現在進行形で、武器輸出を「防衛装備移転」、天下りを「公務員の再就職斡旋」と言い換える国がある

 その昔、撤退を「転進」、全滅を「玉砕」と言い換えた国があった | inti-solのブログ - 楽天ブログを読んで思ったことですね。
 何も

 撤退を「転進」、全滅を「玉砕」と言い換えた国があった

なんて昔(太平洋戦争の日本軍)のことを持ち出す必要もない。
 「マイナカード」以前から、自民党政権ではよくあったことで他にも「その種の言い換え」には

◆軍事費→防衛費
◆税金→公的資金
 住専や銀行(りそなの一時国有化など)への税金投入から使われるようになった気がします。
ホワイトカラーエグザンプション→家族団欒法案(舛添*1厚労相)→高度プロフェッショナル制度(第二次安倍内閣
◆先制攻撃能力→敵基地攻撃能力→反撃能力
 1)「専守防衛の枠内」の行為でも「反撃能力」である、2)批判派は「敵基地攻撃能力」を「専守防衛の枠外」と評価なので「詐欺的」以前に意味が完全に不明です。
◆カジノ→IR(統合型リゾート

等があるので「ああ、またか」感しかないですね。何も河野*2デジタル相だけの問題ではない。興味がないのか、inti-sol氏はそうしたことに全く触れませんが(さすがに全く知らない無知ではないと思いますが)。
 なお、「昔のこと」だとその種の言い換えには「戦争→事変(プーチン同様、大規模戦争ではないかのように強弁)」「軍事性奴隷→慰安婦」「自殺攻撃→特別攻撃(特攻)」、「海外」だと「特殊軍事作戦(ロシア・プーチン政権がウクライナ侵攻を戦争ではないと強弁)」なんてもんもあります。
 なお差別的(あるいは差別的イメージが定着している)という理由で言い換えになった以下のような例もあるので「言い換えが正当な場合」も勿論あります。

◆らい病→ハンセン病
精神分裂病統合失調症
◆痴呆症→認知症

 なお、しばらく前に聞いたTBSラジオ森本毅郎スタンバイ」によれば「必ずしも尿から糖が検出されるわけではない」「イメージが悪い」ということから糖尿病について「脂質異常症」「高脂血症」からヒントを得た「糖代謝異常症」「高血糖症」などの言い換えが検討されてるとのことです。

参考

糖尿病の名称変更の動き…言葉への配慮、求められる時代 : 読売新聞2022.12.12
 医師や患者らで作る日本糖尿病協会は、日本糖尿病学会とともに新たな病名の検討を始めた。まず、患者の尿に糖が混じるとは限らず、実態を表していない。同協会が実施したインターネット調査では、患者の8割が、「尿」という表記に羞恥心を抱くなどの理由で、病名の変更を求めた。
 糖尿病の友人に尋ねると、「僕も病名を言いたくないから、人に話す時は『血糖値が高くて』って言うんだよ」と苦笑した。
偏見や差別意識を植え付けられる傾向が強い精神科の病名の中には、変更されたケースが多い。
 過去、精神分裂病は「統合失調症」に、 痴呆 は「認知症」に改められた。
 その後も、不安障害やパニック障害は、「障害」という言葉が本人や家族に衝撃を与えるとして、それぞれ「不安症」「パニック症」に変わった。

*1:第一次安倍、福田、麻生内閣厚労相都知事等を歴任

*2:第三次安倍内閣国家公安委員長、第四次安倍内閣外相、防衛相、菅内閣行革相等を経て岸田内閣デジタル相