テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第39話「吉宗が怒った役人天国」(1988年放送の再放送)(2024年1月31日記載)

◆第39話「吉宗が怒った役人天国(2024年1月31日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第39話「吉宗が怒った役人天国
 公儀が羅災者のために開いた「お救い小屋」の担当者で、南町奉行所の同心・寺内鉄之助(本郷直樹*1)が何者かに殺された。鉄之助は仕事熱心で羅災者たちにも評判が良く、他人の怨みをかうような人物ではなかったという。数日後、吉宗(松平健)は左源太(三ツ木清隆)から意外な話を聞いた。お救い小屋に渡されるはずの援助金が半年ほど前から打ち切られており、しかも吉宗自らがそれを命じたことになっているというのだ。無論、吉宗にはそんな命令を出したおぼえもなく

暴れん坊将軍 III
第39話「吉宗が怒った役人天国
 火事の被災者に行く筈の下賜金を着服し、事を知った下僚を二人(浅見兵衛(国一太郎)、寺内鉄之助(本郷直樹))までも殺害する元勘定奉行「大出織部正」(高城淳一)とその取り巻き。(勘定奉行所を調査している)お庭番の気配を察し、上様に(勘定奉行所の改革を計画しているのかと)ヘンな探りを入れてかえって(横領の主犯ではないか?と)不審を持たれてしまうのが傑作。打ち切られた補助金を私財で補填していた同心「寺内鉄之助」の話や、家族思いの健気な娘「おたみ」(北原佐和子*2)と町会所書役の青年「新作」(高川裕也)の恋も描かれる。

今日の上様~暴れん坊将軍Ⅲ~ - 天下御免のすっとこどっこい
第39話「吉宗が怒った役人天国
 いつものように弓矢を興じる吉宗。今日は忠相の姿がない。
 町会所係同心「寺内鉄之助」(本郷直樹)が殺され、その葬儀に出席するためだった。
 不審に思った吉宗は探索に出る。
 御救小屋の救済金が吉宗の知らないところで打ち切られていた。
 元勘定奉行の寄合席「大出織部正」(高城淳一)と勘定組頭「野村陣十郎」(佐藤京一)、吟味役「土屋郡兵衛」(原田樹世土)が手を組み、私腹を肥やす為、救済金や橋の修理費などを着服していた。

あふろん@芝神明
◆メインキャラっぽかった寺内が即死するお江戸
◆半次郎いつも誰かに惚れてるな
◆新作とできていたか。半次郎諦めた(笑)
◆(告発を躊躇せずに)浅見が正直に言っていれば(寺内暗殺の)悲劇はなかった
◆新作行方不明、普通は消されてる
◆(ニセの通達書類でお救い金を中止にさせ、横領したと、御庭番・左源太が隠れているとは言え)左源太の前でベラベラとよくしゃべる黒幕・大出
◆(最後の若山弦蔵のナレーション)
 おたみたちのような気の毒な人たち一人一人が網の目からこぼれないようにすることこそ血の通った御政道である。吉宗はその実現に全情熱を傾けようと改めて心に誓うのであった。

白ぱんだ
◆今回のヒロイン「おたみ」役は、北原佐和子さんです。オスカープロのモデルから、3人組アイドルユニット「パンジー*3」の一員を経て、「マイ・ボーイフレンド」でソロデビューし、女優としても活躍しました。のち介護と看護の資格を取得して勤務し、現在もYouTuberとして活躍中です。
◆「寺内鉄之助」の遺された妻は、質屋通いをして、御救い金を支弁していました。吉宗の時代に質屋が増えたのは史実です。
◆「おたみ」は、水茶屋へ落ちるに当たって、「新作」宛てにしたためた手紙を、五両を包んで町会所に託しました。(今と違い、よほど高い身分で無い限り)この頃の女性が、まとまった文章を書けるとは考えづらいですが、ドラマの都合上、その辺はスルーされがちです。
◆「大出織部正」(高城淳一さん)は、元勘定奉行で、現在は隠居して無役(旗本寄合席)という設定です。そういう地位の者が、特段の事情がないのに、上様に目通りを望んですぐ叶う、っていうのは、まあなかったんじゃないでしょうか。
◆すべての悪事が露見し、「新作」が囚われている「大出織部正」の屋敷に、憤怒の表情で乗り込む上様
◆上様の鶴の一声で、御救い金は復活した。「おたみ」は水茶屋に行かずに済み、想い人の「新作」と再会できた。「おたみ」のような気の毒な人々が、網の目から零れないようにすることこそ、御政道である、と誓った上様であった。一件落着。

