今日の産経ニュース(10/16分)(追記・訂正あり)

■【衆院選】「比例は共産党へ」 急伸の立憲民主と票食い合い、SNS駆使で劣勢挽回図る
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160056-n1.html
■五十嵐仁*1の転成仁語『今こそ野党共闘に向けての共産党の献身に応えるべきときではないのか』
http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2017-10-17
 五十嵐先生同様、「戦略的投票」ということで「比例は共産」を小生も微力ながらこの場で訴えたいと思います。
 なお、立憲民主急伸と書いてありますが、希望の急速な沈没で「最大野党の芽が出てきた」そうです。「俺の願望込み」ですが希望の急速な沈没は「みんなの党」「維新の会」の失敗で野党支持層に「にわか新党への耐性がある程度*2ついてきた」と考えたいところです。
 まあ枝野新党(立憲民主党)も「にわか新党」ですが「民進党が今まで掲げてきた野党共闘、安保関連法廃止の旗を守る」をスローガンにしていますからねえ。過去の「にわか新党(みんなや維新)」の躍進とは性格が違うでしょう。


■【産経・FNN合同世論調査】比例で希望、立憲民主が拮抗 小池*3都知事の支持率*4は66%から39%に急落
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160039-n1.html

 比例代表の投票先を聞いたところ、希望の党が15.0%、立憲民主党が14.6%と拮抗(きっこう)した。自民党は32.9%だった。また、希望の党代表を務める小池百合子東京都知事の支持率は前回(9月16、17両日)から27.2ポイント減の39.2%に急落した。
 希望の党に対し「期待しない」は60.7%で、「期待する」の34.6%を大幅に上回った。小池氏が衆院選に立候補すべきだったと答えたのは14.2%にとどまり、都知事を続ける判断をしたのは妥当だとしたのは81.1%に達した。安倍晋三首相と小池氏のどちらが首相にふさわしいかの質問には、安倍首相が54.0%*5、小池氏は26.5%だった。
 今後の政権の枠組みに関し「自民党を中心とする政権」が50.5%、「自民党以外の政党による政権」も40.6%あった。
 民進党前原誠司*6代表が同党を希望の党に事実上合流させると判断したことを「評価しない」は71.8%。同時に、民進党の候補者が希望の党立憲民主党に分かれたことは「よかった」が52.1%と、「よかったと思わない」の33.3%を上回った。

 希望の挫折が安倍を有利にしてることにはげんなりします。前原と奴を民進党代表にした連中(連合執行部を含む)、前原の解党を阻止できなかった連中(枝野ら立憲民主党グループを含む)には頭にきます。正直共産との野党共闘の方が良かったと思いますね。
 また共産の比例での支持率が今ひとつであることにも共産支持者としてがっかりします*7。また未だに「自民党を中心とする政権」が50.5%とは冗談も大概にしてくれと言いたいですが、希望の失敗がほぼ確実になり、立憲民主とも大して支持に差がなくなったことにより、
1)「小池、前原、細野*8」ら俺が評価しない希望に集ってる右派連中、希望と野合する気だった小沢一郎*9の政治生命終了がほぼ確実になった
 2度と復権しないとは思います*10が小池らにはこのまま政界引退して欲しいですね。特に「都政という逃げ場所*11がある小池」と違い、前原、細野、小沢はもうどうしようもないでしょう。今さら枝野*12グループに泣きを入れるわけにも行かないでしょうし、仮に泣きを入れて入党を許されたところで政治力がでるわけもない。一方で自民や維新もこんな落ち目な男たちを受け入れないでしょう(勿論受け入れたところでもはや前原らも終わりでしょう)。
2)枝野の株が上がり枝野グループを中心としたリベラル新党が選挙後、一定の政治力を保有する見込みがついたこと
は「過大評価はできないものの」せめてもの幸いだと思います。
 しかしここまで立憲民主が奮闘し、一方希望がここまで沈没するとは予想もしていませんでした。
 つうことで「もう立憲民主は多分安心」なのでぜひ皆さん、共産に投票しましょう。立憲民主が伸びても共産が議席減では困りますので。


