今日の産経ニュース(10/10分)(追記・訂正あり)

■【衆院選】「消費税は争点ではない」 上武大教授・田中秀臣
http://www.sankei.com/politics/news/171010/plt1710100198-n1.html
 さすがに「ごく一部ではある」でしょうが、「一部の」自民党支持者ってここまで酷い詭弁が放言できるのかと思うと絶句しますね。
 与党が10%増税を口にし、一方、ほとんどの野党(希望、立憲民主、共産、社民)がそれに「景気に悪影響を与える」と反対してるのに「争点にならない」わけがないでしょう。
 いやそもそも「争点になっていなくても(つまり全与野党が消費税増税の立場でも)」、田中が消費税増税反対の立場なら「与党(あるいは野党)は増税に反対せよ*1」と主張せずにはいられないでしょう。仮に主張しても「全与野党増税支持」の状況が変わらなくても「与党(あるいは野党)は増税に反対せよ」といわずにはいられないはずです。結局、田中は「事実上、与党の消費税増税を容認してる」わけです。
 もちろん田中が「10%増税に賛成だ、反対だ」ということはありうる。しかし田中は「10%増税に賛成か反対か」言わないで「争点じゃない」とごまかして逃げるわけです。
 なんかid:noharraid:Mukkeも「守る会の役員である三浦小太郎の極右ぶり(つくる会理事就任など)を「自称アンチ歴史修正主義、アンチ極右」の守る会会員としてid:noharraさんはどう思うか?」「ペマギャルポの愚行(南京事件否定論河野談話否定論支持)について「自称アンチ歴史修正主義、アンチ極右」のチベット支援者としてid:Mukkeさんはどう思うか?」と小生に聞かれて「そもそも興味ない、俺に関係ない」的な「この記事の田中みたいなせこいこと言って逃げてたなあ」と言う事を今ふと思い出しました。
 それはともかく、ご存じの方も多いでしょうが、実は「今までさんざん消費税増税反対を公言」し「消費税増税をしない為にアベノミクス支持」と強弁してきたのが田中です。
増税先送りは当然! 消費減税こそ日本経済を救う
http://ironna.jp/article/3028
なんて記事を過去には田中は書いてる。
 その手前、今さら「消費税増税賛成」とも言えず、とはいえ「増税反対」と主張し、「消費税問題限定」でも「自民批判、野党支持」もしたくないだけでしょう。「自称消費増税反対派だった『はず』なのに消費税増税を公言した安倍は批判したくない」田中のやってることは本質的には「自称アンチ歴史修正主義、アンチ極右だがチベット仲間の歴史修正主義ペマ・ギャルポは批判したくない」id:Mukkeや「自称アンチ歴史修正主義、アンチ極右だが『守る会』仲間の歴史修正主義者三浦小太郎は批判したくない」id:noharraの醜態と何一つ変わりません。
 結局、「上武大学という二流以下大学*2とは言え」、「一応経済学者」の田中の頭にあるのは「まともな経済政策を論じること」ではなくただの「安倍自民万歳」だったわけです。
 とはいえ「一応経済学者」の田中が「消費税増税反対」から「そんなんどうでもいい」に変わるのはあまりにもデタラメ過ぎて絶句します。
 例えるなら例のI濱女史が突然「中国のチベット政策には何ら問題ない」と言い出すようなもんでまともな人間は田中には呆れるだけでしょう。まあ上武大と言えば田中並みのデタラメ人間として池田信夫てのもいますが。


■【衆院選民進党前原誠司代表 寂しい九州行脚 候補者もいない、聴衆20人 「どんなつもりか」恨み節も
http://www.sankei.com/politics/news/171010/plt1710100176-n1.html

 10日午後、前原氏は佐賀2区*3内の佐賀県有田町で、熱弁を振るった。
(中略)
 ただ、前原氏を取り巻く環境は寂しい。
 佐賀2区の大串博志*4(52)=希望の党=は、日程調整を理由に、有田町に来なかった。前原氏は福岡選出の参院議員を引き連れ、聴衆20人を前に演説した。その場にいた男性は「何で候補はいないんだろう」とつぶやいた。

 希望公認でありながら前原を無視するというのだから前原の嫌われぶりも相当のもんです。

 前原氏はその後、佐賀市内に入り、佐賀1区*5の無所属、原口一博*6総務相(58)を応援した。
 原口氏は公示直前の7日、希望の党へ異議を唱え、公認を辞退した。

 本来、希望入りしてもおかしくない右派の原口が「公認辞退」という辺り「希望ブーム」とやらに陰りが見えていることが伺えます。
 前原の応援を一応受け入れたとは言え

 原口氏の後援会関係者は「党が割れなければ、無所属で危ない橋を渡る必要はなかった。すべては前原さんの暴走だ。どんなつもりで佐賀に来たのか、理解に苦しむ」と吐き捨てた。

