今日の産経ニュースほか(2019年6月8日分)

「安倍外交」のお粗末な本質:対イラン「仲介」外交浅井基文

 「安倍外交」の中身のなさについては最近の朝日新聞の特集記事においても指摘されるに至っています。プーチン大統領との間で6月までに平和条約についての基本合意を取り付けると大言壮語していたのに、(ボーガス注:事前に返還した島に米軍基地は置かないと確約しろという)ロシア側の問題意識(安倍首相が日米同盟のもとでアメリカに追随し、自主独立のかけらもないことを見抜いているロシア)の前にあえなく雲散霧消したこと(中略)、対日要求の構えにあるトランプ政権に対して接待・「おもてなし」外交で参議院選挙後まで待ってもらおうとする「その場限り」外交等々、私は「安倍外交」の中身はスカスカで何の実体もないと判断せざるを得ません。そして今回の対イラン「仲介」外交です。
 確かに日本はこれまでイランとの間で友好的な関係を維持してきました。この大切な財産は今後の両国関係にとっての大切な財産です。その大切な財産を、(ボーガス注:参院選挙前の話題作りと)トランプに対して「いい顔」をしたいだけのために「浪費」するのはとんでもないことです。もちろん、安倍首相がイラン側の要求(アメリカのJCPOAへの復帰及び対イラン制裁撤廃)を踏まえてトランプ政権に対して働きかけを行う意思を持っているならば話は別です。しかし、どう見ても安倍首相が(ボーガス注:能力以前に)それだけの意思、決意を持っているとは考えられません。
 しかも安倍首相の脳天気ぶりは、ロウハニ大統領だけではなく最高指導者ハメネイ師との会見まで要求する厚かましさにまで昂じています。さらにあきれてものも言えないのは、安倍首相は事前にイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、イラン訪問について「理解を求めた」ということです。しかも念の入ったことに、安倍首相はサウジアラビア及びUAEの指導者とも事前に連絡を取って「理解を求める」と言われています。
 私の個人的気持ちとしては、安倍首相が「仲介」役を果たせる能力も意思もないことを見越して、(中略)(ボーガス注:何らかの口実をつけて)イラン側から安倍首相のイラン訪問「延期」を通報してきてくれないかな、というところです。