 寺内死後、「お救い金」を公儀に要請する「寺内の部下」新吉は「倹約」を理由に「半年前に打ち切りされた」と聞かされ驚く。
 寺内からはずっとお救い金を渡されてたからである。
 寺内が私財で埋めていたこと(しかし、被災民が彼に遠慮することを恐れてそれを生前、被災民だけでなく、新作や家族にも隠していたこと)が判明する。
 そして、それを聞き驚く吉宗。そんな命令を彼は下してないからである。調査を開始した吉宗は大岡から「勘定組頭・浅見兵衛*4国一太郎)」が「お救い金横領」を理由に切腹させられていた(後任の勘定組頭は「野村陣十郎」(佐藤京一))との報告を受ける。
 「何者かが、勝手に打ち切りを指示した上でその金を横領しているのではないか」「そのことに寺内は気づき、横領を隠蔽する為に暗殺されたのではないか」「切腹した勘定組頭・浅見も果たして本当に横領していたのか、どうか。寺内同様、横領に気づき濡れ衣を着せられ殺されたのかもしれない。そして浅見の後任となった野村は横領犯の共犯かもしれない」と気づく吉宗。
 さらなる調査で生前の浅見が「上司の不正に気づきながらそれを告発することを躊躇していたらしいこと」がわかる。
 一方、おたみに告白する新作。しかし、おたみは「高齢の祖父・嘉平(村田正雄)」と「幼い弟」を抱える自分との結婚は諦めて欲しい、新作の負担になりたくないと断る。
 その後、嘉平が労咳結核)だと判明して悩むおたみ。おたみは、入院費工面のために水茶屋勤め(事実上の売春)を決意する。
 吉宗は「祖父・嘉平」や「恋人・新作」といった周囲の人間はそんなことを望んでないと彼女を説得しようとするが、新作に「新作を愛しているが、祖父の入院費を工面するには水茶屋で働くしかないのだ」「この金で祖父と弟の面倒を見て欲しい。もし金が余るようであれば、お救い小屋の運営や寺内様の妻子にも使って欲しい」という手紙と「支度金5両」を残すおたみ。
 「旗本の三男坊」という設定とはいえ、本当は将軍である吉宗が「5両ぐらい最初から出せばいいのに」感が。
 さて、御庭番の調査の結果、元勘定奉行の寄合席「大出織部正」(高城淳一)と勘定組頭「野村陣十郎」(佐藤京一)、吟味役「土屋郡兵衛」(原田樹世土)がお救い金打ち切りの「ニセ通達文書」によってお救い金を打ち切らせた上、公金を横領し、事実を知った浅見兵衛(国一太郎)、寺内鉄之助(本郷直樹)を口封じに暗殺したことが判明。
 お救い役の窮状を目安箱に訴えようとする新作。そんな新作を拉致し、自邸で暗殺するよう配下に命じる大出だが、そこに現れる吉宗が大出一味を一人残らず成敗し、新作を救出。
 お救い金は復活し、おたみも「徳田新之介」が身請けしたことで無事戻ってくる(新作との結婚が示唆される)。

*1:1950~2021年。1971年、日本テレビのオーディション番組『スターへばく進!!』に出場し、グランドチャンピオンを獲得。シングル「燃える恋人」で歌手デビューし、1971年の日本レコード大賞新人賞を受賞。歌手活動の傍ら、時代劇、刑事ドラマにも出演するなど、俳優としても活躍(本郷直樹 - Wikipedia参照)

*2:1964年生まれ。1981年にミス・ヤングジャンプに選ばれ、芸能活動を開始。1982年にシングル「マイ・ボーイフレンド」で歌手としてデビュー。後に女優へ転身(北原佐和子 - Wikipedia参照)

*3:オスカープロに所属していた北原佐和子(1964年生まれ、後に女優に転身)、真鍋ちえみ(1965年生まれ、現在は引退)、三井比佐子(1963年生まれ、現在は引退)によるアイドルユニット

*4:浅見を勘定組頭に推挙したのは「横領の主犯」である大出のため、告発を躊躇していた