高齢化する鳩山ニュータウン、空き家スイーツで町おこし

という放送をNHK埼玉放送局が先日やっており、県民として興味深かったので関係記事を紹介しておきます。

空家スイーツで町おこし 埼玉県鳩山町 | NHK2021年11月09日
 都心から電車で1時間ほどの埼玉県鳩山町。かつて都心のベットタウンとして開発された鳩山ニュータウンは住民の減少と高齢化が進み、“空き家”が問題になっています。
 4年前に移住したアーティストの菅沼朋香さんは、空き家などの庭に実ったフルーツを使ったクッキーを「空家スイーツ」として販売。県外からも注文が届くほどの人気商品となっています。泉浩司アナウンサーが伺いました。
(以下略)

【関係記事】

高齢化率高い鳩山ニュータウン 昭和レトロ喫茶が交流の場に 生活芸術家・菅沼朋香さんが出店 - 産経ニュース2019/11/22
 県内で高齢化率が最も高い鳩山ニュータウン。整然と区画された街に、場違いな喫茶店不定期で営業している。店名は「ニュー喫茶・幻」。空き家の増加でニュータウンの消滅が危惧される中、東京芸術大出身のアーティスト、菅沼朋香さん(33)は昭和レトロな喫茶店を通じて、住民同士の交流を活発化させ、地域コミュニティーの再生を目指している。(黄金崎元)

埼玉・鳩山ニュータウンで「空家スイーツ」計画始動: 日本経済新聞2020年6月26日
 急速な高齢化と空洞化が問題になっている埼玉県鳩山町鳩山ニュータウンで、空き家を改装したカフェを拠点に焼き菓子を製造・販売する「空家スイーツ」の計画が始動した。

中古住宅250万円…3重苦「鳩山ニュータウン」住民の苦悩 | 富裕層向け資産防衛メディア | 幻冬舎ゴールドオンライン2020.9.1
 埼玉県比企郡鳩山町東武東上線「高坂」駅からバスで10分ほどのところに1970年代から1990年代にかけて開発、分譲された「鳩山ニュータウン」があります。この街は新日本都市開発(2003年8月に特別清算)が開発した埼玉県を代表するニュータウンです。
 鳩山ニュータウンが売り出されたのは、日本経済が急成長を遂げた時代。1990年代に売り出されたニュータウン内の松韻坂地区は戸当たり1億円を超える分譲価格が付いたことでも、当時大変な話題になりました。
 そんな鳩山ニュータウンは、現在どんな状態になっているのでしょうか。鳩山町の人口統計を見るとニュータウンを構成する「松ヶ丘」「楓(かえで)ヶ丘」「鳩ヶ丘」の3地区の人口は、2000年には9979人であったものが2017年12月では7256人、17年間でなんとその数は27%も減少しています。
 さらに今後は減少の一途をたどり、2040年には人口は5100人にまで減少する見込みになっています。問題は人口だけでなく、激しく進行する高齢化です。2015年で総人口に占める65歳以上の高齢者の割合はすでに44.1%にも達しています。この数値は全国平均の27.3%を大幅に上回っており、2040年には53.9%となんと住民二人に一人以上が高齢者になることが予測されているのです。
 現在は空き家こそ、ニュータウンが属する鳩山町全体ではまだ8.9%(2013年住宅・土地統計調査)と県全体の空き家率 10.9%を下回っていますが、今後人口の多くを占める高齢者が一斉に亡くなると、多くの住宅が空き家になることが予測されるため、この街が将来にわたって存続できるのか危ぶまれます。

新型コロナ: 埼玉県内ニュータウン、コロナで注目 感染対策に好環境: 日本経済新聞2020年11月26日
 人口減少で衰退の一途をたどっていた埼玉県のニュータウンが、新型コロナウイルスの感染拡大を機にリモートワークや感染対策、ストレスフリーなど「新生活様式」実践の場として再注目されている。
 県内最大級のニュータウンといわれる鳩山ニュータウン(同県鳩山町)には新型コロナの感染拡大後、若者を中心とした街の再生計画が生まれた。2017年から町内に住むアーティストの菅沼朋香さんを中心に、空き家に残る樹木のキンカンやユズなどの果実をスイーツにするプロジェクトだ。クラウドファンディングで資金を集め、9月からカフェ「ニュー喫茶幻」で菓子の販売を始めた。
 喫茶には菅沼さんの知人や友人が多く集まり、移住希望者向けに菅沼さんのユーチューブチャンネルに喫茶の動画も作成。登録者が千人を超えるなど好評だ。菅沼さんは「新型コロナで喫茶は一時休業したが、オンライン配信のきっかけになった」と話す。
 1971年から開発が始まった鳩山ニュータウンはバブル前に自然に恵まれた住宅街として注目を集めたが、その後は人口減少が進み、高齢化率は50%近い。消滅するニュータウンの筆頭格といわれてきたが、コロナ禍でゆったりと時間を過ごしたい若者のニーズに合致した。

住んで!埼玉:/3 鳩山 喫茶店拠点、スイーツも誕生 アートの力で団地再生 /埼玉 | 毎日新聞2021/1/4
 県中部の丘陵地に約3000戸の住宅が並ぶ鳩山ニュータウン鳩山町)。その一角に戸建て住宅を改装した喫茶店「ニュー喫茶・幻」がある。高度成長期の昭和をテーマにした作品作りに取り組む現代美術家の菅沼朋香さん(34)が、2017年3月に東京都内から移り住んで、2年後にオープンした。店そのものが芸術作品であると同時に、少子高齢化や人口減少問題を抱える鳩山町の活性化にも取り組んでいる。

アートで街再生 ニュータウン在住芸術家・菅沼朋香さん: 日本経済新聞2021年4月20日
 埼玉県を代表するニュータウンとして1970年代から開発が進み、近年は急速な高齢化と人口減少で活力が失われつつあった鳩山ニュータウン鳩山町)。現代日本を象徴するようなこの地域に定住し、新風を吹き込むのがアーティストの菅沼朋香さんだ。街全体を「アート」と捉えたユニークな活動は多くの住民や若者をひき付けている。
 整然と住宅が立ち並ぶ鳩山ニュータウンの一角に、菅沼さんが運営する「ニュー喫茶幻」がある。