 浅井先生が言うように「能力以前に覚悟がない」でしょう。
 で浅井先生が危惧するのは「にもかかわらず」、「水面下交渉ではなく一般人にもわかる形で」安倍が「ロウハニ大統領だけではなく最高指導者ハメネイ師との会見まで要求」「事前にイランと対立するネタニヤフやサウジ、UAEに理解を求めたと公言」つうことです。しかも「日本首相のイラン訪問はイスラム革命後では初めて」とまで宣伝している。
 これをイラン側はどう思うか。普通の人間ならどう思うか。
 当然「安倍は政治生命をかけてる」と思うでしょう。
 まともな人間なら「ロウハニだけじゃなくてハメネイともあわせろ」だの「事前にネタニヤフなどあんたらイランと対立する連中にも話をつけてきた」だのいう態度を公然ととれば「まさか、これで俺(安倍)はトランプのメッセンジャーボーイだ、トランプの言うことをお願いだから聞いてくれなんてことはあるまい」と思うでしょう。その程度のつまらないことしかしないのなら最初から「ここまで話をでかくする必要はない」。
 これは話を日本に置き換えれば分かる話です。「日本と北朝鮮の仲介をしたい、拉致問題の解決に尽力したい。ついては安倍総理と会談したい」という国の首相なり大統領なりが「北朝鮮だけじゃなくてロシアや中国にも事前に話をしてきた」「この際、安倍総理だけじゃなくて、象徴である天皇や、公明党の山口代表とも会いたい」といってきたら、それも水面下の伝達ではなく「日本国民にもわかる」公式発表としてやったらどう思うか。
 それで「イヤー北朝鮮はこう言ってるから全部日本が要望を飲んで下さい」で納得できるのか。
 日本側の反応は「お前その程度のこと(単なる北朝鮮メッセンジャーボーイ)をするのにこんなに話をでかくしたのか!」でしょうね。
 いやそもそも安倍がイラン訪問する必要もないわけです。その程度のつまらないことしかできないなら河野外相で十分でしょう。
 でも、安倍はバカだから浅井先生が危惧するように「トランプの言うことをお願いだから聞いてくれ」レベルしか多分やらないでしょう。
 で、イランが本気で安倍に期待してれば「お前ふざけんな」「事前にネタニヤフらにどんな話をしていたんだ。『俺があんたらの要望を全部イランに飲ませます』とでもいってたのか。それもはや中立的立場の仲介じゃねえよ。お前ただの使い走りじゃん。一国の首相が使い走りのあげく、ハメネイにも逢わせろとかなめてるのか、手前」と大激怒でしょう。期待してなくてもイラン側のメンツ丸つぶれですから「国民に対する手前」、安倍に甘い態度をとるわけにも行かず「お前ふざけんな」かもしれない。
 安倍が余計なことをしたことによって「日本・イラン関係が最悪の事態になりかねない」わけです。
 そこで俺も浅井先生同様、イランが「安倍総理の訪問は不用です」表明してほしいですね。
 「事前に安倍総理が何をしたいのか、お聞きしたが、どうもこれでは訪問されても、米国と我が国との間に合意が成り立つとは思えない」「安倍総理のメンツが潰れ無駄足踏ませるだけだし、そのような話にハメネイやロウハニを出せば我が国のメンツも潰れる」「イラン国民の対日感情も悪くなりかねない」つうことで「不要です」と。まあ、はっきりと「お前が来ても無意味だから来るな、安倍」つうことをイランも公言しにくいでしょうから、そこは適当にごまかして発表でしょうが。


「 緊密な日米関係を内外に示した今回の首脳外交は大成功で終えた 」 | 櫻井よしこ オフィシャルサイト
 実質的な中身は何もない(ただし、「密約による貿易摩擦問題での大幅譲歩」が疑われますが)のに「何が大成功なのか」。
 「トランプと一緒にゴルフして友好をアピールしました」程度で成果とは噴飯物です。


【昭和天皇の87年】幻の宇垣一成内閣 「陸軍はいよいよ増長すべし」 - 産経ニュース

・次期首相に宇垣*1を推薦したのは、元老の西園寺公望*2だ。宇垣は大正末期、加藤高明*3内閣の陸相として4個師団廃止など軍縮を断行した実績がある。西園寺は、宇垣ならば軍部を抑えられると思ったのだろう。
・だが、昭和天皇が組閣の成算を危ぶんだように、宇垣内閣を快く思わない勢力があった。
 陸軍である。
 宇垣排撃の急先鋒に立ったのは、参謀本部作戦部長代理の石原莞爾*4だ。表向きの理由は「宇垣は三月事件(※1)に関係しており、粛軍を進めるのにふさわしくない」だが、本音は「宇垣が首相になれば陸軍の政策要求が通らない」だった。

 「満州事変を起こした、お前が言うか」ではありますが「三月事件(クーデター未遂事件)の中心人物が、首相とはおかしくないか」とはそこだけ見れば一応筋は通っています。

  大命降下から2日後、宇垣は参内し、内大臣の湯浅倉平*5に言った。
 「組閣の大命を陸軍の二、三の者が阻止するという悪例を残しては断じてならない。陛下からお言葉を下されますよう、取り次いでいただきたい」
 このとき宇垣は、事態打開策として(1)陸相不在のまま首相が陸相の「事務管理」をする(2)昭和天皇が現役将官に優諚(※2)を与えて陸相に就任させる(3)予備役将官を現役に復活させる-の3案を示した。だが、湯浅は及び腰で、取り次ごうとしなかった。
 「そんな無理をなさることはあるまい。あなたにはまだ再起を願わねばならぬこともあるから」
 こうして宇垣の、頼みの綱はすべて切れた。同時に陸軍を抑える手綱も切れたといっていい。

