ブクマで突っ込んでいますが改めて突っ込み。まあ、誰かベトナム戦争に詳しい人がやってくれた方が良いんですが。
しかしこの映画がアカデミー賞受賞作だって言わない点が酷い。アカデミー賞を受賞したというと批判しづらいんでしょうね、やはり(笑)
それにご用心も何もベトナム戦争を批判的に描いた有名な作品は既に「地獄の黙示録」「プラトーン」「フルメタルジャケット」「カジュアリティーズ」「フォッグ・オブ・ウォー:マクナマラ元米国防長官の告白」とかいろいろあると思うんですが?(ウィキペディアを参照しました。批判ポイントはそれぞれ微妙に違うようです)。何を今更(苦笑)
ナパーム弾で焼き払われる農村、戦闘に巻き込まれ裸で逃げる子供たち、従軍するアメリカ兵士の詳細な姿、ベトナム帰還兵たちの生々しい証言。刺激的なシーンが次から次へと展開されていく。
NHKのニュースウオッチ9でも取り上げられ、同映画を授業で活用する大学の様子や、報道写真家・石川文洋氏のコメントなどを紹介していた。映画を見た学生からは「戦争の悲惨な実態が分かって衝撃を受けた」との感想が上がった。
だが、ちょっと待っていただきたい。この映画は、ベトナム戦争が、アメリカにとって死者5万人を出した悲惨な戦いだったことは分かるが、戦争の本質を描き出しているだろうか。
ベトナム戦争の本質は、共産勢力による南ベトナム自由主義体制の軍事粉砕である。
・「アメリカにとって死者5万人を出した悲惨な戦いだった」ってベトナム人の死者は無視ですか?
・南ベトナムが自由主義とか笑えない冗談はよせよ。あれは誰が考えても独裁だろ?(特にマダム・ゴ・ディン・ヌーの「人間バーベキュー発言」はひどいな)
・南ベトナム解放民族戦線(以下、解放戦線)の存在を華麗にスルーかよ。解放戦線に北ベトナム支持者がいたことは事実だが、解放戦線は北の下部組織やダミー組織じゃないんだが?。
・「ベトナム戦争=共産勢力による南ベトナム自由主義体制の軍事粉砕」なら、アメリカが軍事介入して良いのかよ?。農村をナパーム弾で焼き払って良いのかよ?。枯れ葉剤まいてベト君・ドク君生み出して良いのかよ?
言ってることが都市を焼夷弾で焼き払ったカーチス・ルメイ(日本軍国主義打倒のため仕方ない)そっくりだな。
1975年4月、サイゴンが陥落し、南ベトナムが消滅した後、どうなったか。自由を求めて200万を超える人々(南ベトナム国民の5人に1人)が祖国から脱出した。