フジ広告再開に慎重姿勢 「くいしん坊!万才」放送休止要望のキッコーマン、状況変更なし - 産経ニュース
フジ、CM契約検討1割どまり 広告主再発防止策見極め - 日本経済新聞
フジテレビ、CM再開まだ遠く スポンサー、報告書受け対応見極め | 毎日新聞
第三者委員会の報告書が出たのは進展ですが
1)果たしてその内容が何処まで評価できるのか
→今後、マスコミ報道(中居問題を早い段階で報じた週刊文春など)で報告書の不備が指摘されないか。しかもその不備が(さすがに第三者委員会自体が隠蔽に加担したことはあり得ないにしても)「第三者委員会調査に対する、調査対象者(フジ社員など)による意図的な隠蔽*1」に該当しないか
2)仮に報告書が評価できるとして、それに従ってどんな対応をフジがするか。記者会見でフジ清水社長「会社の救済が十分でなかった」と被害女性に謝罪 関係者に「厳正な処分」も - 産経ニュース、フジ清水社長、被害女性に直接謝罪へ「コンタクト取る」 第三者委の調査報告を受け - 産経ニュース等と語ってるが「関係者への厳正な懲戒処分」「被害女性への謝罪」等が今後、適切にされるのか
が現時点では分からない*2上に
3)フジ社員による加害事案の有無も今後調査 清水社長「被害・加害どちらも許さない」 - 産経ニュース
清水賢治社長は31日の記者会見で、「フジテレビが加害者になるケースも出てくるのではないかと思っている」と述べ、同社社員による加害事案の有無*3について、4月以降に正式に調査*4する意向を示した。
としており今回の調査で「調査終了」ではない。4月以降の調査についても「第三者委員会調査」かそれとも今後は「社内調査」かはともかく「内容が分からない現状」ではスポンサー企業も、「当分、様子見」「出来れば4月以降の調査結果*5を待ちたい」であって、怖くて安易には復帰できないでしょう。
下手に復帰して問題が表面化すれば「第三者委員会の報告書が出さえすれば、それで良かったのか?」「フジに甘い」という批判は避けられないからです。
6月には株主総会もある*6し、「株主総会が終わるまでは大事を取りたい(株主総会が無事終わればCM復活も考える)」「事件の重大性を考えれば、フジも6月の総会までは我慢すべき」と言う企業が結構多いのではないか。
フジ、中居さん依頼で被害女性に見舞金100万円届け弁護士紹介 第三者委が2次加害認定 - 産経ニュース
報告書は、フジの編成幹部らが中居さんの依頼を受け、被害女性の入院先へ見舞金名目で現金100万円を届けたことや、フジと20年間にわたって法律アドバイザーだった弁護士を紹介したなどと指摘。
雇用主としては、被害者である社員の意向に沿って動くべき所、そこまで中居側に立ってしまったことは批判を免れないでしょう。
「私から社会とのつながり奪うのか」フジ、被害女性にインスタ制限求める 第三者委報告 - 産経ニュース
中居さんは(中略)令和5年10月下旬には、女性が自身のインスタグラムで入院中にベッドに横たわる自撮り写真と当時の心境を投稿したことに反応*7し、フジ社内の対応状況の確認を求めていた。
この投稿はネットニュースにも取り上げられ*8、さまざまな反響が寄せられた。このためフジ側は女性に対する批判や誹謗中傷、ネガティブなイメージが定着することを懸念したとして、女性に対外発信を控えるよう話をした。だが、女性は泣きながら「私から社会とのつながりを奪うのか」と訴え、医師の判断を仰いだ上で、そうした制限は見送ったという。
本当にフジが「女性に対する批判や誹謗中傷」を恐れたのか、女性の情報発信を契機に、中居問題が発覚することを恐れたのではないかと疑いますが、それはともかく。
全く具体的なことを発表しないわけにも行かないでしょうし、発表内容は「被害女性の了解も取ってる」でしょうが、「令和5年(2023年)10月下旬に入院中の写真をインスタグラム投稿」「ネットニュースでも話題」と書いてしまうと、被害女性ではないかと噂される元女子アナ「渡邊渚氏*9」が本当に被害者だった場合、名前を明かしてないとは言え、「被害者の身元が特定されないか?」という危惧、懸念というか疑問は感じます。
勿論
1)渡邊氏でない可能性*10もあれば
2)仮に彼女が被害者でも、周囲との相談の上で、そうした「特定される事態」は覚悟した上で発表に同意*11した可能性もあるし、いずれにせよ「被害女性が了解した」以上、「公表後に身元が特定されて、バッシングが起きるなど、何か問題が生じた場合、周囲はサポートする」という問題はともかく公表自体については「問題視する必要は無い」というか「やむを得ないのだろう」とは思いますが。
「謝罪ではなく説明だ」フジ・港前社長、自社の報道番組の字幕に怒り | 毎日新聞
第三者委は報告書の中で、1月17日に開いた最初の記者会見の内容を伝えたフジの報道番組「LiveNewsイット!」が「謝罪」と字幕を付けたことについて、港浩一社長(当時)が「あれは説明だ、謝罪ではない」と怒り、その意向を受けてその後は「説明」と表記されるようになったことを明らかにした。
