前にも紹介したが、どれも独島（竹島）への思い入れが強いので読んでいてなかなか面白い。いくつか紹介してみる。
（朝鮮日報）
http://www.chosunonline.com/news/20100401000018
独島：「日本領」との教科書記述増える見込み（上）
東北アジア歴史財団学術会議が分析
社会科地図帳12種で「日本領」と主張、来年の中学校教科書では記述も
韓日併合100周年目に対抗？
独島（日本名竹島）が日本領だと記述した日本の2011年度小学校5年生社会科教科書5種すべてが先月30日、検定を通過したのに続き、来年4月に検定予定の中学校社会科教科書もすべて、「独島は日本領」と記述される可能性が高い、という専門家の分析が紹介された。また、日本で使用されている現行の小中高すべての社会科地図帳が独島を日本領と表示していることが分かった。
■「学習指導要領」「学習指導要領解説書」、独島領有権を明記するよう改訂
東北アジア歴史財団が31日に緊急開催した「日本の小学校教科書独島記述と韓国の対応方法」学術会議で、鄭在貞（チョン・ジェジョン）理事長は「日本が安倍政権当時、愛国心を強調する方向で教育基本法を改正したことにより、2008年と09年に小中高校の教科書の内容を決定する“学習指導要領”と“学習指導要領解説書”が改訂された。中学校社会科の学習指導要領解説書は独島領有権を明記しているため、来年に検定を受ける中学校社会科教科書はすべて、独島を日本領と記述する可能性が高い」と主張した。
「学習指導要領」と「学習指導要領解説書」は出版社が教科書を記述する際に反映させる政府指針で、事実上強制となっている。現行の日本中学校1年生の地理教科書6種中2種と、3年生の公民教科書8種中5種がすでに独島を日本領であると表示している。しかし、来年には14種すべてが独島領有権を明記するしかない状況になる。
■小中高校の社会科地図帳12種もすべて「日本領」
東北アジア歴史財団のシム・ジョンボ副研究委員は、2009年に発行された小中高校検定社会科地図帳を分析した結果、小学校2種、中学校2種、高校8種の社会科地図帳すべてが独島を日本領として表記していると指摘した。これらの社会科地図帳は、独島を島根県に属する「竹島」と表記し、鬱陵島と独島の間に境界線を引いて独島が日本領だということを示している。
「独島（竹島）」問題を日本の保守化、右傾化の象徴の一つと見ていることが興味深い。評価の方向（産経は好意的に評価、韓国紙は批判）は違うが、現実認識（保守化する日本）は産経に近いものがある。
http://www.chosunonline.com/news/20100401000019
独島：「日本領」との教科書記述増える見込み（下）
■「独島めぐる教科書記述、北方領土式になる見込み」
東北アジア歴史財団のホン・ソングン独島研究所研究委員は、「日本は教科書での独島記述を北方領土と同じレベルに進化させるものと予想される」と指摘した。日本の教科書はロシアと領土紛争を繰り広げている北方領土について、「北方領土は四つの島からなる日本固有の領土であるが、ロシアが不法占拠しており、日本が返還を求めている」と記述している。
現行の小学校5年生社会科教科書5種のうち、文教出版社が唯一「竹島を韓国が不法に占拠している」と記述している。大阪書籍と東京書籍の教科書は地図に独島と鬱陵島を載せ、その間に点線を引く方法で領土区分をしてきたが、独島に竹島という表記をしなかった。ホン研究委員は「ほかの教科書も韓国が独島を不法占拠しているという内容に変化していくとみられ、さらには独島に関する記述も北方領土と同じレベルに変わっていくものと懸念される」と語った。
■独島領有権主張は「韓日併合100周年」の対抗作戦？
日本が韓日強制併合100周年を迎える今年、歴史問題を回避するために独島領有権問題を利用する懸念があるという分析も提起された。保坂祐二世宗大教授は「日本は独島領有権を国際法の問題と見なすが、独島問題は日本が1905年の日露戦争の最中に奪ったこと*1から始まるという意味で歴史問題である。日本が独島領有権の主張を掲げることには、韓国併合100周年となる今年を無事に乗り切るという戦略も含まれている」と主張した。イ・シンチョル成均館大教授は、「独島問題が提起されるほど、植民地支配などの歴史問題が薄められる懸念がある。日本の教科書の独島領有権記述を日本社会が全体的に右傾化・軍国主義化する過程と把握してこそ、日本の市民社会との連帯が可能だ」と述べた。
イ教授は「独島領有権を主張する教科書出版社と著者らに抗議の手紙を送って説得するなど、わたしたちも市民社会レベルの努力が必要だ」と指摘した。保坂教授は「日本人向けに独島領有権を説明する日本語の講義サイトを作ると同時に、世界に向けて英語サイトを作り、独島の真実を伝えなければならない」と述べた。
「不法占拠」と断言せずに、「韓国が実効支配しているが日本は自国領と主張し、争いがある」程度にしておけばいいのに。
（中央日報）
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=127763&servcode=A00§code=A10