■【衆院選終盤情勢】安倍内閣支持率が下落しているのに自民党は堅調… 希望や維新の失速に野党共闘の崩壊(千葉倫之)
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160082-n1.html
 まあそういうことですね。前原の暴挙で民進が「希望と立憲民主」に分裂した上、「立憲民主と共産、社民」の共闘も「前原の暴挙に急遽対応したため充分成立しなかった」という面が否定できません(もちろん小選挙区死票の問題もあります。これが中選挙区ならまた話は違うでしょう)。
 この点、実に残念ですが、やむを得ないことでしょう。 
 「立憲民主と共産、社民」の選挙戦及び選挙後の奮闘を期待するしかありません。立憲民主はそれなりに議席をとりそうですが、ここはやはりなんとか共産、社民にも1議席でいいので議席を増やして欲しいところです。
 とはいえ「自民党は堅調」とはいえ「前原の愚行という敵失」が大きい上に「最大野党となるとみられるのは共産、社民と連携し安倍批判を強く訴えてる立憲民主」という点、「俺の願望込み」ですが「安倍も手放しで万々歳」ではないでしょう。加計森友だって当然選挙後も追及されるわけです。


■【衆院選終盤情勢】希望の党が失速…小池百合子代表のお膝元の東京で全滅か
http://www.sankei.com/flash/newslist/flash-n1.html
 東京で全滅の恐れ、若狭すら落選の可能性つうのは酷いですね。小池も心の底から後悔してることでしょう。せめて若狭は当選しないと国政進出失敗どころか都知事として1期務まるかどうかも怪しいでしょう。


■【衆院選終盤情勢】自公3分の2超へ 立憲民主、野党第一党も 希望、公示前下回る可能性
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160059-n1.html
 自公だけで改憲の発議が可能な2/3を確保する可能性があるというのは絶句しますね。前回調査以上に自公の予想議席数が増え*13、さらに「安倍の暴走の危険性」が強まってるわけです(ただし公明は議席減の可能性が大きい)。
 「加計森友疑惑発覚でこれか?*14(絶句)」という嘆きと「前原が解党しなければ」という怒りを禁じ得ません。
 安倍退陣が困難*15だとしてもせめて「自公2/3」は阻止したいところです。
 自公だけでは2/3が確保できず「自公プラスアルファ(希望や維新)」で「2/3」ならば「自民に希望や維新を選ばれて公明が切り捨てられる恐れ」「公明がキャスチングボードを握っているので下手に賛成すると学会員から離反者が出かねない」などから「改憲について一定の自重をする可能性がある公明」も「自公だけで2/3」では安倍のいいなりに暴走する危険性が強まってると言えるでしょう。
 既に公明は「特定秘密保護法」「安保関連法」「共謀罪」「加計森友疑惑」で安倍の言いなりになった前科があります。
 「せめてもの希望」は小池希望の沈没がすさまじく「立憲民主が選挙当日で既に最大野党の可能性が強まってる*16」ことですね(その上「希望の議席は公示前下回る*17」ならば希望からの離党者、立憲民主への入党者*18が相次ぎ、希望も選挙直後に崩壊の可能性が大でしょう。その場合、枝野が「自らを排除した」前原や細野の入党を認めるとも思えず、前原や細野も終わりでしょう。もちろん小池もこうなると都政に専念というしかないでしょう)。
 希望の沈没(公示前下回る可能性)が立憲民主を利してるわけですが一方で自民も利しており「自公だけで2/3」という危険性がでているわけです。
 もちろん立憲民主、共産、社民*19の奮闘を期待しますが、こうなると「自公2/3」も覚悟した上で「改憲の発議の阻止」や「発議された場合の国民投票での戦い」も覚悟する必要もあるのでしょう。
 もちろん森友加計疑惑やそれによる安倍政権支持率低迷*20などを考えれば「2/3だから改憲案が出せる」というほど、話も単純ではないでしょう。自民党支持層も必ずしも「安倍流極右改憲」の支持でもないでしょう。
 しかし、安倍は無茶苦茶な極右ですし、今や自民党のリベラル派も存在しないに等しい情況ですし、護憲派にとって厳しい状況ではあります。「特定秘密保護法」「安保関連法」「共謀罪」の廃止も「将来はともかく」しばらくは難しい情況でしょう。当面は「どう発動を阻止していくか」「(裁判となった場合に)どう裁判闘争していくか」などという話になるでしょう。