明らかに「報道への不当介入」であり、こうした事態を今後いかに防ぐかも問題ではあるでしょう。調査として「必要十分」かはともかく、かなり問題点を明らかにしたように思います。
フジテレビ 反町理氏 “セクハラやパワハラに該当しうる” BSフジ報道番組キャスター 幹部のハラスメントも | NHK | テレビ局
ということで「中居以外の問題」も新たに浮上し、反町キャスター*12の番組降板や懲戒処分が今後ありそうです。
News イット!、反町理氏の出演映像使用しハラスメント事案を詳報…報道局編集長「これは本当に許せません」 - スポーツ報知
2日放送のフジテレビ系夕方のニュース番組「Live News イット!」(月~金曜・午後3時45分)では、元タレント・中居正広氏の女性トラブルを巡る同局の問題で調査にあたった第三者委員会が開いた3月31日の会見を受けての新たな動きを報じた。同番組では、報告書内でハラスメント事案が類似案件として認定された同局解説委員の反町理氏(60)について、同氏の番組出演時の映像を多数使って詳報。
フジテレビ報道局の平松秀敏編集長は、反町氏らハラスメント加害者への処分については「会社がどういう対応をするのかは正直、分かりません」とした上で「報道現場で起きたこういう不始末については報道が今作っている検証番組でしっかり取り上げたいと思います。それとは別に私たち報道局の人間としてはハラスメント撲滅に向けて全力で取り組みたいと思います。これは口先だけでなく、地に足のついた対策を講じていきたいと誓いたいと思います。独自の調査も当然検討していきたいと思います」と話した。
反町氏は3月31日、キャスターを務めるBSフジ「プライムニュース」(月~金曜・午後8時)の出演を見合わせた。また、3月27日付でフジテレビ取締役を退任している。
「検証番組」云々とは随分と平松氏も踏み込んだ発言をしていますが、果たしてそうした検証番組がどこまで問題を明らかに出来るかが今後の一つの問題ではあるでしょう。
守秘義務解除 女性側は承諾、中居氏側は認めず フジ第三者委会見 | 毎日新聞
予想の範囲内ですがやはり中居にとって守秘義務とは「守秘義務を楯に説明を拒否するための物」であり、「被害女性を守るための物」ではなかったわけです。「被害女性を守るための物」なら、女性が「守秘義務解除してもいい」というなら、中居が「守秘義務解除」を拒否する理由はないでしょう。
フジテレビ元専務で関西テレビ社長の大多亮氏が退任を表明 中居氏問題「責任を取りたい」 - 産経ニュース
「不適切な対応をした」として、当時の港*13社長が引責辞任してる以上、「当時、フジ専務として港社長の方針を容認した大多氏*14(そしてその事実を港氏が辞任した時点で既に認めていた)」が関西テレビ社長を辞任するのは当然でしょう。むしろ「港氏が辞任した時点」で辞めるべきだったと思います。第三者委員会報告書(港氏辞任時点で批判がされていたが、改めてフジ社長だった港氏と専務だった大多氏の対応を不適切と批判)が出るまで辞めずにいたことは不適切だったと思います。
ダウンタウン 大阪・関西万博アンバサダー退任 “活動休止中” | NHK | 大阪・関西万博
「性加害疑惑つながり」ということでここに書いておきます。ダウンタウンの万博アンバサダーがどうなるのか、注目されていましたが、結局「二人とも降板」となりました。
フジの「第三者委員会報告公表」「社長記者会見」予定日に、発表をぶつけるとは「フジの方が騒がれる」ことを見込んだ「マスコミ報道逃れか」と疑います(とはいえ「性加害疑惑つながり」でむしろ注目されてる?)。
いずれにせよ「一部の松本ファン」の「裁判和解で復帰の道筋が付いた」とはとても言えず、中居のような引退(ダウンタウン解散、浜田のみ活動)の可能性もあるでしょう。
確かに「週刊文春は恐らく敗訴の危険性も考えて和解に応じた」とはいえ、文春は「報道が間違いだった」と認めたわけではないし、松本や文春の公式発表を信じれば、松本に和解金を払ったわけでもない。
松本が文春相手に「謝罪と慰謝料支払い」を求めていたことからは「大幅にトーンダウン」したわけで「自分から提訴したのに、こんな内容で和解とは、本当に松本は無実なのか?」という疑念は晴れないままである。
建前では「吉本興業や松本からの申し出」ですが実際は「松本が無実で潔白とは言いがたいこと」から、万博協会から「下りて欲しい」の話があったのではないか。
しかし「アンバサダーを下りる気は無かったが万博協会側から下りるよう言われた」ではイメージが悪いので「申し出た」ことにしたのではないか。
*1:調査委員会には警察、検察等と違い強制捜査権限はありませんし、強制調査権限のある警察等でも犯罪事実を全て立証できてるわけでもないので十分あり得る話でしょう。