「独島論争、次世代までつなげたいのか」
北東アジア歴史財団、日本の小学校教科書領土表示関連緊急学術会議
「子供に領土観を植え、論理を超越して刻印されることを狙っている。次世代まで独島（トクト、日本名：竹島）論争をもちこすものとみられる」（保坂祐二世宗大学教養学部教授）
「今、強力に対処しなければ来年にはすべての中学校教科書、後にはすべての高等学校教科書に独島が日本領土と掲載されるだろう」（イ・シンチョル成均館大学東アジアアカデミー研究教授）。
日本の文部科学省がすべての小学校の社会教科書に「独島を自国領土と表記することにした措置と関連し、北東アジア歴史財団（理事長チョン・ジェジョン）が３１日、緊急学術会議を開いた。
財団が改正以前である２００９年に出版された日本小中高教科書を調査した結果、小学校社会５社のうち１社、中学校３年生社会（公民）８社のうち５社、高校地理１６社のうち１５社が独島関連内容を記述していた。大部分「（日本固有の領土である）竹島で韓国との間に領有権問題がある」という主張を掲載している。日本政府はここから一歩進んで今年からはすべての小学生に独島が日本領土であることを教えるというのだ。
北東アジア歴史財団独島研究所ホン・ソングン研究委員は「日本は２００８年教師用学習指導解説書を通じて領土教育を深めよという指針を下したことがある」とし「今回の事態はある程度予見されていた」と述べた。
２００４年以前、日本の教科書に独島の存在はなかった*2。しかしその後、独島と鬱陵島の位置に点を付けて位置を表示する段階、２つの島の間に境界を表示する段階を経て「独島は日本領土」という内容を敍述する段階へと次第に強化されてきた。
学者たちは独島問題を歴史的脈絡として理解するよう誘導すべきだと口をそろえて言う。日本が歴史教科書ではない地理などの教科書に、独島を扱うことは独島を歴史的問題ではない領土紛争に追いたてようとする意図から始まっているというのだ。
保坂教授は「日本は大人しいふりをしながら『韓国が独島を不法占拠している』と過激に表現するが、韓国は日本のこのような行為が盗みであると言ったこともない」とし「韓国は綿密な反論論理を用意して国内用ではない国際社会用としてまき散らさなければならない」と提案した。
イ・シンチョル教授は「日本政府が韓国側抗議を受け入れないのなら民間次元で日本の教科書出版社や著者を説得するなど、日本の市民社会を説得する努力が必要だ」と述べた。
政府・政界も相次いで批判している。鄭雲燦（チョン・ウンチャン）総理は「歴史的事実の前に正直ではない国、育つ子供たちに真実を教えることができない国がどんな未来を約束することができるのか」と述べた。ハンナラ党*3の鄭夢準（チョン・モンジュン）代表も「日本が未来指向的な韓日関係を作りたければ派手な修辞的表現ではない、過ちを正す行動が必要だ」と強調した。また、民主党*4丁世均（チョン・セギュン）代表は「まったく信じられない悪い隣国」と批判している。
【4/4追記】
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100402-OYT1T00974.htm
教科書検定合格取り消しを、韓国国会が決議
【ソウル＝仲川高志】韓国国会は２日、本会議で、日本の文部科学省が竹島（韓国名・独島(トクト)）を日本の領土として取り上げた小学校社会教科書を検定で合格させたとして、検定結果の取り消しを求める決議案を採択した。
決議案は、「独島は歴史的、地理的、国際法的に明白に韓国固有の領土」とし、検定結果は、「領土主権を侵害する明らかな挑発行為で、すぐに取り消すよう求める」としている。
どうするんだろうね、鳩山政権は？。右翼に媚びるからこういう厄介なことになる。
http://sankei.jp.msn.com/life/education/100404/edc1004040115000-n1.htm
竹島「不法占拠」と言わない岡田外相
韓国の不法占拠のもとで次々と既成事実が積み重ねられていく竹島。しかし、政府の反応は今ひとつだ。浮上したヘリポート改修問題や基地建設計画は国会で取り上げられたが、３月２６日の衆院外務委員会でも岡田克也外相は最後まで「不法占拠」と口にすることを避け続けた。その模様を再現する。
竹島のヘリポート改修問題を取り上げた新藤義孝氏（自民）は冒頭、竹島が日本固有の領土であり、現在、韓国に不法占拠されているという基本的な事実関係をただした。
新藤氏「岡田大臣、竹島問題に関する基本認識はどうなのか」
岡田氏「竹島の領有権に関するわが国の立場は一貫している。韓国に累次の機会にわが国の立場を申し入れている」
新藤氏「きちんと答えてください。わが国の立場は変わってないと言っているだけだ。竹島は日本の領土なのか。韓国に不法占拠されていると思っているのか。どうですか」
岡田氏「当然、竹島は日本の領土です」
新藤氏「不法占拠はどうなの」
岡田氏「その竹島を日本が占有していないことは事実であります」
新藤氏「きちっと言ってください。何でそうすり替えるのか」
（以下略）
そんなに日韓友好を破壊したいのかよ、産経と自民党は。
