テレ朝・おはよう時代劇『暴れん坊将軍3』第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」(1988年放送の再放送)(2024年1月25日記載)

◆第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」(2024年1月25日再放送)
 以下の通り、記事を紹介しておきます。

番組詳細|テレビ朝日
第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」
 吉宗(松平健)は、駿府の材木商・黒木屋藤八(矢野宣*1)が「富士山麓の御用林を盗採し私腹を肥している」との訴状を受け取った。だが忠相(横内正)の調べで、訴状の差出人「府中屋」(遠山金次郎)はすでに殺されていることが判明する。その頃、辰五郎(北島三郎)のもとに、彼の古い知り合いの女・お政(宮園純子)が訪れる。お政は駿河で料亭を開いているのだが、彼女の娘・お加代(生田智子)が板前・弥吉(南条弘二)と駆け落ちしてしまったので捜してほしいと助けを求めにきたという。しかも、お加代は黒木屋の息子との縁談が進んでいたと言う

 今回の時代劇では悪役の矢野氏(御庭番に成敗される林奉行・水嶋と違い、今回は成敗されず、正式に処罰(死罪))ですが

矢野宣 - Wikipedia
 1957年、日本共産党に入党し、赤旗まつりの司会も行ってきた
【出演作】
 山本薩夫監督『赤い陣羽織』(1958年)、『荷車の歌』(1959年)、『武器なき斗い』(1960年:西口克己*2の小説『山宣』の映画化で、山本宣治を描いた)、『松川事件』(1961年)、『金環蝕』(1975年:池田首相の九頭竜川ダム疑獄事件を描いた)、
→山本(1910~1983年)も矢野氏同様、共産党員で社会派映画が多い「ガチの左翼」

「一九二八年三月十五日」 朗読(矢野 宣)
 2007年2月16日、東京都内で催された「第19回 杉並・中野・渋谷多喜二祭」のプログラムの一つ、矢野宣さんによる小林多喜二「一九二八年三月十五日」の一節の朗読をお聴きください。

という「ガチの左翼」です。

暴れん坊将軍 III
第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」
 駿府で材木を盗伐し巨利を貪る黒木屋(矢野宣)、グルの林奉行*3水嶋(田中浩*4)が悪の限りを尽くす。黒木屋は駿府の料亭の女将・お政(宮園純子)に(貸した金をネタに「お政の娘・加代」と「黒木屋の息子」の縁組みを強要し、加代が駆け落ちしたと聞くと「息子との結婚」ができないなら借金を今すぐ返せ、返せないなら担保として店を渡せと)無体を言い、水嶋は(黒木屋から賄賂として献上された名刀の試し切りとして)浪人を嬲り殺しにして(浪人の子「鈴木弥之助」に)仇と狙われる身だったりもする。これに駆け落ちした娘・お加代(生田智子)を追って江戸入りの料亭の女将が関わり大騒動、娘の駆け落ち相手の板前・弥吉(南条弘二)は水嶋を仇と狙う武士「鈴木弥之助」だったり。
※黒木屋の手下のゴロツキに福本先生、役名は渡世人(二)、市中で女将をさらおうとして新さんに殴られ回転してコケる。再度女将を拉致もする。ラス立ちでは竹林の中に姿が見えるがいつ斬られたかは判らない。

暴れん坊将軍III あらすじ・評のページ -チャンバラ狂時代(2017/04/04)
第34話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」
 駿河から駆け落ち娘(生田智子)を追ってきた料亭「浪川」女将・お政(宮園純子)は、自分を縛る借金の貸主・黒木屋(矢野宣)と林奉行・水嶋(田中浩)の殺人を目撃。新さん=吉宗(松平健)の助けを得て、そのことをネタに*5借金をご破算にさせるが、悪事を知られた敵の魔手が迫る。
 娘の駆け落ち相手であるダメ板前・弥吉(南条弘二)は、実は黒木屋とグルの林奉行に父を殺された浪人「鈴木弥之助」で、密かに仇討ちの機を狙っていた。いざ決行のところ返り討ちにされそうなピンチ、上様登場のラス立ちは雑木林で大立ち廻り。馬を乗りこなして槍ブン廻す田中浩のコワ格好良いこと!