*2:普通に考えればされるでしょうが、「されてもいない時点」で「されることを前提にCM再開」は「フジに甘すぎる」の批判を招きかねず、さすがにできないでしょう。「CMを再開して欲しいなら早くそうした行為をやってくれ。何もしてない状態で、すること前提で再開はできない(スポンサー企業)」が予想される対応でしょう。
*3:中居問題とは別に「これを契機にフジテレビ社員のセクハラ、パワハラ事案がないか」調査すると言うことのようです。
*4:勿論「3月末の発表までにそれもやってほしかった」あるいは「中居問題とは関係ない物の、社員調査が終了してないことを理由に調査結果発表を4月以降に延期」と言う判断もあったでしょうが、フジとしては「3月時点で発表できる部分(中居問題についてのある程度の調査結果)について発表すること」を選んだわけです。
*5:スポンサーとして、「これを機会にテレビCMを辞める」あるいは「何があろうとフジとは関係を戻さない」と言うのでない限り、「フジの誠意が認められればCMを再開したい」でしょうから「4月以降の調査が何時終わる予定なのか」を知りたいところでしょう。
*6:フジ社員による加害事案の有無も今後調査 清水社長「被害・加害どちらも許さない」 - 産経ニュースによれば「調査がまだ完了してない部分がある」のに、フジが3月中公表に踏み切ったのは「4、5月でCMが少しでも復帰し、6月の株主総会報告で経営状態の数字をいくらかでも改善したい」、あるいは「6月の株主総会までに、この問題で調査報告を出さないと、総会での批判を免れない」という判断があったからでしょう。
*7:勿論、彼女の投稿によって問題が発覚することを中居が恐れていたのでしょう。
*8:渡邊氏かどうかはともかく「ネットニュースで反響」云々という記事により、この女性が「著名なフジ社員(例えば渡邊氏のような人気のある女子アナ)」であることは容易に想像が付きます。無名人をネットニュースで取り上げる訳がないし、話題にもならないからです。
*9:1997年生まれ。大学在学中、後にフジテレビ同期入社となる佐久間みなみ(1997年生まれ、現在もフジテレビアナで、『全力!脱力タイムズ』MC等を担当)とともに生島企画室(現:FIRST AGENT)に所属し、テレビレポーターなど、タレント活動を行った。2020年4月、フジテレビ入社。2020年9月5日から『もしもツアーズ』ツアーガイドとして起用。9月28日から『めざましテレビ』に出演。2021年10月から『ワイドナショー』も担当。2023年1月12日から『ぽかぽか』に木曜進行アナウンサーとして出演。2023年7月から体調不良を理由に休職。2024年8月に退社
*10:とはいえ「令和5年(2023年)10月下旬に入院中の写真をインスタグラム投稿。当時、ネットニュースで取り上げられて話題になるフジ社員(現在は退社)」となるとかなり候補者は限定され、「渡邊氏でない場合」でも特定される恐れはありますが。
*11:さすがに了解も取らずに発表しないでしょう。それどころか、むしろ被害女性側から「身元が特定される恐れがあるが、そうした事実を公表して欲しい」という要望があった可能性もあるでしょう。
*12:1964年生まれ。1987年、フジテレビ入社。フジテレビ首相官邸キャップ、政治部デスク等を経て、2009年4月1日から『BSフジLIVE プライムニュース』のキャスター
*13:1952年生まれ。フジテレビで『とんねるずのみなさんのおかげです。』(1988~1997年)、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(1997~2018年)等、とんねるずの番組を担当し、木梨憲武が番組内で「小港さん」としてものまねしたことで有名になった。フジテレビバラエティ制作センター室長、バラエティ制作センター担当局長、常務、共同テレビ社長、フジテレビ社長を歴任(港浩一 - Wikipedia参照)
*14:1958年生まれ。フジテレビ編成制作局次長、編成制作局ドラマ制作担当局長、常務、専務、関西テレビ社長等を歴任。『君の瞳をタイホする!』(1988年1~3月)、『抱きしめたい! 』(1988年7~9月)、『君が嘘をついた』(1988年10~12月)、『君の瞳に恋してる!』(1989年1~3月)、『ハートに火をつけて!』(1989年4~6月)、『愛しあってるかい!』(1989年10~12月)、『世界で一番君が好き! 』(1990年1~3月)、『恋のパラダイス』(1990年4~6月)、『すてきな片想い』(1990年10~12月)、『東京ラブストーリー』(1991年1~3月)、『101回目のプロポーズ』(1991年7~9月)等の1980年代後半から1990年代前半のフジのトレンディドラマ(恋愛ドラマ)の立役者の一人として知られる(大多亮 - Wikipedia参照)