「反党分子」松竹伸幸に今日も悪口する(2023年7/5日分)

文藝春秋社は「権力側・支配勢力」か・中 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba

 発売を一か月前にして、宝島社新書で第一位を独走中。

 「岩波、角川、講談社、光文社、集英社小学館、新潮、ちくま、中公、文春、平凡社」など「全ての新書部門で」ではなく「宝島社新書」なんて話で随分と大喜びするもんです(苦笑)。
 というか「第一位」が「松竹本の予約数>他の宝島社新書の売り上げ数」を意味するなら「本当かよ?」ですけどね。「既に販売中の書籍の売り上げ数」を「販売前の書籍の予約数」が超えるなんてあり得るんですかね?


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 過去において「新書限定でも」

集英社新書
改憲的護憲論』(2017年)
『〈全条項分析〉日米地位協定の真実』(2021年)
平凡社新書
憲法九条の軍事戦略』、『集団的自衛権の深層』(2013年)
『対米従属の謎』(2017年)

ということで集英社新書平凡社新書から刊行してた松竹がわざわざ「反共右翼出版社」の文春から出せば非難されるのは当然でしょう(とはいえ、共産党等において松竹批判のメインは「右翼的安保主張」であって「版元が文春であること」ではないでしょうが)。
 松竹の方こそ「なぜわざわざ文春新書で出したのか」。それ以前は文春から本を出してないのに。
 ちなみにそれ以前、主として出していた版元は

かもがわ出版
『9条が世界を変える』(2005年)
『幻想の抑止力:沖縄に海兵隊はいらない』(2010年)
オスプレイとは何か・40問40答』(共著、2012年)
『13歳からの領土問題』、『集団的自衛権の焦点』(以上、2014年)
歴史認識をめぐる40章』(2015年)
『「日本会議」史観の乗り越え方』(2016年)
『9条「加憲」案への対抗軸を探る』(共著、2018年)
『日韓が和解する日』(2019年)
『安倍政権は「倒れた」が「倒した」のではない』(2020年)
『13歳からの日米安保条約』(2021年)

ということで「松竹の勤務先」であるかもがわ出版です。
 それにしても文春新書ではなく

共産党幹部】
上田耕一郎*1『国会議員』(1999年、平凡社新書)
不破哲三*2マルクスは生きている』(2009年、平凡社新書)

全国革新懇代表世話人
◆五十嵐仁*3『労働再規制』(2008年、ちくま新書
◆纐纈厚*4日本海軍の終戦工作』(1996年、中公新書)、『侵略戦争』(1999年、ちくま新書)、『暴走する自衛隊』(2016年、ちくま新書
◆浜矩子*5『経済は地球をまわる』(2001年、ちくまプリマーブックス)、『グローバル恐慌』(2009年、岩波新書)、『新・通貨戦争』(2013年、朝日新書)、『超入門・グローバル経済』(2013年、NHK出版新書)、『地球経済のまわり方』(2014年、ちくまプリマー新書)、『国民なき経済成長』(2015年、角川新書)、『窒息死に向かう日本経済』(2018年、角川新書)、『「通貨」の正体』(2019年、集英社新書)、『強欲「奴隷国家」からの脱却』(2020年、講談社+α新書)、『「共に生きる」ための経済学』(2020年、平凡社新書)

といった新書(朝日新書岩波新書NHK出版新書、角川新書、講談社+α新書、集英社新書ちくま新書中公新書平凡社新書)なら「上田氏や不破氏といった共産党幹部も出してるから私も出した」「全国革新懇代表世話人も出してるから(以下略)」「筑摩などが反共ウヨ出版社とは思わない」といえたでしょうに。
 文春新書からは以下の通り「右翼的なラインナップ」が多数存在するわけですし、文春が「権力側、支配勢力側」かはともかく、「共産党員(既に松竹は除名され、元党員ですが)が著書を刊行すべき出版社」ではないでしょう。

【著者名順】
安倍晋三『新しい国へ・美しい国へ(完全版)』(2013年)
◆伊藤祐靖『国のために死ねるか:自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』(2016年)
 伊藤は予備役ブルーリボンの会メンバーという極右
久保田るり子反日種族主義と日本人』(2020年)
菅義偉『政治家の覚悟』(2020年)
谷口智彦『安倍総理のスピーチ』(2022年)
 谷口は安倍のスピーチライター
西修*6日本国憲法を考える』(1999年)、『憲法改正の論点』(2013年)
 西は改憲派のウヨ研究者(駒澤大名誉教授)

 勿論、一般にウヨ扱いされない著者の著書も以下の通りありますが、それを理由に「だから文春新書で出して何が悪い」というのは居直りでしかないでしょう。

上野千鶴子*7『在宅ひとり死のススメ』(2021年)
◆浜矩子『ユニクロ型デフレと国家破産』(2010年)、『新・国富論』(2012年)

 他にも軽く突っ込んでおきます。

 共産党がまだ理論活動を旺盛にやっていた70年代、刺激を受けることが多かった。その内の1つが宗教問題である。

 まるで今は理論活動が旺盛でないかのような無礼な物言いには呆れますがそれはさておき。
 本気で松竹が「宗教問題(共産党の宗教論であれ、それを離れて一般的な宗教論であれ)」について論じたいなら、そういうタイトルの記事できちんとやったらどうか。
 『文藝春秋社は「権力側・支配勢力」か・上』なんてタイトルの記事でやるべき話ではないでしょう。
 なお、以上は松竹記事に投稿しますが掲載拒否でしょう。松竹の「自由な言論」という大嘘にはいつもながら呆れます。

*1:1927~2008年。日本共産党宣伝局長、政策委員長、副委員長などを歴任。日本共産党前議長の不破哲三(本名・上田建二郎)は実弟

*2:日本共産党書記局長、委員長、議長を歴任

*3:法政大名誉教授

*4:山口大名誉教授

*5:同志社大教授

*6:著書『日本国憲法はこうして生まれた』(2000年、中公文庫)等

*7:著書『「女縁」を生きた女たち』(2008年、岩波現代文庫)、『家父長制と資本制』、『セクシィ・ギャルの大研究』(以上、2009年、岩波現代文庫)、『不惑フェミニズム』(2011年、岩波現代文庫)、『生き延びるための思想(新版)』、『ナショナリズムジェンダー(新版)』(以上、2012年、岩波現代文庫)、『差異の政治学(新版)』、『発情装置(新版)』(以上、2015年、岩波現代文庫)、『近代家族の成立と終焉(新版)』(2020年、岩波現代文庫)、『女の子はどう生きるか:教えて、上野先生! 』(2021年、岩波ジュニア新書)等