■【衆院選石原慎太郎氏が立憲民主・枝野幸男代表を称賛 「節を通した枝野は本物の男に見える」
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160094-n1.html
 改憲右翼の石原がリベラル保守の枝野を褒めるとはわけが分かりませんが
1)小池が沈没しそうな上に安倍自民が勝利しそうなので小池を褒める理由がない
2)小池のせいで石原*21元幹事長など息子たちが落選するのを防ぎたい
3)豊洲市場問題で小池に非難されてることへの恨み辛み
4)自分が失敗した国政復帰を小池ごときに果たされてたまるかという嫉妬
といったところでしょうか。まあ、とにかく枝野が好きなわけではなく小池への恨みや敵意でしょう。


■【衆院選】「お国のために頑張る仲間」 自由・小沢一郎代表が事務所スタッフら激励
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160085-n1.html

 自由党小沢一郎代表は16日、埼玉県川越市西武新宿線本川越駅前にある埼玉7区の希望前職、小宮山泰子氏の選挙事務所を訪れ

 自由党は解党ははしておらず、小沢自身が自由党代表でありながら、自分は無所属出馬、小宮山ら子分はほとんど希望から出馬(一部が小沢同様無所属)、自由党の比例名簿はありませんというのだから無茶苦茶な話です。要するに「希望に合流したいが、選挙結果を見て、いざとなったらフリーハンドにしたい」わけですが、まあそううまくいかないでしょうね。希望はどう見ても落ち目ですし、とはいえ小沢が今さら立憲民主にすり寄ったところで相手されるかどうか。
 「俺は無所属」といったところで「子分はほとんど希望」ではなんの説得力もありません。


■【衆院選】9条改悪反対!! 民進出身の希望公認候補が露骨に反旗 改憲の「踏み絵」を踏んだはずなのに続々と
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160088-n1.html
 立憲民主党の好調と希望の沈没からこうした造反者(?)を出して、完全に「政党の体をなさなくなった」希望です。
 これでは選挙後の希望崩壊は確実でしょう。
 そしてこういう事を言ってる連中が当選するか分かりませんが、当選すればほぼ確実に立憲民主に逃げ込もうとするでしょう。
 まあ希望から出馬した輩(事情はどうアレ、枝野等と違い小池から排除されなかった上、小池の「改憲支持」という踏み絵を踏んだ輩)など大して信用できませんが、この「自民圧勝予想」の政治情勢では「信用できないから立憲民主に入党させない」つうわけにもいかないので、まあ「前原や細野」など「希望の大幹部で到底入党させられない輩」や「松原仁」のような「前原の解党前から希望に逃げ込んだ輩」「リベラルとはおよそ言えない極右」を除けば、まあ入党はさせていいでしょう。


■【歴史の交差点】谷垣禎一*22高村正彦*23…惜しまれる良質な政党政治家の引退 フジテレビ特任顧問・山内昌之*24
http://www.sankei.com/life/news/171016/lif1710160038-n1.html
 「安倍政権下で幹事長」とはいえ一応リベラル派と言っていいであろう谷垣氏はともかく、「安倍のお気に入り」高村なんて別に良質でもないし惜しくはないですね。

 2人は、まさにリベラルな民主主義、リベラルな保守主義の流れを代表する政治家であった。

 谷垣氏はともかく高村の何処がリベラルなのか*25、ですがそれはさておき。
 山内は外部筆者とは言え産経は「リベラル」を敵視*26していたはずなのですが、この文章はどういうことなんですかね。


■【国難を問う(5)】戦後メディア史の汚点 「不都合な真実」に蓋 偏向報道「知る権利」阻害(論説委員兼政治部編集委員*27 阿比留瑠比)
http://www.sankei.com/politics/news/171016/plt1710160003-n1.html
 いつもの「何故、加計問題で産経以外のメディアは、加戸元愛媛県知事八田達夫氏の『安倍総理は無実』という主張よりも前川元文科次官の言い分ばかり報じるのか」「何故『前川氏のバー通い』をあまり報じないのか」「偏向報道だ」といういつもの寝言です。「戦後メディア史の汚点」とはむしろ阿比留のような輩の方です。


■【正論】擬似正義は社会の歪みもたらす 現在の価値で歴史を裁断する「政治的公正」を疑う 東京大学名誉教授・平川祐弘
http://www.sankei.com/column/news/171016/clm1710160004-n1.html
 韓国植民地統治はともかく、慰安婦南京事件731部隊などは当時の価値観(国際法)でも立派に違法だと思いますがそれはさておき。
 「当時は問題なかった」といいだしたら、何でもOKになってしまいます。 
 「現代の視点で過去を見直し、将来に生かすこと」は大事なことです。
 そして産経が「当時は問題なかった」と言い出すのはいつも「日本が加害者の場合」のときだけです。
 「ナチドイツのユダヤ人迫害」「ソ連スターリン粛清」などでは絶対にそうは言わないわけです。
 ただの居直りでしかありません。
 いや「当時は合法かも知れないが、今の観点では問題なので2度とああいう事がないようにしたい」ならまだいい。
 産経は「当時は合法、以上」なんだから話になりません。