というのだから、前原に対してかなり複雑な心境の訳です。前原も自滅したと言っていいんじゃないか。


希望の党、東京で支持率急落 小池百合子氏も不支持が上回る JX通信調査
http://www.sankei.com/politics/news/171010/plt1710100089-n1.html

 比例東京の投票先として自民党を挙げたのは前回比1ポイント増の29%。今回調査で初めて選択肢となった立憲民主党は18%で希望の党に並んだ。これに共産党7%(前回比3ポイント減)、公明党6%(同1ポイント増)が続いた。未定・不明は19%(同4ポイント減)だった。
 一方、小池氏の支持率*7は37%で、不支持率は54%に上った。前回調査では支持48%、不支持43%だったが、1週間で支持・不支持が逆転した。

 この調査結果がどれほど信用できるかと言う問題*8はありますが、事実ならば、小池*9も前原*10、細野*11も失敗したとしかいいようがないでしょう。
 何せ彼らが追放した枝野*12グループ(立憲民主党)と支持率が変わらないわけですから。しかも枝野グループが「前回より伸びてる」のに対し、逆に小池新党は下降傾向の訳です。その上、「都知事小池にとって一番有利なはず」の東京でこれでは、東京以外ではもっと苦しいでしょう。
 小池が衆院選出馬を回避したのもやはりこうした下降傾向を自覚していたからでしょうが、出馬を辞退したこと、その結果「誰を首相指名するか明言できないこと」によってさらに下降傾向が進むでしょう。
 これでは「都民ファーストの崩壊→都知事としても苦境」となりかねません。
 とは言え小池も「出馬による博打」が失敗して「知事辞任後急速に政治力が衰えた石原」の二の舞は嫌だったのでしょう。今や小池も「国政進出など表明しなければ良かった」と思ってるかも知れませんが「解散しなければ良かったかも」と思ってるかもしれない安倍同様、小池ももはや引き返せません。
 安倍も小池も「余計なことをしなければ良かった」と思いながら最悪の事態(安倍の場合、議席大幅減*13による安倍おろし*14の発生、小池の場合、立憲民主や共産の躍進によって最大野党になれないことによる政治的失脚)を避けるため奮闘することになったわけです。
 俺的に「自民29%」と「共産7%」はげんなりですが、小池新党の衰退傾向と枝野新党の上昇傾向は嬉しいニュースです。後は「自民の支持率下降」と「共産の支持率アップ」があればいうことないですね。

*1:この場合与党というか、野党というかは1)消費税増税反対に転換する可能性はどちらにより多くあるか、2)与野党の消費税以外の他の政策についてどう考えているか(賛成か反対か)、によって決まることになるでしょう。

*2:上武大関係者には失礼ながら一流とはとても言えないでしょう。

*3:唐津市多久市伊万里市武雄市鹿島市小城市嬉野市東松浦郡玄海町西松浦郡有田町、杵島郡(大町町、江北町、白石町)、藤津郡太良町

*4:鳩山、菅内閣財務大臣政務官、野田内閣復興大臣政務官民進党政調会長蓮舫代表時代)など歴任

*5:佐賀市鳥栖市神埼市神埼郡吉野ヶ里町三養基郡基山町上峰町みやき町

*6:鳩山、菅内閣総務相

*7:都知事として」ではなく「希望の党代表として」でしょうが。

*8:これについては今後の新聞社やテレビ局、通信社の同様の調査との比較でわかることでしょうが。同様の調査結果が出れば小池が落ち目だという事になるわけです。

*9:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事

*10:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相などを経て民進党代表

*11:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)を歴任

*12:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*13:与党過半数割れが安倍にとって最悪ですが

*14:「アンチ安倍の俺の願望込み」ですが、安倍が「与党過半数割れしなければ続投する」と予防線を張って強弁したところで相当の議席減になれば解散理由が「加計森友隠し」という安倍の身勝手でもあるため、ポスト安倍が「石破元幹事長か、石原元幹事長か、岸田政調会長か、誰かはともかく」、「安倍おろし」による安倍辞任は避けられないでしょう。最悪(?)でも安倍の首相辞任は実現したいもんです。