今日の産経ニュース(12/9、10分)(追記あり)

■「ベトナム人は奴隷ではない」 技能実習生派遣を手がけるベトナム商社の女性代表
https://www.sankei.com/premium/news/181210/prm1812100004-n1.html
 今のベトナム人技能実習生が「奴隷労働」だった*1ら、この「ベトナム商社代表」は「奴隷商人のボス」ですからね。
 「奴隷商人のボス」に「技能実習生は奴隷労働ですか?」と聞いても「奴隷ではない」と否定するのは当たり前の話です。
 山口組組長が「うちには任侠だから覚醒剤なんか扱ってない」といったら信用するのかというのと同じ話です。


■【産経・FNN合同世論調査】「国後・択捉2島引き続き協議」が50・0%で最多
https://www.sankei.com/politics/news/181210/plt1812100019-n1.html
 「プーチンははっきりと返還すると明言したことなど一度もなく」どう見てもロシアに返還する気があるとは思えないし、そもそもプーチンに仮に返還意思があるとしても、返還に当たっては「今、北方領土にすんでるロシア人をどうするか、ロシア本土に移住してもらうのか、はたまたロシア系日本人として受け入れるのか」つう難しい問題がある*2のに「首相の手腕による領土返還に期待する」ってどんだけ日本人ってバカなんでしょうか?
 俺も正直、皮肉でも嫌みでもなくマジで「東大、京大や早稲田、慶応にいけなかった自分(中央大卒)」がそんなに「利口だとも思ってない」ので「何で凡人の俺ですら分かることが分からないんだろう?」と頭痛がしてきます。今の日本人って本当にバカばっかなんですかね?
 つうか「思わせぶりなだけで具体的なことは何も言ってないプーチンの発言」レベルで島の返還を期待するなら「政府首脳がはっきりと非核化を明言してる(ただし米国による体制保証の確約が条件ですが)」北朝鮮の非核化にでも期待したらどうなんですかね?
 俺は北朝鮮の非核化には「一定の期待」をしていますが、ロシアの島返還なんか何一つ期待していません。まあマスゴミの「反北朝鮮&なぜか親ロシア(つうか親安倍?)」の偏向報道の影響も大きいのでしょうが。

【追記】
 脚注で触れた「小泉氏が2004年に設置した女帝容認答申を出した有識者会議」ですがメンバーは以下の通りです(ウィキペディア皇室典範に関する有識者会議』参照)。

【あいうえお順、役職は当時】
岩男寿美子*3慶應義塾大学名誉教授)
緒方貞子*4国際協力機構理事長。上智大学名誉教授。元国連高等難民弁務官
奥田碩*5日本経済団体連合会会長、トヨタ自動車会長)
・久保正彰*6東京大学名誉教授)
佐々木毅*7学習院大学教授。元東京大学総長)
笹山晴生*8東京大学名誉教授)
佐藤幸治*9近畿大学法科大学院長、京都大学名誉教授)
園部逸夫*10(元最高裁判事、外務省参与)座長代理
古川貞二郎*11(元内閣官房副長官(村山、橋本、小渕、森、小泉内閣)、元厚生事務次官
吉川弘之*12産業技術総合研究所理事長、元東京大学総長)座長

 でこういうのは委員が決まる時点である程度結論も分かることが多い。
 まあ、このメンバーで重要なのは「一人も極右がいない」つうことですね。小泉氏が女帝反対の結論を導き出したいならそういうことはしない。つまりは「小泉氏が何を求めてるか」はバカでない限り分かるし、その彼の意思を分かった上で「私は女帝反対です」という人間はよほどの極右しかありえないわけですが、繰り返しますが「この中に櫻井よしこのような極右は誰一人いない」わけです。
 まあ悠仁君が誕生しなければ女帝導入できていたかもしれないんですけどね。