*1:最近の著書として『対決 安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり:社会運動の力と「勝利の方程式」』(2017年、学習の友社)など

*2:もちろん小池支持の人間もいるのであくまでも「ある程度」ですが。

*3:小泉内閣環境相、第一次安倍内閣防衛相、自民党総務会長(谷垣総裁時代)などを経て都知事

*4:都知事として、ではなく「希望の党代表として」でしょうが

*5:あくまで「安倍と小池を比べたら」ですので「安倍と石破、石原jr、岸田(自民党)、枝野(立憲民主党)を比べたら」なら数字は変わるだろうと思います。安倍が好かれてると言うよりは小池が嫌われてるだけかも知れない。

*6:鳩山、菅内閣国交相菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相を経て民進党代表

*7:今後の共産の奮闘を期待したいところです。

*8:野田内閣環境相民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)、民進党代表代行(蓮舫代表時代)を歴任

*9:中曽根内閣自治相・国家公安委員長自民党幹事長(海部総裁時代)、新生党代表幹事、新進党党首、民主党幹事長、自由党代表を歴任

*10:正直「ガセネタメールで前原は終わった」と思っていたので奴が民進党代表になったことが驚きです。

*11:とはいえこれでは小池都政も早期に終了する可能性が出てきましたが。

*12:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*13:とはいえこれでも予想議席数は現有議席よりは減るのですが。

*14:しかし「都議選で躍進した小池」が今回沈没していることを考えれば、今回安倍が勝利(?)したところで「前原の民進党解党、希望合流の失敗」によるアシストもあるので、安倍の勝利(?)が何処まで継続するかは疑問だと思います(アンチ安倍の俺の願望込みですが)。「立憲民主の最大野党化」は「安倍批判派の高まりの現れ」と楽観的(?)に理解したいところです。

*15:もちろん今回選挙で安倍に退陣して欲しいとは思っていますが。

*16:とはいえ予想議席は、民進党の解散前議席は下回っています。

*17:アンチ小池の俺もここまで希望が沈没するとは思いませんでした。

*18:正直、希望に入ろうとした奴などあまり信用できませんが、「前原や細野のような極右」はともかくそこまで酷くなければ、情況が情況だけに、大目に見て入党を認めるしかないでしょう。

*19:立憲民主は最大野党の見込みと善戦していますがその分、共産と社民の現有議席維持が厳しい状況です。

*20:であるにもかかわらず「前原の愚行による野党共闘の挫折」と「小選挙区死票の多さ」もあって自民大勝予測というのはげんなりしますが。

*21:小泉内閣国交相自民党政調会長(第一次安倍総裁時代)、幹事長(谷垣総裁時代)、第二次安倍内閣環境相、第三次安倍内閣経済財政担当相を歴任

*22:小泉内閣国家公安委員長財務相自民党政調会長(福田総裁時代)、福田内閣国交相、第二次安倍内閣法相、自民党幹事長(第二次安倍総裁時代)など歴任

*23:村山内閣経済企画庁長官、小渕、福田内閣外相、森内閣法相、第一次安倍内閣防衛相、自民党副総裁(第二次安倍総裁時代)など歴任

*24:著書『イスラームと国際政治』(1998年、岩波新書)、『イスラームと世界史』(1999年、ちくま新書)、『イスラームと日本政治』(2000年、中公叢書)、『文明論としてのイスラーム』(2002年、角川選書)、『スルタンガリエフの夢:イスラム世界とロシア革命』(2009年、岩波現代文庫)など

*25:高村の派閥は流れ的にはリベラルの三木派ですが。まあそれ言ったらあの「安倍の類友麻生太郎も出自は河野洋平派ですが。

*26:特に敵視しているのが河野談話河野洋平氏(宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相など歴任)です。

*27:辻元氏などの名誉毀損裁判で2度も「デマ記者の烙印を裁判所に押された男」が論説委員とは異常の極みでしょう。