 昭和天皇の戦争責任を否定したがる産経らしいですが、「宇垣首相が挫折した」とはいえ、その後の日中戦争にせよ、太平洋戦争にせよ、陸軍が暴走して、嫌がる天皇に無理強いしたわけではありません。
 結局天皇は「陸軍のような強引なやり方で国内外の反発を買うのは嫌だが、領土権益が増えるならその方がいい」と思ってる。だから「まあ領土権益が増えたからいいか」で陸軍の行為を結局は認めてしまう。
 まあ、そこには「中国なんか簡単に植民地化できる」「既成事実を作れば英米も中国支援を諦めて、結局日本の行為を容認する」という甘い事実認識もありました(実際にはそうはうまくいかず、英米との対立激化が太平洋戦争に至る)。


【産経抄】6月8日 - 産経ニュース

 「国民統合の象徴である天皇を男性に限定する合理的理由はどこにもない」。
 共産党志位和夫委員長は最近、党機関紙でこう語るなど、女性・女系天皇に賛意を示している。

 これについてはまず赤旗記事から「志位発言の女帝関連部分」を紹介しておきます。

天皇の制度と日本共産党の立場/志位委員長に聞く/聞き手 小木曽陽司・赤旗編集局長
小木曽
 天皇の「代替わり」にかかわって、天皇の退位の問題、女性・女系天皇の問題など、現行の「皇室典範」の問題が、さまざまな角度から議論されています。(中略)女性・女系天皇については、どう考えますか。
志位
 私たちは、憲法にてらして女性・女系天皇を認めることに賛成です。
小木曽
 憲法にてらしてとは、どういう意味ででしょうか。
志位
 日本国憲法では、第1条で、天皇について「日本国の象徴」「日本国民統合の象徴」と規定しています。
 「日本国民統合の象徴」とは、天皇が積極的・能動的に国民を「統合する」ということではありません。もしかりにそのような権能を天皇に認めたら、政治的権能を有しないという憲法の制限条項と矛盾するという問題が生まれてくるでしょう。「日本国民統合の象徴」という憲法の規定は、さまざまな性、さまざまな思想、さまざまな民族など、多様な人々によって、まとまりをなしている日本国民を、天皇があくまで受動的に象徴すると理解されるべきだと考えます。
 そのように「象徴」が理解されるならば、多様な性をもつ人々によって構成されている日本国民の統合の「象徴」である天皇を、男性に限定する合理的理由はどこにもないはずです。「皇室典範」では、戦前の規定そのままに、第1条で、男系男子だけに皇位継承の資格を認めていますが、これを改正し、女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項と精神にてらして合理性をもつと考えます。女系天皇も同じ理由から認められるべきと考えます。
小木曽
 男女平等、ジェンダー平等という見地からはどうでしょうか。
志位
 皇室の内部での男女平等という見地からこの問題に接近すると、「もともと世襲という平等原則の枠外にある天皇の制度のなかに、男女平等の原則を持ち込むこと自体がおかしい」という批判も生まれるでしょう。
 私は、そういう接近でなく、国民のなかでの両性の平等、ジェンダー平等の発展という角度から接近することが重要ではないかと考えています。「日本国の象徴」「日本国民統合の象徴」の地位にある天皇を男性に限定しているという現状をただすことは、国民のなかでの両性の平等、ジェンダー平等を発展させるうえでも意義ある改革になるのではないかと、考えるものです。

「天皇の制度と日本共産党の立場 志位委員長に聞く」反響相次ぐ/大本から考える…時宜にかなった内容
 女性・女系天皇についても憲法にてらして認めること、世界でもジェンダー平等が最も遅れている日本で、天皇を男性に限定している現状をただすことは、ジェンダー平等を発展させる意義ある改革になるとうたっていることにも感心しました。(埼玉県・丸井八千代さん)
 女性・女系天皇は、憲法でなく、皇室典範の改定で可能な課題。ある人は、「“平等原則の枠外にある天皇の制度のなかに、男女平等の原則をもちこむことはおかしい”という意見があるなかで、国民のなかでの両性の平等、ジェンダー平等促進の角度から位置づけた。この論立てはスゴイ」と語っていました。(愛知県・河江明美さん)