■【産経・FNN合同世論調査】徴用工判決で「ICJ提訴を」75%超
https://www.sankei.com/politics/news/181210/plt1812100016-n1.html
 読売、産経など日本マスゴミが酷い嫌韓国報道を垂れ流してるとはいえ「正気なのか」と心底呆れますね。勝てる保証なんかどこにもないし、仮に勝ったところでこういう政治的問題で「勝ったから解決した」つう話にはなり得ないでしょう。最近「政治問題とか社会問題とか」では日本人であることは心底恥ずかしい、情けない話ばかりでうんざりします。
 正直、韓国とか台湾とかに「冗談抜きで」うらやましさを感じます。
 まあ「韓国や台湾もバラ色ではない」とは思いますが。


■【政界徒然草】穴だらけの外国人医療費、野党は真逆主張
https://www.sankei.com/premium/news/181207/prm1812070010-n1.html
 結局「制度の穴をついて不正をする外国人もいるが、ほとんどの外国人にとっては現在のいわゆる国民皆保険制度(公的医療保険制度)は使いづらい制度」つうことでしょうねえ。
 時々「ヤクザによる生活保護不正受給」が報じられますがほとんどの貧困者にとって「生活保護制度が使いづらい」のと同じです。
 で「不正の防止」には誰も反対しない。問題はそれを口実に自民や産経のような排外主義ウヨは「外国人がさらに使いづらい制度」にするのではないかという危惧があることですね。そもそも産経など排外主義ウヨは外国人皆が不正してるかのような無茶苦茶なこと言ってますし。


麻生太郎*13「あれで暴力?」 自民党議員を擁護
https://www.sankei.com/politics/news/181209/plt1812090010-n1.html

 自民党は7日、大家氏の暴言を認めて立憲民主党側に謝罪し、今国会の閉会後に大家氏が議院運営委員会理事を辞任すると伝えた。

ということで事情はともかく自民も非を認める話で

 「暴力は駄目だが、少なくともそういう話ではないと(大家氏に)言って励ました」

というのだからいつもながら変な男です。これが副総理で元首相かと思うと頭痛がします。

*1:残念ながらそのようですが。

*2:これを解決できなければいかにプーチンに返還意思があっても、彼は「国内の批判」を恐れて返還を諦めるでしょうねえ。小泉氏が「国交正常化を視野に」訪朝し日朝平壌宣言を締結しながら、救う会や家族会らウヨの反発に恐れをなし日朝国交正常化を断念したり、自ら設置した有識者会議(座長は吉川弘之・元東京大学総長)によって「女帝導入容認答申」を出しながらも、悠仁君誕生と党内外のウヨの女帝への反発によって「女帝制度導入」を断念したように。小泉氏同様プーチンとて政治生命を犠牲にしてまで島を返したりしないでしょう(まあ俺は「国交正常化意思」「女帝導入意思」のあった小泉氏と違いプーチンに島返還の意思はないと見ますが)。

*3:1935〜2018年。社会心理学者。著書『日本で学ぶ留学生:社会心理学的分析』(共著、1988年、勁草書房)、『テレビドラマのメッセージ:社会心理学的分析』(2000年、勁草書房)、『外国人犯罪者:彼らは何を考えているのか』(2007年、中公新書)など

*4:1927年生まれ。国際政治学者。著書『私の仕事:国連難民高等弁務官の10年と平和の構築』(2002年、草思社→2017年、朝日文庫)、『紛争と難民:緒方貞子の回想』(2006年、集英社)、『満州事変』(2011年、岩波現代文庫)など

*5:1932年生まれ

*6:1930年生まれ。西洋史学者。著書『西洋古典学入門』(2018年、ちくま学芸文庫)など

*7:1942年生まれ。政治学者。著書『民主主義という不思議な仕組み』(2007年、ちくまプリマー新書)、『民主政とポピュリズム』(2018年、筑摩選書)など

*8:1932年生まれ。日本古代史家。著書『古代国家と軍隊』(2004年、講談社学術文庫)など

*9:1937年生まれ。憲法学者。著書『日本国憲法と「法の支配」』(2002年、有斐閣)、『現代国家と人権』(2008年、有斐閣)など

*10:1929年生まれ。著書『最高裁判所十年』(2001年、有斐閣)、『皇室制度を考える』(2007年、中央公論新社)など

*11:1934年生まれ

*12:1933年生まれ。工学者。著書『ロボットと人間』(1985年、NHKブックス)など

*13:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)を経て首相。現在、第二〜第四次安倍内閣副総理・財務相