カーティス@プ◯リポ雌雄鑑定士協会
 暴れん坊将軍Ⅲ第35話「秘めた駆け落ち、涙のかんざし」。ゲストは『水戸黄門』の「霞のお新*6」(「風車の弥七」(中谷一郎*7)の女房)でお馴染みの宮園純子!。宮園の役は(娘「加代」(生田智子)と恋人「弥吉」(南条弘二)の結婚に猛反対する)とんでもない毒親。でもこの当時は毒親という概念は無いから「強引だけど愛情豊かな母」として描かれてる

あふろん@芝神明
◆(駿府の材木商・黒木屋藤八が「御用林の盗伐で私腹を肥やしてる、役人もグルだ」という目安箱への訴えを見て、吉宗は「御用林の担当は林奉行の水嶋十兵衛だ」と言う)もうここで黒幕確定
渡世人2の福本さん来た、「黒木屋が江戸店を出したのよ」「大旦那がお待ちかねだぜ」「一緒に来てもらおうか」(セリフ無しで斬られるいつもと違い)めっちゃセリフ多い(笑) 。(徳田新之介に懲らしめられて)福本さんめっちゃセリフしゃべって逃げてった
◆(『元金は支払い済みだが利息が残ってる、利息が払えなければ娘を黒木屋の息子と結婚させるか、店を渡さないといけない』(お園)って)どんな利息だよ
◆(黒木屋に借金をたてに強要されたとはいえ)勝手に嫁入りさせるとか酷いぞ
◆わんぱくでたくましい黒幕*8
◆(お加代の妊娠が発覚)やることしっかりやってた弥吉。敵討ちという目的があるのにしっかり加代と子供をつくっていた
◆劇中歌「夜明け」、弥吉(鈴木弥之助)のために歌います
◆黒木屋は打ち首
◆(最後の若山弦蔵のナレーション)
 あとしばらくすれば家康を祭る九能山東照宮*9の修復が終わるはずであった。吉宗はその墓参の折に(駿府にある)お政の店へ立ち寄るのを今から楽しみにしているのであった

 吉宗の力を借り、父の敵「林奉行・水嶋十兵衛」を斬殺し仇討ち成就の弥吉(鈴木弥之助)。
 水嶋家はお家断絶、黒木屋も死罪。お加代の妊娠もあって弥吉とお加代の結婚を許すお園。

*1:1928~2010年。出演作品として今井正監督『真昼の暗黒』(1956年、冤罪「八海事件」の被告の一人・青木昌一役)、勅使河原宏監督『おとし穴』(1962年)、『砂の女』(1964年)、『他人の顔』(1966年)、『利休』(1989年)、伊丹十三監督『マルサの女2』(1988年)、『あげまん』(1990年)、『ミンボーの女』(1992年)、『スーパーの女』(1996年)、『マルタイの女』(1997年)等

*2:1913~1986年。1959年に京都市議に当選、4期16年務め、1975年に京都府議となるが、3期目途中の1986年に急逝した(西口克己 - Wikipedia参照)

*3:貞享2年(1685年)、勘定役4人が良材の巡察を命じられたのが、奉行職設置の始まり。勘定奉行支配下で、幕府直轄の山林を掌り、材木の伐採や検分、運搬等をその職務とした(林奉行 - Wikipedia参照)

*4:1934~1993年。アクション作品でのやくざ役、時代劇での悪代官役など悪役が多いが、その他の出演作としてテレビ朝日ジャッカー電撃隊』(1977年:国際科学特捜隊日本支部長官の鯨井大助)、映画『戦国自衛隊』(1979年、武田信玄)等。また、「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」のキャッチコピーで知られる丸大食品のCMに長く出演していたことから、その知名度は高かった

*5:借金をご破算にしたいお園は「何か黒木屋の弱みはないのか?」と吉宗に聞かれる。しかも吉宗から、殺人現場にお政が落とした「料亭・浪川(お政の店)の名前入り扇子」をネタに「辻斬りを目撃したのではないのか?」と問いただされ「黒木屋と水嶋による府中屋殺害目撃」の事実を思わず話してしまう。「それをネタに脅せば借金はチャラだ」と言い出す吉宗(吉宗の思惑は勿論、黒木屋のバックが誰か確かめることです)。しかも「殺害目撃」の事実を最初に黒木屋に持ち出すのはお政ではなく吉宗

*6:TBS『水戸黄門』第3~8部、第12~14部、第17~26部(1971~1978年、1981~1983年、1987~1998年)に登場

*7:1930~2004年。TBS『水戸黄門』第1~27部(1969~1999年)で弥七を演じた。

*8:「林奉行の水嶋十兵衛」役の田中浩が「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」のキャッチコピーで知られる丸大食品のCMに長く出演していたことからの冗談

*9:江戸幕府を創始し、晩年を駿府静岡市葵区)で大御所として過ごした徳川家康が元和2年(1616年)に死去、遺命によって九能山(静岡市駿河区)と日光山に埋葬され、双方に家康を大権現として祀る東照宮が建設された(久能山東照宮 - Wikipedia参照)