■五十嵐仁*1の転成仁語『「消えた給付金」は「消えた年金」と同様に安倍政権を追い詰めることになるのか』
https://igajin.blog.so-net.ne.jp/2019-01-17
五十嵐先生が主張する様に、このような不祥事は徹底追及されてしかるべきです。
マスコミが安倍を恐れてか、ろくに批判報道しないことには改めて呆れます。
この件だけでなくモリカケにせよ、沖縄での無法にせよ、戦前美化の歴史修正主義にせよ、他の件にせよ、安倍は本来ならとっくの昔に国民的批判で退陣すべき人間であると言わざるを得ません。6年の長期政権など冗談ではありません。日本社会の劣化には改めて愕然とします。
【ここから産経です】
■【ゴーン退場(下)】仏政府の統合圧力、事件の引き金…日産は日本政府の支援期待
https://www.sankei.com/economy/news/190126/ecn1901260023-n2.html
・仏政府の野望がゴーン事件の引き金を引いたとの見方が強い。
・仏政府のもくろみはゴーン逮捕で頓挫した。
おいおいですね。これは「フランス政府が日産完全子会社化を画策し、それをゴーンに指示しなければ、ゴーン失脚はなかった」、つまり「ゴーン失脚は単純な不正追及ではなく、やはりクーデターだった」「フランス政府がそうしたことを考えなければゴーンの不正は黙認されていたに違いない」と自白してる様なもんです。産経も本当に非常識ですね。
なお、「一時挫折した」とはいえるでしょうが、おそらく巻き返しを狙ってるでしょうね。
ゴーン個人の不正で「日産完全子会社化」を諦めなければならない理由はどこにもないからです。
■【ゴーン退場 (上)】窮地の日産に邸宅改築費要求のメール…経営者不適格の“証拠”
https://www.sankei.com/economy/news/190125/ecn1901250036-n1.html
ゴーンたたきに懸命な産経ですが、正直、この記事から明らかになるのは「日産は単純な被害者ではあり得ない」ということでしょう。
関係者が目を疑ったのは、2017(平成29)年10月13日というメールの日付だった。
目を疑うのはこんなことがゴーンたたきになると思ってる産経や日産現経営陣の脳みそです。
ゴーンの逮捕は2018年11月です。「2017年10月のメール」が不正の証拠だというなら日産という会社はゴーンの不正を1年も野放しにしていたわけです。ゴーン一人を非難してすむ話ではない。
有罪かどうかという以前に、ゴーンが経営者として不適格だということを社内調査の結果が示していた。
おいおいですね。こんなことを書いてしまう産経がゴーン追放に動いた日産現経営陣を露骨に身びいきし「とにかくゴーン叩きありき」であることは言うまでもないでしょう。
仮に「ゴーンが経営者失格」として、そのゴーンを黙認し続けてきた現経営陣の責任はないのか。
なぜ産経は「ゴーンしか非難しないのか」。
日産と企業連合を組むフランスの自動車大手、ルノーの姿勢は違った。「推定無罪」の原則を掲げ、ゴーンの会長兼CEO(最高経営責任者)の解任を見送り続けたのだ。
いやいや元厚労次官・村木氏(ただし裁判時は局長)の「起訴休職→無罪判決→復職」がいい例ですが、現時点では確かに「推定無罪」です。
下手に「無罪を主張する」ゴーンの首を切ったら「仮に無罪判決が出た場合」、ゴーンに民事賠償訴訟をおこされ多額の賠償金を払う羽目になりかねません。一概にフランスの態度は非難できないでしょう。
■籠池夫妻の初公判は3月6日 大阪地裁
https://www.sankei.com/affairs/news/190125/afr1901250040-n1.html
「初公判」というあたり、明らかに異常ですね。なんで裁判がこんなに遅いのか、安倍への政治的配慮かと呆れます。
■堺あおり運転遺族「たった16年で…」 判決に悔しさにじませ
https://www.sankei.com/west/news/190125/wst1901250041-n1.html
遺族の気持ちは分からないではないですが、マスコミがこういう感情論を垂れ流すのは論外ですね。
懲役16年とは決して軽い罪ではない。「そもそも何年なら満足なのか」とか「死刑にしろと遺族が言えば従うのか」て話ですし。
■スコットランド前首相訴追 英、強姦未遂罪など
https://www.sankei.com/world/news/190125/wor1901250010-n1.html
前首相とはいえ元幹部がこれとはスコットランドの地域政党も頭が痛いでしょう。
■【阿比留瑠比*2の極言御免】枝野氏はロベスピエールか?
https://special.sankei.com/a/politics/article/20190125/0001.html
有料会員記事です。産経に金など払いたくないので途中までしか読めません。
立憲民主党の枝野幸男*3代表が民主党の野田佳彦*4内閣の経済産業相当時の平成24年4月、毎日新聞の山田孝男*5特別編集委員のインタビューで、こう語っていたことが、ずっと頭のどこかに引っかかってきた。
「私はロベスピエールになりたくないのです」
山田氏は記事で、ロベスピエールについて「フランス革命の指導者である。恐怖政治の代名詞でもある。理想に忠実な弁護士*6だった。政権を掌握するなり急進的な改革へ突き進み、政敵を次々処刑し、最後は自分が処刑された」と解説している。
引っかかるのなら「どういう意味ですか?」と枝野氏にインタビューすればそれですむ話です(実は山田インタビューを読むだけでも枝野氏の真意は簡単にわかるかもしれませんが)。
まあ、普通に考えれば「経産相としてもっと脱原発に動け」という批判に対する言い訳(党内の原発推進派議員やそうした議員を支持する原発推進労組をうかつに敵に回すとロベスピエールのように失脚する)でしょうか?
まあどうせ、阿比留のことだから、ここから無理矢理なこじつけで「枝野はロベスピエールの様な恐怖政治家と自覚してるんだ!」「枝野は自分がロベスピエールの様に悲惨な政治的末路を遂げることを(以下略)」とか低レベルな誹謗が始まるのでしょう。
ただし、最初に書いた様にここまでしか読めません。まあ、カネだしてまで阿比留の駄文を読む気はないです。
*1:法政大学名誉教授。全国革新懇代表世話人。著書『徹底検証 政治改革神話』(1997年、労働旬報社)、『政党政治と労働組合運動』(1998年、御茶の水書房)、『戦後政治の実像』(2003年、小学館)、『この目で見てきた世界のレイバー・アーカイヴス』(2005年、法律文化社)、『労働政策』(2008年、日本経済評論社)、『労働再規制』(2008年、ちくま新書)、『対決 安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり:社会運動の力と「勝利の方程式」』(2017年、学習の友社)、『打倒安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)など
*2:著書『民主党と日教組』(2010年、産経新聞出版)、『政権交代の悪夢』(2011年、新潮新書)、『破壊外交:民主党政権の3年間で日本は何を失ったか』(2012年、産経新聞出版)、『総理、あなたこそ復興の障害です:菅直人政権の「大罪」』(2014年、PHP研究所)、『偏向ざんまい:GHQの魔法が解けない人たち』(2016年、産経新聞出版)、『だから安倍晋三政権は強い』(2018年、産経新聞出版)、『安倍晋三の闘い』(2018年、ワック文庫)など
*3:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相、民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表
*4:鳩山内閣財務副大臣、菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任
*5:著書『小泉純一郎の「原発ゼロ」』(2013年、毎日新聞社)
*6:なお、枝野氏も弁護士です。まあ他にも「谷垣元自民党総裁」「福島瑞穂社民党副党首」など弁護士資格を持つ政治家は他にもいますが。