 志位氏の思惑に「保守層の共産党支持拡大狙い」「(国民民主党など天皇制容認派を含む)野党共闘の促進狙い」という面が仮にあるにせよ、何でアレ「女帝否定は女性差別であり、過去はともかく現代においては何の正当性もない」「女帝否定は日本政府が女性差別にお墨付きを与えてるという公的メッセージになりかねない」という主張自体は正論でしょう。だからこそ「ウヨの女帝導入論への反発」「悠仁君の誕生」「それらによる小泉首相の弱腰化」で結局ぽしゃったとは言え、小泉首相は一時は「女帝容認」に舵を切ろうとしたわけです。
 そして国連の女性差別撤廃委員会からも「女帝を容認してはどうか」という勧告も出そうになった(安倍政権が猛烈に反発したせいか、出ませんでしたが)
 女帝容認以外に現実的な「皇位継承者を増やす策」はないし、「女帝否定」には何ら正当な理由はない(現在の目で見れば女性差別でしかない)のだから当たり前の話です。

 本来、皇室を廃絶したいはずの彼らが、女系天皇に賛成するのはなぜか。

 ここから産経は「女性天皇天皇制廃止の陰謀」とほざき出すわけですが、おいおいですね。
 共産党の態度は
1)天皇制廃絶を実際には事実上放棄してる
2)「皇位継承者が増える」ので、天皇制廃絶という目標には反するが「女性差別を放置できない」あるいは「野党共闘促進のためにあえて主張」(国民世論多数が女帝支持なので反対してもたぶん将来的に女帝が導入されるとの判断もある)
のいずれかで十分理解可能でしょうに。
 大体それなら首相時代、一時は女帝導入に踏み出そうとした小泉氏は「天皇制否定」なのか。
 「女帝容認」の答申を出した皇室典範有識者会議のメンバー、たとえば

緒方貞子(国連難民高等弁務官独立行政法人国際協力機構(JICA)理事長を歴任。上智大学名誉教授)
奥田碩日本経済団体連合会会長、トヨタ自動車社長、会長、相談役など歴任)
佐々木毅(東大法学部長、総長を歴任。東大名誉教授(政治学))
園部逸夫最高裁判事、外務省参与を歴任)
古川貞二郎(厚生事務次官内閣官房副長官を歴任)
吉川弘之(東大工学部長、総長、独立行政法人日本学術振興会会長、放送大学学長、独立行政法人産業技術総合研究所理事長などを歴任。東大名誉教授(工学))

なども「天皇制廃止論者」なのか。彼らは経歴、肩書きから見てもそんな人間ではないと思いますが。天皇制廃止論者を「独法の理事長(JICA理事長の緒方、日本学術振興会会長、産業技術総合研究所理事長の吉川)」や最高裁判事(園部)、官房副長官(古川)にするほど、自民党も「懐は深くない」でしょう。
 あるいは国民世論が世論調査に寄れば「天皇制支持&女帝容認」が多いことは産経にはどう理解されるのか。

 共産党に近く、皇室と民主主義は両立しないと主張した憲法学者の故奥平康弘氏*6は、女系天皇の誕生にこんな「期待」を表していた。
天皇制のそもそもの正当性根拠であるところの『萬世一系』イデオロギーを内において浸蝕(しんしょく)する」(月刊『世界』平成16年8月号)。

