日本共産党書記局長、委員長、議長を歴任。『歴史教科書と日本の戦争』(2001年、小学館)、『私の戦後六〇年:日本共産党議長の証言』(2005年、新潮社)、『小林多喜二・時代への挑戦』(2008年、新日本出版社)、『マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)、『不破哲三・時代の証言』(2011年、中央公論新社)、『「資本論」はどのようにして形成されたか』(2012年、新日本出版社)、『歴史から学ぶ:日本共産党史を中心に』(2013年、新日本出版社)、『マルクス資本論」発掘・追跡・探究』、『「科学の目」で日本の戦争を考える』(以上、2015年、新日本出版社)、『科学的社会主義の理論の発展』(2015年、学習の友社)など、著書多数。