テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第23話「思わぬ遺産の目安箱」(1988年放送の再放送)(2024年1月11日記載)

◆第23話「思わぬ遺産の目安箱」(2024年1月11日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第23話「思わぬ遺産の目安箱」
 大阪を荒らし回っていた凶盗・蝮の弥平(伊吹聡太朗)が江戸に現われたことを知った吉宗(松平健)は、大岡忠相横内正)と火盗改役・内藤外記(小笠原弘)を呼び、市中見回りを厳重にするよう申し渡した。そんな中、吉宗はめ組で彦八(レオナルド熊*1)という男に出会う。彦八は「病死した半次郎(佐藤B作)の叔父・半助に頼まれた」と言って、半次郎のもとに五百両もの大金を届けにきたのだが、半次郎は「叔父とは子供の頃に会っただけで記憶に残っていない」と話す。数日後、彦八の娘「お久」(首藤真沙保)の嫁ぎ先に弥平一味が押し入り(お久が殺される)

今日の上様~暴れん坊将軍Ⅲ~ - 天下御免のすっとこどっこい
「思わぬ遺産の目安箱」脚本:野波静雄、監督:松尾正武
 火盗が盗賊と手を結んで大岡越前を陥れ(盗賊から得た金で幕府重役を買収し、後任の南町奉行に就任し)ようとたくらむ*2
 半次郎の叔父、彦八が登場。半次郎に500両渡す。
 め組と新さん、孫兵衛らと大騒ぎ、ドンちゃん騒ぎ。
 (時雨の彦八こと)元盗人の彦八は盗賊一味の一件を目安箱へ投函するも見つかり、やられてしまう。
 彦八を演ずるのはレオナルド熊、半次郎は佐藤B作
 二人の会話では(ボーガス注:お互い、コメディ俳優らしく)コントのいい味を出していた。
<今回のみどころ>
 城を抜け出した新さんは街中で孫兵衛と追いかけっこ。
 困った新さんに左源太はそっとアドバイス
 左源太「忍法『木陰の大事』をお使いください」
 新さん「木陰の大事?」
 左源太「木は森に隠せ、人ごみの中に紛れ込むがよろしいかと。」
 新さん「なるほど。」
 ニヤリとする新さん。

暴れん坊将軍 III
第23話「思わぬ遺産の目安箱」
 半次郎の叔父の遺産を届けた隠居・彦八(レオナルド熊)は、実は元泥棒で当の叔父。玉の輿に乗った娘を凶盗・蝮の弥平(伊吹聡太朗)に殺された元盗っ人は、賊の名を目安箱に投じるも火盗改長官・内藤外記(小笠原弘)がグルで追われ、助けに入った新さんに(火盗改長官・内藤が「娘の敵」弥平一味とグルだという)真相を告げて果てる*3のだった。
※過半を、大金ゲットして大騒ぎの半次郎に割き、盗っ人話は後段に追いやられている。兄を案じたお葉が(落語『芝浜』のような)「遺産は夢」芝居で隠すがすぐに見つかるドタバタもあり。

あふろん@芝神明
◆五百両はヤバい!
◆半次郎・ドジョウすくいを踊る。いつまで続くお祭り騒ぎ(笑)
◆芝浜パターン来た。(彦八(レオナルド熊)も、お葉も、め組の面子も、吉宗も、孫兵衛も)全員すっとぼけるんかい。夢にしてはリアル過ぎる
◆(彦八は)本物の半助叔父!
◆新さん全然間に合わない!
◆レオナルド、(「弥平は火盗改長官・内藤とグル」「甥の半次郎を頼む」と)大事なことをしっかり言って死んでいった、思い残すことはないくらい言い残して死んでいった
◆火盗改長官・内藤「こうなっては!者ども!出会え!出会え!、切れ!切れ!、この狼藉者を切れ!」
◆(締めの若山弦蔵のナレーション)
「げに恐ろしきは人の心をむしばむ金の魔力。吉宗は金権政治*4を避けるべく日夜心をくだいたのであった」

 しかし彦八の持ってきた「500両の遺産」について「本当はいかがわしい金では?」と思わないらしい半次郎やお葉、め組の面子や吉宗(徳田新之助)、「御側御用取次」孫兵衛が何ともかんとも。何せ半次郎と共に芸者を上げてどんちゃん騒ぎですからね。
 但し、御庭番から「彦八が元盗賊で、娘を殺した弥平を探ってること」を聞いた吉宗は(少なくとも表面上は「顔色一つ変えずに」)「やはりあの金はそういう金か」と言いますが。
 そして最後には勿論弥平一味と火盗改長官・内藤は成敗。
 若山弦蔵のナレーション「半次郎の5百両は小石川養生所に寄付された」
 孫兵衛「知らぬこととは言え、盗賊の金で豪遊したとは気が引けますな」 
 吉宗「安心しろ、爺、半次郎に悪いから実は俺が全額払っておいた」。え、そういう落ち?

*1:1935~1994年。1979年、石倉三郎(1946年生まれ)と「ラッキーパンチ」を結成。初めは売れていたものの、体調不良の熊が寝込み、舞台に続けて穴をあける事態となった。それが要因で仕事が減り、コンビ仲も悪くなり1年弱で解散。熊は弟子であるブッチー武者(1952年生まれ)と「コント・レオナルド」を結成。同時に自身の芸名を「熊田にげろう」から「レオナルド熊」に改名。新たに活動を始めたが、弟子である武者とのコンビ仲も良くなかった。しかも、コント中の舞台で転倒事故が発生。武者はこの事故で骨折して休演せざるを得なくなり、コンビは解消。代わりに芸能界を引退して千葉県富津市のマザー牧場で勤務していた石倉を呼び戻し、1981年より二代目「コント・レオナルド」を再結成。コメディアンとして人気を得たのと共に俳優としても活躍し、テレビ朝日のドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ・人間椅子』(1984年)では、美女が座る椅子を愛する職人・黒川純一を演じた。しかし、石倉とのコンビ仲は以前の「ラッキーパンチ」と同様に良くなかった。1985年10月に再びコンビを解消(レオナルド熊 - Wikipedia参照)

*2:押し込み先の生存者の証言で弥平が「武士の変装」で「南町奉行所」を名乗ったことで大岡が謹慎に追い込まれる

*3:なお、果てる前に、彦八は半次郎に対し自分は「叔父の半助」であり世話になった兄夫婦に恩返ししたいが故に半次郎に500両を渡したが、盗賊であるが故に「半助と名乗れなかった」と語る

*4:ここでの「金権政治」とは、火盗改長官・内藤が、大岡を失脚させた上で、盗賊から得た金で幕府重役を買収し、大岡に代わって南町奉行に就任しようとしたこと(人事権者の買収工作)を指す