 まあ、ここで奥平氏が言う「万世一系イデオロギーの浸食」とは「天皇制に存在する様々な不合理の崩壊」でしょうね。万世一系なんて明らかにウソですから*7
 そして「女帝否定という伝統=女性差別」は明らかに不合理なわけです。
 そうして天皇制の不合理(伝統の名の下に維持されてきた問題点、弊害)を是正していけば行くほど「どんなに頑張っても天皇制の不合理は完全には是正できないことに国民が目覚める(なぜなら天皇制の根拠である万世一系イデオロギーが不合理だから)→廃止世論の増加」つうのが奥平氏共産党の考えかもしれませんが、それ、彼らの価値観に過ぎませんから。
 それとは別の「天皇制の不合理を是正して開かれた皇室にして皇室の反映を図ろう」つう考えだってあるわけです。まあ産経は「天皇制の不合理(例:女帝否定)」を「伝統だから守ろう」といい「不合理だからなくそう」という側を「天皇制廃止、否定論か」と罵倒する馬鹿馬鹿しさですが。
 どっちにしろ、
1)産経のように「不合理ではない」とする立場
2)「天皇制それ自体が不合理なんだからすぐさま共和制(天皇制廃止)を目指すべきであって、廃止を目指す物を改善なんて馬鹿馬鹿しい」つう立場
3)「女帝の是非はともかくどうせ女帝なんかウヨの反対で通らないし、俺の生活にも関係ないからどうでもいい、ウヨに悪口されてまでこんなことで体力使いたくない」つうある種の無関心や諦念
のどれかでない限り「女帝否定」のような不合理は「女帝容認」の形に是正されてしかるべきと普通の人間は思うでしょう。

 世襲の皇室制度は(ボーガス注:法の下の平等という)憲法の基本的原理と矛盾するとの立場の憲法学者、横田耕一氏*8も次のように述べている。
▼「女系天皇を認めるということは、社会的に天皇の持つ国民統合力を弱めるように働く*9」(16年2月5日の衆院憲法調査会小委員会)、「女系天皇にした場合には権威ある天皇というものは、恐らく復活しない」(17年5月31日の政府の皇室典範有識者会議)。

 これだけでは横田氏が何を考えてるかは分かりません。詳しく調べればわかるのでしょうが、面倒なのでそこまでは俺もやりません。まあ「女性天皇」なら「白馬に乗った大元帥」的な権威(政治的、軍事的権威)はもはや生まれないことは確かでしょうが。
 いずれにせよこんなことで「女帝容認=天皇制否定の陰謀」といえるわけがない。「昔のような絶大な権威がなくなる=天皇制廃止、否定」ではないでしょうに。 

*1:清浦、加藤高明、第1次若槻、浜口内閣陸軍大臣朝鮮総督、第1次近衛内閣外相(拓務大臣兼務)を歴任

*2:第二次伊藤、第二次松方内閣文相(外相兼務)、第三次伊藤内閣文相、首相を歴任。元老の一人。

*3:第4次伊藤、第1次西園寺、第3次桂、第2次大隈内閣外相を経て首相

*4:関東軍参謀として満州事変を実行。関東軍作戦課長、参謀本部作戦課長、参謀本部第1部長、関東軍参謀副長、舞鶴要塞司令官など歴任。

*5:岡山県知事、静岡県知事、警視総監、内務次官、朝鮮総督府政務総監、会計検査院長宮内大臣内大臣など歴任

*6:東京大学名誉教授。「九条の会」の呼びかけ人の一人。著書『なぜ「表現の自由」か』(1988年、東京大学出版会)、『いかそう日本国憲法:第九条を中心に』(1994年、岩波ジュニア新書)、『「表現の自由」を求めて:アメリカにおける権利獲得の軌跡』(1999年、岩波書店)、『治安維持法小史』(2006年、岩波現代文庫)、『「萬世一系」の研究(上)(下)』(2017年、岩波現代文庫)など

*7:奥平著書名が『天皇制の研究』ではなく『「萬世一系」の研究(上)(下)』(2017年、岩波現代文庫)である点は重要かと思います。「そうした認識の是非はともかく」奥平主張において天皇制問題とは「一般的な国王制度の問題」とはおそらく違います。

*8:九州大学名誉教授。著書『憲法天皇制』(1990年、岩波新書) など

*9:うーん、どうですかね。「女系天皇反対」を叫ぶウヨがいるので短期的にはそうかもしれませんが、長期的には逆かもしれない。